白砂青松の世界、青水緑山の風景

みなさん、「ジェットコースターみたいな橋」をご存じですか?それは鳥取県島根県の間、中海に浮かぶ江島(島根県)と境港市とに跨る江島大橋という橋なんです。

ということで行ってきました、日曜だもの!!愛馬T1号に跨って一路境港へ!!
米子道をかっ飛ばし、大山の美しい稜線を横目に米子入り。そのまま弓ヶ浜沿いに北上してまずは境港のおさかなセンターで早めのお昼ご飯。漬け丼が大変おいしゅうございました。

なんとなく山陰の魚ってほかよりおいしく感じる気がします。現在の居住地も十分漁港に近いので魚は新鮮なのだけれど、なぜだろうなんでだろう。
お腹がふくれたところで本日のメインターゲット、江島大橋が見えてきましたよ!百聞は一見にしかず、まずは橋のたもとからの眺めをご覧あれ。

な、なるほど…、ジェットコースターね…。左のほうに見える下りの傾斜、あり得ないような気がしますが単に視線とパースのマジックです。そうに決まってます。さあ、ここまで来たからには渡らずば帰れますまい。いざ!
やはり周りに高い構造物が無くかなり高いところまで一気に昇るので周りの景色は最高に気持ちいいですね。特に下り坂にさしかかり、キラキラと日差しを受けて輝く中海の湖面が眼前に一杯に広がって、迫るように近づく様が大変に美しい。


橋の頂上から鳥取側を見ると橋の急っぷりがなかなか愉快な風景です。
帰りは下段右の写真に見える、湖を横断する堤防の上の道を流したんですが、これまた素晴らしい体験でして、寄せる波を手を伸ばせば届くようなところに流しつつ風を受けながらのんびりとバイクで走る。何とも堪えられません。

え?
橋の途中でどうやって写真撮ったのって?
やだなあ、そんなの、いったん下りきったところでバイクを停めて、もう一度歩いて昇ったに決まってるじゃないですか!!はっはっは!!…はい、結構疲れましたともさ。
江島側から見るとなおいっそう急坂なのが分かります。坂道途中から頂上を仰げばまさに駆け上るような眺め。


メインターゲットを攻略してからは北回りに境港へ帰ってきまして、行くところと言えばやはり「水木しげるロード」ですよね。私が気に入ったのはこの2つのブロンズ像。エロイムエッサイム、我は求め訴えたり!!それと境港って、北側の対岸から見るとまるで海の上に集落が浮かんでいるよう。何となく非現実めいた風景にみえます。

立ち寄ったお店で少し世間話などしていると「バイクで来られたならあそこは行った?車も少ないし眺めはすっごくいいし、今日みたいに天気のいい日は是非お勧めよ!」と言われましてね、そんなこと言われちゃったら行かないわけにいかないじゃないですか。もちろん行きましたとも。行きましたけど何か?

うーん、美しい…。まだこんな風景が残っているものなんですねえ。特にこの、どこから行けばいいのか一見分からないような集落ね。横溝正史が見たら絶対に猟奇殺人の舞台にしそうな雰囲気。不思議な因習があったりしてね。遠くへ行っていた名家の坊ちゃんが帰ってきたところから事件が始まって…て、それ獄門島か犬神家や。


堪能したところで今度は弓ヶ浜へ。来たときは松林の隙間からちらちら覗いただけだったしね。浜へ出てみればそこはまさしく白砂青松。白い砂、海風に揺れる松林、沖に漂うヨット!これ以上のロケーションはそうそうございませんことよ。こういう浜辺にたたずんでぼおっとしていると、次の日から仕事に行くのがまた馬鹿馬鹿しくなってしまいそう。最近そればっかしだけどさ。

入り江とはいえ流石に荒波で聞こえた日本海だなあと思ったのが、波の崩れる音。この日は比較的風も落ち着いていたんですけれど、「ザザァン、ザザァン」という音に混じって「ドドドオン」と重低音が頻繁に混じるんですよ。うちの近所の海じゃなかなかこういう音は覚えがないですね。脳内BGMは哀しみ本線日本海で。ジェロも可。どっちも冬の歌だけど。


さて、皆生温泉に浸かって旅の疲れを癒したら、あとはのんびり帰りましょ。


ところで、「バードストライク」って言葉をご存じですか。飛行機に鳥が衝突してエンジンや機体を損傷させる事故のことです。バイクでも「バグストライク」とでも言うべき恐ろしいことがあるんです。
その衝撃写真がこちら。

写り込みでちょっと見えづらいけど、メット全体に羽虫がこびりつきまくってるのがおわかりいただけるかと思います。四輪車でも夜間走行でライトやフロントガラスに虫がついて小汚くなりますけど、バイクではメットに同じことが起こるわけですね。
ちなみにこれ、一度ウェットティッシュでまっさらに拭いてからわずか30〜40分ほど走っただけです。それでこの有様。バイザーにあまりたくさん付いちゃうと視界が遮られてまさに死活問題。メット以外にも結構肩や胸に当たる虫も多くて、「パシッ」とか大きいものだと「バシッ!」って感じで結構痛い。バイクって楽しいけど大変なことも結構あるんですね。