「GIRL FRIENDS」完結巻、でも努力していく限り2人の関係はこれからもずっと続いていくよ


最終巻読了しました。
感無量です。


本当にこの作品に出会えて良かった、そう思える百合漫画でした。
出会って友達になって、意識し始めて…そういったところから丁寧に描かれてきた作品だけに、気持ちを自覚して伝えるあたりの盛り上がりと胸を締め付ける切なさがまた際立っていました。
両想いになってからもすれ違い続けて、気持ちが通じ合うまでにヤキモキさせられつつ、こんなにも魅せてくれる漫画だと、そう感じたものです。


そうしてお互いの気持ちを知って付き合い始めた状態の5巻。
これまでが丁寧な描かれ方をしていただけに、どうなっていくのか楽しみで仕方ありませんでした。


やっぱり期待通りの丁寧さ、いや、予想以上に素晴らしかった。
付き合い始めの心がそわそわした感じだったり、ちょっとしたキッカケでのギクシャクだったりはもちろん、同性同士のカップルだけに相手の女友達への嫉妬はしっかり盛り込まれていますし。
やってくれる!と確信していたセックスも、こちらもしっかりお互いの誤解をここで解いてくれましたし。
出会ったばかりのころを思い出させる演出がいくつかあって、成長と親密になったことが読んでいて嬉しくなりました。


そして何より、個人的に予想以上に良かったのが将来のことに関する不安への向き合い方と将来のことの描き方。
ここですよね。
2人のこれから、卒業して、もっとその先のことへの描かれ方に愛情を感じました。
まりのあっこへの、あっこのまりへの、作者から2人への愛情を。


出会いから丁寧に描いてきてくれたんだもの、将来のことを描かないはずはないですよね。
離れ離れになることへの不安から少し自分が見えなくなってしまったり、相手との考え方の違いに戸惑ったり。
そこで先生がかけてくれた言葉が本当に胸に沁みる。
好きな人と一緒にいる努力ならいくらでもできるよね。


GIRL FRIENDS」はこれで完結ですが、どう考えたってまりとあっこはこれからも2人で一緒にいると思えますし、これで終わりじゃなくてこれからも続いていくんだなぁ、と素直に思う良い最終巻でした。
最終回の演出はちょっと潤んでしまいました。


森永みるく先生、素晴らしい作品をありがとうございました。