Hatena::ブログ(Diary)

Limnology 水から環境を考える

2017-04-30

[] 明暗

4月に同時に社会人になった息子と娘。

都内に務めているエンジニアの息子は連休中つくばに戻るとのことで、慌てて「ふるさと納税」で食べさせてあげたいものを取り寄せています。

小売業に就職し東海地方にいる娘は全く休みがとれず、昨日もセール中ということで9時に入って昼休みは17時、いつもは1時間くらい取る休憩を40分くらいで切り上げ、22時前まで働いていたそうです。

息子と娘にはそれぞれ生まれた年に沖縄県石垣島で焼酎を買い、20年間寝かせておきました。3月下旬生まれの娘は二十歳の誕生日のときに既に会社の研修で家を出ていて、連休で帰ったときに誕生日祝いとともに渡してあげようと思っていました。とりあえず焼酎だけ送り、二十歳の誕生日祝いはお預けです。

2017-04-29

[] 何という花でしょう?

庭で見たことがない花が咲いていました。

全長約30cm、葉の長さ約15cm、先端で2つに分かれて花が2つ。

雑草にしては花が大きく色も鮮やかです。外来の園芸種が帰化したものかもしれませんが、付近でこのようは花を見た記憶もありません。

どなたかご存知でしたら教えてください。

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追伸

さっそく読者の方から「チューリップではないか」とご教示いただきました。ひとつの花茎に2つ以上咲く場合も稀にあるそうです。例として三つ子のチューリップの記事を教えていただきました。

http://blog.goo.ne.jp/pochikopochikojp/e/5e2574886f3e79c1f90567bef68b5526

チューリップは種でも増えることができるようなので、どこかのお宅から種が飛んできて、草採りの手が及ばないラベンダーの茂みで数年かけて大きくなったのだと思われます。

2017-04-28

[] バイカル湖岸の異変に関するテレビ番組

バイカル湖の沿岸域で緑藻が異常繁茂したり海綿が死滅したりする現象、富栄養化説を唱えるT先生は長らく異端扱いだったのですが、4月23日にとうとう、その説をサポートする映像がロシアでテレビ放映されました。番組では、富栄養化が原因とわかっていても、汚染源対策として下水処理場を作れない事情も放映されていました。

下記は少し容量を落とした動画のリンクです。音声はロシア語だけですが、現在のバイカル湖や集水域の様子は映像だけでも分かると思います。

http://lin.irk.ru/files/%D0%9E%20%D0%91%D0%B0%D0%B9%D0%BA%D0%B0%D0%BB%D0%B5%20%D0%BD%D0%B0%D1%87%D0%B8%D1%81%D1%82%D0%BE%D1%82%D1%83%20%5BLow,%20480x360%5D.mp4

2017-04-27

[] 最高賛辞のリジェクト

1月に国際誌に投稿した論文、「大幅に書き直さないと無理だからリジェクト」という査読結果だったのですが、3名のうち1名は統計がなっていないという指摘、1名はマイナーチェンジでいいよと事細かに修正点を指摘、3人目は大幅な改訂を指摘してきたのですが、その指摘の最後の文章が下記です。

これって、Limnology and Oceanographyに「サンゴ礁では窒素固定が卓越している」と窒素安定同位体比で議論した論文が「これはすごい内容だから、へたくそな英語はこちらで直して受理。」と一発で通った時以来の賛辞かもしれません。

This discussion would always be set up as raising explanatory hypothesis and not drawing abusive cause-effect relationships. As such, it would still be possible to alert managers, authorities and fellow scientists of this important effect that is being observed in Japanese lakes and in other places, and the need to establish the necessary link between putative cause and effect. This line of research may reveal another historical reconstruction of how pollution affects ecosystems (remember DDT and “Silent Spring”, TBT and imposex?) and the services they provide.

