実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


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【第572回】北川景子『黒い樹海』の巻(9)



神戸みゆき 2008年6月18日逝去 行年24歳
あれからもう8年か。しばし黙祷を捧げます。



1. 水星はいま逆行しているのか?


 さて、コメント欄で(私がひとりで)騒いでいるとおり、ネルケ版3代目マーキュリーに選ばれた黒木ひかりが諸般の事情で役を降りることになって、非常に腹立たしい。
 それにしても最近の亜美ちゃんたちはどうしてこう、いろいろ問題が多いのかな。ダンナに娘の親権を取られて離婚したり(子供が女の子で、母親側にネグレクトなどの問題行動が認められない場合、親権は妻にゆずって、養育費をしっかり出すべきだというのが私の意見だ。それが、仮にも「イクメン」と呼ばれた男の最低の流儀だと思う)、NHKの朝ドラでメジャーブレイクしかけたところで、謎の事務所移籍で失速してしまったり、そしてU15アイドル時代の仕事をネットで責められて降板したり。がんばれマーキュリー。



河邉千恵子



松浦雅



黒木ひかり


 ともかく、名古屋支部では黒木ひかりをネルケ3代目セーラーマーキュリーと認定するからよろしくな。竹内夢は4代目だ。4代目の竹内さんは、できれば3代目の想いも背負って頑張ってください。
 そういえば旧ミュージカルでも、キャスティングされながら舞台を前に降板した人はいた(トシのせいで誰だったかすぐには思い出せない)。でもファン感(ファン感謝祭)でコスチューム姿だけは陽の目をみていたと思う。今回、ビジュアル解禁が延期されたけど、もし、すでに黒木ひかりのマーキュリーも衣裳ができて撮影まで済ませてあるのなら、それを見せて欲しい。といっても見せてはくれないだろうから、中の人、誰か流出させちゃってくれ。たのむ(おいおい)。



 松浦雅については、コメント欄で教えていただいたとおり、このたび『ウルトラマンオーブ』(テレビ東京系、2016年7月9日より土曜日朝9時)のレギュラーを得たそうだ。女性隊員として、戦闘服に身を包んで颯爽と活躍するところが観られるか、と思ったら、今回のウルトラマンには、『ウルトラマンギンガS』のUPGや『ウルトラマンX』のジオのような防衛隊組織は出てこないんだって。



代わりに松浦雅たちは、怪奇現象を追跡するサイトを立ち上げるらしい。ロコツに予算を削減された感じ。




 2クール、全25話の予定なので、今年後半は松浦雅の芝居が観られると思うと嬉しい。嬉しいがしかし、森カンナ、清水富美加、内田理央など『仮面ライダー』のヒロインたちが最近ブレイクして頑張っていらっしゃるのに対して、ウルトラマンのヒロイン女優は概して不遇である。ここは一番、そういう風評を覆してはじけてください。


2. 懲りない結婚詐欺師



 あと、よく見れば山崎育三郎も出ているテレビ朝日系『グッドパートナー 無敵の弁護士』ね(2016年4月〜6月、木曜21時)。第6話は見逃したんだけど、弁護士の猫田(杉本哲太)が『お見合いRUN』というジョギング形式の婚活パーティー(?)を通じて太田蘭子(小松彩夏)という美人と知り合う話だったようだ。小松彩夏はマラソンやってたんでキャスティングされたのかなぁ。




 続く第7話で二人は大接近(2016年6月2日/脚本:福田靖/撮影:増井初明/監督:常廣丈太)。夜景の映えるレストランでディナーである。



蘭 子「きれい」



蘭 子「私いつも思うんです。200年前は反対だったんだろうなって」



猫 田「200年前……江戸時代」



蘭 子「その頃はきっと、下の方が真っ暗で、空は満天の星……」
猫 田「ロマンチストなんですね、蘭子さんは」
蘭 子「猫田さんだって、こんな素敵なデートに」
猫 田「いやぁ、弁護士なんてみんな現実主義者ですよ」



