もう、時間がありません。

お久しぶりです生きてます
サバ缶とワンカップを片手にあの頃の夢を見ます。

楽しかった、同人作家時代。
物語を作るという自己肯定。夢を語る時の高揚感。
仲間と作品を作り上げる感動は生涯忘れることはないでしょう。
なのに、それなのに。
もう戻らない日々、もう会うこのない人。
後悔しても、しきれません。
あんなに好きだった相方。
夜通し一緒に居てもただただ楽しかった。その気持ちは嘘ではない。
なのに、なんで嘘を重ねてしまったのだろう。
本当はもっと分かり合いたかった。
もっと一緒に居たいだけだった。
自分のありのままを晒すことで、もっと深く分かり合えると思ってたんだ。
でも、それは一方的な勘違いだった。
簡単に言うとぼくは見捨てられた。
見限られた。
彼は才能の無さを理由に諦める様な人間ではなかった。
才能の無さを努力でカバーし、自分の食い扶持を得るために、ぼくを捨てた。
中小ながらもまともな会社に就職したぼくは、金も入るようになったし
仕事も不満なくこなしている。社内でのコミュニケーションも円滑にやっている。
何一つ不自由ない。老後のために貯金をし、納税して、趣味に金を使い、たくさん遊ぶ。
しかし、なんだ。この空虚な感情は。
おれは何をしたいんだ。誰と居たいんだ。どこに行きたいんだ。
わからない。わからない。
怖いよ、助けてよ。相方。
明日からどうしよう。

久々にピルクラッシャーを取り出す。
鼻の穴から脳天へ、そして精神へと流れ混んでくる希望の様なものを、ぼくは受け入れる。
明日になれば、すべて忘れる。うまく状況が転がる。
風呂に入った後の火照る身体を冷ましながら、ぬるくなったビールを飲み、パジャマ姿で布団に入る。
ありがとう。みんな。
幸せです。
明日もそう思えますように。