Hatena::ブログ(Diary)

Limnology 水から環境を考える

2017-02-22

[] 霞ヶ浦でのアサザ保全が湖岸生態系を破壊した!

2月27日のASLOで表記内容を発表する原稿とパワポ、英文校閲も済ませて、あとは発音をきちんと練習するだけになりました。

思っていた通り、1950年以前の霞ヶ浦湖岸では、浮葉植物が繁茂していたのは北西部のほんの一部だけでした。護岸工事が進むにつれて、船だまりや突堤などで波あたりが「人工的に」弱くなったところにアサザが侵入していました。例えば某論文で「アサザは全国でここしか種子生産できない」「遺伝的多様性が最も高い」と主張されている麻生では、護岸工事前にアサザはありませんでした。

こんなこと航空写真を見ればすぐ分かるのに、アサザ保全を進めた植物生態学者は科学者でありながら、なぜ過去をきちんと調べてから発表しなかったのか、理解に苦しみます(地元住民も「アサザは無かった」と訴えていたのに。。。)。

ASLOでは、アサザ霞ヶ浦の生態系再生のFlagship speciesと論じたConservation Biology誌に掲載された某論文を引用して、その論文がいかに大湖沼について何も知らずに書かれていたかを解説する予定です。

もう少し穏やかに反論する予定だったのですが、その論文の筆頭著者が、アサザ霞ヶ浦では保全しなくても波あたりを弱くすれば勝手に広がることを現場写真から明らかにした私の学生の発表に対して、「こんなの科学じゃない!」とけなしました。仕方ないのでASLOの場で、その方こそ科学者として問題があったことを示すことにしました。この発表での反響を受けて、Conservation Biology誌にも、アサザ保全論文の反論を投稿する予定です。

2017-02-21

[] 諏訪湖をEMで浄化???

EMを用いた水質浄化を推進しているU-netの最新の会報に、驚くべきことが書かれていました。

その1)今年は松島湾の浄化プロジェクトの支援に取り組む。海外で行っている500〜1000トン単位の活性液培養法を参考に、学校のプールを活用し、数年で成果が上がるような取り組みを目指す。

その2)昨年、諏訪湖の浄化プロジェクトの支援を始めた。

私が委員として関わっている湖(宍道湖・中海・手賀沼印旛沼諏訪湖。なぜか住民である霞ヶ浦からはお声がかからない。。。)ではアサザやヨシの植栽とEMだけはさせないと頑張る中、手賀沼のヨシ植栽だけは何度説明しても土木サイドが馬耳東風で止まらない。。。と嘆いているところへ、寝耳に水の諏訪湖でのEM。

早速関係者に確認しなければ。

松島湾に大量のEMが投入されるかもしれないって、大丈夫でしょうか?

2017-02-20

[] Future Earthを先取りしたTRUCプログラムの成果を公表

国際研究プログラムFuture Earth Coast(旧LOICZ)のメンバーと昨年9月まで展開していた国際共同研究TRUC(Transformation and Resilience on Urban Coasts)

の東京チームの研究成果が論文になりました。

Future Earthは地球環境変動を対象に、文理融合の超学際的研究を行うだけでなく、ステークホルダーとの連携が重視されています。今回の公表論文は、まさにそのFuture Earthが目指す方向を満たした内容になっています。メンバーが所属していたLOICZは文系のIHDPと理系のIGBPを親プログラムとしていたことから、Future Earthが始まる前から、既にFuture Earthみたいな研究プログラムでした。なので、2015年から始まったFuture Earthを先取りするようなTRUCの研究が2013年からスタートしていたのでした。

国内ではこういった文理融合、ステークホルダーとの連携をどうするかは、これから議論されるようです。今回のTRUCの成果は参考になると思います。

Nishi et al 2017.pdf 直

2017-02-18

[] ウチだけでなかった、ブロッコリーの鳥害

昨年12月24日記事で、家庭菜園のブロッコリーがおそらく鳥にやられてほぼ全滅状態になったと書きました。

今朝の犬の散歩でたまたま通りがかった畑でも我が家と全く同じ悲惨な状態になっているブロッコリーを見つけました。畑の持ち主はいち早く鳥の仕業と気づいたらしく、奥の方のブロッコリーには網がかけてありました。来年はウチでも同様の鳥対策をせねばと思いました。

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ウチの場合、おそらく犯人は、野菜区画の隣にあるプラムの木に群がっていたこの鳥たち(スズメ)ではないかと思われます。

