「鍵泥棒のメソッド」

LOVE8002012-09-29


これはだめじゃろ。内田けんじ監督作品はダイダイダイスキ(2作品しかないけど)なもんでソコソコ期待して観に行ったのだけど、あまりに物語が直線的すぎ。登場人物に関する魅力的な謎も、すべてなんてことない理由づけですべてスルー。広末も堺雅人も怪しい雰囲気を漂わせまくってていい感じなのに、最終的には普通の人に落ち着いてしまう、もったいない。片時も目が離せない緻密な伏線を期待していたのに、部屋の片づけしながらDVD流してるくらいで十分なレベル。そりゃないぜとがっかりしちまいました。

役者の演技に統一性がなく、噛み合ってないのも気になる。ボス役の荒川良々なんてキャスティングの意外性を意識しすぎてせっかくの役者を全然生かしきれてない。芝居についてあーだこーだいうシーンがある割には、この映画自体演出が雑すぎ。いやもう邦画界はそろそろ、広末と香川制限令をだすべきじゃないのかしら。特に男性監督は広末さんに己のドリームを投影しすぎというか、広末を使っていいのはもう、女の子にこれっぽっちも幻想をもっていない内藤瑛亮かんとくだけ!