2006-03-16 Judgement Day
誠に遺憾ながら、本日遂に新北九州空港が開港してしまいました。So-net blog時代から一貫して新北九州空港の問題点を指摘し続けてきた私ですが、福岡県及び北九州市がその問題点を何等顧みる事なく、またマスゴミも明白な問題点を指摘する事なく、本日の開港を迎えてしまった事に、私は残念でなりません。所詮私は一介の空ヲタに過ぎませんが、新北九州空港開港までにおいて何等大政翼賛的な雰囲気を変えられなかった事について、つくづく私の無力を恥じるばかりです。
取り敢えず、在京メディアでも幾つか新北九州空港翼賛体制から距離を置き始めた記事が出てきました。例えば、こんなものです。
○空港過密の消耗戦!
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/yw/yw06031901.htm
しかし、この記事もまた、新福岡空港との関係性においてしか、新北九州空港を論じる事が出来ていません。「新福岡空港という分かり易い無駄をブラフに、新北九州空港という巧妙な無駄を通してしまった」という結果が顧みられるのは、果たして何時の日になる事でしょうか。或いは、新北九州空港の不振すら、新北九州空港機能拡張の推進力に化けてしまうのでしょうか。
取り敢えず、私は新北九州空港の具体的な実績が明らかになる「審判の日」を待つ事にします。皆さんも、祝賀ムードに染まる前に、或いは空港というだけで反射的に無駄と決め付ける前に、少しは新北九州空港が提示している数字に目を向けて欲しいものです。そこに、新北九州空港の正体があるのですから。
■[航空ニュース]スターフライヤー第1便が離陸 
新北九州空港の開港に合わせて、スターフライヤーもその営業を開始しました。記念すべき新北九州空港からの第1便であるSFJ072便は、午前7時過ぎに羽田空港へと向けて飛び立って行きました。
○新北九州空港が開港・経済活性化へ期待
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20060316AT3B1600216032006.html
○新北九州空港開港 国内3路線テイクオフ
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20060316/eve_____sya_____003.shtml
2ヶ月前の発売日には09:30の発売開始から1分で満席になったSFJ072便ですから、さぞかし機内は混んでいたのかと思うと……
一番機となった新規航空会社スターフライヤーのエアバスA320は、ほぼ満席の約130人を乗せて午前7時20分ごろ、小雨が降る中を羽田に向けて離陸。午前8時前には羽田から末吉興一北九州市長らを乗せた同社機が到着した。
初便から14席も空いてるのかよm9(^Д^)プギャーッ
スターフライヤーのA320は全席エコノミークラスで乗客定員144人ですから、3人掛けのシートが48列(通路の左右に24列ずつ)並ぶ事になります。仮に、14名分の空席が中央席だけに分散したとすると、約29%の確率で中央席が空く計算ですから、これは満席と言うには程遠いでしょう。開港初便という事で空席待ちくらい発生していそうなものですが、まさか新北九州空港には開港直後のご祝儀相場すら存在しないという事なんでしょうか。或いは、敢えて14席を空けなければならない理由があったのかも知れませんが、何れにしても余り景気のいい話ではありませんね。
3月23日以降、スターフライヤーの羽田行き始発便はSFJ070便の05:30発となるのですが、それまでの間はこのSFJ072便が始発便となります。そのSFJ072便の、しかも始発便がロードファクター90%だというのですから、来週以降SFJ070便がどの程度ロードファクターを叩き出すのか、今から気になる所ですね。まぁ、通年で40%にも達すれば御の字のような気もしますが。
【2006-03-16 追記】
正確には130人ではなく132人だったようです。
○世界の空へつながる扉〜1番機離陸に関係者ら歓声
http://kyushu.yomiuri.co.jp/news-spe/airport/ne_ai_06031604.htm
これにより、上記の確率は以下の通り変わってきます。
- 中央席が空く確率:25%
- ロードファクター:92%
何れにしても、「ほぼ満員」っていうのが涙ぐましい水増しですね。
■[航空ニュース]上戸彩も人知れず新北九州空港へ 
スターフライヤーが水増し報道されている一方で、JALもきちんと第1便の出発式を開催しています。
○上戸彩:JAL1番機出発式に密かに参加 北九州空港
http://www.mainichi-msn.co.jp/entertainment/geinou/news/20060316k0000e040052000c.html
アンタ、何しに来てんねん……って、ドラマの告知ですねorz
○上戸スッチーになる!フジ系4月開始「アテンションプリーズ」
http://www.sanspo.com/geino/top/gt200602/gt2006020603.html
ひょっとしたら、4月以降のCMキャラクターも上戸彩になるんですかね。それならそれで、糸山英太郎センセイが「また派手な広告宣伝に大金を使いやがって」とご立腹でしょうが。
それにしても、上戸彩の制服姿は全然似合っていませんね。はっきり言って、上戸彩が制服を着ているのではなく、制服の中に上戸彩が入っている感じです。まぁ、コムスメがJALスッチーの制服を着こなそうなどと思う事自体が烏滸がましいんですけどね。あの制服が似合うようになるのは、最低でも30歳以上です。
今回の場合はドラマの告知故に上戸彩が新北九州空港にやってきたのですが、どうせ集客効果を狙うんなら、上戸彩じゃなくってハロプロを呼べってんです。この新北九州空港、やたらとハロヲタには知名度が高いんですから、コソーリと「出発式に石川梨華がやって来る」なんて噂を流しておけば、それだけでJALの初日は満席が保障されたようなものです。美勇伝ならビジット・ジャパン・キャンペーンでの実績があるんですし、呼び易さも集客力も上戸彩より格段に上ってもんです。まぁ、ターミナルビル容量の限界を理由にスカイマークの就航を断るほど狭隘なターミナルでは、集客力狙いのイベントをやったらそれこそ入場規制が掛かってしまいますけどね。
■[航空ニュース]雨男末吉興一の本領発揮 
そんな新北九州空港ですが、折からの暴風雨を受け、とんでもない事になっています。特に、午後便はもうボロボロでした。大幅に運航が乱れた便を列挙すると、こんな感じです。
初日からいきなり欠航かよm9(^Д^)プギャー!!