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にしても、これまでこんな被害はなかったのに、なぜ今年から、かつウチだけでなく他の畑でもブロッコリーだけが鳥に食べられるようになったのでしょう。芋を洗って食べることを覚えた猿の集団のように、つくばの鳥の一部がブロッコリーの葉はおいしい!と気づいて口コミで広めたのではないよう祈ります。

2017-02-17

[] 冬咲きジャーマンアイリス

タキイのカタログで見つけた冬咲きジャーマンアイリス。本当に冬に咲くのかしらと植えてみたら、咲きました。

ただし開花する4月下旬から5月には吹かないような今日の春一番の強風で、見事に折れてしまいました。きっと原産地でも、開花期には強風が吹かないのでしょうね(写真の葉はジャーマンアイリスの葉ではなく、バランです)。

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(追伸)

一昨日、昨日と松江出張でした。鳥取では大山の頂上から海岸線まで見事に真っ白、米子空港も雪でおおわれていたのに、わずかしか離れていない出雲空港松江市内では、雪はほとんど残っていませんでした。夕立は馬の背を分けると言いますが、大雪もそうなんだと思いました。写真は帰路で空から写した夕刻の大山です。

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2017-02-16

[] 松江の花もち

NHK Eテレ「グレーテルのかまど」で紹介された松江の「花もち」をいただきました。昔は家庭毎に異なった彩りの花もちを作っていたそうです。いただいたのは市販の花もちですが、NHKで紹介されていたのと形も彩りも全く違っています。乾燥しないようにフィルムでくるまれています。

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松江にはもう30年以上通っているのですが、おひな祭り近くに来ることは少ないので、今まで存在に気づきませんでした。

各地にこういった、季節限定ご当地和菓子があるのでしょうね。

2017-02-15

[] つくば地形教室「第50回 石ころセミナー

池田宏先生の地形教室のご案内です。今回はやってみたい実験を提案できるとのことです。授業などでの応用を考えている教員の方にも役立つセミナーになりそうです。

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日時:2017年2月25日(土)

会場:池田さんちの夢空間(午前9時半開場)   

   午前10時 〜 午後3時 

小型地形実験装置の作り方と実験条件の与え方を学びましょう。やってみたい実験テーマがあったら、提案歓迎です。

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午後まで参加できる方は昼食をお持ちください。飲み物と野菜サラダは用意します。

参加いただける方は2月23日(木)までにお知らせいただければ幸いです。

参加申し込み・お問い合わせは

tsrfh511アットybb.ne.jp

2017-02-14

[] 科学者も大統領令に反対

ASLO Executive Committeeから一斉メールが届きました。特定国を対象に入国を禁止した大統領令について、科学界も連帯して反対を表明していたようです。

今月末からハワイで開かれる大会への影響も懸念されています。

Like many of you, we in ASLO’s leadership are very concerned by the Trump Administration’s executive order banning entry of citizens from seven countries into the United States. One of ASLO’s guiding principles is to make ASLO products and services available and accessible “to all members (independently of geographic location, stage of career development and disciplinary interests within the aquatic sciences).” As a global organization, policies that could inhibit international collaboration and exchange are an immediate and important concern to us at ASLO.

On 31 January, we joined the American Association for the Advancement of Science (AAAS) and 150+ other organizations in a letter urging the Trump Administration to rescind the ban. In the days since the executive order was signed, the U.S. court system has repeatedly struck down the ban on the basis of questionable constitutionality. Last week, the U.S. Court of Appeals refused to reinstate the ban. We will continue to monitor this situation and will speak out as necessary, but hope, and believe, that the system of “checks and balances” in the U.S. will prevent the ban from being reinstated.

We are aware of a petition circulating in the global community to boycott U.S. conferences, meetings and other forums. We hope that all of you registered for the Aquatic Sciences Meeting in Honolulu this month will still plan to attend. We strongly believe that by standing together, and continuing to work across borders, we can each do our part to keep international collaboration alive and well.

