昭和俳句における桂樟蹊子の立ち位置について、満州時代を中心に  (俳句結社「参」)

京都教育文化センター3階、13:30-15:35。
桂樟蹊子(1909-1993、京都生れ。「馬酔木」「京大俳句」を経て後、「霜林」主宰)が京都帝国大学卒業後、満州に官僚として渡った時期の俳句作品が、第一句集『放射路』(1948)に収録されている。俳句史上、満州を舞台にした俳句は多々存在するが、その意義や特徴、また各俳人のありようはほぼ研究されていないため、樟蹊子の満州時代の作品を通じて、満州国そのものの歴史や特徴とともに、日本人が満州を俳句で詠もうとした際に発生した様々な特徴等を、雑誌「FRONT」や「満州概観」等の写真も多用しつつ論じた。
 なお、「参」主宰の岩城久治氏は桂樟蹊子「霜林」で句作及び編集に携わり、樟蹊子没後に「参」を立ち上げている。