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2003-08-08 自主映画小学校47 このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

MURAKEN2003-08-08

第47回/2003.8.8


村上賢司の毎日が撮影日(5)

うえ〜、暑いですね〜。この原稿を書いている部屋が西日直撃で夕方だと灼熱地獄、温室状態でおいしいパイナップルが栽培できそうです。

まあそんな時候の挨拶さておき、今、8月25日(月)の初公開に向けて、『地獄便り』の撮影&編集を急ピッチに続行中です。それで、そんな時はなぜか、作業中の作品についてはあまり語りたくない気分になったりもします。実は今がそんな時なんですが、とは言ってもこの連載は、私の制作過程を報告するものです。う〜ん、困った困った。すみませんが、今回は新作についてはパスさせて頂き、『地獄便り』と同時公開される『水心』について書きます。ごめんちゃい。

さて『水心』ですが、これは1994年に完成した55分の8ミリフイルム作品です。実は(まあ別に隠していませんが)10年ほど前にイメージフォーラム付属映像研究所(以下IF)というところの学生でして、この作品は、そこでの卒業課題作品なのです。それでIFは今は青山のカフェばかりのおしゃれ地帯にありますが、私が通っていた頃は新宿区四谷の雑居ビルのうす暗い一室にあり、周りは居酒屋しかない、超おやじ地帯でした。でも、もともと、おやじシンクロ率100% (古い!エバだ!)の私には不思議と和める場所でして、大学の近所のアパートから、新宿区のボロアパートに引っ越してしまうほどでした。


『水心』評

「映画の神様がいるのだとしたら、彼にはあらかじめそれが宿っているのだと思う。くだくだと解説しないが、ラストに向けての映像の迫力は確実にこの作品が、映画としての強靱な骨格と肉体を持っていることを証明する。」(山崎幹夫・映画監督)

それで『水心』ですが、そんな新宿の風景から、私のボロアパートでの生活から映画が始まり、私の想いは群馬県高崎市の実家の雑居ビルに飛び、そこから延々と水をめぐるイメージが爆発する超ハードコア自分探しバイオレンスムービー(?)です。

と、ここまで書いて、すでに私はどんな作品かまったく説明できていないことに気がつき途方にくれていますが、がんばって説明を続けると、水と血縁のイメージを混合させ、そこに私の肉体をダイブさせることで、どうしょうもない死の孤独と、そこからの解放を表現した作品なのです。

うお!何だかこのころの私って真面目だったな〜と自分自身に感心してしまいそうですが、いやいや、これと同じテーマの作品を『呪霊THE MOVIE』でもやっているので、10年経っても、なーんにも変わってないのです。とにかく百聞は一見にしかず(なら、今までの文章は何なんだと思いますが)、ぜひ『水心』を観て体験して下さい!


『水心』評

「作者が今でなければ絶対に描けないかけがいのない作品です。撮り進めていくうちに自分を制御出来なくなる素直さがある」(岡崎京子・マンガ家)

何だか『水心』のことを考えていたら、急に8ミリフイルムで映画が作りたくなってきたぞ!でも今は『地獄便り』の大事な撮影&編集中ではないか。我慢だ!我慢するのだ! いや!我慢できな〜い!


(つづく)

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