同感です

aikoのアルバムは弟に借りるもの、ということになって早何年。aikoがデビューしたときからずっとだからもう10数年だ!
今回も借りましたー。発売した週に実家に帰る周到さ。いや、全然そんなつもりはなくて、今回発売されたのはシングルだと勘違いしてたし笑
で、聴きましたー。
弟が「一曲だけものすごーくいい曲がある。あとは普通」と言っていて。まあね、うちの弟ほんとに厳しいんでね笑、「あ、ほんとーありがとー」と適当にお返事したんですけどね。
3周聴いて、「弟が言ってたのはこの曲かな」と思って、最近弟さんはブログを更新されてるそうなので久しぶりに覗いたら、正解が書いてあったよね笑 そしてズバリ当たってたよね!私は「あとは普通」とまでは思わないけども、弟が私の言いたいことを全て書いてたのでそちらをどうぞ!とは言えないので笑、もうちょっと書こうかねー。

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与える、という言葉

図書館に行って来ました。借りてきたのは4冊、そのうち今日読んだのは二冊。

インストール

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夢を与える

夢を与える

「インストール」。
出たばっかりのころ、私は高3?浪人生?新聞の1面の、一番下のところに出ている広告を見て、女子高生と小学生がうんぬんかんぬんという紹介文を読んで、ふうん、と思ったのでした。心に引っかかってたら、しばらくして「蹴りたい背中」が出て、気付いたら綿矢さんは芥川賞をもらっていた。
恥ずかしながら、私、幼い頃は作家になりたいと思っていて。その気持ちはぼんやりと大人になっても持ち続けていて。ときどき、どんな話なら書けるかなってあーでもないこーでもないと考えたりしていて。
そうやって私がぼんやり考えてたお話に似てた。かもしれない。似てないかもしれない。違う、この主人公が私に似てるのかもしれない。似てないのかもしれない。そんなことより芥川賞作家の小説つかまえて、「私もこういうお話考えてたの!」と書くことのイタさ。そんなことより小説の主人公の女子高生をつかまえて、自分と似てるかもと思うことのイタさ。とにかく、最初の数十ページは読んでいて青ざめていくようだった。まあ、そのうち治まったんだけど。
おもしろかったです。なんかそれ以上に感想が書けない。最初に青ざめたのが強烈すぎて。
そのあと、「夢を与える」を読んでびっくりした。最初はなかなかページがうまく進まなくて大変だった。同じ作家が書いてるとは思えない感じ。
勝手にふるえてろ」を昔立ち読み読破したことがあるんだけど、ああいうのとか「インストール」とかが綿矢さんだと思ってたから、びっくりした。なんていうか…こっちもまた感想が書きにくいわ。
綿矢さんも大変なんだろうな。
「夢を与える」という言葉を聞くと、去年よく聞いた「元気を与えたい」という言葉を思い出す。去年の震災をきっかけによく耳にした言葉、聞く度にいろいろ思うところがあって、その言葉が引っかかったときの気持ちとオーバーラップする部分はよかった。
でも、なんだかなあ。全部必要だったのかな?ささやかな違和感を覚えるエピソードが多かったから、「なんだかなあ」という感想になってしまうのかもしれない。
たとえば、「子供は一人でいい」と思ったときの幹子さんの気持ちは、ちょっと違うような気がした。だって、幹子さんは違うじゃない。ちゃんと夕子を育ててるじゃない。目の前の我が子を愛しく思える人は、もう二人めはいらないなんて、あんなふうにムキにならないと思うんだよね。
たとえば、寝てばかりいる夕子がどうやって進級したのかとかの方が気になる。高3で大学入試の問題文の意味が分からないとか、どうやって高校受かったんだろうと思っちゃう。しかもM高校はわりといい高校みたいなのに。
たとえば、多摩くんはもう出て来ないのかな、と思ったけど、うーむ。会えないということが、二人の世界の隔たりを表してるのかもしれないけど、なんだかなんだか。正晃に魅力をあまり感じないから、多摩くんを引きずっちゃうのかもしれないけど。というか、多摩くんは夕子がキラキラしてた時期に近かった人だから、素敵に思えるのかな。それはそれで切ないね。
たとえば、あれほど「使い捨てられる」ことを恐れていた夕子があんなふうに恋にのめり込むのも、そうなのかなあと思った。精神状態は普通ではないだろうから、そんなものなのかなあ。
こうしてちょっとしたことが一々、そうなのかな、そうなのかな、って思ってしまう。私が意地悪だからかなあ。

感想を書くときは、なるべく自分の思ったことを書いてから他の人の感想を読むようにしてるんだけど。今amazonの書評をさらっと読んで、やっぱそうだよねえ、と思った。
でも、私、ほんとに「インストール」で青ざめたから。綿矢さんには思いっきり頑張ってほしい。と書くのもイタいです。