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2018-09-09 『ハッパノミクス』

[][][]『ハッパノミクス――麻薬カルテルの経済学』(Tom Wainwright[著] 千葉敏生[訳] みすず書房 2017//2016)

原題:NARCONOMICS: How to Run a Drug Cartel
著者:Tom Wainwright  編集者
訳者:千葉敏生  翻訳家

ハッパノミクス

ハッパノミクス

【目次】
題辞 [001]
目次 [003-007]
地図 [008]

Introduction カルテル株式会社 009

Chapter 1 コカインのサプライ・チェーン――ゴキブリ効果と3万パーセントの値上がり 017

Chapter 2 競争か、協力か――「殺し合う」よりも「手を組む」ほうが勝るワケ 037

Chapter 3 麻薬カルテルの人材問題――ジェームズ・ボンドミスター・ビーンと出会うとき 065

Chapter 4 PRとシナロアの広告マン――なぜカルテルは「企業の社会的責任」を重視するのか 091

Chapter 5 オフショアリング――ジャングルでビジネスを行なうメリット 119

Chapter 6 フランチャイズの未来――ギャングはマクドナルドから何を盗んだか 141

Chapter 7 法律の先を行くイノベーション――“脱法ドラッグ”業界の研究開発事情 159

Chapter 8 オンライン化する麻薬販売――ネット・ショッピングが向上させた売人の顧客サービス 179

Chapter 9 多角化するカルテル・ビジネス――麻薬の密輸から人間の密輸へ 207

Chapter 10 いたちごっこの果てに…… ――麻薬王たちを脅かす合法化の波 233

Conclusion 経済学者は最高の警官 261

謝辞 [279-280]
原注 [i-x]

2018-09-05 『保育園義務教育化』

[][][]『保育園義務教育化』(古市憲寿 小学館 2015)

保育園義務教育化

保育園義務教育化

【目次】
この本の読み方 [003]
目次 [004-007]

はじめに 「お母さん」が「人間」だって気づいてますか? 008
親が人間だって何歳のとき気づいた?
保育園に入れるための「一時離婚」
日本も実は「一人っ子政策」をしている 
ピケティも心配する日本の少子化 
子どもより猫が欲しい? 
「義務」と言われれば後ろめたさはなくなる 
世界で始まっている保育園義務教育化 
おうち保育園の誕生
日本全体の「レベル」を上げる 
子どもを安心して育てられる国へ 

第1章 「お母さん」を大事にしない国で赤ちゃんが増えるわけない 026
「最高のお母さん」が「毒親」になるとき 
「ベビーシッター」を使ったらダメですか 
本当は「お母さん」を心配していない日本 
産後ケアはとっても大事 
赤ちゃんを持つことの不安と重さ 
日本で親になる条件 
スパルタすぎる「母乳教」 
「お母さん」は寝なくていいの? 
育児の世界も両論併記をすればいいのに 
頼りにならない男たち 
哀しい叫び「子どもがかわいいと思えない」 
ひとりぼっちの子育ては辛すぎる 
お母さんの育児不安 
虐待死の44%が0歳児 
「三歳児神話」の嘘 

第2章 人生の成功は6歳までにかかっている 056
「哺乳類としての自然な子育て」という珍説 
「教育」がきちんと研究されてこなかった日本 
根拠なし! おじさんたちの「私の経験」披露合戦 
「50億円調査」が有効に活用されていない! 
教育費は、何歳で使うべき? 
小就学前教育が子どもの人生を決める
「非認知能力」が子どもたちを成功に導く 
ノーベル賞受賞者が断言「5歳までの環境が人生を決める」 
マシュマロを我慢できた子どもは成功する 
「生まれ」は「育ち」で変わる 
夏休みの宿題ができなかった子どもは大人になっても太っている 
家庭環境で決まる「努力」できる才能 
「学力」だけでは生きていけない時代 
そもそも、学校で習ったこと、覚えてますか? 
人狼が弱くても生きていける社会 
「非認知能力」は集団の中でこそ磨かれる 
社会がトクをする就学前教育 
格差が広がっていく社会の中で 

第3章 「母性本能」なんて言葉、そもそも学術用語でもなければ根拠もない 089
捨て子が当たり前だった時代 
父親が子どもを育てた時代 
小子どもが里子に出された時代 
7歳から「小さい大人」と思われていた時代 
「親」がたくさんいた時代 
「専業主婦」は日本の伝統ではなく、戦後生まれ
根拠なき三歳児神話誕生の起源 
「母性」にすべてを押しつけるな 

第4章 少子化が日本を滅ばす 105
「移民」好きのおじさん
少子化の何がダメなの?
悪いのは「生まない女性」? 
人口減少を望んでいた日本 
政治家が少子化に本気になれない理由 
フランスから40年遅れの日本 
なぜ若者は結婚しないのか? 
子育て支援は経済成長につながる! 

