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昆正和のBCPブログ RSSフィード

2016-12-03

[] 物見峠から塔ノ岳を経て檜岳山稜へ 23:28

 真夏の丹沢は暑すぎて敬遠しがちだが、秋から初冬にかけてはとても気分のよい山歩きが楽しめる。12月2〜3日は、しばらくご無沙汰だったコースを加えて歩いてみた。

 本厚木から煤ケ谷のバス停へ。ここで降り立ち、自動販売機の熱い缶コーヒーをぐびりと飲んで出発したのが8時半。ここから物見峠へ。物見峠着(9:35)→唐沢林道→一の沢峠着(10:55)→札掛→長尾尾根→新大日着(14:12)→塔ノ岳着(14:58)。

 今宵は塔ノ岳山頂の尊仏山荘で一泊。中はあったかくてホッとする。夕食のカレーライスは2杯目をおかわり。

 夕食後は外に出て、市街地のすばらしい夜景と星空を堪能する。街の灯りや海上を航行する船の灯りが、以前丹沢山頂から眺めた時よりも遠近感を持ってくっきりと見える。夜空には星の数はそれほどでもないが、触ればサクッと切れそうな鋭い三日月が、真っ黒な富士のシルエットの左の上の方にかかっていて、なかなか絵になる風景である。

 ところで、ここには名物ネコがいるのだが、今回は小屋の中ではぜんぜん見かけなかった。最近はあまりに登山者にいじられ過ぎて人間不信になっているのかもね。外で夜景を楽しんでいる最中、僕の足元あたりをこそこそと忍び足で通りすぎたのを見ただけだった。(←後で知ったが、このネコ、尊仏山荘の名物ネコとは違うらしい。僕が見たのは全体が白っぼく顔の付近にはっきりしないグレーの模様のあるネコだった。仲間が増えたのだろうか。)

 翌朝は持参したフランスパンとコーンスープの朝食。インスタントスープではあるが、予め炒めて持ってきた玉ねぎとベーコン、そして6Pチーズ一片を入れてみたらゴージャスになった。食後は熱いドリップコーヒーを一杯。体が温まるなぁ!

 さあ出発。外に出ると東の水平線は少し雲がかかってて、鮮明なご来光は拝めなかったが、西にはモルゲンロートの富士山がどんと胡坐をかいている(写真は塔ノ岳からの富士。右手遠方の白い山並みは南アルプス)。

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 塔ノ岳を6時半に出発し、鍋割山へ。鍋割山→鍋割峠→雨山峠着(8:40)→雨山着(9:28)→檜岳着(9:53)→伊勢沢ノ頭→秦野峠着(12:00)→林道秦野峠→シダンゴ山着(12:45)→寄着(13:28)。13時40分のバスに乗って新松田へ。

 それにしても、「シダンゴ山」とは面白い名前だ。由来を調べてみると次のように書いてあった。

飛鳥時代に、仏教を寄(やどりき)の地に伝える仙人がいて、この山の上に居住し仏教を宣揚したといわれている。この仙人を「シダゴン」と呼んだことからこの地名が起こり、「シダゴン」が転じて「シダンゴ」(震旦郷)と呼ばれるようになった。(Wikipedia)

 山から元気をもらった。また明日から頑張ろう。

2016-11-19

[] 企業にとって必携の7つの緊急対応プラン 13:04

 緊急対応プラン(Emergency Response Plan:ERP)は、危機発生直後から開始する緊急時行動を中心とする手順書である。本来は社員の命と事業資産を守るための規定として、事業継続体制の中核的な部分を占めていなければならない。もしこの部分があいまいだと、初動が後手にまわり、ぐずぐずと悪影響を引きずることになるからだ。

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 残念なことに既存のBCPガイドライン市販のテキストの多くは、欧米のテクニカルなBCP/BCM理論に終始し、肝心の初動の組み立て方に関する説明が十分とは言えない。