2017-04-26

[] これがまだ東北でよかった

上記発言で今村大臣が辞職しました。

昨日のブログで山本地方創生相の発言に関するコメントを紹介しましたが、そこで指摘したのと同様、今村大臣の発言にも、金額という経済価値だけで軽率な発言をしてしまう共通点があるように思います。

政権批判をするつもりはありませんが、ここまでアウトな発言が同じような背景で2度もでてくると、内閣全体の価値観が「銭ずら」なのでは?と思ってしまいます。

(若い世代には分かりませんよね。ジョージ・秋山氏の「銭ゲバ」のセリフです)

2017-04-25

[] 山本地方創生相の「学芸員はがん」発言に対する日本陸水学会の見解

山本地方創生相の「学芸員はがん。一掃を」発言について、日本陸水学会会長としての見解を学会ホームページにアップしました。

http://www.jslim.jp/?p=1852

大臣個人の資質を批判したものではなく、その背景にあると思われる地方創生に対する考え方についてコメントした内容になっています。

陸水学会では山本発言の直後から、学会として意見を表明すべきとの提案が為され、昨週末まで評議員会で議論を重ねてきました。提案いただいた方、議論を深めていただいた方々に感謝申し上げます。

以下は私の個人的な補足です。

今回の山本氏の発言は、観光振興を進める上で学芸員が妨げになっているという趣旨を言いたかったのでしょう。ですが、観光振興という経済効果のためには他に重要な役割も担っている学芸員を「一掃する」とまで発言してしまうような経済最優先思考で政策を進めることが、本当に豊かな地方創生につながるのでしょうか。

少し振り返ってみただけでも、活性化につながると道路網を整備することで地域の商店街が廃れ、全国どこに行っても似たような大型モールが増えました。生徒や高齢者の足である鉄道が衰退し、免許を返納すれば移動が困難になるために高齢ドライバーが増え、事故が続出しています。

そして何より、地域固有の自然が経済効果との天秤で常に犠牲を強いられてきた結果、ふるさとの動植物が一変してしまった地域がいかに多いことでしょう。

総合科学である陸水学は、経済効果につながることを研究することはもちろんのこと、経済効果だけではなく、持続可能で豊かな日本の水環境の在り方を検討することができる学会だと考えています。このような背景から、会長就任時の挨拶でも社会貢献の重要性を指摘させていただきました。今回の見解表明は、その一環と考えています。

http://www.jslim.jp/?p=1257

今後とも地域固有の陸水環境を守って行くために、学会としてできることに取り組んで行く所存です。みなさまのご支援、よろしくお願いいたします。また地域で相談したいことがあるけれど、誰が陸水学会会員なのか分からないなどのお問い合わせがあれば、「学会全般に関するお問い合わせ」もしくは私宛にご連絡ください。対応を希望する会員がいれば紹介させていただきたいと思います。

2017-04-24

[] 芦屋市、全国で2番目に無電柱化条例

私が住むつくば市は、全国で唯一、無電柱化条例を施行していた自治体です。無電柱化を目指すだけでなく、実際に学園都市内の大通りには電柱がありません(学園都市の範囲はほぼ、玄武・青龍・朱雀・白虎・田園都市・科学をイメージした高さ15mの柱の内側です。詳細はhttp://www.tsukubapress.com/tscoutline.html)。

このたび、つくば市についで兵庫県芦屋市が、無電柱化条例を制定するそうです。

http://www.risktaisaku.com/articles/-/2700

上記記事によれば無電柱化は景観の改善よりも、むしろ防災の観点から進められるようです。阪神淡路大震災の際は多数の電柱が倒れ、道路をふさいでしまったとのことです。

住まう場としてつくばを選んでよかったと、改めて思いました。

2017-04-22

[] 日本で最も魚類生産が高いのは手賀沼

4月16日に「手賀沼の自然環境保全を科学する」と題して行った講演の資料が、大堀川の水辺をきれいにする会の下記ホームページからダウンロードできるようになりました。

http://ohorigawa.ciao.jp/Sono_Ta_Katsudou/20-syunen-kinen.htm#20170416_20syuunenn-ivent

合わせて行われたシンポジウム「生き物豊かな水環境を如何に守るか」で美しい手賀沼を愛する市民の連合会、大津川をきれいにする会、NPO法人こんぶくろ池自然の森、大堀川の水辺をきれいにする会が行った講演の資料もダウンロードできます(コメンテーターの方の資料は後日アップされる予定とのことです)。

私の講演の概要を、会の方が実に的確にまとめてくださったので、下記にペーストします。

ーーーーーーーー

高度経済成長期を通じ平野部の多くの湖沼で有機汚濁が進行した。有機物濃度が増加すると酸欠により生態系が攪乱される。また水道水源が富栄養化すると有害な消毒副生物の発生量が増える。