就航率の飛躍的向上を目指して開港した空港がこれなんですから、全くお話になりませんね。スターフライヤー初欠航記念として、以下のお詫び文を永久保存しておく事にします。
SFJ91便(羽田22:45→北九州24:20)、SFJ92便(北九州23:30→羽田24:55)は、羽田空港付近の天候不良により欠航となりました。大変ご迷惑をお掛け致します事を、深くお詫び申し上げます。
旧北九州空港に続き、新北九州空港も初日に欠航が発生するとは、やはり末吉興一が何者かに呪われているとしか考えられません。第1便に乗りたいとわざわざ羽田空港まで出向いてしまったものですから、暴風雨も末吉興一を追い掛けて東京まで来てしまったんでしょうね。
それにしても、SFJ91便の乗客はそのままSFJ93便に振り替えられたからいいものの、SFJ92便の乗客は悲惨でしたね。21時過ぎに新北九州空港で欠航を知った時の途方に暮れる姿が目に浮かびます。福岡空港へ行っても最終便には間に合いませんし、新幹線など論外です。まぁ、自宅に戻るか市内のホテルに泊まるかした人が殆どなんでしょうが、何人かはターミナルビルで夜を明かしたんでしょうね。まさか、こんな所で24時間空港が役に立つとは、何ともトホホな話です。
なお、開港初日のMETAR及び運航実績は、PAXさんが分かり易くまとめてくれています。
○PAXのひとりごと:北九州、種子島で新空港が供用開始
http://blog.goo.ne.jp/boeing777-346er/e/07f30c4b3135cdfa00088bd5fe1c94a5
こちらも、永久保存版です(つ´∀`)つ
■[航空ニュース]新種子島空港が移転開港 
新北九州空港ネタだけで終わるのも難なので、時差付きでもう1つの移転開港事例を紹介しておきます(つ´∀`)つ
○新種子島空港:旧空港を8キロ北に移転して開港 鹿児島
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20060316k0000e040051000c.html
○新種子島空港が開港 初ジェット到着/中種子
http://www.373news.com/2000picup/2006/03/picup_20060316_11.htm
○新種子島空港開港 ジェット就航へ島民熱い期待
http://www.373news.com/2000picup/2006/03/picup_20060317_1.htm
これまた現空港の拡張で……とも思ったのですが、現空港の地形図を見ると、拡張するのもそう簡単ではなさそうです。
○地図閲覧サービス(試験公開) 453067 2万5千分1地形図名:大隅野間 [北東]
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.aspx?id=45306755&slidex=400&slidey=2000
現空港は、高台にある空港の滑走路を盛り土して北に延伸しています。これを更に延伸して、なおかつILSの設置に必要な着陸帯の幅を確保しようとなると、用地造成費だけでかなりの費用になるものと思われます。広島空港や静岡空港の事業費が嵩んでいるのも、この用地造成で大量の土を動かしているのが原因ですから、240億円で新空港が出来るというのであれば、強ち高いとも言い切れないのでしょうね。
ただ、それならそれで、現空港を拡張した場合と新空港を建設した場合とで事業費を比較した資料が欲しいところですが、果たして鹿児島県はそういう資料を作ったんでしょうか。別に、新空港は何もかもダメだなどと言う気はありませんが、新空港を建設しようとする以上、事業主体にはそれなりの説明責任が求められるというものです。まぁ、新北九州空港は明らかに現空港拡張の方が安上がりでしたけどね。恐らく、現空港を拡張しても連絡橋の建設費でお釣りが来ますよ。
しかし、東京にいる無責任な外野の意見としては、種子島空港よりも屋久島空港の方を拡張して欲しかったものですけどね。屋久島空港にジェット機が就航できるようになれば、確実に東京から直行便が就航しましたよ。そうすれば、観光客も大幅に増えて……って、屋久島の場合は寧ろ入域制限が必要ですかね(;´∀`)
