脳髄にアイスピック このページをアンテナに追加 RSSフィード

2012-11-25

[]文学フリマへの挑戦とその記録

 先週日曜、id:harutabe文学フリマなるイベントにお出かけし、同人誌を頒布してきた。その際にid:harutabe「これがあると何かと便利らしい」と聞きかじりの知識でスケッチブックを持ってきたので、有効活用させてもらった。

 以下はその記録である。


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「とりあえずスケッチブックだったらこれだろう」*1と思って書いた。

 id:wtnb18以外は誰も反応してくれなかった。



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 向かいにはてなで人気の映画評同人誌サークル「Bootleg」があったので、はてな文壇を名乗っていたし掲げてみた。

 鼻で笑われた。*2



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 自己紹介が面倒だったので書いた。

 もはや頒布のサポート手段などではなく、口が不自由な人のためのコミュニケーションツールである。*3



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 これ持ってたら、そこそこ手に取ってくれる人がいたので、本来はこういうことを書くための道具だったんだと思う。



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 文学フリマということで「飢えた子供に対して、文学は何ができるか」というサルトルのメッセージを改めて訴えるために描いた。

 苦笑いされた。



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 隣のフェミニズムサークルがバンバン売れていたので、それにあやかる意味で描いた。

 英語での政治的メッセージがカッコイイ。

 これを描いた直後、寛容な人物であるid:harutabeに「お前いい加減にしとけよ?」と怒られた。



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 猫は可愛いので描いた。

 売れなかった。



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 猫は可愛いので描いた。

 誰も見せてくれなかった。



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 結論。

*1:いや、スケッチブックと言ったらONEの上月澪なんだけど、澪の書いてる文字が「知ってるがお前の態度が気に入らない」しか思い出せなかった

*2:けど、イベント終盤に「Bootleg」の人達からカスタードワッフルの差し入れをいただいたので、「この人達は良い人達だ!」って思った

*3:ONEの上月澪である。

2012-01-08

[]モゲマス女衒日記 激闘編

前回前々回のあらすじ

まともな解説ぅ? そんなもん読みたきゃ、たまごまごごはんに行けばいいだろうが!?


七日目

 神は天地創造を果たした後、7日目に休息を取った。が、モゲマスを始めて7日目の俺に休息は無かった。

 それ以前から、正月休みだというのに、スタミナが回復する時間に目覚ましをかけて起床するというモゲマス中心の生活を送っていたのだが、本格的にトレードを開始してから眠りが大分浅くなり、ほぼ一日中起きていた。俺が寝ている間に、物凄いお得なトレードの情報がスレに書き込まれているかもしれない。そう思うとおちおち眠ってもいられないのだ。しかも、脳内麻薬が変に分泌されているためか、きっちり目が覚めるから性質が悪い。

 血走った目で2chのトレードスレを見続ける気迫の篭った姿は、一流の相場師に勝るとも劣らない。ちなみにこの作業で得られる利益を時給換算すると、約500ペリカ。刺身にタンポポを乗せたり、ティッシュで花を作る方が遥かに生産的である。

 だが、そんなに簡単な話でもないのだ。

 確かにこれでは仕事としては成立しないだろう。だが他人を出し抜き、アイドルを売り飛ばして利益を得る歓びはどんな報酬にも勝る。

 参考までに、この作業に没頭していた時のtwitterの書き込みを引用しよう。

人身売買に価値を見出してからのモゲマスめちゃくちゃ楽しい。時給換算すると50円程度にしかならないので商売にはならないが、ゲームとしては最高。路上に落ちている餅を延々と拾うより、女の子に値段つけて売り買いする方が面白いに決まってんだろ!!

 新年早々清々しいまでのクズっぷりである。手段が目的に変わっているというか、ゲームの趣旨を根本的に履き違えている。

 だが、ここまで必死になって情報を揃え、市場のトレンドを読んでも、簡単に儲けることはできないのがウォール街の厳しさだ。

 たとえば、相場の平均よりも遥かに安い価格でアイドルを売りに出すという情報が掲示板に書かれる。書き込みから一分後に、その人の下を訪れるとこのような事態が待っている。 

「スイマセン、この『城ヶ崎美嘉』をひとつください」

「あ……ごめんなさい。それ売り切れなんですよ。ごめんなさいね」

(がーんだな……出鼻をくじかれた)

「じゃ……この『城ヶ崎莉嘉』を」

「ですからごめんなさい。莉嘉も売り切れなんですよ。人気の商品でしてどうも」

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姉妹そろってギャル系アイドルの城ヶ崎美嘉&莉嘉。

外見に似合わず、素直な良い娘達です。

 たった一分でこの様である。スレに張り付く相場師は一人や二人では利かない。トレスレは、ピラニアが獲物を一瞬で喰い尽くすアマゾンと化していた。

 この速度に対抗しようにも、俺の携帯は処理速度の遅いガラケーだし、部屋の電波状況もイマイチ。世界中のアイドルを掻き集め、ハーレムを築き上げる俺の野望はここで潰えるのか……あんまりだよ、こんなのってないよ……。

 そう思いながら、悄然とふたばのモゲマススレを見ると、信じられない情報が掲載されていた。

「PCでモゲマスをプレイできる」

 HAHAHA! ヘイ、トシアキ! エイプリルフールはまだ三ヶ月先だぜ?

