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都市計画・まちづくり・地域再生編集日誌 このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter

2012-12-25

遅咲きのヒマワリ(10) 僕ら地域おこし協力隊

 いよいよ10回目。ちょっと意外なオチでした。真木よう子、かっこ良かった。


 まず、松本弘樹は明快。リハビリの資格をとることに決めて専門の学校に入学する。二階堂に言い寄ったことも、昔に戻れたら良いという思いからで、そんなのは勘違いだったと一刀両断。決意を聞いた大河内さんも「もう二度と世話にならないから、頑張ってこい」と嬉しそうだった。

 二階堂さよりは旦那と向き合うことに。今は、子どもがいるからいいが、いなくなったら二人でいることに耐えられない。ちゃんと私のことを見つめてくれないなら、出ていってやると言って旦那を慌てさせる。気弱な旦那は大反省。

 二階堂かほりは、東京に行くべきか、残るべきかで悩むのだが、自分はおばあちゃんの死をきっかけに医者になりたかったんだ、ガンの研究をして多くの人を救いたかったんだという原点を思い出す。夢は捨てられない。だから東京に行こうと決意。

 患者さんたちに「東京の病院のほうが、やっぱりやりがいがあるんか?」と聞かれ「いいえ、この病院の仕事は今までで一番やりがいがありました。でも私にはアメリカでガンの研究をするという夢がある。一度は諦めた夢だけど、諦めたくないんです」と話す。驚いたことに二階堂に一番厳しく当たっていたイケメンの看護士君が応援してくれ、患者さんたちも応援してくれることに。その温かい言葉に、かほりは心を打たれる。

 そして丈太郎。田んぼを元に戻すには3年かかるか、5年かかるかと言われ、3年契約の地域おこし協力隊で良いんだろうかと考え込んでしまう。そして二階堂かほりの送別会の席で、「僕は地域おこし協力隊をやめる」「東京でも派遣を3年間、別の会社で3年間、そして協力隊で3年間」「それなりに一生懸命やってきたけれど、どうせ3年間という思いがどこかにあった」「だから、四万十の市民になって、田んぼを耕し、お年寄りの世話をして、いつか、日本中の人に四万十のお米を食べてもらうんだ。いや世界中の人に!」だから「みんなでパッケージのデザインとか、一緒にやっていこう」という。

 順一は後先を考えずに感激。今井春菜も目を潤ませていた。

 さて、東京に出ていったかほりは、教授に、「アナタの世話にはなりません」「教授の指示に逆らったら、医者として生きていけないと思っていたのは錯覚だった」「私の夢は奪わせません」「私の夢だから、どんなに苦しくとも自分で道を探します」と言い放つ。

 白い巨塔の時代と比べれば、教授の権限はずーと小さくなっているのだろうが、有力教授とトラブルを起こした研究員を好んで採用するところは少ない。いばらの道だ。

 案の定、どの研究機関に行っても色よい返事が貰えないかほりが沈んでいるところへ、丈太郎から電話がかかる。東京タワーの前のツリーの写真を送る約束じゃなかった? 今日でクリスマスは終わりなのに、約束したんだから撮りにいってよ!。

 仕方なく東京タワーに出向いたかほりを待っていたのは満開のヒマワリを抱えた丈太郎。このヒマワリ、二人で見にいったら根こそぎ抜かれていた。「誰かが植え替えてくれたんだろう」と能天気に言う丈太郎に、かほりは「子どもがぬいちゃったんだ」と言っていた物だ。「やっぱりそばの田中さんが植え替えてくれていたんだ」「会いたかった」と丈太郎。

 「私も会いたかった」そしてキス。目出度し目出度しというわけだ。


 いいんだけど、この二人、これからどうやって生きていくんだろう。

 特に丈太郎。無収入になって、どうする?

 仮に二人とも成功したら、四万十とアメリカの恋。どうやって続ける?

 それより、いつ友達モードから恋愛モードになったんだ?

 最後にカヌーに乗って回想していたのが説明?

 疑問がつきないが、そんなことは無用な詮索というものなのだろう。


 ところで、丈太郎を地域おこし協力隊に読んだ四万十市としては、これは成功だったのだろうか。能天気とはいえ、自力で農業に取り組もうという市民が一人増えた。二階堂かほりは世界に羽ばたいていってしまったが、二人に刺激を受けた若者たちが前向きになった。

 丈太郎と順一が取り組む田んぼの野焼きを村の人たちが手伝っていた。だから村も前向きに動き出している。

 だからディテールはハチャメチャだが「都市住民など地域外の人材を地域社会の新たな担い手として受け入れ、地域力の維持・強化を図る」(移住・交流推進機構HP)という地域おこし協力隊制度の趣旨からは、思わぬ成功と言える。

 また協力隊制度は、行政や地元の受け入れ態勢が問題だと言われているが、ボランティアで協力隊を支える順一、目立たないが人生相談までこなしている上司など、受け入れ側の努力も描かれている。(ただし、実際の有り様とは随分違うように思うが)。


 ちなみ『遅咲きのヒマワリ』は本年度の芸術祭・テレビドラマ部門で優秀賞を受賞した。

 おめでとう。

 本も少しは売れてくれるといいんだが・・。

(おわり)

○僕ら地域おこし協力隊

http://www.gakugei-pub.jp/gakugeiclub/chiikiokosi/index.htm

出版記念イベント京都(13.1.11)

http://www.gakugei-pub.jp/cho_eve/1301mega/index.htm

イノシシイノシシ 2013/01/21 11:37 ブログに失礼します。「遅咲きのヒマワリ」、こちらは高知在住ですので面白いドラマだったと思いますが、休耕田を復活させるエピソードへの伏線をもう少し緻密に描いてほしかったですね。たとえば大河内さんが作る米のおいしさに都会からやってきた一人の青年としてびっくりするようなシーンであるとか、丈太郎一人の思いでなく休耕田の活用を行政にも呼び掛け地域の特産品として売り出していこうというようなくだりであるとか、地域おこし協力隊の立場を上手く活用しながら荒れた田んぼの再生に取り組むとか、協力隊の活動期限後も「俺、続けるつもりです」という展開に持っていくとか…。いくらなんでも収穫が5年先ではその間まったく無収入になってしまうし、ましてや例え米が収穫できたとしても稲作だけで生活できないことは地方の人なら誰でも知っているわけで…。そのあたりのリアルさに欠けていましたね。ましてや丈太郎はともかく、金物屋から農家に転業を志した順一が「仕事、見つかったき」とはならない。農家民宿とか商店街の空き店舗を活用したビジネスとか、それらを複合的に組み合わせながら都会からやってきた丈太郎と順一が手を携えながら地域再生に向かって歩み出すというような設定にしてほしかった。同じフジの地方を描いたドラマでも30年前の「北の国から」と違いリアリティに欠けていた。でもこういう題材を長期ロケのしんどさを顧みずドラマとして扱おうという姿勢はさすがだと思いました。

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