2017-02-13

[] ロールモデル

1930年生まれの高校生物部の恩師から、英語文献に関する問い合わせメールがありました。86歳になってもまだ研究を続けておられるのは、本当にすごいと思います。ご専門は後鰓類ですが、植物にもとても造詣が深い先生でした。部活の個人テーマとしてお化けカボチャの開発に取り組んだのは、先生の植物好きな一面の影響だったと思います。

私が水圏の環境問題の解決を志すようになったのは、入試の面接で「理科なら生物が得意です」と言ったら先生から質問されることになり、その際の受け答えから生物部に一本釣りされ、高校生活=部活くらい、先生と部室で過ごす時間が長かったからだと思います。本当にいろんなことを教えていただきました。

部室以外でも、部活の合宿で先生から言われたことは、私にとって保全とはどういうことかの基本理念になっています。

「もし君が珍しいと思った生物を見つけたら、すぐに採集して標本にしなさい。もしそれが絶滅しそうなほど数が減っていたのだとしたら、君が採らなくてもいずれ絶滅する。だから君が採らなければ、その生き物は存在したことさえ知られずに消えていくことになる。生物は環境が適していれば絶滅することはない。」

日本の著名な保全生態学者の一部と私とで物の見方が全く異なるのは、若い頃に分類学の基礎を習い、様々な場(山では陸産貝類調査の合宿、和歌山の海岸では磯採集合宿など)、様々な生物群を見つめる機会があったかどうかの違いではないかと思います。

そういえば先生は大学に移るよう何度かお誘いがあったのですが、断っていました。

「研究は高校にいてもできるから。むしろ君たちくらいの世代に伝える方が、僕は大切だと思うんだ。」

大阪の先生がどうして標準語?と思われるかもしれませんが、先生は完璧な標準語を話していました。学芸大付属小→武蔵を卒業された東京生まれ、東京育ちで、東大の私の知り合いの先生方の多くが同期だったりしました。

西條先生に続き、多毛類の師だった今島先生も昨年亡くなった今、先生には100歳過ぎてもお元気で研究に励んでいただいて、いつまでも私の目標であり続けてほしいと思います。

2017-02-12

[] 歩道を歩いていてもクルマに殺される今、必携のマニュアル

2月8日正午頃、埼玉県で歩道を歩いていた親子連れが突っ込んで来たトラックにはねられ、1歳の息子をかばった母親が即死する事故がありました。

歩道を歩いていての事故ですから、避けようがありません。

一日も早く全てのクルマが自動運転になり、交差点に近づいたら自動的にスピードを落とす、赤信号なら止まるようになってほしいと思います。

しかし当面は理不尽な交通殺人がゼロになりそうにありません。

もし家族が事故に巻き込まれたら、残された家族が悲しみにくれている間に、加害者の言うままの事故原因になっていたりすることがあります。

NPO法人KENTOは、そんな遺族が自らの経験をもとに、被害者になった方のためにマニュアルを作っています。

下記に内容は入手先が書かれています。どの家庭にも必ず備えておくべきだと思っています。

http://kento.holy.jp/manual.html

2017-02-11

[] 常陽新聞新連載「サイエンス探検隊」

本日から常陽新聞で新連載「サイエンス探検隊」が始まります。つくばの子どもたちに最新の科学を紹介し、理科のおもしろさを伝えることを目的にしています。ご両親も一緒に読んでいただいて、家族みんなで科学の楽しさを味わっていただければと思います。

記事は2週間に1回、土曜日の新聞に載ります。「しまね・つくば研究者ネットワーク」の参加メンバーが交代で執筆します。今日はイントロ、そして本番第1回は2月25日「時間のふしぎ 1秒って誰が決めるの?」の予定です。

サイエンス探検隊はじめに.pdf 直

2017-02-10

[] 海産哺乳類の重金属耐性

ミンダナオ島ダヒカンビーチで死んだジュゴンとイルカのカドミ・銅の濃度データが送られてきました。この値が海産哺乳類として高いのか低いのか、私(地元の環境関連職員)には分からないから、とのこと。

私だって分からない!

ASLOの口頭発表原稿作成とか、国交省プロジェクトの報告書とりまとめとか、今年度内であと3本投稿と無謀な計画しているポスドク君のサポートとか、卒論を国際誌にと夢見ているフィリピンの女子学生さんのサポートとか、いろいろいろいろあるけれど、これも平行して調べざるを得ないかなぁ。