 とまぁ、騙されたと思いつつもsafariインストールして、ゴニョゴニョすると、実際にPCでモゲマスがプレイできたのだ! 

 PCだから重いページもサクサク表示される! しかも我が家の回線は光。プチプチ切れる携帯の電波とは格が違う! さらに、スレに掲載されているIDを直接コピペすることで、携帯にチマチマと数字を打ち込む時間もかからない。

 せっかくの機会なので、ここで時間に関するアインシュタイン博士の名言を紹介したい。

 この世の理は、すなわち速さだと思いませんか?物事を早く成し遂げれば、その分時間が有効に使えます。遅いことなら誰でもできる。20年掛ければバカでも傑作小説が書ける。有能なのは月刊漫画家より週刊漫画家。週刊よりも日刊です。つまり速さこそ有能なのが文化の基本法則っ!そしてオレの持論でさあ〜〜!! ああ……2分20秒……。また2秒、世界を縮めた……。

 そういや、最近劇場版公開されてましたね。

 とにかく、俺の大勝利である。

 ここで当時の俺の発言を抜粋してみよう

「あー、そこでこっちを見ているチミ。そうチミだよ、チミ! ほう、何といいiPhoneだ。きっと快適にモゲマスができるんだろうなぁ。それじゃあ俺のPCと勝負しようか?」

 素晴らしいまでのぐう畜っぷり。こんな発言をリアルでもしてるから僕は友達が少ない

 かくして圧倒的速度を手に入れた僕はsafariを駆使して、トレードスレを駆け巡った。

 東に貴音が安く放出されれば、行って買いつけてやり、

 西に美希を欲しい者がいれば、行って売りつけてやる。

 こうして大量にスタドリとアイドルをかき集めた。

 アイドルをかき集めるのは金銭的な面ばかりではなく、戦力強化の面でかなり重要になってくる。

 というのも、このゲームでは、レッスンを行うことでアイドルのレベル上げを行うのだが、レッスンのパートナーになったアイドルは消費されていなくなってしまうからだ。アイドルは消耗品、だからこそアイドルの数は一人でも多いに越したことはない。

 しかし、ここで一つの疑問が出てくる。

 何故、レッスンのパートナーになっただけでアイドルは居なくなってしまうのか?

 この疑問は有志達によって数日の議論を経た結果、レッスンのパートナーになったアイドルたちは、レッスンに協力したのではなく、「『ソイレント・グリーン』的処理をされてしまったのでは?」という説が濃厚である。

「強くなりたくば喰らえ!!」

 そういうわけで大量のアイドルを手に入れた俺は、かな子の周りをレアとレア+のアイドルで固め、さらに無抵抗で親愛度とお金を渡してくれる殴られ屋さんをフル活用し、メンバーの親愛度を上げまくった。

 もう対戦でも同レベル帯では敵がいない。何回挑戦されても白星を上げ続け、あっさり10連勝を達成した。

 ここまで来ると、かな子の戦闘力は大勢に影響は無いのだが、それでも、たくさんのお肉を食べさせレベルをMAXに上げてから、かな子+にしてあげた。

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 あんなに食べたのに体重が1キロ、ウェストが2センチ減ったよ!

 やったねかなちゃん!

 資金もある、速さもある、アイドルも揃っている。

 時給に換算すれば2500ペリカ程稼いでいる。我が世の春である。

 しかし、モゲマス的には絶頂期であったが、俺の体調はかなり限界に来ていた。ろくに睡眠も取らず一日中椅子に座ってPCと携帯をにらみ続けていれば、肩や首も痛くなるし、脳も働かなくなる。

 流石に疲れたし今日はこのぐらいにしておこうと、ベッドに入ったのだが、ここで問題が発生する。

 眠れないのだ。

八日目

 この時点で起床してから24時間が経過しているのだが目は冴えっ放しである。

 アイドルを一人転がすたびに脳内麻薬が分泌された結果、全く眠くないのだ。……モバゲー半端ない。

 これは人として流石にヤバいだろう。そんな不安を覚え始めた直後、僕にかな子が話しかけてきた。

「犬紳士さん、大丈夫ですか……?」

「どうしたんだい、そんな心配そうな顔をして? 戦闘のことなら心配ないよ。レベル25の響+と紗枝+がいればまず負けっ子ないさ」

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 なんJ民からとても愛されている我那覇くん。ポーズとドヤ顔が大変かっこいい。

 初期の響ってこんなイメージで売り出していたよね……アニメスタッフは響に酷いことをしたよね……

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 特殊能力は無いものの、単純な攻撃力はニートと互角の小早川紗枝。それなのに、ニートの10分の1近い値段で取引されているので大変お買い得。

 京都出身なので戦闘時には敵にぶぶ漬けをぶっかける。多分。

「犬紳士さんの体調が悪そうだったから……」

「全然平気だよ。まだ眠くないから、もう少しトレードを続けようと思っていたところさ」

 僕は軽くおどけてみせる。

 かな子はまだ何か言いたそうだったが、僕は彼女を部屋から追い出した。きっと、またお菓子でも作ってきたんだろう。そして、しばらくトレードを続け、ある程度稼いだところで掲示板の日付が目に入った。1月6日。何かあったような…………少しして僕は重大なことを思い出した。

 今日はかな子の誕生日じゃないか!?

