Hatena::ブログ(Diary)

Danas je lep dan.

2009-03-20 夢に向かって,一歩ずつ歩こう

[]ホロコーストの基礎知識について

 これを読んで,何だか気の毒になってきた。

 私自身は、未だ明確に、自身を「修正主義者」だと考えているわけではないですが(「はてな村」では既にそうだと決め付けられていますが)、ルドルフも言うとおり、何十年も「ホロコースト正史」に何の疑いもなく生きてきました。ごく普通の生育暦です。ところが、そんな平和な常識を根底から覆す「修正主義」の学説に触れれば、「え? どういうこと?」と思って、好奇心が沸き起こり、その学説を夢中で読みふけったとしても、人間の好奇心のありようとして、いかにも自然だと思います。むしろ、自分が常識として知っていることを書いてある書物を夢中で読む人がいたら、ちょっと変わっているんじゃないでしょうか。むろん、「正史」と、それへの批判を、比較検討するのであれば、両者の見解を調べる必要があるのは自明です。

 でも、とりあえず、「修正主義」の学説が、好奇心をそそるので、そっちから読みます。幸いなことに「学問の自由」は、日本国憲法人権として保障されておりますしね。

 どっちから先に読むかはぁ……自由だああああっ、フリーダム!フリーダム!(痛

粛々と虎の尾を踏み続ける……orz - negative_dialektik はてな村出張所

 そうだよな。「ふつうの人びと」は,案外「ホロコースト正史」の正確な内容を知らないんだよな。「ヒトラーガス室ユダヤ人を殺しました」程度の認識しか持っていないひとが結構いるのかもしれない。そしてホロコースト・リヴィジョニストは,そういったひとたちに狙いを定める。

 三鷹自身、1年前の自分を思い出しながら書いているのですが、日本の世間一般のフツー人の「ホロコースト」に関する知識って「ヒトラーがガス室を使ってユダヤ人を虐殺した」と一行で言えてしまう程度なんですよね。その一行知識があっても「ホロコースト」という言葉を知らなかったりする。単に「第2次大戦中にそんなことがあった(らしい)」てなレベル。

 そんなフツー人に対して、ホロコースト否定者は、たとえばこんな風に囁きかけます。「知ってますか、ユダヤ人を殺したっていわてれるガス室など、実は存在しなかったんですよ」と。一番センセーショナルな主張を最初に掲げるのが、否定者の手口です。「何を馬鹿なことを」と思いつつ、今まで聞いたこともない「新見解」に興味をそそられる、というのがフツー人の反応でしょう。そこでレスポンスを返して、否定者との「論争」が始まる。でも、フツー人サイドの根拠は「読んだ本にそう書いてあった(ように記憶する)」てのがせいぜい。対して否定者は、物証の薄弱さ、証言の矛盾、「科学的鑑定」など、微に入り細をうがった「解説」を用意しています。フツー人はとうてい反論などできやしない。「論争」というよりも「講義」に近い状態で、フツー人の知識欲が旺盛ならば旺盛なだけ、乾いた土に水が滲み込むように、ホロコースト否定説が注ぎ込まれていきます。

http://www.ss.iij4u.or.jp/~mitaka/nizkor/66qa_mitaka.txt

 という事で,否定論に染まらないための簡易FAQのようなものを身の程知らずにも作ってみる。ぼくはドイツが専門ではないので,間違ってたら遠慮なく指摘して下さい。……べ,別にid:negative_dialektikのためにやってるんじゃないんだからねっ!

問.ホロコーストって何ですか?

 答.ホロコーストとは,ナチス・ドイツによるユダヤ人大虐殺を指します。

 なお,ナチのイデオロギーの犠牲になったのは,ユダヤ人だけではありません。ロマ(いわゆる「ジプシー」ですが,蔑称なので現在は使いません),ポーランド人などのスラヴ系民族,さらに障害者同性愛者なども,ナチの犠牲者です*1

問.ユダヤ人は全員がガス室で殺されたのですか?