蘭 子「私、弁護士さんだからあなたを好きになったんじゃありません」



蘭 子「……運命」



猫 田「え?」


 ったく、杉本哲太はこの仕草をぜったい狙ってやっているよな。



 まあいいや。話を続けよう。



蘭 子「大都会というこの星空で出遇った私たち」



猫 田「蘭子さん!」


 そりゃまあ、このシチュエーションで、こまっちゃんにそんなこと囁かれたら、私も間違いなく落ちる。桝添氏も私費流用してしまうであろう。
 というふうに男心を手玉にとり、相手を結婚する気まんまんにさせておいてから、少し結婚を待って欲しい、と焦らすのである。エステティシャンとして自分の店を持ちたいので、あと200万ほど出店の資金を貯めるまで、仕事に専念したいと言い出すのだ。もう杉本哲太は完全にのっちゃいます。



猫 田「200万は僕が援助しますから、あなたはふたつの夢を叶えるんです」



蘭 子「ふたつの夢?」



猫 田「自分の店を持つことと、真っ白なウエディングドレスを着てバージンロードを歩くこと」



蘭 子「猫田さん……」



 というわけで運命の第8話(2016年6月9日/脚本:福田靖/撮影:増井初明/監督:本橋圭太)。



 200万円を用意して待ち合わせの喫茶店でソワソワしている猫田。



 だが、待てど暮らせど蘭子は姿を現わさない。携帯に電話をかけても「おかけになった番号は……」というつれない返事。


 
 さらにその翌朝。猫田の勤める弁護士事務所では、同僚たちがネットのニュース動画に騒然となっている。






「40歳の自営業の男性に嘘の結婚話を持ちかけて現金350万円を騙し取ったとして、東京港区に住む29歳の太田蘭子容疑者が詐欺の容疑で逮捕されました」



「警視庁では、インターネットの見合いサイトなどで知り合いになった複数の男性と交際していて、騙し取った金は総額……」







 気絶しちゃった。
 というわけでこまっちゃん、第6話、第7話そして第8話と、3話連続出演とがんばりながらも、最終回(第9話)を前に逮捕されてしまった。残念。
 しかし小松彩夏イコール結婚詐欺師というイメージがあまりにも定着してしまうのも考えものなので(キャバ嬢役ほどつぶしが利かない感じがする)このへんで逮捕されるのもいいかも、とは思う。


 さて、今週も書類仕事と休日出勤で土・日が埋まっているのではあるが、実は来週の土日もみっちり予定が詰っているので、そう休んでいるわけにもいかない。少しでも『黒い樹海』レビューを進めたいと思います。

3. 密通者

 
 いったんは事故現場から持ち去った姉の遺品を、わざわざ後から警察に届けるよう常子に依頼した謎の人物。それが誰で、目的が何かを突き止めれば、姉の事故死にまつわる謎は解明されるはず。だからこそ常子を東京に呼び、容疑者たちと引き合わせようとしたのだ。ところが常子は東京へ着くなり、祥子の知り合いを装った誰かに連れ去られ、殺されてしまった。
 常子が上京することを知っていたのは、山梨の実家に住む常子の父親、祥子、そして吉井だけである。となると、もう事実上、吉井しかいないじゃん。




 と一瞬は思っちゃったりもしたが、その吉井の態度に、さほど悪びれた様子はない。なにしろ昨晩「もう、いいですから。姉のこと、調べていただかなくてけっこうですから」なんて断られた翌朝にも関わらず、常子が死んだと知って、さっそく祥子のもとへ戻ってきてしまったくらいだ。
 近くの喫茶店に入った吉井は、情報漏洩の心当たりはないか、しつこく祥子に食い下がる。そのおかげで、祥子はひとつ、見落としていた可能性に気がつくのだった。