 僕とかな子が出会って初めての誕生日。なのに、僕はそのことをすっかり忘れていた。

 いったい何をやっていたんだ、僕は?

 かな子を幸せにするために、モゲマスを始めたんじゃなかったのか?

 それなのに女衒に夢中になって、彼女のことをないがしろに扱うなんて……。

 僕はかな子に何がしてあげられることがないだろうか。

 そして、僕はこれまで集め続けたスタドリをかき集めると、あるトレードを掲示板で募集した。



 1時間後、僕はかな子を部屋に呼び出した。突然の呼び出しにかな子はとても緊張している。

 僕はきっぱりと頭を下げた。

「かな子、さっきは悪かった」

「い、犬紳士さん、頭を上げてくださいっ」

「そして誕生日おめでとう」

 僕は彼女に誕生日プレゼントを渡す。

「こ、これはっ!」

 かな子は初対面の時に、このようなことを言った。

「私なんて何の取り柄もないのに、本当にアイドルになれちゃうんですか……?」

 僕は彼女とよく似たことを言ったアイドルを知っている。

 ルックスもダンスも歌唱力もバランスよく秀でた才能に恵まれながら、自分のことを「普通の女の子」と主張するトップアイドルのことだ。

 彼女にとってはあくまで謙遜のつもりなのだろう。だが、彼女が自分を普通と称する度に傷つく女の子はたくさんいたはずである。だって、彼女が普通ならば多くの女の子は「普通以下」になってしまうのだから。

 だからこそ、僕はかな子に彼女をプレゼントすることにした。かな子が何の取り柄もない女の子なんかじゃない、最高の女の子だと証明する為に。

「本当に私が、この人をいただいてもいいんですかっ」 

「ああ、僕にとって本当に大切なものが何かようやく理解できたんだ」

「……ありがとうございますっ」

 そして、かな子は僕からのプレゼントを受け取った

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 みんなお馴染み、メインヒロイン(笑)の春香さん。

 +がなければ現在価格は45000ペリカ前後。

 このゲームでの通称は「鬼」。5番コートでも守っていれば良い。


エピローグ

 こうして僕は自分の財産をかき集めて春香さんを購入し、余ったアイテムやアイドルは、知人や世話になった殴られ屋さんにプレゼントした。女衒の世界からきっぱり足を洗い、モゲマスもやめることにした。僕の隣にかな子がいれば、それでもう充分なのだ。

 その晩は数日ぶりに、ぐっすりと眠ることができた。

 今回の日記タイトルの元ネタになっている麻雀放浪記の映画には、このような会話がある。

女衒の達「麻雀ってのは面白いもんですね、あたしゃ未熟だから勝てないが、それでも面白い」

出目徳「勝負は時の運さ、それにおまえさん中々の打ち手だよ」

女衒の達「いや、やるたびに金を無くしますよ」

出目徳「誰かが金を無くすから博打になるんだが、まぁ勝ったり負けたりってとこだろうよ」

女衒の達「勝ち続ける人もいるでしょう」

ドサ健「いるかもしれねぇ、だがそういう奴は金の代わりに体なくしてる……そういうもんだ」

坊や哲「勝ち続けて丈夫な人もいるんじゃないの?」

女衒の達「そういう人はきっと……人間を失くすんでしょうなぁ

 僕はあれだけハマったにもかかわらず、奇跡的に何も失うことなくモバゲーを辞めることができた。

 確かに年末年始の休みは無くなったかもしれない。だがその代わりにとても楽しい思い出と、素敵な女性を得ることができた。モゲマスをもうプレイしなくなるのは少しだけ寂しい。他のアイドル達ともう会えなくなるのはとても残念だ。

 だけど、僕は自分が欲しい物を見つけ、手に入れることが出来た。

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 これ以上に幸せなことがあるだろうか?





















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to be continued...?

2012-01-07

[]モゲマス女衒日記 風雲編

 ※よいこのためのちゅういがき

 この日記の内容は大体ノンフィクションですが、ここまで好き勝手書けているのは、中の人がもう引退しているからです。

 あと、この日記に書かれていることを実践すると、友達から冷たい視線を浴びたり、2chにIDを晒されて5分間の間に20人以上の人からフルボッコにされたりする恐れもあるので、ご利用は計画的に。

前回のあらすじ

金はアイドルより重い……!


五日目

大丈夫、大丈夫、秋元康よりはマシだって!

 そんなことを自分に言い聞かせながら、アイドルの売り買いを目論む。

 しかし、商売をするためには、元手となる資本(スタドリ)が必要である。

 カイジがエスポワールから無事帰還できたのも、最初に1000万円借りたことによるものが大きい。

 まぁ、そういう点でも、ソーシャルゲームはカイジの限定ジャンケンに近いものがある。ただ、ルール通りにジャンケンをするだけでは何も成せず、他のプレイヤーとの交渉や協力こそが勝利の鍵となる。

 モバゲーもそれと一緒である。やってみるまではあんな単純なゲームの何が面白いのよと思っていたが、実際にプレイしてみると、そんな簡単な話ではないと気づいた。シンプルな構造に、他プレイヤーとの駆け引きが加わることによって、モバゲーは人を夢中にさせ、魔法のように金を生む商品へ生まれ変わるのだ……!

