365歩のMarch♪

今の自分にふさわしい未来がやってくる。

日本辺境論 (新潮新書)

日本辺境論 (新潮新書)


「学びは学んだあとになって初めて自分が学んだことの意味や有用性について語られるようになるという順逆が転倒したかたちで構造化されています。
私たちが学ぶのは 学ぶとどんな「いいこと」があるかが確実に予見されているからではありません。
学ぶことによって 学ぶ前にはそのようなものがこの世に存在することさえ知らなかった「いいこと」が事後的に私たちの知に登録されてゆくのです。」(p.137)


「兵法奥義とは

「あなたはそうすることによって私に何を伝えようとしているのか」

と師に向かって問うことそれ自体であった。」(p.144)



「人間のあり方と世界の成り立ちについて教えるすべての情報に対して常にオープンマインドであれ。
これが「学びの誓言」をなしたものが受け取る実践的指示です。」(p.148)



「弟子は師が教えたつもりのないことを学ぶことができる」(p.150)





内田樹の言葉は示唆に富んでいる。


大学院入学を控え

まさにこんな思いがしていた。


修士をとったところで

経済的に恵まれるとか

何か人より有利になるとか

特になる

とかいう話ではない

という気はしている。



「私はなぜ 何を どのように学ぶのかを今ここでは言うことができない。

そして それを言うことができないという事実こそ 私が学ばなければならない当の理由なのである」(p.146)


こういうことなんだと思う。


なんだかんだ理屈をこねるけれども

なんだかよく分からないけれど

自分には必要なことなのだ

という直感に近い。



そして

やはり学ぶからには

人間のあり方と世界の成り立ちについて教えるすべての情報に対して常にオープンマインドであれ。


という姿勢が

偏屈で

視野の狭い自分にとって

必要な態度であろう。


そうすることで

多面的にみることができるのではないかと思うし

思わぬ掘り出し物があることであろう。


世間知らずで

幼稚な自分では

価値の分かり難い事象

世の中には

数限りなく存在し

自分が

不遜な態度であるが故に

貴重な機会を失っていることは

これまでも

何度となくあったこと。



くもりないまなこで見定めること。


素直であること。



そういうこと。