 答.ユダヤ人の犠牲者は総計で600万人にのぼると言われます。そのうち,ガス室で殺されたのは一部です。また,ガス室にはツィクロンBでなく一酸化炭素ガスを用いるものもありましたから,ツィクロンBで殺された犠牲者はもっと少ないでしょう。要するに,ガス室がたとえ存在しなかったのだとしても,ホロコーストの存在は揺るぎません

 犠牲者の多くは,収容所・ゲットー内部や輸送中の劣悪な環境によって病死・餓死した人びとです。ナチが直接に手を下した訳ではありませんが,極度に不衛生な環境に放り込んでろくに食事も与えず労働させたのですから,普通はこれも虐殺の被害者と見なします。おそらく,日本の刑法でもこのような行為は殺人に該当するでしょう。

 また,東欧に進撃したナチの行動部隊(アインザッツグルッペン,Einsatzgruppen)によって多数のユダヤ人が射殺され,彼らが煽ったポグロム(民衆によるユダヤ人迫害)によっても多くのユダヤ人が犠牲になりました。彼らも,ホロコーストの犠牲者に含まれます。もともとガス室というのは,兵士がユダヤ人の射殺で心理的負担をおぼえるようになったので,より「人道的」な殺害方法として選択されたものです。

問.ホロコーストは,ヒトラーがユダヤ人を憎んだから起きたものですか?

 答.まず確認しておくと,ホロコーストの原因にはおおまかに分けて次の2つの説があります。

・意図派

・機能派

 前者は,ヒトラーなどナチ党中枢の,あるいはもっと広げて,社会全体に蔓延していた反ユダヤ主義を重視します。後者は,反ユダヤ主義の影響を認めますが,戦争による物資の欠乏の中で,緊急避難的措置としてホロコーストが行われたのだと主張します。

 つまり,「ゲルマン人スラヴ人>ユダヤ人≧ロマ」という階層構造があり,最も大事だとされたゲルマン人のための食糧を確保するために優先順位が下の人びとを「口減らし」するというのがホロコーストの構造なのだ,というのが機能派の理解です。また,優先順位が下の人びとの中でも「利用価値がある人びと」は強制労働に用いられました。ホロコーストとは,「人間の生命よりも効率を優先させる歯止めのない合理主義」の姿だ,といえるでしょう*2

問.絶滅計画があったなら,命令書がなければおかしいのでは?

 答.絶滅計画は,ひとつの体系だった政策として存在していたのではなく,むしろ戦況の悪化に伴う行き当たりばったり的な政策として遂行された,というのが機能派の理解です。最初から「絶滅」が企図されていたというよりも,事態の「累積的急進化」現象が起こったとみるのが妥当でしょう。第三帝国官僚機構は,無憲法状態の中で権力争いを激化させていました。

 なお,この立場からいうと,命令がヒトラーという肉体を通過したかどうかも,本質的にはどうでもいい事です。問題にされるべきは,そのような政策を導いた構造なのですから。

問.歴史修正主義もひとつの見解として尊重されるべきでは?

 答.ウソツキを尊重するのは,寛容でも何でもありません。ホロコースト否定論の主張は歴史学専門家からは歯牙にもかけられていないのです。あなたは,「原爆投下なんてなかった」という見解が尊重される事を望みますか?

問.ホロコーストを否定しただけで逮捕されるって,おかしくないですか?

 答.まずはじめに言っておくと,それとホロコーストの有無は無関係の問題です。

 さて,これについては意見が分かれるところです。言論の自由を,たとえそれがどのようなものであっても擁護すべし,と考えるひとはこれを批判するでしょう*3。また,弾圧する事で否定論者を「殉教者」に仕立て上げてしまうのではないか,という危惧から反対するひともいるでしょう(どちらかというと,ぼくはこの考えに近いです)。

 けれど,忘れないでいただきたいのは,ホロコースト否定というのは,何十年もかかって積み上げられてきた学問的成果と,虐殺された何百万という人びと,そしてその人びとの記憶を胸に刻み込んでいる関係者,すべてを踏み躙っているという事です。このような侮辱行為は,おそらく,日本の刑法でも名誉毀損罪に値するでしょう。それらを逐次訴えるか,一括して違法とするかというだけの違いです。*4

問.ホロコーストを免罪符パレスチナを侵略するイスラエルって外道じゃね?

 答.外道ですね。ナチに親族を殺害されたユダヤ人からも,イスラエルの民族浄化は批判されています。

祖母の死を、ガザにいるパレスチナの祖母たちを虐殺するイスラエル兵士の隠れ蓑にしないでください。現在のイスラエル政府は、パレスチナの人々に対する殺戮行為を正当化するために、ホロコーストにおけるユダヤ人虐殺に対し異教徒たちが抱き続けている罪の意識を冷酷かつ冷笑的に悪用しています。それは、ユダヤ人の命は貴重であるが、パレスチナ人の命は価値がないとする視点を暗黙に示唆しています。

http://groups.yahoo.co.jp/group/TUP-Bulletin/message/845

 殺人事件の被害者だからといって,無関係のひとを殺してはいけません。当たり前の事です。どうして新たな殺人を否定するのに,今の加害者がかつて被害者だった事を否定する必要があるのでしょうか?