 閑話休題。

 とにかく商売を始めようというのに、イベントで手に入れた数本のスタドリと、スタドリに練成されたいおりんだけでは、心もとない。

 何か楽してスタドリを集める方法は無いだろうか……………………課金しちゃうか。

 別に何も10万ペリカも20万ペリカもつぎ込もうっていうのではない、ほんの1万ペリカぐらいだったら有りかもしれない。ほらね、人によってはレアアイドル一人を手に入れるために、50万や60万ペリカも投入しているんだしさ、それに較べたら10000ペリカぐらいの課金ぐらい可愛いものじゃない。だいじょぶ、だいじょぶ、今日と明日と明後日の食事を質素にすれば取り戻せる額じゃない。

 そんな悪魔の囁きに負けそうになりながら、例によって2chでモゲマス関連のスレをのぞいていたら、「招待スレ」というのを発見した。

 このゲームでは、人を一人招待すると報酬として、レアカードが貰える。典型的マルチ商法の構図である。

 つまり、まだ招待されていない人間には、レアカード一枚分の価値があるのだ。

 そして、招待をしてレアアイテムを貰えるのはモゲマスに限らず、他のゲームでも共通である。

 さらに、ゲームにもよるが、十名ぐらいから同時に招待を受けることができるのだ。

 これらの要素を総合をすることによって、

「お前らに俺を招待させてやるから、俺にアイテムをよこせ」

 というwin-winの商売が成り立つのである。

 モバゲーマジ恐ろしい……。

 そして、招待スレでテンプレをよく読みこみ、他の人間の実践例を参考にした結果、わずか30分程の作業で、俺の手元には20本のスタドリが集まった! 20000ペリカ! 時給換算して40000ペリカ!!

 これなら一日外出券にも手が届く! いや、カイジの話はもういい。さっき終わった。

 というわけで、2chのトレードスレに赴き、アイドル達の値札をじっくりと眺めた。

「誰だか知らないがこの娘は高い値段がついているな」「真は765プロのアイドルなのに1000ペリカで売りに出されてるのか」「それに較べて3000ペリカで売りに出されてる美希はやはり天才だな」「SR貴音って400000ペリカで売りに出されてんのかよ……狂ってるな」

 まぁ、元手はあるしということで、安売りしてくれる人が現れるまでスレに貼りつき、アイドルが安く売られる瞬間に飛びつく作業を繰り返し、そこそこの数のアイドルが揃った。

 かくして、『大航海時代』シリーズですら御法度にしている、人身売買ゲームがここに幕を開けたのである。

 

六日目

 …………売れない。

 アイドルの値段をトレードスレに書き込み、30分以上経つが、何度携帯を見てもトレードの申し込みがやってこない。

 気分はつげ義春の『無能の人』である。まー、実際無能だしねー。

 あまりにも売れないので、店先に並んでいるアイドル達が不安そうな目でこっちを見ている。

 何故売れないのか。確かに他の人よりもちょっぴり高く売っているが、充分需要はあるはずではないか。

 このページに掲載されている相場表と較べても、充分適正価格である。

 少なくとも公式掲示板のボッタクリ価格よりは遥かにマシなはずだ。

 しかし、その「ちょっぴり」が商売では大きいのだ。

 他の場所で1000ペリカで売られている物を2000ペリカで買う者がいるだろうか? 確かに映画館やホテルや山頂の自販機では缶ジュースが2000ペリカで売っている。だが、その隣に普通の値段の自販機を置いた場合、2000ペリカの自販機を利用する者などいるはずがない。

 そりゃちょっと前のレスで1000ペリカで売られていたアイドルを2000で買おうと思う奴はそう簡単に表れない。商売はそんなに甘くないのだ。

 そして、さらに重要なことに気づいた。

「パーが……買い占められている……!」

 違う、そうじゃない。だからカイジの話はもういいんだよ。円に換算しちゃうと生々しすぎてちょっと引くから、通貨をペリカにしてるけどカイジは関係ないんだよ。

 で、何に気づいたかっていうと、アイドルの値段が日々順調に値下がりをしているのだ。

Q.どうしてあんなにかわいいアイドルたちがどんどんやすくなるのですか?

A.たくさんのアイドルが売りに出される→手に入らない人が買う→欲しい人に充分行き渡る→買う人が減って値段が下がる。

 うん、こういうの中学校の頃に公民の時間で習った!

 こうして俺が大量に買い取ったアイドルが負債となってのしかかる。

 やめてくれ、お前ら、俺の身体はかな子の体重を支えるだけで精一杯なんだ……!