他方、湖沼では護岸工事などによって水草が減ったことが水界生態系を攪乱し富栄養化進行の一因になったとして、水草を復活させることが水質浄化につながるとの考えがある。

本講演では江戸時代以降の日本での湖沼資源利用やそれにより生態系が受けた影響を概観し、水資源環境の持続的利用の方向を探る。特に近年各地で行われているヨシやアサザの植栽、沈水植物再生事業がどのような影響を与え得るかについてコメントした。

手賀沼は魚類生産が高くて豊か:面積は小さくとも湖岸長が大きいことが一因?

手賀沼のハス帯:大繁茂が酸欠状態を招き、モツゴくらいしか生息できない?

●ヨシの水質浄化:枯れヨシで水質悪化させないよう、先人の植物有効利用を学ぶ

●ガシャモクが繁茂しすぎるとマシジミが生息困難?先人は水草を肥料として採草

2017-04-21

[] お門違いもほどほどに

このブログで何度か紹介したように、私の学生は所属する自然環境学専攻によって指導教員を強制的に変更させられました。専攻は「学生の意志」と説明していますが、少なくとも2名はコンプライアンスに不当だと訴えていましたから、「学生の意志」とするのは無理があるでしょう。

昨日の教授懇談会(教授だけの会合)では所属する教員の化学物質管理に関する対処を話し合うことになっていました。その教員は学生に対する問題行為もあった可能性があり、それを私が通報したことが原因で専攻が一方的に(下注)私に講義や学生指導をさせないなどの暴挙に出たのでした。

この会議に関して事前に「教員に対して学生は弱い立場にある」とのコメントを出しておきました。昨年9月の東京地裁での和解を受けて、私に対してはともかく、私の学生を散々苦しめた事について多少は謝罪の意を表するかと思っていたのですが、謝罪どころか、私が今後の対策を提案しようとしたら「それは今日の議題とは関係無いだろう?我々は忙しいんだ!」と阻止した一方で、ハラスメント疑惑のある教員に関する弁護は長々しゃべりまくる教員がいて呆れ果てました。

私は2014年4月に専攻業務を妨害されるまでは自分の学生以外の学生ともよく話していて、就職後に連絡をくれたり成果を送ってくれる学生もいました(上記、呆れた教員の学生も含め)。そんな学生さん達を陰でいろいろ持ち上げて、研究職に残れるようにと応援してきました。

それらの学生さん達には何の落ち度も無いのですが、昨日の会議で改めて、こういった教授達のおかげで私の学生がどれほど苦しんだかマザマザと思い出しました。今後は私の学生にひどいことをしたこれら教員の学生さん達に有利になるようなことを、敢えてはいたしません!

(注)専攻が私に取った処置については学内のハラスメント委員会も善処を求める勧告をしていますし、東京地裁でもこのような処置を是としなかったから和解に至っています。

2017-04-20

[] ロシア初特許

私の解釈が間違っているかもしれませんが、ロシアではデータベースを公開すると許可無く使われても文句を言えないそうで、共同研究者のT先生はこれまでのバイカル関係のデータを集めたデータベースの公開に先立ち、データベースに特許申請してました。

このたびめでたく特許が取れたと、T先生からPDFが届きました。見たところ「СВИДЕТЕЛЬСТВО」(Certificate)と書かれていて「патент」(Patent)ではないのですが、T先生のメールにはPatentが取れたとあるので、そうなんでしょう。

だとしたらロシアで私の名前が入った特許は初めてです。これまで取った海外特許は、期限切れましたが、確かアメリカとオーストラリアだったかでROVで取ってました。ロシアで取ることになるとは思ってもみませんでした。「Ямамypo Macymu」が山室真澄です。

Свидетельство о регистрации БД.pdf 直

2017-04-19

[] 女性は強い?