そして明日は終日外勤。。。

2017-02-09

[] 世界で一番貧しい大統領のスピーチ

「世界で一番貧しい大統領」と言われたホセ・ムヒカウルグアイ大統領。彼が2012年リオ会議Rio+20)で行ったスピーチの和訳が下記にあると教えて頂きました。

http://hana.bi/2012/07/mujica-speech-nihongo/

また昨年来日した際のメッセージや東京外大での講演ビデオが下記にあります。

http://www.choubunsha.com/special/president/

下記はリオ会議でのスピーチから抜粋しました。「環境危機ではなく政治の危機である」、トランプ大統領になってからの温暖化対策など、まさにその通りだと思います。

ーーーーーーーーーーーーーーー

マーケットエコノミーの子供、資本主義の子供たち、即ち私たちが間違いなくこの無限の消費と発展を求める社会を作って来たのです。マーケット経済がマーケット社会を造り、このグローバリゼーションが世界のあちこちまで原料を探し求める社会にしたのではないでしょうか。

私たちがグローバリゼーションをコントロールしていますか?あるいはグローバリゼーションが私たちをコントロールしているのではないでしょうか?

このような残酷な競争で成り立つ消費主義社会で「みんなの世界を良くしていこう」というような共存共栄な議論はできるのでしょうか?

(中略)

我々の前に立つ巨大な危機問題は環境危機ではありません、政治的な危機問題なのです。

2017-02-08

[] 蛍光で堆積物の2Dプロファイルをとれる?

何でこんなことができるのか分かりませんが、すごいです。

出典は下記。

https://www.presens.de/fileadmin/user_upload/brochures/Web_Presens_pH_Broschuere_08-16.pdf

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2017-02-07

[] 世界にひとつだけのイヤリング

昨年、出雲科学館からおみやげに頂いたメッキシジミ、近所のジュエリーショップに加工をおねがいしたら、イメージ通りに仕上げてくれました。

メッキしてから穴を開けたので何個か割ってしまったのですが、先に塩酸などで穴を開けてからメッキすれば、こんな風に素敵なイヤリングパーツになります。

今のところ世界にひとつだけの、ヤマトシジミイヤリングだと思います。

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2017-02-05

[] 不正を隠蔽するような専攻では殺される可能性もある

2月3日発売の「週刊金曜日」に、1月28日付記事で紹介した広島大学でのパワハラについての続報「助教ががん死した原因に強いられた被曝が浮上」が掲載されていました。

業績水増し疑惑のあるH教授が所属する広島大学原爆放射線医科学研究所は、過去にも怪しい事件が続発していました。2005年には汚職事件で教授が1名自殺、2006年には当時の所長が放射線障害防止法違反事件を起こし、そのときに被曝した一部の方が若くしてガンで急逝(その元所長は、今は広大副学長)。2009年には教授による研究費の不正使用事件、2010年には先述の放射線障害防止法違反事件を起こした教授が部下の助教の居室を放射線管理区域内に設置、この助教は2012年にガンで急逝。

ここまで不祥事のオンパレードでも、この組織はつぶれないのです。一般の方には信じられないでしょうけど、外部から強制されない限り、大学というのはどれほど不祥事を起こそうと自らそれを正そうとしません。これは広大に限らず、東大もしかり。私がハラスメントとヒ素・水銀などの毒物劇物の不正管理を内部告発した東大の自然環境学専攻でも、私が赴任した2007年以降だけで、2名が女子学生に対するセクハラで処分を受け、1名が入試漏洩で処分されていますが、露見したきっかけは学生に対するセクハラと聞いています。私が告発したのをいれれば、2007年から2013名までの6年で4名もの教員が学生にハラスメントを行っているのに、この専攻では改善策が話し合われたことは一切ありません。それどころか、セクハラが確定した教授を名誉教授に推薦しないことを決めた教授会で「でもあれは、女子学生が誘うようなことをするから悪いんですよ。」と某教授(私の内部通報に対して『誹謗捏造を撤回し謝罪するまで学生指導をさせない。』と決めた元専攻長)が暴言を放っていました。裁判でクロになったから東大でも処分されたのに、です。しかも女性である私がいる会議でこういうことを平然と話し、誰もそれを注意しない教授達に寒気を覚えたものでした。

ですので1月28日付記事で提案したように、大学の不正を通報できる第三者機関が絶対に必要です。そうでないと、みなさまのお子様が大学に入ったときに、ハラスメントによって人生が滅茶苦茶にされても、最悪自殺してしまっても、泣き寝入りしかできないことになります。実際、自然環境学専攻でハラスメントにあっていた学生は、精神的にかなり追い詰められていました。当時私は、まさか教員が原因と思っていなかったので、「○君については気をつけてくださいね。」と指導教員だったその教員に言ったところ、「彼はもともと精神不安定なところがあるので。」としゃあしゃあと答えていました。その頃、その学生の母親は心配で彼のアパートにしばらく泊まっていたと、後日知りました。万が一彼が自殺していたら、本人の資質のせいにしたに違いありません。

