Hatena::ブログ(Diary)

A Successful Failure このページをアンテナに追加 RSSフィード


2010年9月12日付でライブドアブログに引っ越しました。
新URLはhttp://blog.livedoor.jp/lunarmodule7/になります。
これからもどうぞよろしくお願い致します。



2007-12-25

徐々に淘汰されつつあるX'masという表記

辞書でXmasを引くと丁寧に解説が載っている。

Xmas [Christmas]

クリスマス。Xはキリストを示す。X'masは誤り。

http://dictionary.goo.ne.jp/search.php?MT=Xmas&kind=jn&mode=0&base=1&row=0:title=三省堂 大辞林第二版

Xにアポストロフィは必要ないのだが、この時期目にする様々な表記にX'masという現代英語として誤った表記が見られる。さんざん様々な媒体でX'masは誤用であることが紹介されているのに、未だ間違いが絶えないというのはどうしたことだろうか。ただ、『クリスマスの「X’mas」表記は誤字です。』では近年徐々にXmasという正しい表記が広がりつつあることが示されている。英会話学校のNOVAがCMで誤用していたというのは笑えない話だが。

WikipediaにはXmasという表記方法について次のような解説がなされている。

英語のChristmasの略記として、英語圏ではXmas、あるいは、X-masと綴る。Xmasという表記の「X」は、ローマ字の「X(エックス)」と同じ形であるギリシャ文字の「Χ(カイ)」に由来する。すなわち、英語の「Christ」を、ギリシャ語原表記「Χριστος」の頭文字「Χ(カイ)」を以って表したものである。略記であるため、正式な場では避けられる。

Christmasの略記として、日本・台湾・東南アジアではアポストロフィを付けて X'mas と表記することが多い。この表記の起源は不明だが、終戦直後、1945年のクリスマスで、GHQの正面玄関の上に Merry X'mas とネオンサインで大書きされていた。この表記は誤用とされるが、非キリスト教圏では「Χ(カイ)」がキリストを意味する記号として浸透していないため、語中で「Χ(カイ)」を浮き立たせるこの表記法は広く受け入れられている。

クリスマス - Wikipedia

X'masという表記は日本だけではなく、台湾や東南アジアでも広まっているようだ。Wikipediaでは1945年における利用例が紹介されているが、はてなダイアリーキーワードによれば、19世紀の英語文献にもX'masという表記が散見されるとのことで、日本人が最初に用いたというわけでも無いらしい。本エントリのアップ後にメールで情報提供を頂いたのだが、実際に16世紀から19世紀にかけての書籍にあたると、X'masの表記が見つかるようだ。

わざわざ書くのもバカバカしいが、X'masが「日本人の考案によるつづり」などというのは、全くのデタラメだ。そもそも16世紀頃のイギリスで使用されていた非標準的つづりXristmasが、その後に省略されていく過程で、XtmasとかXtmasとかX'masとかいう表記が生まれてきた、っていうだけのことだ。その意味では、X'masが「誤り」ならば、Xmasだって同じように「誤り」だろう。

失われたX’mas | yasuokaの日記 | スラド

19世紀の英語文献を読んでると、X'masって表記、時々みかけるけどな。と思いつつ、books.google.comを調べてみたら、あるわあるわ、これとかこれとかこれとかこれとか…。あるいはこれとかこれなんて、Xtmasになってて、かなりかわいい。少なくとも『「X’mas」という表記は全く行われなかった』なんてのは大嘘だ。

つまるところChristmasの略記法には、XtmasとかX'masとかX-masとかXmasとかの「表記のゆれ」があるということなのだろう。それが徐々にXmasあたりに収斂していってるからって、過去に遡ってX'masを「無かったことにする」のは、表記の歴史という視点から見れば、あまりに乱暴な議論だと言わざるをえない。