第5章 草食男子が日本を滅ぼすというデマ 125
少子化の原因を、草食男子のせいにしたいおじさんたち 
独身の30代前半は、4人に1人は童貞、処女 
本当に昔の若者はセックスをしていたのか? 
セックスにどぎまぎしていた昔の若者 
純情すぎる昔の若者たち 
クリスマスが恋人たちのものになった年 
バブルと若者たちの性 
なぜおじさんたちは、性に対して勘違いしているのか 
性欲と少子化は関係ない 

第6章 女性が今、社会から待望されている 145
「男」であることの有利さの減少 
「男性」の職業が減少し、「女性」の職業が増加した2000年代
「男らしく」いたら適応できない社会 
日本と韓国だけ! 女性が育児に追われて働けない社会 
心共働きは家庭を営んでいく上でのリスクヘッジ 
男性が強がる時代の終わり 

第7章 0歳からの義務教育 158
保育園義務教育化のメリット 
「義務教育」にはみんなが従う 
保育園義務教育化は人生の成功者を増やす 
保育園義務教育化はコスパがいい 
日本も認める乳幼児教育の大切さ 
少子化なのに待機児童問題が解決しない理由 
保育園をどうやって増やすか? 
もちろん! 保育園の質も大事
保育士さんの待遇問題 
若者にお金を使わない国 
増税に見合うだけの安心を与えて欲しい 
僕たちは優しい社会に生きている 
社会は変わってきたし、変わっていく 

あとがき [183-187]
おすすめしたい本と、参考文献 [189-191]

2018-09-01 『かくれた次元』

[][][]『かくれた次元』(Edward T. Hall[著] 日高敏隆,佐藤信行[訳] みすず書房 1970//1966)

原題:The Hidden Dimension (1966年)
著者:Edward T. Hall(1914-2009)
訳者:日高敏隆(1930-)
訳者:佐藤信行(1929-)

かくれた次元

かくれた次元

【版元】

今日の世界では、われわれは、多くの情報源からのデータに圧倒され、さまざまの文化に接触し、世界中いたるところで人びとにインヴォルヴされてゆく。それとともに、世界全体とのかかわりが失われているという意識もしだいに強くなっている。
本書は、人間の生存やコミュニケーション・建築・都市計画といった今日的課項とふかく結びついている“空間”利用の視点から人間と文化のかくれた構造を捉え、大量のしかも急速に変化する情報を、ひとつの統合へと導く指標を提供するものである。
ホールは、二つのアプローチを試みる。一つは生物学的な面からである。視覚・聴覚・嗅覚・筋覚・温覚の空間に対する鋭敏な反応。混みあいのストレスから自殺的行為や共食いといった異常な行動にかられるシカやネズミの例をあげ、空間が生物にとっていかに重要な意味をもつかを示す。人間と他の動物との裂け目は、人びとの考えているほど大きくはない。われわれは、人間の人間たるところがその動物的本性に根ざしていることを忘れがちである。
もう一つは文化へのアプローチである。英米人・フランス人・ドイツ人・アラブ人・日本人などの、私的・公的な空間への知覚に関して多くの興味ぶかい観察を示し、体験の構造がそれぞれの文化にふかく型どられ、微妙に異なる意味をもつことを示す。それはまた疎外や誤解の源でもあるのだ。
このユニークな把握は、人間に人間を紹介しなおす大きな助けとなり、急速に自然にとってかわり新しい文化的次元を創り出しつつあるわれわれに、新鮮な刺激と示唆をあたえてやまない。

https://www.msz.co.jp/book/detail/00463.html

【目次】
口絵写真(1〜26) [/]
日本版への序 [i-ii]
まえがき [iii-viii]
目次 [ix-xi]

第一章 コミュニケーションとしての文化 003

第二章 動物における距離の調節 013
動物におけるスペーシングの機構(逃走距離・臨界距離・接触性動物と非接触性動物・個体距離・社会距離)/人口調節/トゲウオの連鎖/マルサスの再検討/ジェームズ島での大量死/捕食と人口

