Hatena::ブログ(Diary)

Limnology 水から環境を考える

2016-10-01

[] 横浜国立大学都市科学部

今年8月までの国際プロジェクトでメガシティのリスクを扱っていた関係で、今も災害リスク関係の仕事に関わっています。

その一環として横浜市の災害リスクに関して関係者にお話をうかがう機会があり、最後に、大学に期待することをお尋ねしました。「○○みたいな研究をお願いしたい。」という回答を期待していたのですが意外なことに、「横浜市も地域によっては、日中、老人しかいないところがある。そういうところに学生ボランティが入ってくれる仕組みを考えてほしい。」

この事は某経済団体にとっても周知ということで、関係者の方は「横浜市限界集落」という表現をしていました。初期のニュータウンは、そういう感じになっているところがあるのだそうです。

横浜でさえそんな状況ということは、地方は本当に大変なんだと痛感しました。同時に「横浜の限界集落」で活路が見えれば、それが地方の限界集落にも応用できるかもしれないと思いました。

この問題は社会学などの人文科学だけでなく、水資源、災害、ヒートアイランドなど土木建築などの工学系や理学系の素養も踏まえて解決を図るべき課題です。そういったニーズをいち早く察したのが、来年度から横浜国立大学に新設される「都市科学部」でしょう。

http://www.ynu.ac.jp/ynu-project/urban/index.html

私のように文科三類から理学部に進学し、工学系の研究室に出入りするような興味関心をもっているタイプの学生さんにはピッタリではないかと思います。来年度開設の新しい学部なので、あまり存在が知られていません。もしかしたら今年の入試が一番倍率が低いかもしれませんね。

2016-09-30

[] 売れ行き好調の認知症保険はお得か?

2015年12月19日記事で、介護費用は際限なくかかることを解説しました。

介護保険など実はほとんど焼け石に水である実態が知られてきたのか、医療関係のニュース配信メールで、本日の朝日新聞記事として下記が紹介されていました。

太陽生命が3月に売り出した「ひまわり認知症治療保険」では、加入後に認知症と診断され、同社の定める状態が180日続いた場合、300万円の給付金が支払われるそうです。60歳で払込期間が終身だと男性は5112円、女性は8167円。認知症になると認知機能が下がるため、専門知識のある社員が契約者宅に出向き、給付金請求のサポートをするサービスも備えたとのこと。発売から7カ月で加入者数は10万件を超え、過去の新商品にはない速いペースなんだそうです。

仮に男性が60歳から払い込んで80歳で発症したら、払い込んだ額は5112×12×20=1226880円で、これに対して300万円が給付されるわけですから、お得と言えそうです(女性だと同様の条件で1960080円の振り込み)。

朝日生命が4月に発売した「あんしん介護 認知症保険」は保険金の受け取り方を一時金か終身年金かで選べるのが特徴。終身払いで一時金300万円なら、月々の保険料は男性60歳で3465円、女性60歳で4077円。一時金300万円は上記太陽生命と同じですから、こちらの方が月々の積立額に対する給付額の割合ではお得に見えます。一方、終身の年金タイプ(年金額60万円)は男性60歳6342円、女性60歳で10560円だそうです。上記同様に60歳から振り込んで80歳で発症し、90歳まで生きたとしたら、振り込んだ額は6342×12×20=1522080円。これに対して10年間で受け取る年金は600万円なので、これもお得と言えそうです。同社の保険には8月末までに合計約2万件の契約があったそうです。

自分の介護をする子供達に迷惑をかけないようにという先の話ではなく、今40代の方々はあと5年か10年で親が認知症になって介護が始まる可能性大ですから、今から親に備えてもらうか、自分で払えるようこういった保険を利用することも視野にいれるのがよいと思います。

2016-09-29

[] イタリア産エキストラバージンオイルはマフィアによるまがい物?