ゆれるX’mas | yasuokaの日記 | スラド

もともとX'masという表記は、XtmasやX-mas、Xmasと同様に表記の揺れの一つだったと考えるのが妥当で、その発案に日本人が関与していたというのは誤りと考えた方が良さそうだ。それが時代を経て、現在英語圏ではXmasないしX-masのどちらかの表記が使われることが標準となったと言うことだろう。いつ頃からその収斂が始まったのかは定かではないが、今と違い情報が流通しない時代にあって100年単位の時間がかかったと見られる。

GoogleでX'masで検索したときにはGoogle先生が『もしかして: Xmas』と正しい現代英語表記に誘導してくれる。スペルチェック機能が自動的に正しい表記に変換することもあるだろう。インターネットの発達により文字情報が世界中を駆けめぐるようになれば、情報はテキストという形で固定化されるともに、ほとんど無視できるコストで世界中に配信されるため、従来見られた方言や誤用は次第に数を減らし、全体としては均一化されていくと推測される。インターネットは語の収斂を加速させるのだ。X'masという表記を保存しようとする新たな動きがない限り、今後の十数年でX'masという表記は淘汰されるのではないか。

2007-10-12

野菜ジュースでは1日分の野菜は採れない

朝日新聞の報道によれば、名古屋市消費生活センターの調査により、「1本で1日分の野菜を使用」などと謳っている野菜ジュース類の多くは、厚生労働省が推奨する1日350gの野菜摂取量に満たない栄養素しか含んでいないことが明らかになった。

 だが、35銘柄の分析結果では、総カロテンは15銘柄で目安量を下回り、うち2銘柄の測定値はゼロ。ビタミンCとカルシウムは33銘柄が下回った。カリウムで24銘柄、マグネシウムも30銘柄が目安量に届かなかった。

 五つの栄養成分すべてで目安量を上回った商品はなく、逆に全成分で下回った商品は13銘柄あった。うち4銘柄は「1日分の緑黄色野菜」「1本で約100グラムの緑黄色野菜」と表示していた。

朝日新聞デジタル:どんなコンテンツをお探しですか?

調査対象35銘柄の全てが1日の推奨摂取量を満たしていないというのは衝撃的な事実である。詳細は野菜系飲料の調査結果を参照してもらうとして、主婦連合会が公正取引委員会と厚生労働省に実態調査を申し入れたというので、公正取引委員会への申請書に基づき、特にやり玉に挙げられた銘柄についてまとめておく。これらのジュースは1杯(本・缶)飲むことで厚生労働省が推奨している1日約350gの野菜(内緑黄色野菜120g)を摂取できるような印象を与えているが、実際の摂取量は期待される値より下回る。

商品名メーカーうたい文句総カロテン(μg)ビタミンC(mg)カリウム(mg)カルシウム(mg)マグネシウム(mg)硝酸塩(mg)
野菜一日これ一本カゴメ1日分の野菜350g分使用(25種類)824628.5610145.434.668.2
1日分の野菜伊藤園1本で野菜350g分使用(25種類の野菜)522024.071853.432.436.2
やさいがおいしい21 1日分CO-OP21種類、350gの野菜を使用58083.886646.243.513.5


緑黄色野菜120g364147.948068.527-

上記の表の内硝酸塩は、食品添加物などに利用され通常の摂取量では問題はないが、体内で亜硝酸イオンに変わると発ガン物質に変化すると言われており、大量摂取は控えるべきものである。解析結果を見る限り、野菜ジュースに含まれる程度の硝酸塩ならば問題にはならないようなのでその点は安心して良い。

一方、上記表を見る限りビタミンCやカルシウムの摂取量が全体的に不足しており、野菜ジュース一本で必要量の野菜が採れるとは考えない方が良いようだ。報告書にもあるように、野菜ジュースは小鉢1皿程度と考えるなどして、食事に上手にとり入れていくと良いだろう。

筆者は必要な栄養素の摂取はネイチャーメイド マルチビタミン&ミネラルに頼っているのだが、これはこれで体に良いのやら悪いのやら。