父親は86歳と高齢なので、年始に「体が動く間に、多度に上げ馬(あげうま)見に行こうか?」と話していました。上げ馬は父の故郷の多度の神社で連休中に行われるお祭りのクライマックスで、私も子供の頃は色とりどりの紙で飾った竹づつで「頑張れ、頑張れ」と馬の尻を叩いて励ましたりしてました。いつの頃からかこのお祭りは全国的に有名になり、毎年すごい数の観光客が来て、どこかの局が必ずテレビ放映しています。

数ヶ月前に父親が腰を痛めたので今年は無理かもと思っていましたが、弟が車で連れて行ってくれるというので地元に近いところにいる叔母(父親の妹)に応援を頼んだところ、叔母達3人とも集まってくれることになりました。現地での駐車場の手配なども叔母達がやってくれるとのことです。

叔母達も80歳を過ぎていますが3人とも元気で、毎年1度は温泉に泊まって姉妹でおしゃべりしているとのことです。

父の兄は満蒙少年開拓団に入り若くして満州で殺された伯父ともうひとりの伯父ですが、もうひとりの伯父はかなり以前に亡くなりました。この二人の兄の下に父、その下に妹3人なのですが、似た遺伝子をもっているはずの兄弟姉妹だと女性の方が強いのかしら?と思ってしまいます。

2017-04-18

[] 「学芸員はがん。一掃を」

山本地方創生相が4月16日、滋賀県大津市で開かれた地方創生に関するセミナーの中で観光振興をめぐり「一番のがんは文化学芸員と言われる人たちだ。観光マインドが全くない。一掃しなければ駄目だ」と発言しました。

https://mainichi.jp/articles/20170417/k00/00m/010/093000c

当然ながら博物館に直接に関わる人達に限らず批判が相次ぎ、17日に発言を撤回して謝罪しましたが、陸水学会会員の間でも「謝罪して撤回すれば済むと言う問題では無いのでは?」との議論が起こっています。

聞くところによると、他学会でも同様の動きがあるようです。

それにしても最近の閣僚の暴言・失言って、あまりにも品格がなくて恥ずかしく思います。まぁ日本の最高学府といわれる大学でも、信じがたい品格の無いことをやって未だに反省の色もないのですから、閣僚だけではないのかもしれませんが。

http://d.hatena.ne.jp/Limnology/20161014

2017-04-17

[] 手賀沼の自然環境保全を科学する

昨日は「大堀川の水辺をきれいにする会」の創立20周年を祝う会に招かれ、「手賀沼の自然環境保全を科学する」というタイトルで講演させていただきました。

150名の会場が満員になっていて、手賀沼保全に対する関心の高さを改めて感じました。

講演の内容は、使用したパワポから公開してもよいものについて、後日、会のホームページに掲載される予定です。ここでは質問に関してコメントします。

会場での質問で、「浚渫は本当に湖沼の改善になるのでしょうか。」がありました。私は、浚渫は水質や生態系の改善効果がほとんど無いと考えています。その根拠をまとめた論文があるので、後日ホームページに私のメールアドレスを書いておきますので、そちらに別刷り請求してくださいと答えました。そうしたところ帰宅後に別の方からメールで、その文献を送ってくださいとのリクエストがありました。

浚渫と水質について、地元の皆様の関心が高いようなので、ここで文献情報を記しておきます。

まず、論文としては、下記があります。

山室真澄:[総説] 浚渫が水環境に及ぼす影響.海洋理工学会誌 Vol.12,No.2,59-63 (2006)

海洋理工学会誌は最近の分しかJstageで公開されていないので、必要な方は私に別刷請求してください。

また拙著「貧酸素水塊」でも、浚渫について各水域での事例を紹介しています。「浚渫」という索引を設けていますので、そこから参照してください。

2017-04-16

[] 山室真澄 年齢?

最近、ブログの1日当たりアクセス数が増えているので、また誰かが炎上を起こしているのかなと思ってGoogleで「山室真澄」で検索してみましたが、炎上を焚きつけそうな方々の新たな攻撃は見当たりませんでした。

安心はしたものの、「山室真澄に関連する検索キーワード」に「山室真澄 年齢」というキーワードがあってビックリ。

著書とか様々なところに年齢が書かれていて隠しているつもりはありませんし、ましてや詐称はしてませんし、何でこんなキーワードがでてくるのか理由が全く想像できません。

何事においても自分なりに合理的な説明ができないと気が済まない性格なので、どなたかヒントを教えていただければ幸いです。

2017-04-15

[] 今年は早めの庭仕事?