そして学生のみなさんは、ネットなどで少しでも黒い噂のある専攻に進学するのは避けましょう。広大の例で分かるように、何かひとつ不祥事があるところは、その内容と対策を開示していない限り、氷山の一角である可能性が高いからです。

第三者機関ができるには、被害の実態が世間に周知されることが必要です。私のブログを読んだハラスメントにあっている学生さんから、アドバイスを求めるメールが届いています。その方達には、絶対に学内の機関に相談するなと、私の学生が相談してどんな目に遭ったか伝えています。そして、録音・録画など動かぬ証拠を集めて、警察や弁護士に相談するよう勧めています。こうしてハラスメントに遭った方達の被害が隠蔽されずに世間に知られるようになれば、私が提案しているような第三者機関が実現するだろうと思っています。

2017-02-04

[] 今シーズンは暖冬?

今年は1月7日に早々に梅が咲いて驚いたのですが、今日はイチゴとムスカリが咲いていました。お隣に隣接していて日当たりがそれほどよくないところです。

北海道や日本海側は大雪が多く暖冬というイメージはありませんが、つくば周辺だけ見ると、今シーズンは暖冬なのではないかと感じます。

バラの芽も早く動きだしそうだったので、今日の午前は慌てて剪定を済ませました。種まき、株分けナメクジ対策など忙しい春も駆け足でやってきそうです。

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2017-02-02

[] Coming Clean About Baikal

ホノルルで開催されるASLO2017で表記の番組が上映されます。2月27日13:30-14:30、313C会場です。バイカル湖の現状を取材したロシアの番組で、英語の字幕が入る予定です。

内容は下記、Japanese limnologistとあるのは私です。ひどい英語しゃべってますが、ロシア語の吹き替えのおかげでばれずに済みそうです。

バイカル湖の現状に関心のある方、是非お越しください。

This Russian documentary film, shot in summer 2016, portrays the ecological crisis that has erupted recently in the coastal zone of Lake Baikal, Siberia -- the world’s oldest, deepest, and most species-rich lake. Accompanying a scientific sampling expedition around the lake, the filmmaker features Russian and Japanese limnologists as they investigate the causes of severe benthic eutrophication and the mysterious die-offs of the lake's unique sponge forests. Local citizens, government officials, and other Russian stakeholders are interviewed providing a rich cultural and sociological lens for revealing the nuances and complexities that face the Lake Baikal region as it develops economically. In Russian with English subtitles. 55 mins.

下記のASLOのリンクでは、Special Conference Activityとしてトップで紹介されています。

https://www.sgmeet.com/aslo/honolulu2017/conference-activities.asp

2017-02-01

[] 理系女性研究者へ、下流老人にならない為に今から気をつけるべきこと

立ち読みしていたダイヤモンドZAi別冊2017年2月号「お金持ち入門」に、理系女性研究者に参考になる記事がありました。「一生お金に困らない人生設計」(86頁〜)です。例として、「間違いだらけのお金の常識を捨てよ!」から紹介します。

「晩産の子育ては経済的に余裕がある」

確かに、経済的にゆとりが出てくる30台後半以降で子供を生むと、若い頃より教育にかけられるお金はある。だが、子供の独立後、定年退職するまでの期間が短くなり、老後資金を貯める時間が限られる点に注意が必要。

介護保険を使えば負担はさほどきつくない」(これについては私のブログ記事をご覧ください。働きながら親の世話をしようとすると、際限なく経費がかかります)。

「ぜいたくは浪費、とにかく貯金が第一」(女性理系研究者はとてもマジメな人が多く、そう考えがちと思われるので)

一見、堅実そうに見えるこの考えにも、実は落とし穴がある。「投資の経験がほとんどないまま定年を迎え、退職金を増やそうと株に手を出し、大けがをする人が多くいます。お金を上手に使う・増やす練習をしておかないと、取り返しのつかないことになりかねない。」

2017-01-31

[] 要旨は発表より慎重に!