問.なんか簡単すぎてつまらない。もっと詳しい否定論批判はないの?

 答.以下のサイトによく纏まっています。

 http://www.ss.iij4u.or.jp/~mitaka/nizkor/66qa_title.htm

 http://clinamen.ff.tku.ac.jp/Holocaust/

 http://homepage3.nifty.com/m_and_y/genron/holocaust/holocaust.htm

 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9B%E3%83%AD%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%88%E5%90%A6%E8%AA%8D#.E3.83.9B.E3.83.AD.E3.82.B3.E3.83.BC.E3.82.B9.E3.83.88.E5.90.A6.E8.AA.8D.E8.AB.96.E3.81.B8.E3.81.AE.E6.89.B9.E5.88.A4

 http://mltr.ganriki.net/faq08b.html

問.ホロコーストについてお勧めの本はありますか?

 答.概説書という事でしたら,

ホロコースト―ナチスによるユダヤ人大量殺戮の全貌 (中公新書)

ホロコースト―ナチスによるユダヤ人大量殺戮の全貌 (中公新書)

 がよく纏まっていて,手頃です。

 否定論批判の本でしたら,ぼくは未読なのですが,

 が有名ですね(ちなみに,ピエール・ヴィダル=ナケ〔石田靖夫訳〕『記憶の暗殺者たち』人文書院,1995は,よく言及されるのですが,欧州の否定論事情を知らないひとにとっては読みにくい本なので,あまりお勧めしません。著者の否定論批判の哲学は有益ですが)。

*1id:lovelovedog氏の指摘を受け,芝健介氏の著書を確認した上で記述を修正しました。id:noharra氏が参照しているのは修正後の文章です。紛らわしい事をしてしまい申し訳ありません。

*2:栗原優『ナチズムとユダヤ人絶滅政策――ホロコーストの起源と実態』(MINERVA西洋史ライブラリー19)ミネルヴァ書房,1997,p.84。

*3:この辺は,ヘイトスピーチをめぐる議論も参照。ヘイトスピーチは人を殺す - Danas je lep dan.

*4:指摘を受けて,不正確な記述を削除しました。指摘して下さった皆様に感謝します。

RASRAS 2009/03/20 18:54 トンデモ理論への対処は難しいですね。人文・社会系外の事例ですが、ヴェリコフスキのトンデモ天体理論本「衝突する宇宙」に専門家がそんな本を出版するなと抗議したら、逆効果でビリーバーが増えた…なんて話を読んだ記憶があります。
個人的には「歴史修正主義」という呼称も失敗と思います。前のコメントで主張する際の振る舞いについて私が言及したことは、トンデモを批判する際についても言えることと考えています。

通りすがり通りすがり 2009/03/20 19:18 「ホロコースト否定というのは,何十年もかかって積み上げられてきた学問的成果と,虐殺された何百万という人びと,そしてその人びとの記憶を胸に刻み込んでいる関係者,すべてを踏み躙っているという事です。このような侮辱行為は,おそらく,日本の刑法でも名誉毀損罪に値するでしょう。それらを逐次訴えるか,一括して違法とするかというだけの違いです。」

↑これに理解を示す人は少ないと思います。どういう論理なのかもう少し知りたいです

DocSeriDocSeri 2009/03/20 20:28 普通教科書では「ホロコースト=ナチスドイツによるユダヤ人虐殺」ぐらいには習いますよね。で、「それ以上のことを知らない」ならそれを鵜呑みにしておくべきで、本来は変な疑問の生じる余地はない筈なんです。
トンデモ理論に染まってしまう人というのは結局のところ単に学習が足りてないだけなんですが、妙にその自覚がない上に「自分が知らなかった→隠されていたに違いない→真実を知られると都合悪い権力の陰謀」みたいな謎理論に陥りがちなのが頭の痛いところ。

RASRAS 2009/03/20 21:31 >「歴史修正主義」という呼称も失敗と思います。
彼ら自身が用い始めた呼称だから、この記述は適切ではありませんでしたね。お詫びして訂正します。

munyuumunyuu 2009/03/20 21:50 >ホロコーストを免罪符にパレスチナを侵略する
イスラエル政府は、ホロコーストを免罪符にはしていませんよ。
自衛権を開戦理由にしていたはず。