不器用な私には繊細な作りのSONY製品はとても使いにくいのですが、それでもヘッドフォン一体型の音楽プレーヤーはWalkmanしかなくて、Podcastから半年に一度、大量に英語番組をいれて聴いています。

今日の出勤時、「60 minutes」という番組を聞いていたら、「イタリアではアグロマフィアがのさばっていて、イタリアのスーパーで販売されているエキストラバージンオリーブオイルの50%はマフィアによって別の油が混ぜられている。アメリカに輸出されているものに至っては80%がマフィアによるまがい物。」と報道していました。

私はイタリア産の輸入エキストラバージンオイルとワインビネガーをドレッシング代わりに使っているので、これは大変とネットで調べたら、「60 minutes」はもともとはテレビ番組のようで、このニュースは今年の2月に放映されていたようです。

http://blog.compathy.net/2016/02/14/fake-olive-oil-in-usa/

ではどうやってニセモノかどうか見抜くか、Podcastではエンディングで「香りをかげば分かる」と言っていたのですが、そもそも私は本来のオリーブオイルの香りを知りませんから(ちょうどアメリカで低温殺菌牛乳を飲むまでは、日本の100度以上で滅菌した牛乳の香りが牛乳臭だと信じていたように)、次にイタリアに行って食通の友人から本物はどれか教えてもらうまでは、オリーブオイルは控えた方がよさそうです。

2016-09-28

[] つくば地形教室「第46回 石ころセミナー

池田宏先生の地形教室のご案内です。

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日 時:2016年10月88ちの夢空間(午前9時半開場)   

午前10時〜12時 セミナー 

 「川の石ころや砂の旅について学びましょう!川の石ころが下流ほど小さくなるのはなぜ?」

午後1時 〜 5時  ジオツアー 

 「筑波山麓の桜川低地と桜川の河床砂礫を見よう」

      

午後のジオツアーの参加希望者は昼食をお持ちください。飲み物と野菜サラダは用意します。

参加いただける方は10月6日までにお知らせいただければ幸いです。

参加申し込み・お問い合わせは

tsrfh511アットybb.ne.jp

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2016-09-27

[] くまモンの里

昨夜は熊本県にある山鹿の温泉旅館に泊まりました。至る所にくまモンがいました。

地元の灯籠をかぶったくまモン

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自販機にもくまモン

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2016-09-26

[] 機内でメール

今朝乗ったJALの羽田→福岡便で、機内Wifiサービスを初めて使いました。キャンペーンで15分だけ無料。多くの乗客が使うだろうから遅いだろうと思ってましたが、結構サクサクつながりました。

またWifiサービスの画面から今どこを飛んでいるかを示すサイトに行けて、下の写真のように機内モニターよりやや詳しい地図でした。ネットよりもこちらの方が面白くて、位置を確認しながら車窓観察を楽しんでました。

30分400円はちょっと高いと思いますが、100円くらいなら利用してもよいかなと思います。

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(追伸)

9月23日の記事で「既に2件申請済み」と書いたうちのひとつの採択通知が、たった今届きました。やった〜!私への助成ではなく会長を務めている陸水学会への助成なのですが、提案内容を評価してもらえて、とっても嬉しいです。

2016-09-25

[] 哺乳類学会自由集会「出産・育児と研究の両立をめざして」

9月20日記事でご紹介した表記集会に参加しました。

理系講演者4名のうち、お一人はご主人と生後3ヶ月の第3子とともに登壇されてました。お二人とも研究者です。それでも3人のお子様を育てて研究も両立できるというメッセージは、後輩にとって、とても勇気づけられるだろうと思いました。

上記の方も含め、講演者のうち2名はご主人も同じ分野の研究者で、共著を書いたり、的確なアドバイスができるなど、メリットが多いようでした。

また2名は私立大学にお勤めですが、「私大教員はフィールドワーカーの墓場か?」と題したスライドを出したくなるお気持ちがよく分かりました。因みに私は国立大学勤務ですが、産総研に務めていた頃と比べると、はるかにフィールドワークに行きにくいです。「大学はフィールドワーカーの墓場だ」とした方が正確ではないかと思います。

