Less Than JOURNAL

女には向かない職業

ローリング・ストーンズ@スーパーボウル

最近のストンズのライブは、やたらテンポが速いのが特徴。歳をとると遅くなるかと思いきや、歳をとってせっかちになる人っているでしょ。それと同じことかもしれん。
さて。
去年がポールで、今年はストンズ。
やたらセットのハデさばかりを競ったお祭り騒ぎで、なんだか紅白の小林幸子状態だなぁ……なんて思ったりもした、近年のいくつかのアメリカン・ディーバやカントリー・ガイたちのハーフタイム・ショウに比べたら、今年も去年も、ごくごくシンプルなスタジアム・ロック!という感じで、本来のハーフタイム・ショウならではの醍醐味とゆーものを踏まえたナイスなステージで盛りあがったわけですが。ただ、考えようによっては2年連続で「アメフトなぞ、我が国のフットボゥルのパチモンだ」と思ってる国から来た人々……とゆーことになるわけですな。60年代、ビートルズ上陸を機にイギリスからの音楽が全米を席巻してアメリカ音楽界の流れを大きく変えたムーブメントは「ブリティッシュ・インベイジョン」と呼ばれておりますが。昨夏の全米スタジアム・ツアーのビッグ2がまさしくポールとストンズで、新聞には「40年ぶりのブリティッシュ・インベイジョン」とか書かれていた。つーことは昨年と今年のハーフタイム・ショウもまさに「ブリティッシュ・インベイジョン」だったわけですね。ポールはアメフト大好きらしくて、それはわかるよーな気がするけど。ミックはどうなのかな、やっぱしサッカーのほうが好きそうなイメージだけど。
しかし、それにしても、ミック・ジャガー62歳。
若いね。って、ものすげえフツーの感想ですが。
去年、ポールが、ヘソ上まであるジーパンはいてて、しかもTシャツの裾を中に入れてたのを見て、この人は本当にステラ・マッカートニーのオヤジなんだろうかとは思いつつ「でも、60過ぎたらしょうがないか」とほほえましく思っていたんですが。ミックはスリムでローライズでヘソ出しですよ。それも、ひょっとしたら半ケツくらい。で、最後に全員並んだ時に見たら、キースもロンもヘソ出てたよ。ひょっとしたらチャーリー・ワッツでさえもチラヘソだったかもくらいの勢いであった(じいちゃん風邪ひくぞ)。
でも、こんなふうに書くと、今でもヘソ出しのミックはロックで、ヘソ上ジーパンのポールはロックじゃない……みたいな、めちゃめちゃわかりやすい図式を思い描かれたりするのかな。わたしにとってはポールもミックも、60過ぎてもなおカッコいいロックンローラーで、そして40年経っても相変わらず対照的だったりするところも面白いなーと思うわけで。ああ、てことは「ロックであるかどうかはジーパンのマタ上の深い・浅いとは何ひとつ関係がない」というトリビアが自分の中で誕生したってこった! みたいな気がする。

そういえばジャネットのポロリ事件の翌年に出演したポールは、記者会見で「オレはチチは出しません」とゆって笑いをとった。いやー、ポールはスゴいと思った。だって、スーパースターのスーパーボウルの会見としてはかなりエッジでしょう。カンヌ映画祭ビートたけしがコマネチやるくらいの。ロックンローラーと書いてエンターテイナーと読んで芸人と訳すんだね。