 こうして俺は泣く泣く買い取ったアイドルを、買った時の値段そのままで売りに出した。

 一部売れ残った……だが、このままでは負けっ放しではいけない。

 泣いてばかりじゃ銭の花は咲かんのや。

 アイドルを売って銭を稼ぐ為には、アイドルを商品扱いし値札を見ているだけではダメだ。ちゃんとアイドルのことをしっかりと理解する必要がある。

 もっとアイドルについて真剣に学ぼう! かくして相場表を眺めるだけではなく、wikiを見たり、twitter2chで評判を調べるなど、全く非生産的な努力を積み重ねた。

 その結果、いくつか学んだことがある。


1.新カード出現のタイミングに注意。

 このゲームは基本的に手持ちのアイドルたちを戦わせるゲームである。そういう意味ではポケモンと大差ない。

 当然、戦闘力の強いアイドルは高いレートでやり取りがされている。

 しかし、この手のゲームは新キャラクターを次々と出して、プレイヤーから金を搾り取るのが常道だ。

 今日強いアイドルも、一夜明ければ中堅レベルに成り下がる。

 強さはインフレし、それに伴ってトレード相場はデフレする。

 たとえば、初期のキュートでかなりの強キャラと恐れられた双葉杏も、クリスマス前後には30000ペリカでやり取りされていたのに、高い戦闘力を持つ新アイドルが追加されたことで、年明けの頃には全盛期の半額近くになってしまった。合掌。

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 身長139cm、体重30kgという超幼児体型なのに、ニートで17歳という色々詰め込みすぎなキャラ。自分に都合の良いトレードが成立した時は、「エビで鯛を釣るって名言だよね!」という彼女のセリフで挨拶してみよう!


 新アイドル登場=手持ちアイドル暴落となる可能性が高いことは覚えていて損は無いだろう。

 また、特殊イベントをクリアすることで入手できるキャラも、初めのうちは高い値がつくが、その後イベントをクリアしたプレイヤーが増加すると、それに従い価値は急落するので要注意。

 5000ペリカで安売りしていたので、思わず買ってしまった市原仁奈ちゃんも、あっという間に値下がりし、いつの間にか5000ペリカでもちょっと高いお値段になっており、結局最後まで売れ残る事態になってしまった。

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キグルミマニアの仁奈ちゃん。お願いだからそんな純真な目で俺を見ないでくれ……。

 

 そしてレアケースだが、アイドルが値上がりする場合もある。

 その理由は、期間限定にある。

 たとえばゲーム開始直後に、人を招待することで手に入った天海春香さんは、あまりにも出回りすぎたため一時期レートは3000ペリカまで下がっていた。しかし、現在では後期参入組からの需要により、レートを5000から6000ペリカまでに戻している。

 さらに、クリスマスイベントでしか手に入らなかったキャラも、遅れて参入したプレイヤーに求められ、値上がりするケースが多々見られる。現在安値で取引されているお正月イベントのアイドルも今後値上がりする可能性は充分にあるので、無駄遣いせずに大事に取っておこう!


2.パッション系のアイドルは値下がりしやすい。

 モゲマスはゲーム開始時に、「キュート」「クール」「パッション」の3つから自分の属性を選ぶことができ、一度決めたら変えることはできない。自分の属性とあっているアイドルほど強力な力を発揮するので、好みのアイドルが多い属性を選ぶのが大切である。もちろん僕はかな子のキュートを選んだよ!

 ちなみに三属性のそれぞれのアイドルの違いだが、2chで説明されていたのを引用すれば

キュート =頭悪い娘が多い。

クール  =頭硬い娘が多い。

パッション=頭弱い娘が多い。

となっている。

 で、実際にプレイした上での感覚的な意見なのだが、パッションを自属性に選んでいる人は少ない。つまり、パッション系のアイドルは需要が早々に無くなるというわけである。

 たとえば昨日も紹介した、一人民族大移動こと諸星きらりちゃんは、俺が女衒を始めたときには3000ペリカでやり取りされていたのが、二日後には平均価格1000ペリカに値下がりしていた。思わず二人買っちゃってたのであんなデカいのがいつまでも二人いて大変だったよ……。

3.可愛い娘・キャラが立っている娘は値下がりしづらい。

 このゲームはアイドルを戦わせるだけではなく、アイドルを集めるゲームでもある。そして、可愛い子は手元に置いときたいのが男の性だ。

 ポケモンだって、強いモンスターそっちのけでひたすらピカチュウを100匹集めるような女性がいたものだ。

 となれば、多少は能力が低くても、可愛かったり、セリフが面白かったりすると、なかなか値下がりはしない。

 先ほど紹介した双葉杏や、クールに所属する神崎蘭子も一時は大幅に値下がりしたが、その後は一定の値段をキープし続けている。

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 一見ゴスロリ系クールビューティーながら、発言は重度の中二病。「闇に飲まれよ! (お疲れ様です! )」などと発言に一々翻訳がついています。乙女ロードにいそう。

 とまぁ、様々なことを学び「おっすおっすばっちし!」と意気揚々。再びアイドル売買に意欲を燃やしたのだが、魑魅魍魎が集うトレードスレでは、さらなる試練が俺を待ち受けていた。