残りのお二人は任期付で、生活の不安を抱えた状態です。特にご夫婦が研究者だと、同居できるところにお二人とも任期なしで採用される確率は高くはありません。

「給料1.5人分とかで良いから、夫婦で雇用してもらえる制度を設計してほしい」という声に、今の教授クラスの方々が真摯に対応していただきたいと思います。

私のコメントは時間がかなり制約されてしまったので、「女性が研究を続ける選択肢として、大学よりも、つくばの旧国立研究所の方がはるかに働きやすい」だけを紹介しました。閉会後、旧国立研究所で任期付研究員をされている方と話していて、「修士卒でパーマネントで入った人が学位を取るよう便宜を図ってもらっている一方で、学位を取って入った私は任期付。つまり研究を続けたい場合、博士課程に進まない方が定職につきやすい例もあるわけで、こういった情報が学生には伝わらない。」と言われてました。こういった情報も含めて、つくばの旧国立研究所の魅力をどうすれば学部や修士の女性研究者の卵達に伝えられるか、考えていきたいと思います。

2016-09-24

[] 宍道湖シジミと水質〜その江戸時代からの変遷

11月19日14時から、出雲科学館サイエンスホールで「宍道湖シジミと水質〜その江戸時代からの変遷」と題して講演します。参加無料、定員150名です。詳細はPDFをご覧ください。

講演会ポスター.pdf 直

2016-09-23

[] 申請レース

今年も科研費申請シーズン到来。3つ出そうと思っていたのですが、出版助成は早くも断念。残り二つのうち一つは1ヶ月前に思いついたテーマですが、我ながらこれはすごいと自画自賛。もうひとつは半年前から考えているのですが、自画自賛できるレベルにはまだ達してません。「これを落とすなんて落とした奴がバカだ」と思えるくらいのレベルまで練らないと、落ちた時に後悔してしまいますから、もう少し工夫しないと。

科研費だけに頼っていては心許ないので、来年度用の予算は既に2件申請済みです。ちょっと高い買い物もしたいので、もう1件、科研費後に申請したいところです。

理学博士号を取得したOBのK君も、今年、科研費申請に初挑戦です。Good luck!

2016-09-22

[] 清涼飲料水、特に脳脊髄液減少症の患者さんは、多飲に注意してください

NHK総合で水曜午後10時25分から放映されている「総合診療医ドクターG」は、忙しくてあまりテレビを見ない私でも、できれば見たいと思っている数少ない番組です。見ながらできるお裁縫とか料理とかをリストアップして、スタンバイしています。

昨日(9月21日)の患者さんは「吐き気が止まらない」でした。10日前に風邪で寝込み、下痢をするようになった。その後出社して、食欲がないので昼は麺類などを食べ、脱水症状を防ぐために清涼飲料水を飲むようにしていた。そうしたら4日前から吐き気が止まらなくなったというのです。

最終的な診断結果は「糖尿病ケトアシドーシス」でした。繰り返しの清涼飲料水の多飲により高血糖を引き起こしていたのです。

ネットで調べたところ、特にこういった症状を「ペットボトル症候群」と呼ぶようです。Wikipediaによれば初期症状として倦怠感があるとのことで、脳脊髄液症候群の患者さんは注意すべきと思いました。なるべく水分を取ろうとして、清涼飲料水を多飲してしまう可能性があるからです。その結果ますます倦怠感が強くなり、水分不足を疑ってさらに飲んでしまう。。。という危険性があります。要注意です。

(追伸)

この番組の目玉は、ベテラン医師対研修医のカンファレンスです。研修医が推定した病名に対してベテラン医師が、なぜそう思ったのか、その病気だとここが合わないのでは、と議論を展開します。

所属する環境学系ー自然環境学専攻の教授達によるパワハラにより、もう3年間も修士学生を募集できない状態が続いていますが、また修士学生が来るようになったらカンファレンス方式のゼミをやりたいなぁと思っています。目指すは環境医!

