ベイビー、グッドモーニング / 河野裕
「人は、魂は、きっと死よりも強固です」
死を直前に控えた人の前に現れる死神少女。
少女は澄んだ魂を回収するために、最期の一瞬に介入していく。
角川スニーカー文庫4月の新刊『ベイビー、グッドモーニング』です。
死神に死を宣告された人々が織り成す4つのやさしい物語。
人は自分の知らないところで、誰かに影響を与えていて、それは死んでもまた、消えずに残り、影響を与え続けていく。そんな繋がりを感じられる内容で、どの話も甲乙つけ難く、いい話でした。死を扱った話なのに読後感は爽やか。
最後にすべてがひとつにつながっていき、本書のタイトルの意味がわかって感動した。
この物語は本書だけで完結ということで、次はまた別作品を構想中らしいです。
それまでに『サクラダリセット』を読んでしまいたい。
次の物語も楽しみです。