 そしてこの時点でアイドル売買に夢中になった俺の脳内からは、かな子の存在が薄れ始めていた……。


ふたばちゃんねるって掲示板があるんだ。

2chとうpろだを足して2で割ったやつだと思えばいい。

ところがこの掲示板、実写コラもあるって物騒なシロモノでねぇ。

あんまり行きたいBBSじゃない。

そんな変態の集団に入って、PCでモゲマスをプレイする方法を探れって注文だよ。

頼みにきたのがドミニクじゃ断れないよな。

しっかし恐ろしいねぇ〜。

次回、「地獄へ! 二次元裏@ふたば」でまた会おう。

2012-01-06

[]モゲマス女衒日記 青春編

 年末から年明けにかけての約一週間弱、僕はモバゲーの『アイドルマスター シンデレラガールズ』にどっぷりと浸かった。 頭の先から足の踵までアイマスに無我夢中だった。

 例年だったらとりあえず正月にはblogに適当な更新をして

「今年は毎日blogを更新しています、えっへん」

 などとしょうもない自慢をしているのに、それすらしないほどにハマりこんでいた。

 しかし、それだけ病みつきになっていたにもかかわらず、僕はゲーム始めてからわずか一週間で引退を決意することになる。

 別に飽きたとか空しくなったとか、そういうわけではない。

 可能であるならば一日中だってモバマスをプレイし続けたい。

 だが、好きなだけでは続けられないことがあるものなのだ。

 そもそもの始まりはtwitterのTLで「モゲマス」という単語を見かけたことだった。

 一体何がもげるというのか。インド人留学生が初めてのピンサロで言いそうなこの単語に思わず興味を示してしまったが、話をよく聞いてみれば何のことはない。

 モバゲー版のアイドルマスターのことであった。

 モバゲーといえば、薄汚い大人たちが、主婦や男子中高生の財布の中身を狙い、暇を持て余した大学生が女子中高生をスカートの中身を狙うことで有名な腐れ有害サイトである。

 そんなろくでもないサイトの話題を平気でtwitterで流すとは…………ステマか! 

「モッピー知ってるよ。ステマはステルスマーケティングの略だってこと。」

 どちらかといえば、モッピーの存在の方がステマっぽいのだが、それはさておき嘆かわしい話である。ああ、いやだいやだ。かつては高い志を持った者たちが集まり、社会や周囲からの視線や圧力を気にすること無く、己の考えを自由闊達に発言できる場所であったはずのインターネットが、結局企業から金をもらって好きでもないものを褒めちぎる場所になるなんて。

 まぁ、これも仕方ない話だ。幼年期はいつか終わる。君たちはそうやって怪盗ロワイヤル(笑)と同列のゲームに時間とお金をジャブジャブ注ぎ込んでいるといいさ。僕はもっとその時間を有意義に使わせてもらうよ。

 そうやって冷め切った視線を向けていたのだが、ある時状況が一変する。

 アニメアイドルマスターが最終回を迎えたのだ。

 アニマスは、25話の中に13人のアイドルの魅力がギュッと凝縮された素晴らしい作品だった。

 最終回を見終えたあと僕の心は一部が欠けたように感じられた。

 その欠落をモバゲーなんぞで埋めていいのか?

 断じて否。モバゲーなんぞ死んでもやるまい。

 だが、モバゲーアニメ視聴者の心の欠けた部分がどのような形でも補填できるように、新規アイドルを100人近くも投入してきたのである。しかも、その多くが据え置きゲーム機の主役にするには難点がある問題児ばかりをだ!


 花の都モバゲーアイドル界!!その特色は……

 不気味な色物アイドルが圧倒的に多いことである!! 

 たとえば当時の人気レスラーは……

 椎名法子!! 手のつけられないドーナツ狂!

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メガネ女! 上条春菜! 蛍光塗料をメガネに塗ってあるため、彼女の登場のときだけ場内の照明すべてが消され、蛍光塗料のみ光ってメガネが浮かんでいるようにみえる!

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ザ・上田鈴帆!! バラドル志望と称し、熱々のオデンを身体にかけられたが、奇跡的に命をとりとめ、そのさい全身に大ヤケドしたキズあとを着ぐるみでかくしているという!

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そして、それらのアイドルを駆逐するのが、人間山脈・諸星きらり!

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 デカァァァァァいッ説明不要!! 1m82!!! 60kg!!!

しかもこの外見で発言の内容が「にゃっほーい! きらりだよ☆あれあれ? お仕事でお疲れなのかなぁ? きらりんのきゅんきゅんぱわーで心も体もスッキリさせちゃうよ! せーの、きらりん☆」「おっすおっすばっちし!」とかで、「あれ身体ばっかり栄養が行って、オツムには行かなかったのかな?」と言いたくなるが、そのギャップが可愛らしい。セントバーナードを、知能とサイズそのままに擬人化したような女の子である。イイネ!