2016-09-21

[] 食べ放題

しばらく前から帰省している息子、今日は友達と食べ放題の店で食べてくるから夜食(夕食ではなく!)は残しておかなくてよい、とのことでした。息子はもう20代半ばですが、食欲は育ち盛りの頃同様にハンパではなく、何をどれだけ作っても明け方までには全て無くなる生活が復活しています。

その「食べ放題」、息子だけでなくもうすぐ二十歳になる娘も大好きで、かつ娘の中学の同窓会も必ず食べ放題の店で開かれているので、食べ放題というのは男女にかかわらず、若者にとって魅力的なようです。娘は日頃「ダイエットしているから」とえり好みして食べていますが、友達と食べ放題の店に行くのは例外なようです。

かたや私は中学の頃から少食で、今でも朝と昼はあまり食べません。胃に固形物があると血液が消化に回ってしまって、脳が活発に動いてくれない気がするからです。10代のときも食べ放題には全く興味がわかず、○○のチーズケーキを食べに行くぞ!みたく本当においしいものを少しだけ食べるのが理想でした。

息子や娘が反抗期だった頃(今でもかなりそうですが)、こいつらも大人になったら私が言っていることが分かるのだろうと思っていたのですが、子供達と私の考え方の差はあたかも食べ放題観の差のように、本質的なところが全く違うことに起因している部分が多いような気がするこの頃です。

2016-09-20

[] 哺乳類学会自由集会「出産・育児と研究の両立を目指して」

9月23日から26日まで、日本哺乳類学会2016年度大会が筑波大学で開催されます。

http://www.mammalogy.jp/conf/2016/

私は自由集会F-12「出産・育児と研究の両立を目指して〜男女の研究者の体験談を聞き、今後の取り組みを考える〜」のコメンテーターに招かれました。

集会の目的は、

(1)子育て中の研究者が研究と家庭を両立させる上での課題や工夫を紹介

(2)これから出産・育児を迎えるであろう若手に対して、将来の就職先を選ぶ上での情報を提供

だそうです。

24日17時から、筑波大学1D棟2階講義室(1D201)で行われます。

私は国立研究所と大学の2つの職場で研究してきたので、それぞれのメリット・デメリットをお伝えできればと思っています。ご関心のある方の来場をお待ち申し上げます。

2016-09-19

[] バナナとオリーブの感染症

海草藻場の調査を行っているフィリピンミンダナオ島の郊外の平野は、よくもここまでと思うほどバナナ畑に覆われています。濁度の増加や富栄養化など、バナナ畑が増えると海草藻場にはあまりよい影響はないのですが、そのバナナ畑が大変なことになっているとの報道がありました。5分の1のバナナの木が既に、新しい病気に感染してしまっているそうです。

http://www.huffingtonpost.jp/2016/05/16/new-panama-disease_n_9999232.html

だとするとフィリピン産バナナの価格は上がるかもと思って買い物に行くたびに価格をチェックしていますが、これまでの所、上昇しているようには見えません。被害がそれほどでもないのか、被害があって生産量は減っているけれど、値上げすると他産地との競争で負けるために値上げできないのかもしれません。

もうひとつ、大規模な感染症が広がっているのが、イタリアのオリーブ。感染の拡大を防ぐために非感染地の一部で全てのオリーブの木を伐採することに決めた政府の対策に、農民が強く反発しているとのことです。

初めて知ったのは下記の日経サイエンスの記事です。

http://www.nikkei-science.com/201602_074.html

最近、この背景として、イタリアで広がっている科学者への不信もあるのではないかとの指摘もでていました。日本も対岸の火事ではない状況だと思いました。

http://wired.jp/2016/08/06/mistrust-of-science/

2016-09-18

[] 2016ヒガンバナの開花第二弾

2013年から出現した、お彼岸から1週間前に芽を出すヒガンバナ。今年も14日に観察に行くつもりだったのですが、9月1日からひどい風邪をひいてしまい、ジョギングに行けませんでした。昨日ようやく行ったら、赤塚公園・洞峰公園ともに、同じくらい開花している群落がありました。咲き始めという感じだったので、おそらく芽を出したのは14日くらいだと思われます。

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赤塚公園のお彼岸1週間前に咲くヒガンバナ

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洞峰公園のお彼岸1週間前に咲くヒガンバナ

このタイプのヒガンバナ、昨年はブログには書きませんでしたが、やはりどちらの公園でもお彼岸一週間前に咲いてました。

そして昨年も今年同様、洞峰公園のお彼岸に咲くヒガンバナは芽を出したところでした。

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洞峰公園のお彼岸に咲くヒガンバナ

自宅のお彼岸に咲くヒガンバナも全く同じ状態です。うちの庭では現在、夏に咲くのとお彼岸に咲くのの2種類だけで、お彼岸1週間前に咲くヒガンバナはありません。うちの庭にもいつの日か1週間前タイプが現れるのか、毎年わくわくして観察しています。