例年なら4月下旬になって、ボタンより少し遅れて咲き始めるジャーマンアイリス。今年はボタンに先駆け、例年より10日以上早く咲き始めました。

うかうかしていると春の種まきが手遅れになってしまいそうなので、今日は朝から庭仕事です。草もかなり伸びてきて猫の手も借りたいところですが、犬(5歳の柴犬)の手は何も手伝ってくれません。。。

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2017-04-14

[] これは怖い!実験室の事故

本日の産総研の安全講習で聞いた話です。

金属粉を拭いたウエスとオイルを拭いたウエスがゴミ箱中で発火

→金属の酸化が急速に進むと発火、爆発する。粉末は酸化しやすい。同様に金属粉を掃除機で除去するのも危ない。濡れたウエスで拭くこと。

早朝、無人の部屋で自然発火

エーテル類等は長年放置すると発火しやすくなる。近くに有機溶媒があると被害が拡大する。

高圧ガスボンベは盗難されテロ行為に悪用される場合がある。

ある大学で、冷却装置が故障した低温実験室で助手と院生が死亡しているのが見つかった。温度を下げるために液体窒素をまき、窒息したと推定される。

高校の文化祭でHeでゴム風船をふくらませていた生徒に「Heを吸うと声が変わるんだよね」と教員が声をかけた。生徒はポリ袋にHeをいれてそれを頭からかぶってHeを吸い、窒息死した。

→声の変わるHeガスは20%酸素が含まれている。100%Heガスは無酸素なので、ひと呼吸で意識を保ち得ない動脈血酸素分圧まで低下する。

2017-04-13

[] 拙文「豊かな湖をとり戻す」

常陽新聞の子供向け記事「サイエンス探検隊」の3月24日分に、私の文章が掲載されました。担当の方から紙面が送られてきて、初めて掲載されたのに気づきました。

漢字にるびがふってあるので、小学生でも読める内容になっています。

二枚貝による水質浄化について、お子様に説明したいときにお使いください。

常陽新聞2017年3月24日.pdf 直

2017-04-12

[] ヒトは細菌とうまく共生しないと病む

日本人の細菌観は、近年になってズレているように思います。かつては乳酸菌をうまく利用したぬか漬けなど、経験に基づいて共生してきたと思うのですが。

一方の極端にEM菌に見られる「善玉菌、悪玉菌」というレッテル貼りがあり、もう一方の極端に、細菌は全て健康を損なうとの前提での「除菌」があります。

私が気になっているのは後者の方で、上水はおろか下水まで塩素処理して環境中に放流するのは、こちらの極端ではないかと思っています。

環境に対する「除菌」思想の弊害も重要ですが、腸内細菌への影響も大きいのではないかと思い始めて書いたのが今年の1月23日付記事です。改めて見回すと腸内細菌を無視すると意図していなかった弊害が出ることは、やはり現実に起こっているようです。

たとえばダイエットのために人工甘味料を摂取するとかえって太ることがマウスを使った実験で示されたそうです。原因は人工甘味料が腸内細菌相を変えたことにあるそうです。

https://www.scientificamerican.com/article/artificial-sweeteners-may-change-our-gut-bacteria-in-dangerous-ways/

下記の本は腸内細菌の変化が人間の肥満だけでなく、喘息やアレルギーなどの免疫疾患やガンにも影響することを解説しているそうです。

2017-04-11

[] 桜

文系の学生だった頃は毎年梅は見に行っても、桜はよほどの名木以外は見に行く気にはなれませんでした。今から思うと、梅はそれほど大木にならず間近に個々の花を楽しめるのに対し、桜は個々の花というよりは群れた花を見る感じで、趣味に合わなかったのかもしれません。

つくばでは至る所に桜が植えられていて、道路に植えられた桜を歩道橋から間近に見れるスポットとか、かなり下の方に枝を張った桜とか、個々の花を楽しめる桜がいくつかあって、毎年見に行くのが楽しみになりました。

下の写真は産総研の敷地で一番気に入っている桜の、昨日の様子です。今日の雨で、今年のつくばの桜シーズンは、ほぼ終了になりそうです。

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2017-04-10

[] 大地震あなたの家はどうなる?