ApemanApeman 2009/03/21 00:13 munyuuくんはまずちゃんと宿題を提出しようね。

シバイタロカ博士シバイタロカ博士 2009/03/21 02:42 はじめまして。はてなから参りました。
よくまとまっていて参考になりました。ありがとうございます。
生意気な上にソースが示せないながら、一つだけ、疑問があります。
「ナチス・ドイツ」は戦争末期の資源難の最中にも、強制収容所への鉄道を優先して建設していたという話を聞いたことがあります。ハンナ・アーレントの『全体主義の起源』あたりがネタ元だと思います。
「歯止めのない合理主義」の目的が、国家や「アーリア人」の存続ですらなく、
「劣等人種」を滅ぼすための効率的なシステム自体が目指されていたのがこわいと感じるのですが、いかがでしょうか。

plummetplummet 2009/03/21 04:50 >このような侮辱行為は,おそらく,日本の刑法でも名誉毀損罪に値するでしょう
ちと、ここんところが誤解を招きそうなので、名誉を毀損された被害者として、「個人」「法人」「諸団体」といった具体的な被害主体が必要だとは補足しておくべきでは、と思いました。「すべての関係者」的な、漠然とした大きな対象への罪としては、成立しないと思いますので( ゜Д゜) ぽこぺん。

greenTgreenT 2009/03/21 09:10 > このような侮辱行為は,おそらく,日本の刑法でも名誉毀損罪に値するでしょう。

すでに他の人もコメントしているようですが、この理屈が普通の人には理解しづらいので、もう少し補足が必要かと。さらにたとえ名誉毀損だとしても

> それらを逐次訴えるか,一括して違法とするかというだけの違いです。

こんな大雑把な手続きで人の行動を違法と判断していいの?って疑問は残ります。

他の項目に関してはとても理解できます。

deep_onedeep_one 2009/03/21 11:31 例えて言うと、原爆で実際に何人の人が死んだか?と言う議論すら認めないというのが、今のヨーロッパにおけるリビジョニスト弾圧の姿なのですが。(その結果、増えるのか減るのかも関係なく、調査することすら認められません。)

リビジョニストというのは「否定論」を唱える人だけではなく、もっと広い意味の言葉です。

個人的には「歴史から学ぶ」ことすら否定するような今のヨーロッパのリビジョニスト弾圧には否定的です。

deep_onedeep_one 2009/03/21 11:50 日本で言うとちょうど「南京大虐殺での死者数」の問題と同じだと表現するのが正しいと気付いた。

なんの検証もなくどんどん死者数が増えていって、そんなに死んだのか?と反論すると歴史修正主義として叩かれます。

久間知毅久間知毅 2009/03/21 12:43 >deep_one さん
横レス失礼します。

>なんの検証もなくどんどん死者数が増えていって、そんなに死んだのか?と反論すると歴史修正主義として叩かれます。

秦郁彦氏や笠原十九司氏らは、資料を基にして4万だ、とか10万から20万だという説をとっていますが、歴史修正主義者とは言われませんよ。
ここでの「歴史修正主義」とは、歴史学における「修正主義者(リビジョニスト)」とは違い、一般的な意味の(あなたの言うところの「否定論」)歴史修正主義です。

deep_onedeep_one 2009/03/21 13:10 多分、このブログを書いている人は全般においてそういうつもりで書いているのでしょうが、殊にホロコーストに関する「修正主義」については、ヨーロッパにおける政治的背景もあり、考え方が異なると言うことです。

おそらく、中国に行って南京大虐殺の死者数を少なく見積もると、「(否定的)歴史修正主義者」として政治的に叩かれるでしょう。

deep_onedeep_one 2009/03/21 13:36 ちなみに、「ホロコーストの死者を少なく見積もる」だけでもヨーロッパでは実際に「歴史修正主義者」として叩かれます。

gingin1234gingin1234 2009/03/21 15:13 > 「ホロコースト否定というのは,何十年もかかって積み上げられてきた学問的成果と,虐殺された何百万という人びと,そしてその人びとの記憶を胸に刻み込んでいる関係者,すべてを踏み躙っているという事です。このような侮辱行為は,おそらく,日本の刑法でも名誉毀損罪に値するでしょう。それらを逐次訴えるか,一括して違法とするかというだけの違いです。」