ただしうちの庭にはシロバナヒガンバナも植えてあって、今年はお彼岸1週間前に咲き始めました。同じタイプが既にいることの影響があるかもしれません。

2016-09-17

[] 水質事故の実態

9月13日に秋田県立大学で開催された水環境学会シンポジウムで、私が所属する「身近な生活環境研究委員会」では「いま、身近な水環境へ排出されているもの ― 有害化学物質を中心に ―」というタイトルの講演会を開催しました。全5題のどれもが大変興味深い内容でした。ここでは「埼玉県内における水質事故の発生状況と原因物質の排出要因」の内容を簡単にご紹介します。

埼玉県では毎年210〜280件/年の水質事故が発生します。事故内用を魚斃死、油流出、着色水・濁水、その他(薬品など)に分けた場合、約半分が油流出だそうです。

深刻に感じたのは、魚斃死は6割、油流出は4割、着色水・濁水は5割が、原因不明だったことです。原因が分からない理由は、人手不足が否めないそうです。毎年200件以上あっても、これらは「事故」なので、その調査は通常業務ではないので人員は配置されておらず、事故があるたびに通常業務に加えて調査に当たらねばならないのです。

他府県でも同様の状況と思われますが、それで本当によいのか、再考すべきだと感じました。

2016-09-15

[] 大浦湾沿岸観察会のご案内(11月7日)

2015年8月15日付ブログで「大浦湾の生きものたち」という写真集をご紹介しました。

11月3〜6日、沖縄県で初めてになる陸水学会の大会が開催されます。この機会に著者のおひとりに、マングローブと干潟をご案内いただけることになりました。陸水学会のメーリングリストで会員にご案内したところですが、ブログ読者で沖縄在住の方、もしくはその頃にたまたま沖縄におられる方で、ご希望がありましたらメール(右上のプロフィールにあるLimnologyを押すとでてきます)でご連絡ください。

日程は、大会終了翌日の11月7日10時に現地集合(大浦川の河口にある「わんさか大浦パーク」という道の駅のような施設)、正午頃解散で、15時半(余裕を見て16時以降)に那覇発の飛行機に間に合うように空港までお送りする感じです。現地集合が難しい方は、おもろ町駅近くの集まりやすい場所で8時頃集合を考えています。

2016-09-14

[] アサザアオコに覆われた無残な八郎湖

今日の午後は八郎湖の見学会に参加しました。湖面はアオコで覆われていました。アサザを波から守るために作られた粗朶消波堤の残骸(=粗朶がゴミになって湖内に流出した跡)が見えます。

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下の写真は船だまりです。船だまりにわざわざアサザを植えませんから、これは霞ヶ浦アサザが船だまりを旺盛に覆い尽くしつつあるように、勝手に流れて来て生えたのだと思われます。アサザアオコを防ぐのではなく、富栄養化した湖沼でアオコとともに多様性の低い湖岸を作ってしまうことがわかります。

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本日の水環境学会の講演で、私が予測した通りのことが起こっていました。まずいことに八郎湖では、アサザとともにヨシも植えていました。このままではほとんどの動物が入り込めない、極度に酸欠した湖底になってしまいます。

下のファイルは本日の講演内容です。某NPOの主張が荒唐無稽なたわごとであったことが分かると思います。八郎湖のアオコをこれ以上ひどくしたくないのでしたら、即刻アサザとヨシを駆除し、消波堤を撤去すべきでしょう。

水環境学会シンポジウム2016年9月.pdf 直

2016-09-13

[] 下水処理場からの排水が水道水の原水

今日、明日と秋田で開催されている水環境学シンポジウムに参加しています。

初日の今日は午前のセッション「いま、身近な水環境へ排出されているものー有害化学物質を中陰に−」で総合討論の座長を務めました。内容は別の機会に改めてご紹介します。

午後聞いた講演では私が「水圏環境学」の講義で常に強調している「上流県の下水は下流県の上水」を一目で分かる図にして示されていて、なるほどこうすれば分かりやすいと、参考になりました。

