パーフェクトフレンド / 野崎まど

パーフェクトフレンド (メディアワークス文庫 の 1-5)

「友達のいる人生はとても豊かだ」

主人公のさなかは不登校児童。
そんな彼女は小学四年生にしてすでに大学卒業の資格を得ている超・早熟天才少女であった。
学校で学ぶものなど何もないと考えていた彼女は担任から頼まれてやってきた理桜達と出会う。
4年連続クラス委員候補である理桜に『友達の必要性』を説かれた彼女は『友達』というものに興味をもつのであった。


野崎まど先生の新刊『パーフェクトフレンド』です。
面白かった。新刊が出るたびに唸らせてくれます。


「友達とはなんなのか?」という哲学的なテーマを綺麗にまとめた作品。
今回も登場するキャラ達が個性的で楽しく、特に理桜とさなかのやりとりがとても微笑ましかった。
前半はコメディチックに話が進んでいき、とこどころで笑わせてくれました。
理桜さんのツッコミが秀逸でいい味だしすぎ。


終盤は前半と一転してシリアスな展開に。
とあるシーンの描写が何の予兆もなくあっさりした描写だったため、
登場人物と同様に読んでいる私自身も呆然としました。


終盤のシーンが真実かどうかは物語中にも言及されているとおり証明できないですね。
ご都合主義かもしれないけど、私はハッピーエンドで良かったと思います。
さなかにかけがえの無い友達ができて本当に良かった。


次回もまた面白い作品を楽しみにしています。

追記:この作品を読み終えた後、[映]アムリタを持っている人は読み直してみて欲しい。





以下はネタバレ有りなので注意








この物語の主人公は最原最中。
アムリタのヒロインは最原最早。


もう気づいたと思いますが、たぶん彼女の娘なんでしょうね。
喋り方とかそっくり。
彼女ならあの大仕掛の魔法も使えてしまう。


今回も最後の最後ですごいものが仕掛けてありました。