入退館管理システムと、人の親切が素直に喜べない場合

かなりの量の資料を両手で持ちヨタヨタと歩き、入り口ドアを体で押して空け。
さぁ、2つ目の認証が必要なドアを開けるために、カードを取り出して、と。


その時、直前を歩いていた親切な人が、サッとドアを押さえて「どうぞぉ!」と優しく微笑むのだ。
とりあえず「ありがとう」と笑顔で答えておいた。


退館時に、ポケットに入れていたはずのカードが見つからず。財布の中まで漁って探していたらばですね。
「あらあら、今開けますよぉ!」と、入り口に座っていたカウンターのおばさんが開けてくれたのだ。
とりあえず「ありがとう」と笑顔で答えておいた。


ここって以前不審者が侵入して大立ち回りがあったよな、大丈夫かいなと、古い記憶が頭を過ぎったのだが。


きっと素晴らしい営業スマイルが為せる技なのであろうと、自らを無理に納得させたのだ。
他所様への訪問先にて、親切から助けてくれた方に対して「そりゃ駄目だろう」と、面と向かって言えるかい?
自分には無理です。