なら、日本を守るために命をかけた日本軍人を、「全員屑だった」と罵るネット左翼も全員名誉毀損で逮捕してください。
よろしく。

gingin1234gingin1234 2009/03/21 15:17 ああ、それと「日本は○○だから駄目なんだ」というのは国家侮辱罪になりますよね。逮捕してください。
あと、「日本人は○○だ」と決めつけるのは、民族にたいする偏見を助長する行為なので逮捕してください。
んじゃ、よろぴくねー。

lil-greenlil-green 2009/03/21 15:27 〉gingin1234
「虐殺をされた側」を非難する歴史修正主義者と、「虐殺をした側」を非難する者を同等に扱うべき、なんて理屈をよく思いつきますね。
「虐殺された悲惨な過去」を(無理がある史料定義で)修正して「虐殺ではなかった」とすることの意味を考えれば、「虐殺を行った組織・構造」を「日本を守るため」と美化することの非人道性もわかるんじゃないですか?
「組織的虐殺」が「日本を守るため」にどう機能したんですかね?ネット右翼の皆様の「犯罪的愛国活動」と同様、「組織的虐殺」も犯罪行為ですし、弁護される理由もないでしょうね。

lil-greenlil-green 2009/03/21 15:30 gingin1234はどうも行き過ぎた法治国家がお好みのようですね。
彼のような人間には、自由が保障されている日本は住みにくいでしょうね。早く出て行ってくれ、と。

名無しの通りすがり名無しの通りすがり 2009/03/21 18:57 差別意識は今でこそ問題視されていますが、当時は欧米を中心に白人が一番上であり、有色人種への植民地支配もなされていました。また肌の色でそんな差別もあるのですから、他の差別もあった事でしょうし(当時は問題となっていなかったでしょうが)、ホロコーストはあったかと思います。
ところで、例えばアメリカでしたら、ナチのユダヤ人虐殺にばかり焦点を当て(自国の問題を棚に上げて)ているのはとても問題だと思います。日本だから現在のドイツの人は当事者でないし…と割り切りますが、根に持つお隣さんなどはどう思っているんでしょう。他国だから興味がなさそうな気もしますが。
最近では「オーストラリア」の捏造も酷かったそうですしね。オーストラリアを侵略し、先住民族であるアボリジニを虐殺したのは白人でなく日本軍なんだそうです…。

名無しの通りすがり名無しの通りすがり 2009/03/21 19:04 >「オーストラリア」
映画の事です。両親は戦後まもなくの生まれですが、「当時のオーストラリアは白人が攻め入っていて、日本人が入る猶予は全くなかった。当時の人間にしてみれば、そんな事はあり得ないと、嘘だと見抜く。」と言っていましたが、教科書がフワッとしていたり、社会が苦手だったりした自分にとっては再認識するいい機会でした。

MukkeMukke 2009/03/22 01:04 RASさん>
>ヴェリコフスキのトンデモ天体理論本「衝突する宇宙」に専門家がそんな本を出版するなと抗議したら、逆効果でビリーバーが増えた
そっ,それはひょっとして小松左京の短編「夜が明けたら」の元ネタですかっ!? まあ,安易な反権威主義みたいなものがあるのかもしれないですねぇ。

通りすがり>
plummetさん>
greenTさん>
ご指摘有り難うございます。問題の箇所は,筆が滑りました。特定個人を指して「ウソツキ」と言っているならともかく(東中野裁判のように),この場合は相手が漠然としているので訴追の対象にはならなさそうですね。否定論をさんざん批判しておきながら,お恥ずかしい限りです。

DocSeriさん>
>「それ以上のことを知らない」ならそれを鵜呑みにしておくべき
まあ,知的好奇心はわからないでもないというかよくわかるのですが,明らかにおかしいって気付いて欲しいものです……

>「自分が知らなかった→隠されていたに違いない→真実を知られると都合悪い権力の陰謀」みたいな謎理論
どうすればこういう理論に行き着けるのか,非常に興味がありますね。

munyuu>
>イスラエル政府は、ホロコーストを免罪符にはしていませんよ
んーと,ここで言ってるのはそういうことじゃなくて,国際社会がイスラエル批判に及び腰な理由の一端にはホロコーストの罪悪感があるんじゃないかとか,ホロコーストがイスラエルのトラウマになってるんじゃないかとか,そういう事を指すのね。逐語解釈はやめよう。

シバイタロカ博士さん>
はじめまして。

>「ナチス・ドイツ」は戦争末期の資源難の最中にも、強制収容所への鉄道を優先して建設していたという話を聞いたことがあります
それについては,ぼくの方でも把握していないので申し訳ないですが答えようがありません。

deep_oneさん>
>例えて言うと、原爆で実際に何人の人が死んだか?と言う議論すら認めないというのが、今のヨーロッパにおけるリビジョニスト弾圧の姿なのですが
そんな「弾圧」は聞いた事がないんですが,ソースをお願いできますか?