昨日、NHKスペシャル「大地震あなたの家はどうなる?見えてきた”地盤リスク”」が放映されました。

http://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20170409

従来の震度予測は地形から推定されていたが、表層地盤が軟弱だと、揺れが従来の想定より大きくなるとの内容でした。

これは新たな発見というよりは、以前から分かっていたことが実際に起こってましたね、ということだと思います。だから地学の知見のある方が家を建てる際には、地形とか古写真・古地図で氾濫原とか、かつては川や沼だったところはそもそも土地を買わない、そうでないところでも念のために近くのボーリングデータを見る、はされていると思います(少なくとも私はそうしました)。

番組では盛り土されたところを調べる方法が紹介されていましたが、そういった機器を使わなくても、国土地理院のHPで見れる米軍写真(終戦直後に撮影されたもの)や迅速図などを見れば、後日盛り土されたところかどうかは分かります。

因みに、東京や大阪などの大都市は沖積低地が広がる場なので、大抵は地盤が軟らかいと考えた方がよいと思います。老後の投資として都心の中古ワンルームを買うのは、私にはとても冒険に思われます。

2017-04-09

[] カンボジア陸水ヒ素汚染

カンボジアヒ素汚染に取り組んでいるカナダ人の知人から旧地質調査所のアドレスに、10年以上ぶりにメールが届きました。まだカンボジアにいて、ヒ素に汚染された米に手を焼いているとのことです。天然のヒ素を含む地下水を用水につかっている水田では、土壌中のヒ素が500pmを超えることがあるそうです。日本で同様の汚染は起こってないかと尋ねられたのですが、戦前はともかく、戦後の日本でそんな汚染は起きてないと思うと答えました。

ヒ素を含む地下水の使用による健康被害は、カンボジア以外のアジアでも深刻な影響をもたらしています。宍道湖バイカル湖など私が関わることが多少意味を持つ水域について一段落ついたら、微力でも何らかの支援はしたいと思います。

2017-04-08

[] 第52回石ころセミナーのご案内

池田宏先生の地形教室のご案内です。

今年度のテーマは地元、筑波山地域ジオパークです。

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昨年度は「鬼怒川を一本の樹のように丸ごと見る目を磨こう」というテーマで楽しみましたが、4月からの新年度は、「筑波山地域ジオパークの地形を見る目を磨こう」というテーマで、6市の地形を各市2回で見るジオツアーを1年間、続けましょう。セミナーと小型地形実験とジオツアーを行います。  

日時:2017年4月15日(土)午前10時〜午後3時

会場:池田さんちの夢空間(午前9時15分 開場)

午前9時半までに来られた人と30分間の座学をしてから、午前10時 〜 午後3時,、車に分乗して、初回は「筑波山周辺のジオツアー」を楽しみましょう。

★悪天の場合には、座学が長くなります。   

    

午後まで参加できる方は昼食をお持ちください。昼食は途中のコンビニでも買えます。

参加いただける方は4月13日(木)までにまでにお知らせいただければ幸いです。

車を出していただける方は、お知らせ下さい。  

参加申し込み・お問い合わせは

tsrfh511アットybb.ne.jp

2017-04-07

[] 鉢に析出する物質

鹿沼土パキラを育てている鉢には、写真のように白い粉末が析出します。暖かい方が析出が多いようなので、水やりの回数に比例しているようです。

室内では他にもいろいろ育てているのですが、この鉢だけこうなります。鹿沼土だけ育てているのはパキラだけで、シャコバサボテンは他の土と混ぜているためか、こうはなりません。他の植物には鹿沼土は使っていません。

もし鹿沼土が原因で素焼きの鉢だと析出するのだとしたら、物質は一体何なのか?鹿沼土の主成分はケイ酸、次が酸化アルミニウムで、その次が酸化鉄。その十分の1くらいで酸化マグネシウム、酸化マンガン酸化カルシウムと続きます。

こういった金属類が溶けて、素焼きから析出する可能性はありますけど、水やりの度にそれが起こるというのもちょっと考えにくかったりします。

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2017-04-06

[] JSPS外国人特別研究員

私は応募した外部資金の大部分は獲得してきたのですが、産総研では楽勝だったのに東大に移ってから落選続きなのが、若手の外国人特別研究員。過去2年連続敗退、かつ評価がBとCという、およそ私の敗退歴にはあり得ない内容でした(敗退するとしても大体A評価だったのに。。。)。

