石と私。




 ブルームーンストーンのペンダントです。

 台はプラチナで、「Heart to Heart」という言葉が彫られています。

月とハートがモチーフになっているペンダントです。


 このペンダントと出逢ったのは、10年以上前になります。

 今のように石についての知識はほとんどなく、アクセサリーとしての興味くらいしかなかった頃のことです。

 ムーンストーンでプラチナ台のペンダントが欲しくて、大きなデパートのアクセサリー売り場をあちこち探しまわりました。

 シルバー製やホワイトゴールド製はたくさんあるのですが、プラチナは見つけることができませんでした。

 やっぱり、ムーンストーンだと、プラチナと合わせることってないんだなぁ・・。とあきらめました。

 ところがある日、私はふらふら〜〜と小さな時計屋さんに立ち寄りました。

 ショーケースの中に、プラチナ台についたムーンストーンのペンダントが、たったひとつだけ飾られているではありませんか!!

 あんなに探してなかったのに、こんなところに売ってたのね。しかも、ひとつだけ・・。

 実は、デザインはあまり気に入らなかったのですが、プラチナ台のムーンストーンにまた何処でお目にかかれるかわからないので、即、購入したのでした・・。


 その時から、この彼女との旅が始まりました。


 引き出しに大切に保管していて、ある時久々に出してみたら、以前よりとてもきれいに光っていたので、驚いたことがありました。

 身につけていると、安心する気がして、いつの頃からか普段遣いになりました。

 最初は気に入らなかったデザインについても、今思えば、自分のテーマである「ハート型」であり、「月」がモチーフになっているところにもとても意味があるように思います。

 この石と出逢いや購入までの過程は、何かに吸い込まれるような勢いでしたし・・・

 まだ他にもいくつかエピソードがあります。


 「石の不思議」を一番最初に体験させてくれたのは、この彼女なんです。