 …………いやいや「イイネ!」じゃないよ、所詮モバゲーだよ、ガキと主婦がやるもんでしょ、あれ。ちょっとアイマスが終わって寂しいからって大の大人が軽々しく手を出すようなものじゃないよ。そんな風に思っていた僕は、2chのまとめサイトで、僕の運命を大きく変える女性と出会う。

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  太い女であった。

  頭が太い。

  首が太い。

  肩も太い。

  腕も太い。

  胸も太い。

  腹も太い。

  呼吸までもが太い。

  三村かな子。太い名前である。

 身長 153cm 体重 52kg

 B−W−H 90−65−89

 趣味 お菓子作り

 いくらでも設定を都合よく捏造できる二次元のキャラなのに、この生々しい数字。

 微妙にふっくらしているのに、可愛さが失われていない、この絶妙なデザイン。

 最近のアニメでは「肉」呼ばれる人気キャラが登場していたが、彼女よりもかな子の方が格段に「肉」である

 僕はこの娘を見た瞬間に決意をした。僕はこの少女を幸せにしなくてはならない。

 もうベイスターズのことは忘れようじゃないか。どうせあの球団は何をやったって今後も最下位を守り抜くだろう。さぁ、モバゲーを始めようじゃないか。

 かくして、また一人のオタクがモゲマスの世界に足を踏み入れた。


一日目

 早速ゲームスタートである。

 主なゲーム内容は、怪盗ロワイヤルなどの他のモバゲーと大差ない。

 地道にお仕事を繰り返し、アイテムやアイドルをかき集める。

 強いアイドルが集まったら、他のプレイヤーに勝負を仕掛け、相手からステージ衣装を奪い取るという情け容赦ない内容になっている。物理で殴って衣装を奪う。わかりやすくて良い。何故アイドルが他人の衣装を奪うのかは永遠の謎である。

 この奇妙な仕様からTL上では羅生門オンラインとも呼ばれていた。

 勝負の要となるアイドルは、一日一回だけ引かせてもらえる無料のガチャポンや、お仕事をこなした報酬として手に入るが、このような手段では、強いアイドルはあまり手に入らない。

 もちろん課金をして一回三千ペリカのガチャを回したり、友人をゲームに招待するなどの手段をとれば、強力なアイドルが簡単に手に入れることができる。

 だが、そういうのは運営の掌で踊らされているようで嫌だった。ゲームのことはゲームの中で解決するべきなのだ。

 それに僕の目的は強いアイドルを集めることじゃない。かな子を幸せにすることだ。地道に携帯のパッドを押し続けた。

 かな子は出てこない。

二日目

 大学時代の友人に忘年会に誘われたので、「一緒にモバゲーやろうぜ! 超面白いよ!」と誘ってみた。

 あっさり断られた。

 断られながら、他人を誘うことで報酬を得られる形態はマルチ商法と大差ないよなぁと思った。

 かな子は出てこない。

三日目

 かな子がようやく出た。

 念願のかな子。

 太く愛らしいかな子。

「犬紳士(仮)さん、はじめまして、三村かな子です。私なんて何の取り柄もないのに、本当にアイドルになれちゃうんですか……? ちょっと信じられないですけど……でも、信じてみます……!」

 わかった、かな子。約束しよう。僕は必ず君をトップアイドルにしてみせるよ。俺が信じるお前を信じろ!

 これでようやくスタートラインに立つことができた。

 まずは、彼女を中心とするユニットに相応しい名前を考えなければいけない。

 しばらく考えた結果、昔読んだ小説のタイトル『豚の島の女王』とした。

 別に小説の内容は全く関係無く、あまりユニット名らしくないのだが、かな子を一目見た瞬間に、この言葉が思い浮かんでいたのだから仕方ない。

 というわけで、トップアイドルを目指し、かな子をリーダーとする『豚の島の女王』が始動した。

四日目

 早くも問題が生じる。

 うちに所属するアイドルが地味な上に弱いのだ。

 他の人々は、春香や真、あずささんなどの人気アイドルを抱えこんでいるのに、うちにいるのはぽっと出の弱小キャラばかり。

 アイマスをよく知らない人のために野球漫画『ドカベン』で例えると、他のプレイヤーは岩鬼や殿馬を持っているのに、僕のところには石毛や仲根しかいないのである。

 『ドカベン』をよく知らない人のために『ドカベン プロ野球編』で説明すると、他のプレイヤーは清原や渡辺久信を抱えているのに対して、僕のところには兵働とか瓢箪しかいないのである。

 『ドカベン プロ野球編』をよく知らない人のために『ドカベン スーパースターズ編』で説明すると…………ああ、このパターンもういいっすか、そっすか。そっすね。『ドカベン』自体もういいやって感じですもんね。まぁとにかく、うちのユニットには華がないよね。華がないってアイドルとして致命的よね。せめて微笑三太郎クラスは欲しいわ。

 そんなわけで四日目にして、twitterで「何をやっても結局課金勢には勝てっこないので糞」と愚痴を呟いていたら、その様子を見ていた、しねまち君(id:cinematic)という小洒落たメガネのいけ好かない男がこのようなことを呟き出した。

モバマスはというよりソシャゲは無課金でも強い奴がいるので課金勢が一概に強いとは言えない。頭と最低限のコミュニケーションを使えば対応ができるくらいには強くなる。鴨になるか鴨にするかはお前の頭の程度次第。

 一瞬カチンと来たが、彼の言い分には一理ある。

 モゲマスは多くの人間が同時に参加するソーシャルゲーム。ただ画面とにらめっこしているだけでは話にならないのだ。しかし通知表に「やや内向的なところがあります」と書かれ続けた、僕のコミュニケーション能力でどうすれば良い。

