大学院の授業


今日はイギリスの大学院での授業についてお話します。


学校や担当教官の方針によって多様なようですが、講義(レクチャー)1時間+セミナー1時間というものが多かったです。講義は、教室で教官(module tutor、lecturer)が講義を行い、随時質問を受け付けます。レジュメやノートが配布されることが多かったです。半分くらいの教官がパワーポイントを使用していました。セミナーは、教官が生徒に課題を割り当て、その議論や発表、それに基づく質疑応答を行います。教官がリードすることが多いようです。


どのような授業のスタイルがとられるかは、初回の授業で教官から説明があります。初回の説明では、授業日とその内容、課題、必読文献や参考文献、その他の資料等について記載された冊子が配布されますので、必ず出席しましょう。


講義では、前述のようにレジュメが配られることが多いですが、授業のノートをとるのが必須です。しかしこれがとても難しく、悪戦苦闘しました。聞いてついて行くだけで精一杯なので、聞いた内容から重要と思われるところを書き留めるのは至難の業です。今でも満足にノートをとれていません。初めの頃は録音していましたが、うまく録音できなかったり、聞く時間がなかったりで効率が悪かったため、数回でやめてしまいました。


ノートとりの一番の秘訣は、やはり慣れなようですが、慣れていなくてもノートをとるためのコツは、ずばり予習にあると思います。「予め読んでおくように」とされた文献には、その授業で取り上げられるトピックの大まかな展開やキーワードが必ず含まれています。それを頭に入れておくと、講義では“見覚えのある”単語が“知っている”展開の中で使われることになり、聞き取りが断然楽になります。講義を実りあるものにするためには、予習は必要不可欠です。指示された文献の1つでいいので、必ず読んでから授業に臨むようにしてください。


英語がネイティブの学生は、授業中ものすごい勢いでノートに書いていきます。あまり罫線に沿わず大きな字で書いていくので、大抵は1時間の授業で10枚を軽く超えます。見せてもらったことも何度かありましたが、実はすごく読みにくいです。内容も、優秀な生徒を除けばそれほどきちんと纏められているわけではなく、教官が言ったことをそのまま書いているだけだったこともしばしばありました。あまりの書きっぷりに見ていて圧倒されますが、ご安心を。


セミナーについては別途項目を改めてお書きします。