具体的には淀川利根川で、浄水場下水処理場の位置をプロットしていました。わがつくば市の上水を取水している霞ヶ浦では、よく知られているように、上水取水と下水放水がほぼ同じ位置にプロットされています。

百聞は一見に如かずでした。来年度の講義は、このような図を作成して見せようと思います。

2016-09-12

[] 宍道湖にナガエツルノゲイトウが侵入!

低鹹汽水湖という極めて特殊な環境であるため、外来種が滅多に入り込まないと思っていた宍道湖。その宍道湖に外来植物のナガエツルノゲイトウが漂着していた!と知人から連絡をいただきました。

宍道湖または宍道湖に流れ込む河川・水路に生育しているのは確実です.厳重な警戒をするとともに,早急に生育場所を突き止めて防除を行う必要があると思います.」

ナガエツルノゲイトウは切れ端からも根を出します。陸上では芝生のような形態で、水上では浮葉植物になります。従って駆除は、切れ端が流下しないよう細心の注意を払って行い、駆除した植物は野積みにしない(焼却処分など)必要があります。

手賀沼では初期段階での駆除に失敗し、大変なことになっています。どんなことになっているかは、下記をご覧ください。

http://www.biteren.com/philoxeroides.html

宍道湖での迅速な対処を期待いたします。

2016-09-11

[] 卒業生の近況2件

フィリピン大学で助教をやってるOBのH君から、近況報告メールが届きました。名誉教授が一部屋分けてくれることになって、今より広いスペースを確保できそうとのことでした。

続いて書かれていたのが娘さんのことで、彼が陸水研で学位研究に励んでいた頃は小学生だったのに、今や大学生になって、10月から3月まで交換留学で筑波大に滞在する予定とのことでした。

自然環境学専攻では私に学生指導をさせないため、他大学に学位論文を提出していたK君。最終審査が2日に行われ、理学博士の授与が決定しました。自然環境学専攻でとると「環境学博士」で、理科教育を中心とした私大の教員には応募できないこともあるようなので、結果的にはよかったと思います。学位授与式は9月26日です。

2016-09-10

[] 祝「筑波山地域ジオパーク」認定!

二度目の挑戦だった「筑波山地域ジオパーク」、昨日無事認定されました。

おめでとうございます!

関係する多くの方々が知り合いなので、とても嬉しいです。

筑波山地域ジオパークのホームページは下記です。

http://tsukuba-geopark.jp/

2016-09-09

[] ヘドロ化したバイカル湖岸の動画

世界の全淡水湖沼の水量の4分の1を占める世界遺産バイカル湖。その北部沿岸では、温暖期に沿岸部で異常増殖した緑藻類が腐敗し、湖岸に打ち寄せられて腐敗しています。やや深い所では固有種のバイカル海綿や巻き貝類が大量死しています。家庭や工場などからの排水が充分に処理されないでバイカル湖に排出されていることが原因と考えられます。同様の状況がバイカル湖全体でも見られるようになっているそうです。

この問題のパイオニアとして研究を続けているTimoshkin先生が撮影したビデオを下記で公開しました。日本の富栄養化湖沼でも、ここまで緑藻が増えて腐敗した状況を見たことがありません。

https://youtu.be/XCJ3rnxsv_A

多くの方にこの現状を知ってもらいたいと思いますので、ご覧になりましたら是非、高評価ボタン(指が上を向いているアイコン)をクリックしてください。また上記URLをお知り合いにお伝えください。

また下記はこの状況を解説した学術論文です。よろしければご一読ください。約4MBです。

Timoshkin et al 2016JGLR.pdf 直

2016-09-08

[] おこし(粔籹)

ロシアではたびたび「これは中国から伝わったのではないか」と思われる食べ物に出会います。たとえば「ペリメニ」はロシアの伝統料理ということですが、私には水餃子にしか見えません。