 危機管理部門を持つ大企業では、このERPを独自に策定するノウハウを持っているが(緊急時対応計画とか初動対応計画の名前で呼ばれている)、中小企業はこの種の知識ノウハウがないためにBCPを作ってもこの部分がとってくっつけたような、きわめて貧弱な内容となっている。ERPを理解・策定しておくべき理由はまさにここにあるわけだが、これらに加え、次の3つも大きなメリットと言えるだろう。

  • 独立性:BCPの理論的枠組みや策定の流れに縛られない。ERP単独で策定・運用できる。
  • 拡張性:BCPの定番である「地震」だけにとらわれず、気になるリスクすべてを対象にできる。
  • 簡便性:一つの災害につきA4のシート1〜数枚で完成。危機の「察知」→「伝達」→「対処」に沿ってサクサク作れる。

 ERPは、会社として「このリスク看過できない。直ちに対策を講じる必要がある」と経営層が決定したなら、すぐさま策定に着手できるアジリティを持っている。ただしその逆として、経営層が危機に対する認識が甘いと、対策が看過されてリスクは残り続けることになる。このあたり、会社として取り組むべきか否かの目安となる危機リスクの例を知りたい。そう考える読者もいるだろう。そこで筆者が考える、どの企業もERPとして備えるべき7つの基本的なリスクを掲げると、次のようになる。

  • 停電対応ERP:あまりに一般的かつトリビアなリスクなので緊急対応手順を作るなんてバカバカしい。そう考える担当者もいるだろう。果たしてそれで本当にOKだろうか。
  • 火災対応ERP:身近にあるのに最も気づきにくいリスクである。もし目の前で火災が起こったら、あなたはパニックに陥らずに適切な対応ができるだろうか。
  • 水害対応ERP:地球温暖化はゲリラ豪雨や大型台風の頻発する環境を作ってしまった。もはや元には戻れないのだ。地震と並んでどんな会社にも必要な危機対応である。
  • 地震対応ERP:あなたの会社のBCPが地震だけを想定しているなら、それで本当に初動をうまくカバーできるかチェックしてみよう。自信がないのならすぐさまERPを作ってBCPに添付しよう。
  • IT対応ERP:IT対応とは、停電や地震、落雷等に伴う情報システムへの影響を回避することを指す。すでにIT-DRとして確立している手順なので、これをERPに取り込むのは難しくない。
  • 風評リスク対応ERP風評被害の多くはSNSが元凶と思われているが、その背後には消費者やユーザーに対する企業の上から目線がある。もぐらたたきのように情報を潰すだけでは無意味。
  • パンデミック対応ERP:2009年の新型インフルに対する危機意識はもうだいぶ弛緩してしまった企業は少なくない。伝染病リスクはそんな弛緩した私たちの裏をかいて感染爆発を引き起こすのだ。

 上記以外に、業種や業務固有のリスク(品質上の問題や食中毒、労働災害に準ずるもの)や、地域固有のリスク(大津波や火山噴火など)がある。これらがもっとも懸念すべきものならば、基本的な7つのERPよりも先に策定する方が、全体のコンセンサスの獲得やモチベーション向上の面で効果的だろう。いずれ何らかの機会を通じて、7つのすべてとは言わないまでも、このうちいくつかのERP策定のポイントを紹介したいと思う。

2016-11-11

[] 変化めまぐるしきは山とて同じ 09:43

 山岳雑誌 『山と渓谷』に、「山のまさか!とほんと?を知る講座」と題して、登山のリスクマネジメントをテーマにした見開き2ページの連載を書いています。第21回(2016年12月号)のエピソードは「変化めまぐるしきは山とて同じ」です。

 世の中変化が激しくて、「ついていけなーい!」と感じるのは筆者だけでありましょうか。携帯電話がスマホに、切符がICカードに移り変わったのも今は昔の話。そして意外にも、「変化」にさらされているのは山も同じなのです。下界の変化はわりと便利さをもたらしてくれるのであまり抵抗はないでしょうが、山を取り巻く状況が変わると、不便さや危険性が高まるという歓迎すべからざる事態が待っている。どういうことでしょうか。

続きは本誌をご覧ください!

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