一人目、クリア

アンリミテッド:サガ UNLIMITED:SaGa

アンリミテッド:サガ UNLIMITED:SaGa

これはクソゲーではない。
スクウェア史上、いや、ひょっとすると日本RPG史上最大級の難ゲーである。
 
サガシリーズ」の仕掛け人であり、一部ファンからは「河津神」と称えられる河津秋敏氏の持つ
RPGと言うゲームジャンルへのこだわりは、このゲームにおいては結果としてユーザーを突き放す方向に働いた。
いや、実際のところチュートリアルが足りていないだけ、とも言えるのだが、
開発期間も予算も少なかったそうだし、仕方あるまい。
 
ゲーム内容自体は、非常に単純な要素が集まって複雑に絡み合い、独特の「システム世界」を構築している。
そう、“いつものサガ”である。
特徴的なものに戦闘コマンドのリール判定があるが、これがあるおかげで高レベルな技の連携が思うように決まらず、
ある意味ゲーム後半における戦闘時のコマンド入力のマンネリ化を防ぐという効果をもたらしている。
高レベルな技を出そうとしてタイミングが外れ、基本技が出てしまう・・・というのがすでにゲームになっている。
ターン制のバトルシステムに新たな緊張感がもたらされているといえるだろう。
 
また、戦闘だけでなくマップ移動にすらターン制を持ち込み、「すごろく」と揶揄されるような移動方式を取り入れているが、
これによって今までのサガにおける「敵シンボルからアクションゲーム的に逃げる」と言う行動が、
「敵の気配を察知して計画的に移動し、接触を避ける」という全く新しい“ゲーム”に生まれ変わっている。
隣のマスにどのくらいの敵がいるのかはある程度把握でき、持っているスキルによっては遠方の敵の位置を知ることも出来る。
サガのマップ要素を丁寧に踏襲しつつ、新しいゲーム性に挑戦しているのだ。
 
以上の二つがこのゲームをクソゲーと呼ぶに相応しい要素とみなされるようだが、
前述したとおりこのような要素は単に特殊な上にゲーム中で説明がなされないだけで、非常に面白いものだ。
というか、この1週間で30時間以上このゲームをやっているがまだ中毒じゃない気がする。底が見えない・・・。
 
というわけで、プレイ開始から40時間超をかけてようやく一人目、マイス編をクリア。
ラストバトルは本当に辛かった。11人連続バトルまではまだいいが
終戦での爆発力の無さが最後まで勝負の行方を曇らせていた。
やっぱ槍と斧だよ。無双三段と高速ナブラだよ。やっぱこのゲーム、サガだよ。
 
さて、次は誰を主人公にしようかな・・・