下の写真は、今回のロシアみやげですが、どう見ても「おこし」です。日本で小さいキットカットが大袋で売られているように、イルクーツクのスーパーでは小さい「おこし」を大袋で売っていて、普通に食べられているお菓子のようです。

下の写真で、上二つは日本の雷おこしにもあるピーナッツおこし、中間の2つは粟おこし?最後のが「ヒマワリの種」おこしです。

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2016-09-07

[] 外貨両替証券会社

このところ年に2回はロシアやフィリピンに行くのですが、これらの国は日本で現地通貨に替えるよりもドルで持っていて現地で替えた方がレートが有利です。また来年2月にはアメリカの学会に行くので、円高になったらサッとドルに替えて、出張時にドルで引き出せればいいなと思ってました。

「両替なら銀行よりFXの方がレートがはるかにいい。」と高校の卒論をFXで書いた息子からかねがね言われていたのですが、日本でドル札で出してくれる証券会社が見つからないでいました。

先日偶然、ドル札で出してくれるどころか成田などの空港で受け取れる証券会社を見つけて早速口座を作り、今日の円高の間に指し値101.340円でドルに交換。その途端に円安に振れて、数秒後には差し引き損益が+50円になりました。この画面に貼り付いて秒速トレードしたくなる気持ちが分かりました。

空港で外貨を受け取れる証券会社のリンクは下記です。

https://www.moneypartners.co.jp/exchange/?ad=li-adwo_link_exchange

2016-09-06

[] ロシアのサラダ

イルクーツクにある陸水学研究所で仕事した日の昼食は、研究所の食堂が閉鎖中だったので、隣にある地理学研究所の食堂を利用していました。私は地理学教室出身でいつかは地理学研究所にも行きたいと思っていたので、食堂だけとはいえ感慨深かったです。

その食堂では数種類のサラダを選べるのですが、気に入ったのは写真の2品。

左側の赤いのはビーツのサラダ。日本人にとってはちょっと毒々しい色ですが、薄味でさっぱりしていて、ビーツの甘みがよくいかされたサラダです。SPARのお総菜売り場でも全く同じサラダが売られていました。ロシアに行って何を選んだらいいか困ったときには、無難なチョイスだと思います。

右側は海藻とキュウリのサラダ。ヨーロッパ系の国で普通に海藻をよく食べるのは珍しい気がします。さすがロシアと思ったのは、店員さんに「マヨネーズはどうします?」と聞かれて「少し。」と答えたらたっぷりいれられたこと。マヨネーズ消費量世界一の国の基準は私とは相当かけ離れていました。

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2016-09-05

[] つくば地形教室「第45回 石ころセミナー

池田宏先生の地形教室のご案内です。

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日時:2016年9月17日(土)午前10時〜12時

会場:池田さんちの夢空間 午前9時半開場   

扇状地の形成過程を小型水路実験で学ぼう!」

扇状地河川が転流する仕組みなども知りましょう。

★ 午後1時〜5時の車窓ジオツアー

日本ジオパーク新規認定地域の審査が終了し、9月9日には審査結果が発表されます。

筑波山地域が日本ジオパークに認定されたら、筑波山地域をざっと見る車窓ジオツアーをしましょう。

参加希望者は昼食をお持ちください。飲み物と野菜サラダは用意します。

参加いただける方は9月15日(木)までにお知らせいただければ幸いです。

参加申し込み・お問い合わせは

tsrfh511アットybb.ne.jp

2016-09-04

[] 駒崎弘樹「社会を変えたい人のためのソーシャルビジネス入門」

Amazonでは「社会を変えたいと願うすべての人、必読!」とありますが、事業拡大における留意点(たとえば、利益が安定するまでは事業を広げない、とか)や、世代交代(非創業期メンバーが創業期メンバーを超えるようになったとき)に伴って起こりがちな状況とその対策など、営利企業の設立・運営にも役立つ蘊蓄が満載されています。むしろ下手な起業家本よりも、営利企業起業に役立つ本ではないかと思われます。

