喜びが続くと「もしかして悲劇が近いのでは」と心配してしまうのは、日本人ゆえの性か、それともモリエンテスを愛し過ぎたせいだろうか?
ああ、長い1日だった。幕開けは勝利の女神とすばらしき戦士たち一緒にやってきた。ACミラン、スパルタ・プラハを4-1で虐殺! アンチェロッティはおもしろいサッカーができないといって「スペクタクルが観たければ映画館へ行け」と逆ギレさせたヤツ、出てきてココへなおれ。報道では「試合内容はウンヌン」とか書いてるけど(たぶん、ピルロのクロスとかカカの前戦へのパスを何度もカットされてたからだろうけど)、最後まで諦めないスパルタ・プラハとの攻防はおもしろかった。前半ロスタイムにピッポがまたまた救世主的1点目ゴルゴル。後半すぐ取り返されちゃって充満していたイヤんな予感を、スーペル・シェバがスーペルなゴルゴルでぶちとばす。+おかわり。最後はガットゥーゾのだめ押し4点目ミラクルゴル!
ガっちゃんは、ユニを脱いでコーナーフラッグに引っかけて、喜びの雄叫びをあげはじめたんだけど、これがマズかった。ユニを脱ぐのにも着るのにも手間取ってしまい、ムダなイエローカードをいだたいてしまう。脱ぎ着がムズカシイってことは、もしかしてキツイの? ワンサイズ大きいのをプレゼントしてあげたい。カカ!はいつものように手をヒ〜ラヒ〜ラさせながら敵陣へクラッククラック。ボールとられちゃったときの「ひっぱられたんだよぅ」アピールまで、あ〜ん、もうホントに何をやってもカワイイわ。
ともかく、こうして今週大量得点勝ちを2回も観られるなんてなんて、apoってなんて幸せなのかしらとヨダレを流していたものの、心の片隅では違う男のことを心配していた。まして、こんなにうれしいことがあると、同じ分だけ悲しいことが起きてしまいそうでコワくなる。
モリエンテス@モナコ──ある意味、ACミラン以上に勝ってほしかった。
書くまでもなく、ワールドカップでスペインを襲った不運は、モリエンテスには次の年まで続いた。レアル・マドリッドへのロナウド加入で「ボクこそがラウールのパートナー」と言っていたモリ男の出番は激減。そのためスペイン代表からも外れ、さらには今期のベッカム獲りで、ついにモナコへ放出されてしまった。
だけど、マドリッドを追われたモリ男は、モナコで太陽になった。あの試合に出られなかった日々を取り返すかのような活躍。ゴール量産でリーグ首位、チャンピオンズ・リーグも予選突破。その中には記録的スコア8-3を叩き出した対デポルティーボ戦も含まれる。モリ男が取り戻した輝きを曇らせてほしくない。スペインから注目されて、代表に戻ってほしい。叶うのならR・マドリへのリベンジも!(って、まだマドリ所有なんだけど) ベルナベウでブーイングされるモリ男が、わたしは観たい! そのためにも、なんとしてもモナコに勝ち続けていただきたい。
ああ、よかった──ミランの勝利を見届けて、すぐ回したチャンネルの先で、モリ男はユニをスタンドに投げ入れていた。
まだハイライトしか観てない試合をこれからゆっくり反芻しながら観る。アウェーのモスクワじゃ、寒そうだったんだ、ホントに。今夜はあったかいぞ。
- ところでデシャン監督ぅ、「レアルやミランとは当たりたくないね。それにリヨンや、グループリーグで一緒だったデポルティーボのように対戦したことのあるチームも避けたい。それ以外ならどこでもいい」ってムシがよすぎやしませんか? もう残り8チームしかないんですけど……。