1月に読んだ本

過去に例が無いほどのスローペース。

許されようとは思いません

許されようとは思いません

タイトルの通り、わかっていながら悪いことをしてしまった女性たちの連作短編集。それぞれ何が起こるかだったり動機だったり話の構造にひねりがあり、それぞれ「やられた!」と思う作品。ただし、読後の爽快感はないよ。むしろ逆。それを狙った小説だから。


消人屋敷の殺人

消人屋敷の殺人

元弁護士の作者。過去の作品は緻密なパズラーだったり法廷ものだったが、本作はなんと吹雪の山荘。しかも横溝正史っぽいおどろおどろしささえある。どうしちゃったの? 作風を変えたの? と思ったら最後にどんでん返し。なるほど、だから人物の設定がそうなっていたわけね。


ジムグリ

ジムグリ

ぬめぬめ系ホラーの旗手である作者。今回はぬめぬめ度は低いが、これだけアホな話をよくもまあ真面目に書いたものだ。太平洋戦争のあたりで時間が止まっている地下帝国の話。


ルビンの壺が割れた

ルビンの壺が割れた

すごく大げさな腰巻きが付いて「驚愕の結末!」とか書いてあるが、ごく普通のミステリー。むしろ結末の意外度は低め。なんなんだよ。


予期せぬ結末1 ミッドナイトブルー (扶桑社ミステリー)

予期せぬ結末1 ミッドナイトブルー (扶桑社ミステリー)

海外の短編の名手を作家別に紹介する「予期せぬ結末」シリーズで、本作はジョン・コリア。買ってから4年以上も放置していて「これ以上の放置はしない。捨てるか読むかしよう」で、読んだ。短編というより、長めのショートショートくらいの長さの作品集。紹介文に「皮肉な笑い」とあるがまさにそのとおり。