吉 井「僕のほかにさあ、斎藤常子の上京を知っていた人物、本当にいないの?」



吉 井「それが分かれば犯人につながるかも知れない」



祥 子「でも、他の人には……」



吉 井「よく考えてよ。誰かに話してない?」



吉 井「小児科医の西脇」



吉 井「評論家の妹尾」



吉 井「画家の鶴巻」



吉 井「デザイナーの倉野むら子」



吉 井「生花の佐敷」



祥 子「え?」
吉 井「その中の誰かかそれとも全員にか。話してない?」



祥 子「その人たちとはここ何日も……電話でも話してません。話したとしてもそんな話しないし……」



祥 子「あ!」



吉 井「ん?」
祥 子「マンションの管理人さん!」


 そう、吉井以外に、祥子がこの情報をうっかり漏した相手が一人だけいた。せんさく好きなマンションの管理人、小川カズおばさん(室井滋)だ。





祥 子「すみません」



カ ズ「はい」



祥 子「あの、今夜、山梨の知り合いが上京することになっていて」
カ ズ「今夜?」
祥 子「はい。もしかしたら何日間かうちに泊めてあげることに」



カ ズ「ほほほほ、彼氏?」



祥 子「違います。女の人です」



カ ズ「ふうん、そう」



 それ以外の経路は考えられない。ということは、犯人はすでに祥子が信子の妹で、この一件に深く関心を寄せていることも承知しているのではないか。だから信子と祥子のマンションの管理人を買収して、情報を得ていたのだろう。



 相変わらず直情的な祥子はすぐに「管理人さんに聴いてみる」と立ち上がりかけるが、吉井に制止される。それはそうだ。そんなストレートに訊いたところで、シラを切られるに決まっている。ここは吉井が一計を案じる。



吉 井「よし、じゃあその管理人さんにはおとりになってもらおうか」




祥 子「おとり?」


 かくして二人はふたたび共同戦線をはるのであった。

4. ワナ


 そんなわけで、祥子は管理人のおばさんにニセの情報を流す作戦に出た。

 


カ ズ「は?」



祥 子「急なんですけど、これから亡くなった友人の山梨の実家に行くことになって」



カ ズ「あそう。山梨。泊まり?」
祥 子「たぶんそうなるかと」



祥 子「なんかその友人の日記が見つかったって」



祥 子「私や私の亡くなった姉に関することが書いてあるみたいなんです」



カ ズ「あら、そうなの」



祥 子「今夜は留守にしますのでよろしくお願いします」
カ ズ「ご苦労様です」




 案の定というか、カズは祥子の姿が見えなくなると、すかさず管理人室に入ってどこかに電話連絡を入れる。





 吉井は別の仕事が入ってしまっているので、祥子は危険を顧みず、ひとりで山梨に直行し、常子の弔問に向かう。




 道中、誰かに後を付けられるような気配はなかった。



 父親に、常子の葬儀に東京からやってきた不審者はいないか訊ねてみる。




稔次郎「結局、弔問に来てくれた常子の知り合いはあんただけだ」



祥 子「本当に誰も?」



稔次郎「変な電話がかかってきた」



祥 子「変な電話?誰からですか?」
稔次郎「男の声だけど、名前も言わないで」



稔次郎「死んだ常子の日記がどうのこうのと訊かれたが……」



 管理人に「バス事故に関して何か書いてある日記がみつかったらしい」という情報を流したところ、相手はまさしくそこに食いついてきたわけだ。しかし電話をしてきただけで、山梨まではやってこなかった。情報がガセであることに気づかれたのである。




祥 子(管理人さんをおとりにしたことが犯人にばれてる)


 不安そうな面持ちで東京へトンボ返りする祥子。





 もう夜も遅いが、マンションの前にはパトカーが停まっていて、なにやら騒ぎが。



祥 子「あの、何があったんですか?」
野次馬「ああ、そこのマンションの管理人さんが、そこの石段から落ちて死んじゃったんだって」



祥 子「えっ!」


 間違いない。管理人を買収していたことがばれたことに気づいた犯人は、即座に口封じのために、管理人を石段から突き落として殺してしまった。








 首つり自殺に見せかけて殺された町田知枝、上京したところを河川敷に連れ出されて殺された斎藤常子、そして石段から落ちた事故に見せかけて殺された管理人小川カズ。姉の不審な交通事故死を追っているうちに、とうとう三件もの不審死が続いてしまった。しかしその関連性に警察はまだ気づいていない。
 といったあたりで次回。





 そうだ。唐突ですが、前回ビジュアルだけ紹介した浦井健治ファースト・アルバムの収録曲目が発表された。個人的に期待していた新録版「タキシード・ヴァーサス」は残念ながら叶わなかったが、小坂明子の書きおろし新曲と、大島ミチルの提供した初音源化曲が入っているというのが何かすごい。



 どちらも作詞は浦井健治本人である。詳しくはひろみんみんむしさんのブログへどうぞ(ここ)。じゃまた。