とはいえ、種子島も決して観光コンテンツがゼロという事ではないのですから、ここは是非東京や大阪での観光セールスに勤しんで頂きたいものです。流石に屋久島のブランド力に追い付くのは難しいかも知れませんが、せめて奄美大島レベルの認知度になれば、待望のジェット機による本土直行便も就航するかも知れません。取り敢えず、地道にジェット機利用のチャーター便で実績を積み重ねていく事ですかね。それでも埒が明かなければ、政治力で羽田空港に離島枠を設定してもらうしかないのでしょうが。

しかし、次のイベント的な就航って何になるんだか……。一番近いのはYS-11のラストフライトですかね。
実は、これこそが麻生渡や末吉興一の思う壷なんですよ。レスの代わりに、過去ログを提示しておきます。
http://d.hatena.ne.jp/MayField/20051201#fishing
http://d.hatena.ne.jp/MayField/20060102#phantom
過去5年間だけでも、新北九州空港の建設を中止し、その事業正当性を見直す機会は何回もありました。しかし、そこで何等新北九州空港の需要予測を顧みる事なく、いざ完成してしまってから「つくっちゃったものは……」というのは、盗人猛々しいにも程があります。これでは、まるで「造った者勝ち」であり、公共事業の暴走を追認する事に他なりません。
別に、私は新福岡空港が必要だなどとは思っていません。しかし、新北九州空港の需要不足を穴埋めする為に福岡空港の利用者が不便を強いられる道理もありません。新北九州空港が需要予測を大幅に下回る実績しか出せないという事については、きちんとケジメを付けさせる必要があるでしょう。ここでなあなあの解決をしてしまうと、それこそ新福岡空港も建設が強行されてしまいますよ。
>騒音問題でAM7〜PM10の運用制限
他空港もこんなものです。航空大国アメリカでさえ、深夜・早朝便のシェアは全体の3%程度です。小牧からの移転で運用時間の縛りがなくなた中部でさえ、7時以前・21時以降の発着便は片手で数えるほどしかありません。
>発着枠は満杯
九州新幹線の開通や高速道路網の充実により、鹿児島線や宮崎線などで減便・撤退が相次いでいます。その分を東京線の機材縮小による増便で使っているだけですから、何となれば大型機に戻して便数を圧縮すれば事足ります。ちょっとくらい減便した所で、東京=福岡の便数は十分過ぎる程です。
>深夜便がNGということで貨物には不向き
元々、日本の航空貨物は殆どベリー輸送(旅客機の床下を利用した貨物輸送)で事足りています。一応、ANA佐賀便やギャラクシー北九州便なんてのはありますが、果たして1日に1往復や2往復の貨物便の為だけに海上空港を建設する必然性ってどれだけありますかね?
種子島新空港より難しい問題になるらしいですね。
以下、県知事の発言より。
・今の空港を別の場所に移すということになると、これはまず不可能
・海岸べりに張り付いている今の滑走路を拡張するとなれば、海の方にどちらに伸ばせるのか考えなければならない。それができるかどうかについては、なかなか技術的に難しいのではないか
屋久島はほとんどが山地で、空港を建てられるような平野は殆ど皆無ですからねぇ。地形の壁が技術的な壁にもなるのでしょうか。
↓「県知事の発言」ソース
http://www.pref.kagoshima.jp/home/kohoka/chiji/katarokai/H1701/200501b.html#8
ソース提供ありがとうございました。
屋久島空港周辺の地形図も見てみましたが、ここもやはり拡張には大規模な土木工事が必要になってしまいますね。しかも、現在地で計器着陸に必要な着陸帯幅300mを確保する事はほぼ不可能ですから、就航率の改善も余り見込めません。とはいえ、屋久島は国立公園であると同時に世界遺産でもありますから、新空港建設などとなれば新石垣空港以上に無責任な外野の反対意見ばかりが強くなるでしょうね。
取り敢えず、18万人しかいない現空港の実績を伸ばす事が第一なんですが、頼みの綱である鹿児島線は船舶との競争に晒されていますから、余り大幅な伸びというのも期待できませんね。東京や大阪への直行便を見込んで新空港に着手しようとしても、「どうせそんな需要予測は夢物語だ」などと批判されるのがオチです。環境ブサヨクの注目がなかった分、新種子島空港はラッキーでしたね。
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