魔法科高校の劣等生 5 夏休み編+1 / 佐島勤

魔法科高校の劣等生〈5〉夏休み編+1 (電撃文庫)

電撃文庫4月の新刊、『魔法科高校の劣等生』の5巻です。

短篇集で他の登場人物たちにもスポットが当たっていたはずなのに、一番記憶に残ったのは司波兄妹のイチャつきっぷり。普段よりもイチャついてるシーンが多かった気がする。ここぞとばかりに兄に甘える妹のシスコンっぷりをみたら、誰もが勘違いしちゃうなあ。

ここから先は個別の感想になります。

  • 夏の休日

「これってまるで……恋人と妹の板挟みの図ですね」

いつものメンバーで海に行くお話。
レオや幹比古も一緒にいったはずなのに、ハーレム状態の達也さん。流石です。
このエピソードは、ほのか回だったからしょうがないけど、幹比古と美月のふたりにも、スポットを当てて欲しかった。

  • 優等生の課外授業

「仕事で言ってるんじゃありません。僕は、知らぬフリをしたくないだけです」

一科生にも関わらず、今までいいところが無かった森崎くんが頑張るお話。
思っていた以上にキザなヤツで驚いた。
ボディガードとはいえ、あんなに派手に街中で魔法使いまくっていいんだろうか…。他の話では、魔法の使用は制限されると書かれていただけに、少し気になった。
助けた、あの子は今後も出てくるのかな。

  • アメリア・イン・ワンダーランド

「秘術ってね、秘密にしなきゃらならないから、『秘術』って言うのよ」

九校戦で登場した、明智英美にスポットを当てたお話。
次の『横浜騒乱』編でも活躍する十三束くんも登場。
二人の仲が今後どうなっていくか楽しみ。
秘密を知ったんだし、是非カップルになって欲しい。

「なら問題ない。俺にはジョージという有望な参謀がいるからな」

九校戦でライバルとして登場した、一条と吉祥寺にスポットを当てた話。
表題とは裏腹にどちらかというと二人の関係の方が怪しく感じた。
ロリコンじゃなくて××にしかみえない。

「お引き取り願おう」

達也と深雪の夏休みのある日の日常を描いた短編。
ふたりのイチャつきを邪魔する人たちがものの見事に撃退されていく様は流石。
あとがきを読むと、これでも甘さが足りないらしい…。

  • 会長選挙と女王さま

「逆に達也が生徒会長になってもいいんじゃない?」

次の巻に続く話だということもあってか、このエピソードが一番面白かった。
あれだけ、立候補を拒んでいたのに、あっさりと物で釣られてしまう中条先輩には笑った。
そして、選挙の結果も笑った。
達也への投票は全部女子からなんじゃないだろうか…。
司波兄妹の知名度の高さがあらためて実感できた話でした。


次は『横浜騒乱』編。
サブキャラ含めていろんな人たちが活躍する話なので、九校戦編と同じくらい好きなエピソード。
加筆修正がどの程度入るかも含めて、今から楽しみ。