さくらのVPSでHinemosをセットアップしてみた(1)

さくらVPSでHinemosのセットアップに挑戦してみました(`・ω・´)
VPSのコントロールパネルからも十分にサーバーの情報を見ることができるのですが、複数のサーバーを管理するときに一つ一つ手作業するよりも効率良く運用できるツールみたいなので勉強も兼ねてセットアップしてみました。


そもそもHinemosとは何ぞ?ということで、簡単にまとめると・・・。
複数のコンピューターを単一のコンピューターのイメージで運用管理することができるソフトウェアでNTTデータが提供するOSS(オープンソフトウェア)になっています。大規模システムの統合管理をすることが可能で運用目的ごとに様々な環境をクライアント側から一元管理することができる機能を備えています。


主に4つの機能があり、「リポジトリ管理」「ジョブ管理」「性能管理」「監視管理」をすることができます。
(1)リポジトリ管理
・管理対象を自由にグルーピングすることができる。
・グループ毎にバッチ処理をすることが可能。
(2)ジョブ管理
・ジョブネットによる効率化
・複数サーバーを一括制御
・カレンダー運用
(3)性能管理
・リアルタイム性能グラフ表示
リポジトリの情報に対応
・実績性能情報収集機能
CSV形式でのファイル出力
(4)監視管理
Pingの死活
SQL監視
・HTTP監視

などの結果を画面上で確認することができます。


Hinemosは下記3つの機能で構成されています。
・マネージャ:システムの監視、ジョブの実行、設定の管理などを行う
・クライアント:マネージャに接続して監視の状態などをチェックしたり、設定を行うコンソール
・エージェント:管理対象コンピュータにインストールしてマネージャからの監視、制御に応答する
※今回はServerにマネージャー、PCにクライアントをインストールする手順までをやります。


以下、HinemosをさくらVPSでのセットアップ手順をまとめてみました。
■構築環境
Server:さくらVPS OS:CentOS 5.5 x86_64
PC OS:Windows Vista


▽マネージャーの設定(Serverにインストールします。)
1:Hinemosのマネジャーをダウンロード
(hinemos_agent-3.2.2_rhel5_32.tar.gz)
2:VPSにある適当なフォルダーにコピーします。
※今回は解凍先ディレクトリを”/tmp”にしています。
3:rootユーザで、hinemos_manager-3.2.0_rhel5_32.tar.gzを/tmpディレクトリに展開します。

# cd /tmp
# tar -zxvf hinemos_manager-3.2.2_rhel5_32.tar.gz

4:/tmpディレクトリ直下に、Hinemos_Manager-3.2.2_rhel5_32ディレクトリが作成されます。
解凍されたHinemos_Manager-3.2.2_rhel5_32ディレクトリに移動します。

# cd /tmp/Hinemos_Manager-3.2.2_rhel5_32/

5:rootユーザで、manager_installer_JP.shを実行します。

# ./manager_installer_JP.sh

6:インストールを開始しますか?というメッセージが表示されるので[Y]。
7:パスワードの入力を求められます。ユーザhinemosのパスワードを入力します

ユーザ hinemos の確認中...
New UNIX password:(パスワードを入力します)
Retype new UNIX password:(パスワードを再入力します)

※注意:よく間違えるポイントとしては、ここでのパスワードはVPS側のhinemosユーザにアクセスするためのもので、クライアントからマネージャーにログインする際に必要となるパスワードとは別になるの注意する。
8:マネージャサーバのIPアドレスの入力が求められので、さくらVPSIPアドレスを入力します。確認のメッセージが表示されるので[Y]。
9:FTPサーバのIPアドレスの入力が求められるので、FTPサーバのIPアドレスを入力します。ここでがデフォルトの設定をしました。
確認のメッセージが表示されるので、そのまま[Y]。
10:設定項目の入力が完了するとマネージャーのインストールが開始されます。

マウントされているファイルシステム一覧
/dev/sda2 - /
/dev/sda1 - /boot
データベースディレクトリ(/opt/hinemos/var/data)はパーティション / 内に格納されます。
ログディレクトリ(/opt/hinemos/var/log)はパーティション / 内に格納されます。
必要なファイルのコピー実行中... [OK]
設定ファイル(hinemos.cfg, LogForward.properties, selfcheck-service.xml)の生成中... [OK]

以上で、Hinemosマネージャのインストールは完了です。

[参考サイト]
Hinemos http://www.hinemos.info/


Hinemosマネージャーの起動方法

# cd /opt/hinemos/bin
# ./hinemos_start.sh

Hinemosマネージャーの停止方法

# cd /opt/hinemos/bin
# ./hinemos_stop.sh

HinemosマネージャをOS起動時から有効にするための設定
サービス化するためにrootユーザで以下のコマンドを実行し、サービス起動スクリプトを配置します。

# cd /tmp/Hinemos_Manager-3.2.2_rhel5_32/hinemos/sbin/service/
# cp hinemos_manager /etc/init.d/

自動起動の設定

# chkconfig --add hinemos_manager


▽クライアントの設定(操作するPCにインストールします。)
1:Hinemosクライアントダウンロード
(HinemosClientInstaller-3.2.2_winvista_32.msi
2:ダウンロードしたインストーラをセットアップ手順に従ってインストールします。
3:プログラムからHinemos3.2.2を起動します。

最後に、インストールが完了したらHinemosクライアントを起動します。
以下のログイン情報を入力します。

ユーザ:hinemos
パスワード:hinemos
接続先URL:jnp://さくらVPSのアドレス

※注意:ユーザ/パス:hinemos/hinemosは初期パスワードになっています。
マネージャー側のパスワードと混同しないように^^;


次回は、実際にリポジトリに登録して運用方法などについてまとめたいと思います(´・ω・`)