第三章 動物における混みあいと社会行動 037
カルフーンの実験(実験のデザイン・シンクの発達・求愛とセックス・巣づくり・子の保育・なわばりと社会組織・シンクの生理的結果・攻撃行動・軽度のシンク・カルフーンの実験の要約)/混みあいの生化学(外分泌学・糖銀行モデル・副腎とストレス・ストレスの効用)

第四章 空間の知覚――遠距離受容器 目・耳・鼻 062
視覚空間と聴覚空間/嗅覚空間(嗅覚の化学的基礎・人間の嗅覚)

第五章 空間の知覚――近接受容器 皮膚と筋肉 076
オフィスにおけるかくれたゾーン/温度空間/触覚的空間

第六章 視覚的空間 095
総合としての視覚/見える機構/立体視

第七章 近くへの手掛りとしての美術 111
現代の諸文化の対照/知覚の歴史としての美術

第八章 空間のことば 130
知覚への鍵としての文学

第九章 空間の人類学――組織化のモデル 145
固定相空間/半固定相空間/非公式空間

第十章 人間における距離 160
空間の力動性/密接距離/個体距離/社会距離/公衆距離/距離はなぜ「四つ」か?

第十一章 通文化的関連におけるプロクセミックス――ドイツ人・イギリス人・フランス人 182
ドイツ人(ドイツ人と侵害・「プライベートな圏」・空間の秩序)/イギリス人(電話の用い方・隣人・寝室は誰の部屋か・話し声の大小・目の行動)/フランス人(家庭と家族・開いた空間のフランス的使用・星型と格子型)

第十二章 通文化的関連におけるプロクセミックス――日本とアラブ圏 206
日本(混んでいるというのはどの程度からか・日本人の空間観念、「間」を含む空間)/アラブの世界(公共の場での行動・プライバシーの観念・アラブ人の個体距離・向いあうこと、あわないこと・インヴォルヴメント・囲みこまれた空間についての感情・境界)

第十三章 都市と文化 228
制御の必要/心理学と建築/病理学と過密人口/単一時的時間および多元時的時間/自動車症候群/包括的共同体建築/未来の都市計画の趣意書

第十四章 プロクセミックスと人間の未来 249
形対機能、内容対構造/人間の生物学的な過去/解答の必要/文化をぬぎすてることはできない

付録 遠近法の13のヴァラエティーに関するジェームズ・ギブスンの論文の摘要 [261-267]
訳者あとがき(一九七〇九月 日高敏隆 佐藤信行) [269-270]
文献 [1-14]

2018-08-29 『自主独立とは何か』

[][][]『【戦後史の解放II】自主独立とは何か――前編 敗戦から日本国憲法制定まで』(細谷雄一 新潮選書 2018)

【〈前編〉目次】
はじめに [003-015]
  「上を向いて歩こう」
  語られない歴史
  東京オリンピックの夢
  時代が動くとき
  「戦後史の解放」とは何か
  希望は可能か
目次 [017-023]

序章 国際主義と愛国心 027
  複数の「戦後史」
  揺れ動く歴史認識
  「対米従属」批判の陥穽
  自主独立した日本
  孤立主義から国際主義へ
  「右であれ左であれ、わが祖国」
  「愛国心」とは何か
  「反米主義」という「ナショナリズム」
  国際主義的な「愛国者」
  「英、米両国民気質の比較」
  「新しい曲学阿世」
  悲劇と再生

第1章 崩れてゆく秩序 057
1 終幕を迎えた戦争 057
  スイスに届いた電報
  巨大な帝国の崩壊
  終戦の多様な位相
  崩れ落ちる正義
2 大日本帝国の崩壊 067
  帝国の崩壊とその後
  日ソ開戦へ
  ソ連軍の対日参戦準備
  新京の動揺
  満州国に居住する少年
  皇帝溥儀の逃避行
  満州国の消滅
  高碕達之助の戦中と戦後
  朝鮮半島における敗戦
  米軍統治の開幕
  忘れられた帝国臣民
3 アジアにおけるパワー・バランス 093
  「力の真空」をめぐる政治力学
  忘却される記憶
  アジアのなかの日本
  戦争と平和の間で