学生さんにありがちなのが、発表要旨をギリギリまで指導教員に見せず、「今日の正午締切なんですけど、これで出していいですか?」とメールしてくること。これはひどい!と全く違うストーリーにするよう指示することもありました。

ちょっと考えてください。あなたが発表用に作ったパワポは、あなたのパソコン以外どこにも残りませんね。でも要旨は要旨集として、少なくともその大会に参加した方の手元には残ってしまうのです。

しかも最近は要旨をWebで見れるようになりました。例えば私が会長を務める陸水学会でも、過去の大会の要旨はJ-stageで誰でも見ることができます。発表で「要旨集は○○が違っていたので修正してください。」と訂正する演者が時々いますが、残念なことにネットで公開されている要旨は修正されていません(あまりにひどい間違いは後で修正できるようにしてあげてもよいのではと思いますが)。

学生さんは「本番の発表内容がきちんとしてればいいや。」と考えがちかもしれませんが、後に残るのは要旨「だけ」だということを肝に銘じましょう。

私は所属する自然環境学専攻による「大人のイジメ」により、しばらく学生指導をしていないのですが、春の学会発表要旨で学生が出してきた要旨に仰天する教員は、今年も少なからずいるのではと思います。

2017-01-30

[] 二日酔い対策

脳脊髄液減少症の主治医の高橋先生が勧める、二日酔い対策。それは漢方薬の五苓散とOS-1。試してみたら、確かにテキメンに効きました。市販の五苓散は2社から出ています。2社とも試してみましたが、私には効果に若干差がありました。どちらかであまり効かなかったら、もう1社も試してみると効くかもしれません。

高橋先生によると五苓散とOS-1は二日酔い予防にもなるそうです。

詳細は下記。

http://www.zakzak.co.jp/smp/society/domestic/news/20161214/dms1612141608021-s1.htm

2017-01-28

[] 広島大学でも不正通報者を迫害

1月27日発売の「週刊金曜日」に「『学問の府』広島大学で現在進行中の『大人のいじめ』前編 業績水増しを告発した准教授を『クビ』へ」と題した記事が掲載されていました。

記事によると不正を告発した准教授は、新たに赴任した教授に理由もなく研究妨害をされ、かつ、その教授がP1・P2実験室で飲食を行ったり扉を開放したままにしたりと専門性を疑わせることをやめないことから不信に思って業績を調べ、水増しに気づいたそうです。ヒ素・水銀の廃液を「薄めればよい」と学生に流しに捨てさせた疑惑がある、東京大学自然環境学専攻の某教員のケースと同様、常識以前の問題です。

そして告発を行った准教授は、業績評価を「C評価」にされて再任不可になったそうです。C評価の理由は「研究をしていないから」。その教授によって研究を妨害されたのに「研究をしていない」という理由でC評価にしたところも、私とそっくりです。私の場合も、専攻が私に講義や学生指導をさせなかったのに、その専攻自身が私の教育活動をC評価と報告してました。

さらにそっくりなのが、広島大学がその教授による業績水増しも実験室での飲食も不問に付し、それはおかしいと准教授が広島大学公益通報窓口に異議を申し立てたところ、受け付けてもらえなかったそうです。私や、指導教員を私から無理矢理他の教員に変更させられた私の学生達が東大コンプライアンス相談窓口に訴えても、「それは専攻の権限です」と門前払いにしたのと全く同じです。

しかし、仮にも学問の府である大学がこんなことをしているから、日本のトップと目される東大でも世界はおろか、アジアでさえ4位(2016年)に甘んじることになってしまうのでしょう。

特に東大は2010年以降、まるで堰を切ったがごとく、学問の府にはあるまじき不祥事が続出しています(10月14日付ブログ参照)。その記事で冒頭に紹介した告発通りの不正が行われていたのだとしたら、世界からの信用失墜は免れないと思います。そこまでなぜ放置されたのか。

ひとつには、私や広島大学の例のように、社会通念からあまりにも外れていたので、組織として面子がつぶれるのを防ぎたいと思ってしまったという面があるでしょう。しかし正す方ではなく隠蔽する方に走ってしまった背景には、正しいことを正しいと言わせない、それでも言ったら徹底的に潰そうとする残念な風土が、日本の大学に蔓延しているからだと思います。

私達の税金がこの国の学問の健全な進展につながるためには、近年の東大に見られるような不祥事を、徹底的に断つ必要があります。そのために最も有効なのが内部告発であることは、論を待たないでしょう。専門性の高い内容ほど、内部の人間しか不正に気づきにくいからです。そのためには第三者機関(文科省からも独立して)として、全ての国立大学を所掌する通報窓口を作ることだと思います。イメージとしては公正取引委員会みたく、内閣府外局として位置づけるのがよいと思います。