 こういう時はとりあえず2chである。よくわからんことは2chで調べよう。何か間違いがあっても匿名だから安心である。

 そして、簡単な攻略手段を捜しに行った僕は、とんでもない光景を目の当たりにする。

 2chのトレードスレでは、アイドル達がスタミナドリンク、通称スタドリというアイテムを通貨にしてやり取りされているのだ。

 スタドリとは、仕事で消費されたアイドル達のスタミナを瞬時に回復させ、またすぐに仕事ができるようになるシャブみたいなもんである。ちなみに課金すると、一本1000ペリカで買うことができる。

 元々貧乏性だったので、アイテムの使用をケチっていたが、まさかこのアイテムが貴重なアイドルと交換できるとは……!

 課金しなければ手に入らないと思ってた、あの人気アイドルが僕のところにもやって来る。そう思った直後、僕の側にいた伊織がこのようなことを言い出した。

「ニーサン! ニーサン! 僕は等価交換の法則を打ち破る新しい法則を思いついたんだ。10もらったら自分の1を上乗せして11にして次の人へ渡す。小さいけど僕達が辿りついた『等価交換を否定する新しい法則』。つまり他人からアイドルを10で買い取って、それを他の人に11で売り飛ばすアルね。これ繰り返せば、あたしたち大金持ちになれるアル。わかった!? このバカ犬!」

 色々混ざっているが、真理である。安く仕入れて高く売る。古くからの商いの論理によって、無限に上昇する螺旋階段を昇り続ければ、大量にレアアイドルをかき集めている課金プロデューサーにも勝つことができる!

 早速僕は当面の活動資金を手に入れるために、アドバイスをくれた伊織をスタドリ一本(1000ペリカ)で売り飛ばした

 かくして、課金勢を倒すために僕の女衒生活が幕を開ける。

 だが、その時の僕はこの先待ち受けているものが、昇るどころかただ堕ちて行くだけの餓鬼道だとは気づいていなかった……。


PREVIEW

NEXT EPISODE

モバゲーとかやってる奴、情弱すぎwwwマジ受けるんですけどwww」と2週間前まで爆笑していた犬紳士(仮)プロデューサー。

 ところが『アイドルマスター シンデレラガールズ』の新アイドル三村かな子の魅力に2秒で陥落した彼は、急にネクタイを締めなおすと「君子豹変すって言うよね?」「昔から、男子三日会わざれば刮目して見よ。って言葉があってさ」などと、己の転向を誤魔化そうとする。

 しかし、三村かな子は手に入れたものの、中々強いアイドルは手に入らない。

 傷心と孤独に苛まれたガロードは、驚くべき行動に出るのであった。

 第七話

アイドル、売るよ!」

2011-07-09

[]『Tiger&Bunny』面白いよね

 「生存報告ーーーー!」

 今年は毎日更新しようと思っていたし、毎年明けた直後はそう思っているのだが、思っているだけではblogは更新されない。人類がより進歩した暁には、自身の思っていることが勝手に文章化され、勝手にアップロードされるようになり、bloggerにとってはさぞかし便利な世の中になるだろう。そうなれば警察だって危険思想を持っている人間を効率よくピックアップできるはずだ。win-winである。

 しかし、現在の人類は猿から進化してからまだ間もないため、キーボードをカチャカチャ打たねばblogは更新されず、未だにブラインドタッチを習得していない僕にとってはblogの更新とは大変な重労働であり、よっぽどのことが無い限り更新なんてできっこないのだ。

 そして、わかってしまったのだ。

 もうこの世にはよっぽどのことなんてないのだ。のだのだのだ。

 僕が何かを言おうとしても、必ず他の誰かが代弁をしている。

 たとえば、アニメの感想を書こうとしても、すでにその内容は『やらおん』のどこかにまとめられている。アニメの感想に限定すれば、『やらおん』は「バベルの図書館」を完成させたといっても過言ではない。もちろん、『やらおん』にまとめられていないよう感想もあるし、バベルの図書館は余分な情報やノイズが多すぎて不便だ。

 だが『やらおん』以外でも、誰かの何かしらに関する意見がネット上のどこかでリアルタイムで書き込まれていく。僕らが感じたこと、考えたことはいつだって既出だ。

 『のび太の大魔境』でスネ夫は語った。

「ジャングルも砂漠も極地も高峰も、深海底さえも・・・、地球のすみずみまで探検しつくされ、人間のいかないところはない。ぼくらには謎や神秘のかけらさえのこされていないんだ!!」

 もう、僕にも何も残されていないのだ、のだのだのだ。

 そんなことを思っていたら、現在USTで放送中の『タイバニ』で、落ちぶれていたスカイハイさんが、「言い訳ばかりして、僕は何もしていなかった」と言う素晴らしい発言をしていたので、スカイハイさんを見習って僕も頑張ることにしました。

 オチが思い浮かばなかったけれど、ちょうどアニメでそれっぽいことを言っていたので、アニメは素晴らしいなと思いました。それじゃあ『やらおん』見てきます。