第2章 アメリカが創った秩序 105
1 「アメリカの海」へ 105
  孤立主義からの訣別
  逆説としての日米関係
  パラオの碧い海
  西太平洋の戦略的要衝
2 国家安全保障を求めて 116
  島嶼の支配へ
  アメリカの国家安全保障
  前方展開基地としての日本
  制空権と航空戦力
  「海防上の大変革」
  日米の島嶼戦
  戦後構想のなかの太平洋
  「力の真空」を埋めるアメリカ
3 マッカーサーの平和 132
  マッカーサーの到着
  重光葵の覚悟
  日本の降伏
  マッカーサーの統治
  連合国の諸大国の立場
  ロンドン外相理事会
  ソ連の交渉戦術
  日本と東欧との「交換」
  モスクワでの合意
  アメリカが創る秩序
 
第3章 新しい「国のかたち」 161
1 衛兵の交代 161
  「新しい日本」を求めて
  二人の政治家
  近衛文麿と幣原喜重郎
  「外交に通暁せる者」
  「国際信用」の回復を目指して
  「正義の外交」の必要
  東久邇宮内閣成立
2 近衛文麿の戦後 175
  近衛文麿の憂鬱
  マッカーサーとの会談
  近衛の憲法改正への動き
  近衛文麿の退場
  最後のメモ
  歴史の審判
  無責任と弱さ
3 幣原喜重郎の戦後 194
  「政治の組立から改めなければならぬ」
  幣原喜重郎の再登場
  幣原内閣と昭和天皇
  天皇制維持への逆風
  保守的な憲法問題調査委員会
  戦争放棄条項の誕生
4 アメリカが創った憲法 213
  GHQの動き
  宮沢俊義の反米主義
  松本委員会の「憲法改正要綱」
  アメリカによるイニシアティブ
  「戦争の放棄」誕生の背景
  憲法九条と天皇制
  GHQの対応
  松本烝治の蹉跌
  幣原の怒り
  ホイットニーからの提案
  白洲次郎の矜恃
  松本烝治の抵抗
  混迷する閣議
  芦田均の国際主義
  「この外に行くべき途はない」
  「大局的判断」と「国際感覚」
  極東委員会と対日理事会の開催
  「憲法改正草案要綱」の発表
  痛みをともなった前進 

註 [261-283]
図版提供 [284]

[][][]『【戦後史の解放II】自主独立とは何か――後編 冷戦開始から講和条約まで』(細谷雄一 新潮選書 2018)

【〈後編〉目次】
目次 [003-009]

4章 分断される世界 013
1 リアリズムの復権 013
  不安が交錯する世界
  ソ連の不安
  アメリカの不安
  グルーの懸念
  急転する世界情勢
2 再編される世界秩序 030
  勢力圏分割による平和
  ロシアの膨張主義
  イギリス帝国とロシア帝国
  スターリン演説の衝撃
  「鉄のカーテン」演説の余波
  東アジアの地殻変動
  日本の退却
  イギリス帝国のアジア
  イギリスの帝国防衛
  イギリスの対日占領政策
  若きイギリス人の経験
  マッカーサーとガスコイン
3 ジョージ・ケナンと日本 057
  ケナンのリアリズム
  「長文電報」の衝撃
  「確固として注意深い封じ込め」
  世界における「五つの拠点」
  ドイツと日本
  日本の戦略的価値
  新しい戦略の胎動
  マッカーサーとケナン
  対日占領政策の転換
  ケナンの見た日本

第5章 国際国家日本の誕生 083
1 吉田茂と新生日本 083
  開花した民主主義
  鳩山一郎とウィロビー
  「戦争で負けて外交で勝った歴史」
  娘との散歩
  吉田茂の首相就任
  新憲法の公布
  国際主義者吉田茂
2 芦田均の国際感覚 101
  中道左派政権の成立
  リベラリストの矜恃
  明治憲法から日本国憲法へ
  芦田修正と自衛権の思想
  芦田修正をめぐる混乱
  「芦田メモ」とアメリカとの提携
3 吉田茂と政治の保守化 119
  戦後史の転換
  アメリカの方針転換
  新しい政治の始動
  総選挙での勝利
  吉田茂の「非武装国家」論
4 冷戦のなかの日本 132
  アジア冷戦と二つの危機
  中国問題の重力
  対日講和への動き
  イギリスの勢力均衡観
  「太平洋協定」という構想
  アチソンの憂鬱
  NSC四八/一と戦略の転換
  国際情勢のなかの対日講和
  ダレスの登場
5 平和という蜃気楼 152
  戦争への嫌悪感
  吉野源三郎と「世界」
  思想から運動へ
  平和問題談話会
  丸山眞男の平和思想
  平和主義の矛盾
  「いままで勉強していなかった」
6 講和会議への道 174
  二つの要望
  吉田茂の密使
  池田蔵相の渡米
  東アジアの勢力均衡
  ダレスの極東視察
  東京におけるダレス
  吉田=ダレス会談
  朝鮮戦争の勃発
  国連軍と共産主義圏
  サンフランシスコへ向けて
  「太平洋協定」の挫折
  再軍備への道
  吉田茂の宿題
  マッカーサーの退場