さらに言うとNPOにはボランティアの協力が大きいことから、ボランティアにどうやって満足な仕事をしてもらい、かつ、次のボランティアにどう引き継いでいくかについても工夫が紹介されています。これは、毎年シロウトの学生が入学し、そのシロウト学生を上級生がボランティアで研究室のノーハウを伝えることで研究が継続する大学の研究室運営にも、必須事項です。

新書版252ページとボリュームはそれほど多くなく、かつ軽妙な筆致に引き込まれて、1時間強で読めてしまいました。講師以上のテニュアに初めてなって、研究室運営を始めることになった若手にとって、立ち読みして損は無い本だと思います(私は将来の起業に備えて購入しました)。

2016-09-03

[] ロシア犬

バイカル湖畔の町ではどこも、犬が放し飼いだったのが印象的でした。観光客でにぎわうリストビヤンカでも、夕方になると飼い主とお散歩する犬が道路を駆け回っていました。同行した研究者に「どうしてつながないで散歩するの?」と聞いたら「なぜつながないといけないの?」と怪訝そうに尋ねられました。

日本では見たこともない犬ばかりだったので写真を撮りたかったのですが、駆け回るのでうまく撮れず、唯一撮れたのが下記です。雑種っぽい雰囲気を醸し出していますが、日本にいるどの犬との組み合わせでも、こういう感じにはならない気がしました。

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(追伸)

つくばに帰ると夜には秋の虫の声が聞こえてくるのですが、バイカル湖畔ではセミも夜の虫の声もしませんでした。虫がいないわけではなく、蝶やら、蚊やら蠅やらはワンサカいるのに、なぜでしょう。。。

2016-09-02

[] バイカル湖異変の主因は下水

29日に素潜りした実験所の沿岸同様、バイカル湖沿岸各地で緑藻が異常繁茂しています。その原因は地下水汚染と考えています。バイカル湖沿岸の大部分の地域で、トイレは今でもポッタン式です。くみ取られる前に地下水を汚染している証拠がいろいろ得られています。

例えば下の写真のように、近くに何も無い湖岸では緑藻が生えていないのに、ホテル前では湖岸に沿って緑藻が生えています。

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下水処理場が稼働している地域でも、ほとんど処理されていないような水がバイカル湖に排出されます。バイカリスクという町の下水処理場排水をパックテストで測ったところ、6月はアンモニアが10mg/L以上でした。今回は高濃度用のパックテストを持って行ったのですが、それでも20mg/L以上と、検出限界を超えてしまいました。

今日の日露首脳会議でもし日本が環境面での援助を約束するのでしたら、バイカル湖の下水対策を進めてもらいたいと思います。

2016-09-01

[] イルクーツクバンコクスワンナプーム国際空港

ともかく北京を経由しないフライトを選んだ結果、イルクーツクからの帰途はバンコク経由27時間という、二度とこんなチョイスはないだろうフライトになりました。

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国際線ではたいてい通路側の席を予約しますが、今回はイルクーツク発がいつもと違って日中、かつ冷帯から熱帯までほぼ直線を飛ぶ航路だったので、窓側を確保して6時間のフライトは車窓観察に徹しました。

離陸してしばらくして、バイカル湖を横断しました。空から見ても、やはり海のようです。

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モンゴルから中国にかけての砂漠地帯です。

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タイの空港近くの風景は、日本の水田地帯と似ていました。

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スワンナプーム国際空港は2006年開港。私がタイの海草藻場研究プロジェクトに関わっていたのは開港前だったので、今回が初めての利用です。

飛行機を降りて入国審査場まで延々600m近く歩いたところから、この空港の尋常ではない広さを感じたのですが、後でネットで調べたら旅客ターミナルビルの総床面積563,000平方メートルは世界一ということでした。

電源、水飲み場、椅子が各所にあり、フリーWiFiも日本語で案内があってスムーズにつながりました。入国審査も窓口が大量にあって各列は数名だったので、一瞬で終わりました。概してサービスが充実した空港だと思います。

出発階(4階)と到着階(2階)の間の3階にお店が並んでいます。タイ料理からハンバーガー、コーヒーショップと多種多様な飲食店や本屋さんなど。唯一のコンビニが下記だったのにはビックリでした。

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