これ以上日本の名だたる大学で呆れかえるような不祥事が続発して信頼が失墜する前に、早急な対応が求められていると思います。

2017-01-27

[] B級グルメat駒ヶ根

今週日曜は彦根日帰り、今日はリニア新幹線トンネル工事発生土の影響評価視察日帰り、来週月曜は千葉県環境審議会日帰りと、年度末が始まったなぁと実感するスケジュールです。

そんな中での楽しみは、初めての土地での食事。今日は中央自動車道駒ヶ岳SAでB級グルメを食べてみました。

同行の方によると、下記2つがこのあたり独自のB級グルメとのこと。

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揚げ物は基本的にパスしているので、「牛すじ入りローメン」を注文しました。

一言で言うと、豚肉の代わりに牛すじを使ったソース焼きそばでした。ということは、このあたりのB級グルメはソース味が基本ということでしょうか。

実は名古屋生まれで、うどんはきしめんしか基本食べない私としては、下記も気になっていたのでした。どうして駒ヶ根市きしめんがあるのか不思議ですが、もしまた来るとしたら今度はこちらと思いました。

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2017-01-25

[] 参考書27:「東大塾水システム講義 持続可能な水利用に向けて」

表記の本、初版1月20日付で出版になりました。アマゾンでの発売は明日からのようです。

出版元の東大出版会のホームページでは下記のように紹介されています。

「私たちにとって最も重要な資源である水.近年,気候変動に伴う渇水,集中豪雨の増加,世界の人口増加など,さまざまな水のリスクに対する対応が求められる時代になった.本書は,最新の研究成果を踏まえ,水をあらゆる角度から俯瞰し,持続可能な社会のための水システムを考察する.」

講義のテープ起こしを土台として口語体の文章になっているので、一般の方にも読みやすいと思います。

全体の構成は下記です。

第1講 水の特性から水問題まで(古米弘明)

第2講 水資源の管理と地下水・地下環境(徳永朋祥)

第3講 世界の水問題・水ビジネス(沖 大幹)

第4講 森林は緑のダム(恩田裕一)

第6講 水と衛生,水のリスク(片山浩之)

第7講 安全な水――安全な水供給(滝沢 智)

第8講 再利用――水の再利用(田中宏明)

第9講 上下水道――上下水道の経営システム(佐藤裕弥)

第10講 雨水管理――雨水管理のスマート化(古米弘明)

私は下記を担当しました。

第5講 水資源環境の持続的利用と生態系の保全(山室真澄)

1 「公害列島だったころの日本の水環境

2 水環境における二つの「汚濁」

3 水質浄化とは?

4 なぜ昔は植物である水草が有機汚濁を起こさなかったのか?

5 有機物の有毒化

6 空から降ってくる窒素・リン

7 人工化学物質の塩素処理

8 飲用水はどれくらい必要か?

9 水から考えるレジリエント・ジャパン

10 水資源環境技術研究所

2017-01-24

[] マイ食べログ(1)「今日の饗」(長野駅前)

私を日本酒好きと勘違いした地元の方が選んでくれたお店です。

下記地酒を含む飲み放題とコースで5000円はお得と思いました。東京ではまず飲めないお酒ばかりだそうです。

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コースは前菜、刺身、椀物、台の物、揚物、冷菜、焼物、食事、水菓子と一通り揃っていました。信州サーモンの刺身、ワカサギの唐揚げ、信州蕎麦と、地元長野の食材が使われたお料理が嬉しかったです。

メニュー.pdf 直

下の写真の右側が信州サーモンです。ニジマスブラウントラウトの交配だけあって、サーモンというよりは鱒に近い味でした。

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(補足)

日本酒、好きには違いないのですが、交通事故後すごく弱くなってしまって、あまり飲めないのです。ワインも同様。なぜか蒸留酒は事故後もそれほどダメにならなかったのですが。

それでもおいしいとつい飲んでしまって、後が大変。この日も結局、地酒8種類とも飲んでしまって、つくばまでたどり着けたのが奇跡でした。

2017-01-23

[] 除菌、除菌で本当にいいの?

