2012.05.27.Sun.
■[音楽][.Folk Rock] Smoke Fairies “Blood Speaks” (2012)
イギリスのギタリスト二人によるユニット。楽曲はシンプルにメロディアス、ブルージー。気怠げなヴォーカル。
ユニット名で “fairies” に組み合わされている “smoke” という語は、「霧」ではなく「紫煙」と解釈した方が音の雰囲気には合っている。
特に銘記しておく曲
M-1 “Let Me Know”
M-3 “The Three of Us”
M-7 “Feel It Coming Near”
M-9 “Version of the Future” 染み入る。
Information
Origin : Sussex, UK
Current members :
Jessica Davies : vocals, guitar
Katherine Blamire : vocals, guitar
Links
Official : http://www.smokefairies.com/
Twitter http://www.twitter.com/smokefairies
Youtube : http://www.youtube.com/Smokefairies
Label : V2 Music http://www.v2music.com/artists.php?artistID=22
Wikipedia : http://en.wikipedia.org/wiki/Smoke_Fairies
2012.05.26.Sat.
■[映画] ミヒャエル・ハネケ “白いリボン”
“Das weiße Band - Eine deutsche Kindergeschichte”
Director : Michael Haneke
Germany/Austria/France/Italy, 2009
第62回カンヌ・パルムドール受賞作品。
1910年代、第一次世界大戦直前のドイツ。小さな田舎の村で疑惑と不信が醸成されていく過程を描く。
いくつかの奇怪な事件が起こるけど、結局それらの真相が何だったのかは作中ではっきりと解明されていない。
すべては映画の中にあるのですよ。「白いリボン」に登場するすべての犯罪にも、論理的な説明がなされています。見えないものを見ようとすることで、見えてくるものを見てください。
【連載】ミヒャエル・ハネケ監督インタビュー 3 http://shiroiribon.blog77.fc2.com/blog-entry-13.html
事件の「犯人」およびその行動に至らしめた「原因」、そして以後何に「帰結」したか…… といったことは匂わされているし、充分に類推可能になっている、と思う。
けれどもそれらは明示されてはいない。決定的な描写は何もないままに終幕を迎える。
冒頭での語り手の独白。
これから話すことがすべて真実か あまり自信はない 噂で聞いた部分もある 年月を経ても不明なことが沢山あるし 未だに解かれない謎も多い
この台詞がいみじくも集約するように、真実が示されないということこそが重要で、その意味でこの作品はミステリーとは完全に異なっている。
もしこの映画が、結末で犯人やその動機なんかをわかりやすく示し、史実の何につながっていったのか、ということをあたかもひとつの教訓として描くものであったとしたら…… それはたぶんわたしの心には何も残さなかっただろう。断言のようなメッセージを自信たっぷりに示すものよりも、取り留めない不穏を纏い、ただ思考を促す茫漠に終わるものの方が、映画としては巧妙だと思う。
IMDb : http://www.imdb.com/title/tt1149362/
- 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店
- 発売日: 2011/06/25
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2012.05.19.Sat.
■[読書] ジャック・ドンズロ “都市が壊れるとき”
“Quand la ville se défait: Quelle politique face à la crise des banlieues?”
2006
Jacques Donzelot
ISBN:4409230484
都市が壊れるとき: 郊外の危機に対応できるのはどのような政治か
- 作者: ジャック・ドンズロ,宇城輝人
- 出版社/メーカー: 人文書院
- 発売日: 2012/04/18
- メディア: 単行本
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フランスの現代都市政策の展開とその問題点、および提言を謳った本。
ふたつの意味でタイムリー。
ひとつには、つい先日フランス大統領選挙がおこなわれたことへの関連。
前大統領ニコラ・サルコジはかつての内相として本書に登場し、ある意味重要な象徴となっている。選挙自体は緊縮財政の是非が焦点だったとしても、サルコジが本書以降に大統領に上り詰めそして今敗退したということからは、歴史が現に同時進行している事実を意識させられる。
またもうひとつは、建築誌 a+u 3月号での “ラカトン・アンド・ヴァッサル Lacaton & Vassal” 特集への関連。
この号は常日頃に比べて地味に見えつつも意外と高評価だったようなのだが(たとえば新建築4月号の月評で評者二組から好意的に言及されていたり)、ドンズロと併せて見返すとさまざまな部分でリンクしていることが再発見できて、さらに精読を誘われる。
というより、L&V による建築実践の意義を理解するにはドンズロのこの本は必須だと思う。
なお、現在の日本社会へ展開するヒントとしては、翻訳者のTweetを中心にしたTogetter( “今大阪で何が起こっているのか、『都市が壊れるとき』の訳者が語る”)が参考になる。
2012.05.03.Thu.
■[音楽][.Slow Core][.Acoustic][.Folk Rock] Gravenhurst “The Ghost In Daylight” (2012)
たぶん Gravenhurst は、私が所有している音源のなかでももっとも澄み切った境地にある音楽。
音数は少なく、主にアコースティック・ギターと繊細なファルセット・ヴォイスによって透明な世界が精製されている。
その純粋さは道徳的な清濁とはもちろん無関係で、ただ空気として、視界として、感覚としての清浄。
枯れている、と表現してもよいのだけど、そこはかとなくやすらぎもあるし、なにより情熱が秘められている。
このような清浄を表現するためには実は情熱こそが不可欠であり、真髄だと思う。
5thアルバム。
3rd·4th は 2nd や EP “Black Holes In The Sand” と異なりバンドサウンドの比重が大きかった。この 5th は全体としては以前のシンプルな方向に回帰している。
どちらの路線もすばらしく、ただ手法のバランスがそのつど異なっている。このアルバムでもエレクトロニックな加工や編集は適度に施されているし、とくに M-6 “Islands” などは、ビートとリヴァーブで荘厳にも濃密。
でも根底にあるのは清涼を目指す志向で、それは今後も変わらないだろうと思う。
歌詞はあいかわらず至純の域にある。
叙景的なフレーズは直截の文意をはぐらかし、さまざまな暗示を推量させる。伝わってくるのはひたむきな想い、その結果としての諦念や後悔。最終的には切実という語に帰着する。
特に銘記しておく曲
M-1 “Circadian”
M-2 “The Prize”
M-3 “Fitzrovia”
M-5 “The Diver”
M-7 “The Foundry”
Information
Birth name : Nick Talbot
Origin : Bristol, UK
Links
Official : http://gravenhurstmusic.com/
Release info : http://warp.net/records/gravenhurst/the-ghost-in-daylight-out-now
Blog : http://policediversnotebook.blogspot.jp/
Wikipedia : http://en.wikipedia.org/wiki/Gravenhurst_(band)
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[映画] ミヒャエル・ハネケ “白いリボン”
[読書] ジャック・ドンズロ “都市が壊れるとき”
[音楽][.Slow Core][.Acoustic][.Folk Rock] Gravenhurst “The Ghost In Daylight” (2012)
[読書] イアン・マクドナルド “サイバラバード・デイズ”
[音楽][.Electronica][.Shoegazer] Ulrich Schnauss & Mark Peters “Underrated Silence” (2012)
[音楽][.Hip Hop][.R&B][.Electronica] THEESatisfaction “awE NaturalE” (2012)
[読書] 董啓章 “地図集”
[音楽][.Rock][.Alternative] Dirty Three “Toward The Low Sun” (2012)
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