依頼してくる海外の若手研究者のそれまでの経歴がモノを言うので、いくら文章を書くのが大好きな私が一生懸命工夫しても限界があるわけなのですが、やっぱり敗退という事実は精神衛生上よろしくありません。

なので他力本願のこういった申請はもうするもんかと思っていたのですが、年明けから熱心に口説いてくるアメリカの学生さんがいて、私自身も彼が提案する内容は日本の水環境にとって不可欠だし、これを公表するのは日本人より外国人の方が外圧になっていいかもと思って、3度目の正直にトライすることにしました。

これがダメなら、もう外国人特別研究員を東大から申請するのはやめます(確認してないけど、クロスアポイントメントフェローをしている産総研から出せるかもしれないし。。。)。

2017-04-05

[] 5年1億円が必要最小限

今年度スタート分として出した助成は全部で4件。うち科研費基盤Bは落選しました。基盤B海外(バイカル湖)を既に走らせているので、まず無理かなと思っていたとおりでした。

残りは科研費萌芽と民間助成2件。全部落ちてもバイカル湖研究の科研と、宍道湖関連の2つの助成金があるので今年度は全く困らないのですが、来年度の財源を安泰にするには、残り3件のうちどれか1件は採択されてほしいところです。バイカル湖の科研も来年で終わるのですが、まだまだ問題解決には時間がかかりそうなので、今年は国内だけでなく国際ファンドも視野に入れて助成金獲得を目指そうと思います。

それにしても、最近は水環境関係のフィールドワークを対象にした助成の規模が、縮小しているように感じます。私が30歳代でプロジェクトリーダーを務めた公害特研は、5年で1億円以上の助成を頂きました。同じ宍道湖で5年で1億円確保するのは、今の時代ひとつの財源では無理で、現在は2つの助成をいただいて進めています。

水環境は最低5年は研究しないと、意味のある成果を得るのは難しいと思います。典型例が私の学位論文で、夏の宍道湖の物質循環を調べるという限定されたテーマであっても、ある夏は1ヶ月ずっと豪雨の濁水が引かず調査できなかったなどで、データ一式を得るのに5年かかりました。

1990年代に5年間展開したプロジェクトと、2010年代に5年間展開したプロジェクト。この2つを比較することで、他の湖沼では絶対に得られない貴重な知見も得られています。2030年代には今の若手が5年・1億円規模の共同プロジェクトを展開して、1950年代から定量的なデータの蓄積があるこの宍道湖でしか得られない、普遍的な知見を獲得してくれることを願っています。

私はその頃70歳代ですが、西條先生にならって、きっとまだフィールドで研究していることと思います(たぶん潜水調査もやってるでしょう)。死後に生前投稿した論文が印刷になるという先例も、しっかり継げればと思っています。

2017-04-04

[] 卒スケジュール調整

父親が腰を痛めて丸2ヶ月改善が見られないので、整形外科を有する病院に入院させました。

長男出産から25年間、夕方にはお迎えやら夕食作りやらで、出張時以外は家族のスケジュール優先で仕事を進めて来ました。父の入院によって、しばらくの間は帰宅時間はクリ(5歳の柴犬)の散歩が危険なほど深夜でなければOKとなり、ある程度段取りがつくまで帰宅時間を調整できるようになりました。

男性にとってはそれが当たり前な方が大部分なのでしょうけど、それが当たり前でない女性のフルタイムワーカーは、家族の様々なスケジュールを調整しつつ仕事しているわけです。

こういったマルチタスクが当たり前にできる女性とそうでない男性を比べたら、私が社長なら絶対に女性を採用するだろうと思います。

(追伸)

4月1日は土曜でしたが、小売業に就職した娘は初出勤して、その様子をLINEで送ってくれました。かたや息子の方は昨日が初出勤のハズでしたが、全く音沙汰無しです。

(追伸の追伸)

その息子から、マナー研修させられているとのレポートがありました。え?私が若い頃は、およそマナーのマの字も無いような人がごろごろしているので有名だったのに?と返したら、

「30年前にマナーの講習を頼まれた時は、ビジネスマナーが220社中118位とかだったようです。入社式で社長や役員は散々「挑戦的」を言ってたけど、大企業である以上ビジネスマナーはどの社員にも徹底させたいのかもしれない。」