環境ホルモン学会ニュースレター19巻3号が届きました。前から気になっていた除菌と子供の健康に関係した記事がありました。

その記事では、「細菌種数のより少ない被験者(集団の23%)では、細菌種が豊かな被験者に比べると、全身的な肥満、インスリン抵抗性、脂質異常症が顕著に見られ、炎症性表現型が目立っている。」などを見いだしたNatureの論文に触れた上で、子供の腸内細菌は母親の影響を受ける可能性を指摘していました。

「赤ちゃんを細菌から守る」とカーペットに塩素系の殺菌剤を噴霧するCMを見たことがありますが、本当にそれが赤ちゃんの健康を守ることになるのか(行きすぎていないか)、安全検証は十分ではないような気がします。

2017-01-22

[] 研究者向けクラウドファンディング

これはクール!

競争的資金って、頭の固い人に審査されると本当にオリジナルな研究ほど評価されない可能性がありますから、真に優秀な若手にはよいサポートになりそうです。

まだまだ研究できるのに定年になって予算申請できないベテランにも役立ちそう。

市民団体と一緒に研究を進めたいという、競争的資金では申請しにくいテーマも、一般にアピールする内容だと利用できそうですね。

アカデミスト https://academist-cf.com/

(追伸)

この仕組みで最初に資金を獲得したのは「深海生物テヅルモヅルの分類学的研究」。リリース後わずか2週間で目標金額に到達したとありました。

https://academist-cf.com/pages/press/

テヅルモヅル?それって数年前、学部生向け一般公開実習に潜り込んだ要領の悪いオバサン(私)を排除することなく、根気よく遺伝子解析を教えてくれた彼しか日本にいるはずないじゃん?と思って調べたら、やっぱり彼でした。

信じがたく優秀な若手がこの世にいるのね!と感心してましたが、さすがです。

https://academist-cf.com/projects/?id=1

2017-01-21

[] トランプ氏の大統領就任

ASLO (アメリカで結成された陸水学と海洋学の学会)からトランプ氏の就任式に合わせてメールが届きました。

Dear Masumi,

Many in our community are discouraged and anxious about what lies ahead as the political landscape changes. An unsettling realization many of us came to at the end of 2016 is that, in politics, facts don’t always matter.

で始まり、

Finally, we must fight the urge to self-censor. Scientists must speak out. If we cease to speak out and share our voices, the void will be filled with other voices, many of whom have an agenda beyond seeking the truth. Now is not the time to retreat.

で終わってました。

9.11が起こり、軍事予算に振り分けるために科学予算が大幅に削減されたときにも、所属していたEstuarine Research Federationから「今こそ頑張ろう」的なニュースレターが届きましたが、トランプ氏の就任はアメリカの環境関係の科学者にとって、同じくらい危機感を抱かせているのかもしれません。

2017-01-20

[] ぎゅっとぼうさい博!2017〜1日でぎゅっと防災・減災が身につく博覧会〜

キャッチフレーズは「ついつい、後回しにしがちな防災・減災は、この日にぎゅっと身につけよう!」

1.日時:平成29年2月18日(土)10:00〜16:00

2.場所:池袋サンシャインシティ文化会館2階展示ホールD

3.主な内容

○防災スペシャリストへの道

各展示・体験ブースには、防災・減災のエキスパートたちが「今日から使える防災知識」を教えてくれます。「ACTION FOR BOSAI」で、あなたも防災のスペシャリストに!

○防災ヒューマンライブラリー

防災エキスパートが、ビブスを着てみなさんをお待ちしています!会場全体が防災の図書館のように変わります。

○「今日からはじめるソナエ」セミナー(要事前申し込み)

さまざまな防災・減災のエキスパートたちが、研究や、取り組み紹介を行いながら、「今日からはじめるソナエ」などをお教えします。

その他、当日は防災・減災のための知識がぎゅっと身につくコンテンツが満載です!

詳しくは以下の専用ページをご覧ください。

http://gyuttobosai.jp/

2017-01-19

[] アルミ焼き

私の分析経歴史上3番目くらいのポカミスしました。

電気炉はアルミ箔にガラス繊維濾紙を包んで450度で焼く作業に使うことが多く、この温度だとアルミ箔はまったく変質しません。

今回頼まれていた温度は800度だったのですが、いつもと同じようにアルミ箔でくるんだまま電気炉にいれてしまいました。

13時間後、容器を包んでいたアルミ箔はまるでラップのようになっていました。

スズ箔を1000度近くに加熱すると一瞬で焼けます。アルミ箔を800度13時間加熱するとなぜ透明な膜が残るのか、謎です。

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