>なんの検証もなくどんどん死者数が増えていって
南京事件の被害者数は,「どんどん増えていって」なんかいません。
http://wiki.livedoor.jp/nankingfaq/d/%c8%ef%b3%b2%bc%d4%bf%f4%a4%ac%c7%af%a1%b9%c1%fd%a4%a8%a4%c6%a4%a4%a4%eb%a4%c8%a4%a4%a4%a6%a4%ce%a4%cf%a5%c7%a5%de

久間知毅さん>
うーん。それも何かピントがずれているような。問題が矮小化にあるってのは同意ですが。

gingin1234>
春ですね。

lil-greenさん>
レス有り難うございます。ただ,失礼ですがああいう手合いにまともな反論をしてやる必要などないように思います。

名無しの通りすがり>
>例えばアメリカでしたら、ナチのユダヤ人虐殺にばかり焦点を当て(自国の問題を棚に上げて)ているのはとても問題だと思います
確かにアメリカの黒人政策やネイティヴ・アメリカン政策は酷いものだったし,償いは不十分なようにも思いますが……

plummetplummet 2009/03/22 02:51 >ネイティブ・アメリカン

そういえばなんかのニュース記事@ネットで、そうした先住民族にカジノを経営できる優越的な権利を与えている、とかいうどっかの州のことを読んだことがあった。こっちでよく言う『逆差別』『差別利権』にも繋がっていこうかという話だな、と思いながら読んだ記憶が。

gokinozaurusugokinozaurusu 2009/03/22 05:13 >DocSeriさん
>「ホロコースト=ナチスドイツによるユダヤ人虐殺」ぐらいには習いますよね。で、「それ以上のことを知らない」ならそれを鵜呑みにしておくべきで
それぐらいしか習わない、というのも問題だと思います。
あと習うべきはリテラシー、ですかね……。

それと、「鵜呑みにしておくべき」、というのも「無知は力である」みたいで私としては若干情けないなー、と思います。
今は知らなくても、もし何かの節に話題になって、その日のうちに調べたい、というような場合も誠実な史料に当たれればいいんですが、ぐぐると結構否定論が上位にありますね……。この記事が16番目にきているのはいいことだと思います。

自分は同じ愚は犯さない、というような確信は持たないように気をつけたいものです。

gokinozaurusugokinozaurusu 2009/03/22 05:30 >gingin1234さん
皮肉のつもりなんでしょうけど、すべて存在しません。
少なくとも、おそらくこの場には。

>日本を守るために命をかけた日本軍人を、「全員屑だった」と罵るネット左翼
「全員」「屑だった」とするような言説には未だかつてであったことがありません。
これは韓国人を「全員」「屑」と言い切っているコメントがないのと同様です(これは日本を擁護する親日的韓国人や帰化人がいるから、というのもあるんでしょうけど)。
まあそんなものと比較する以前に普通、批判されるのはシステムや首謀者の犯罪行為(首謀者個人ですらありません)、もしくはそれらを被害者を無視して擁護する行為です。
やむをえなく、もしくはその場のシステムにより、虐殺や戦争行為に荷担しなければならなかった個人は多くの場合批判されていません。

>「日本は○○だから駄目なんだ」=国家侮辱罪
>「日本人は○○だ」=民族にたいする偏見を助長する行為
日本は今のところそのようなものを犯罪として罰する法律はないようです。
そもそもそんなこと言ってる人もいませんけど。ここには。

gokinozaurusugokinozaurusu 2009/03/22 05:34 Mukkeさんのコメントを無視して反論してしまい、申し訳ありません。
ただせっかく書いてしまったので可能であれば残しておいてもいいですかね?
目障りであればこのコメントと一緒に消しちゃってください。

風小僧風小僧 2009/03/22 10:59 >そういえばなんかのニュース記事@ネットで、そうした先住民族にカジノを経営できる優越的な権利を与えている、とかいうどっかの州のことを読んだことがあった。

先住民族の部族政府が自治権を行使してカジノ経営をしているということ。
カジノで得た収入を部族社会に還元する部族政府とそれを州税として徴収したい州政府とはむしろ対立している。