だから大企業やめてベンチャー行け!って勧めたのに。。。

2017-04-02

[] 品種の違い

品種が違うと色や開花も違ってくるのは、いつ見ても不思議です。

ミツバアケビ(赤紫色の)は花が先で葉があとから開いて来ましたが、イツツバアケビ(緑色)は葉が先で後から花が咲き始めました。新芽だけでなく花の色も違います。

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プラムは緑の実がなる方が花が白くて、先週から満開なのに対し、赤い実がなる方は花がピンクで、ようやく今日、七分咲きになりました。

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今年は春の花の開花が早く、5月に咲く予定のジャーマンアイリスやボタンも、もうつぼみがついています。4月下旬前に咲いてしまうかもしれません。

2017-04-01

[] 親を預けたい病院の見学

3月18日のブログで「私がいろいろ検索して、親がいよいよ医療措置も必要になったらこういう所で親の世話をお願いしたいと考えている施設」と紹介した病院の見学に行ってきました。

以前にカンブリヤ宮殿で紹介されたのを見ていたのでおよそ想像していた通りだったのですが、テレビで見落としたのか、テレビが報道してなかったのか、「入院の際には手ぶらでお越し下さい」と言われ、ビックリ。

「下着とかの着替えは?」「要りません」「普段着は?」「要りません」「歯磨きセットは?」「それも要りません」

考えて見ればここは病院なので、普段着は確かに不要でした。ただし入院患者さん達がどう見ても普段着としか見えない服を着ておられるので、つい普段着が必要なんだと思い込んでしまったのでした。病院内で着ている服は全て病院から支給され、同じ服装はほぼ見つけられないくらい様々な色、形でした。それでもさらに個性を出したい女性のために、廊下には様々なアクセサリーが用意されていました。

この病院の月額は、介護付有料ホームと比べるとかなり高く見えますが、洗濯料など、そういったホームでは追加料金になるもののほとんどが含まれているので、実質はあまり変わらなくなります。介護付ホームでは提携病院に連れて行くのに家族が同伴しなければなりませんが、ここでは病室と同じ建物に内科、外科、皮膚科、眼科。。。と必要な診療科がほぼ全てあるので、何かあっても家族が駆けつける必要がありません。

レクリエーションやリハビリ、昼食の様子を見学したいとお願いしておいたところ、私達の昼食もついでに食堂でどうぞと、2000円分の見学者用クーポンをいただきました。妹と二人で行ったのですが、二人分でおつりがでるくらいでした。これ、ひとりで見学に来てたら、きっとあと2000円自腹で出して4000円のうな重にしたよね(妹によるとかなり有名なお店のだそうです)、と話してました。実際に入院ということになったら、いつかはあのうな重を食べにいくかも。

2017-03-30

[] 60年前の標本

60年前の宍道湖・中海の魚類標本、いったいどんな形で保管されているのか想像もできなかったのですが、実際、想像を絶していました。

「ニガグチ」というのは、地名ではなく人名(網の持ち主)ではということでした。にしても、建網ってどんな網?

どうやら網毎に保管された標本、まずは各ボトルどんな魚が何尾入っているか調べましょうということになりました。

まさかこんなのが数十以上もあるとは思っておらず、うまくしたら少し解剖して中からどんな多毛類がでてくるか見れるかもとか思っていたのですが、完全に当てが外れました。

しかし今から確保することは絶対に不可能な、貴重な標本です。全容が明らかになったら、お魚いくつか拝借して、内蔵を見てみたいと思います。

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2017-03-29

[] 湖の幸の天丼

表題は琵琶湖博物館の食堂のメニューのひとつです。「湖の幸」って何だと思いますか?答えは琵琶湖産のブラックバスビワマス。味噌汁とお漬け物つきで930円でした。

「幸」の名の通り、どちらも上品で淡白な味でした。

つくばのため池で駆除されたブラックバスを頂いたときはソテーにしたのですが、思ったより淡白だったので、今回頂いた天ぷらの方が風味を楽しめるかもしれません。

もともと食用に移入されたブラックパスですから、漁獲対象になるほどそのおいしさが知られるとよいなと思います。

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