終章 サンフランシスコからの旅立ち 211
  和解の条約
  「戦争犯罪という嘘」
  「拘束と選択」のなかの自主独立
  サンフランシスコへの旅
  サンフランシスコ講和会議
  吉田首相の受諾演説
  二つの条約の調印
  予期していなかった歓迎
  愛国者の独立心
  国際環境と日本の針路
  戦後日本の自主独立 

おわりに(二〇一八年七月三日 細谷雄一) [243-256]
註 [257-281]
図版提供 [282]
関連年表 [283-286]

2018-08-25 『歴史認識とは何か』

[][][]『【戦後史の解放I】歴史認識とは何か――日露戦争からアジア太平洋戦争まで』(細谷雄一 新潮選書 2015)

【目次】
はじめに 003
  桑田佳祐の嘆き/高坂正堯の警告/戦後史の視野
目次 [011-016]

序章 束縛された戦後史 
1 村山談話の帰結 019
歴史を見つめ直す/村山富市の決意/分裂する歴史認識/歴史問題の解決は可能か/歴史問題は国内から/敗戦を受け入れる困難
2 歴史学を再考する 036
歴史理論で観る世界/「実際に何が起こったか」/エヴァンズの反論/歴史学の黄昏/歴史に翻弄される政治/運動としての歴史
3 戦後史を解放する 049
イデオロギーによる束縛/反米史観と陰謀史観/堕落する歴史/「一九四五年」からの解放/世界の存在しない日本史/日本が存在しない世界史/戦後史の解放へ

第1章 戦後史の源流 
1 戦後史への視座 067
戦後史をどのように語るか/大量殺戮の世紀
2 平和主義の源流 073
「近代の発明」/平和運動の胎動/ツヴァイクの不安/第一次世界大戦の衝撃/国際秩序の変革/吉野作造原敬牧野伸顕と伊東巳代治/「サイレント・パートナー」/人種平等という夢/人種差別撤廃をめぐる挫折/英米批判の系譜
3 国際秩序の破壊者として 106
戦争のない世界を目指して/国際公益と国益/国際人道法の衰退/国際思想の転換/権力政治と平和主義/若き天皇の不安/満州事変の勃発/平和の破壊/権力政治への回帰

第2章 破壊される平和 
1 錦州から真珠湾 139
空からの恐怖/方向感覚を失った日本/ノモンハン戦争の衝撃/独ソ不可侵条約清沢洌の洞察/第二次大戦の幕開け/チャーチルの登場/近衛文麿の弱さ/「根のない花」としての外交政策第二次世界大戦の転換点/「対英米戦を辞せず」/南部仏印進駐の決定/幣原喜重郎の警告/幻の図上演習/大西洋憲章/戦後世界の基本原理/民族自決と「アジア解放」/迷走する軍部/天皇の疑問/セクショナリズムという病理/コーデル・ハルとジョセフ・グルー/対英米戦の幕開け/過小評価されるアメリカ
2 第二次世界大戦の諸相 210
アジア太平洋での戦争/日本のアジア支配/グローバルな戦争/テヘランとカイロ/戦局の転換点/日本の戦争目的/東條英機の家族的秩序観/重光葵と「大東亜宣言」/脱植民地化へ向かうアジア
3 戦争の終幕 235
欧州戦線の終幕/国連創設への動き/国際連合の発足/国際組織による平和/孤立する日本/鈴木貫太郎指導力ポツダム首脳会談/ポツダム宣言/原爆投下の決断/アジア太平洋戦争の終結

終章 国際主義の回復は可能か 267
破壊と破滅/国際社会との齟齬/軍国主義批判の陥穽/国際主義の回復/世界の中の日本

あとがき 277
註 285
関連年表  [309-314]