ローファイなダブ/レゲエ/ベース・ミュージック。
シンセサイザーやドラムマシーンの音をカセットデッキで編集してトラックをつくっている、というのが特徴。
DJする際にも、2台のカセットデッキをエフェクターにつなげて、ターンテーブルDJと同じようなプレイをおこなっているとのこと。
オーバーダブによるテープのヒス・ノイズがカセットならではの質感を生んでいる。
所属しているドイツのレーベル “JAHTARI” もちょっと個性的な方針を持っていておもしろい。
基本的には「ダブ & レゲエ」を追求するレーベルで、当初は「デジタル・ラップトップ・レゲエ」というフレーズを掲げていたんだけど、今では必ずしもラップトップ/コンピュータに拘らず、むしろDIY含めたハードウェアへ関心がシフトしてると記されている。
これらはレーベルのウェブサイトで “THEORY” として謳われているんだけど、何度か更新されていて、現在は “THEORY v3.0” となっている。どれも自分たちのやりたいことがはっきり書かれてて、ポジティヴなマニフェスト。時代や思考の変化に合わせて微妙に方針が変更されていくのがなんか好感もてるし、おもしろいと思う。(レゲエ史概説、みたいなのも書かれてて、熱心なのが伝わってくる。)
なお、“JAHTARI” という名称は、“JAH” と “ATARI” のアナグラム、らしい。“JAH” は言わずと知れたラスタファリアン・レゲエのキーワード、そして “ATARI” はコンピュータ・ゲームの名機。ウェブサイトのデザインなんかも、ローファイなゲームテイスト。
Tapes のこの "No Broken Hearts On This Factory Floor" というアルバムは、過去に JAHTARI や自身のレーベル Selah Wadada からリリースされた 12" や 7" 音源10曲に加え、未発表曲・新曲を6曲収録した日本編集盤。
特に銘記しておく曲
M-4 “Gun Dance”
M-5 “Gold Love Riddim” 8bit ゲームサウンドのよう。
M-6 “Old Pan Sound” ヴォーカル入り。
M-10 “Phyzikal Dub”
M-11 “Pipe Cleaner - This Weed's Making Me Nervous (Disco Mix)”
M-15 “Oberheimer”
Tapes
Information
Birth name | : Jackson Bailey |
Current Location | : London, UK |
Official | |
SoundCloud | : http://www.soundcloud.com/tapes | Label | : coner stone music http://csmusic.jp/tapes_1st_full_album.html |
References
The Creators Project Making Low Down, Dirty Dub With The Almighty Cassette Tape: Q&A With Tapes http://thecreatorsproject.vice.com/blog/making-low-down-dirty-dub-with-the-almighty-cassette-tape-qa-with-tapes |