MukkeMukke 2009/03/22 21:19 plummetさん>
風小僧さん>
アメリカは未だに先住民社会が根強く残っていますから,そういう事も起こり得るのでしょうね。

gokinozaurusuさん>
>あと習うべきはリテラシー
そうなんですよね。最悪,「専門家の言うことを鵜呑みにしておけ」と言われても,どれが信頼に足る専門家か判別できなかったら意味がない訳で。

>やむをえなく、もしくはその場のシステムにより
ただ,これらについては,
http://d.hatena.ne.jp/Mukke/20081030/1225374879
というような批判も存在することは申し添えておきます。

>反論してしまい、申し訳ありません
別に構いませんが,徒労だと思いますよ。

deep_onedeep_one 2009/03/23 08:51 死者数の規模やガス室の有無についての疑問を呈した人が投獄されていると言う話はこの件の引用元記事で何度か触れられている歴史的修正主義研究会のサイトの記事でも取り上げられているようですが、今サイトを見つけられる中でそのことについてはっきりと書かれているのは以下のサイトです。

http://tanakanews.com/f1220holocaust.htm

「EUでは、欧州議会のフランス人の極右議員が「私はガス室がなかったとは思わないが、私は専門家ではない(ので結論を出せない)。この件は、歴史家たちに議論させてみるべきだと思う」と昨年10月に発言した件をめぐり、議員としての不逮捕特権を解かれ、起訴されそうになっている。つまり欧州では、ホロコーストの事実性を検証の対象にしようと呼びかけること自体が禁じられている。」



以前、なにかの記事で日経あたりの個人コラムにも載っていたと思うのですが、残念ながら見つけられませんでした。

deep_onedeep_one 2009/03/23 08:58 南京大虐殺の死者数については「増えている」と言うより「定説が変わっている」のですね。勉強になりました。

風小僧風小僧 2009/03/23 23:24 >「私はガス室がなかったとは思わないが、私は専門家ではない(ので結論を出せない)。この件は、歴史家たちに議論させてみるべきだと思う」

というのは「私はガス室の存在には疑問をもっている」という意味のカルトな発言であって「原爆で実際に何人の人が死んだか?」というような話ではない。

deep_onedeep_one 2009/03/24 00:50 前述の記事の引用元を調べました。

http://www.ejpress.org/article/news/4327

発言者はBruno Gollnisch

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%8E%E3%83%BB%E3%82%B4%E3%83%AB%E3%83%8B%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A5

Wikipediaでは大学で行った別の発言で起訴された件が書かれています。


ところで、「ガス室の存在に疑問を持つ」というのはナチスによるユダヤ人迫害を論じるについて本質的なことでしょうか?

そもそも「ガス室はなかった」という主張は、「自分が収容されていた収容所にはガス室はなかったのにあったことになっている」ということを、元レジスタンスで戦後に叙勲された人物が言い始めたことが発端とされています。ナチス擁護のためのものではありません。


どちらの記事でも発言者はナチスによって数十万から数百万のユダヤ人が殺されたことや、ナチスの人道的罪を事実として認めています。その上で犠牲者数の調査やガス室の有無について検証するべきであると主張しています。

しかしながら、Wikipediaで言及されているゲソー法(歴史記憶法、と言った方が通りがいいらしい)によってそれらの行為は許されません。

歴史記憶法については、朝日新聞で記事になったことがあったらしく、それについて書かれた記事がいくつか見つかります。

http://plaza.rakuten.co.jp/1492colon/diary/200702040001/


私としては、「定説が正しいか間違っているかを検証することを違法とする」ような法律が正しいものとは思えません。


本来なら助成金でも出して研究を推奨するべきたぐいの事ではないでしょうか?

MukkeMukke 2009/03/24 23:14 deep_oneさん>
田中宇はダメでしょう……

>「私はガス室がなかったとは思わないが、私は専門家ではない(ので結論を出せない)。この件は、歴史家たちに議論させてみるべきだと思う」
いや,歴史家どうしの議論ではとっくの昔にガス室は「前提」になってるんで。この言葉はどう考えても否定論者に与したものでしかありません。「私は原爆がなかったとは思わないが,歴史家に議論させてみるべきだ」とアメリカの共和党議員が言い出したらどう思いますか?

>南京大虐殺の死者数については「増えている」と言うより「定説が変わっている」のですね
いやそうじゃなく。年々増えてるんじゃなくてどの数字も終戦直後には出揃ってましたよ,というのがあのFAQの趣旨ですよ,多分。

>「定説が正しいか間違っているかを検証することを違法とする」ような法律が正しいものとは思えません
だってその「定説」って,よほどのことがないかぎり覆りませんよ? まああなたの論理を敷衍すれば,原爆投下や東京大空襲の真偽を検証する研究にも公費が投じられてしかるべき,ということになるのかもしれませんが。前近代史と近現代史は違うんですよ?

風小僧さん>
普通に考えればそうなりますよね。

風小僧風小僧 2009/03/24 23:22 >どちらの記事でも発言者はナチスによって数十万から数百万のユダヤ人が殺されたことや、ナチスの人道的罪を事実として認めています。その上で犠牲者数の調査やガス室の有無について検証するべきであると主張しています。

ガス室の存在に疑問を呈しているようなカルトな人間がそんなことを言っても無駄。まったく信用できない。
そもそもカルトな人間にまともな「犠牲者数の調査」などできるわけがない。「ガス室の有無」などまったくの論外。
無理・無駄・無意味の三拍子がそろっている。

>私としては、「定説が正しいか間違っているかを検証することを違法とする」ような法律が正しいものとは思えません。

えっ?「定説」?そういう趣旨の法律ではない。何か勘違いしているよ。

MukkeMukke 2009/03/24 23:30 風小僧さん>
「ナチが非人道的だったのは認めるが」という部分後退に付き合ってられませんよね。

deep_onedeep_one 2009/03/25 12:00 歴史記憶法が「植民地主義を一部正当化している」として論争になり、条文が変更された事を思い浮かべれば、この法律が「定説を法律で決定すること」になってしまっていることが分かります。(制定の意図がそうではなかったことは察せられますが。)

http://plaza.rakuten.co.jp/1492colon/diary/200702040001/
に載っている反対派の意見と同じです

ApemanApeman 2009/03/25 12:37 >歴史記憶法が「植民地主義を一部正当化している」として論争になり、条文が変更された事

それはゲソー法じゃなくて帰還者援護法(第4条)のことじゃないんですか?

>本来なら助成金でも出して研究を推奨するべきたぐいの事ではないでしょうか?

これまでにどれほどの研究の積み重ねがあるかをご存知であれば、こういう発想は出てこないはずなんですけどね。現に、ホロコーストについては多くの研究がなされてきたのです。そしてその結果としていわゆる「通説」も書き換えられてきたわけですが、その過程で「実はホロコーストはなかった」といった結論に至る可能性などはみあたらなかったのです。また、戦争を体験したヨーロッパの人びとにとっては、“ユダヤ系の隣人が連れ去られ、帰ってこなかった”といった実体験に基づくリアリティを有した事柄なのです。「あったか、なかったか」などという研究に助成金を出すというのは、特許庁に対して「永久機関の発明についても丁寧に審査せよ」と言うようなもので。
「よく調べてみたら実はなかったという結論になるかもしれないから」という理由でもってホロコースト否定論への刑事罰に反対してもそうした法をもつ国の世論は動きませんよ。

deep_onedeep_one 2009/03/25 12:50 リンク先の記事を読んでもらっているのか疑問になります。

法律でどういう考え方が正しくてどういう考え方が間違っている、と決めるというのは、方法論として戦前の日本やナチスがやっていた事と同じだ、ということです。(レッドパージや文化大革命、あらゆる思想警察的行為も同じだと思います。)

たまたま今は正しいと思える内容が規定されているから問題がないように思うのでしょうが、極右政党が政権を取り、議会で「ナチスの戦争犯罪を問うことは違法」と決定する可能性まで考えれば、「そのような法律を制定すること自体が間違っている」という理論を主張せざるを得ない、ということです。

おそらく、引用元の意見も本来そういう物だと思われます。


帰還者援護法と混ざっているのでは…という点については、混ざっているかもしれません。

deep_onedeep_one 2009/03/25 13:05 裏付けを探しているのですが、見つかる資料が少なすぎて「歴史記憶法」がどの法律群を指すのかを示したものが見つかりません。

ゲソー法は複数ある「歴史記憶法」の一つに過ぎません。(罰則規定があるのはゲソー法だけだ、という記述はよく見つかります。)

deep_onedeep_one 2009/03/25 17:54 どうやら問題の法律は歴史記憶法の一つに数えられているようです。

風小僧風小僧 2009/03/25 21:46 >「ナチが非人道的だったのは認めるが」という部分後退に付き合ってられませんよね。

 その通り。前段部分にはほとんど意味はありません。後段を通すために柔らかい前段をもってくるというのはよくあることです。

>法律でどういう考え方が正しくてどういう考え方が間違っている、と決めるというのは、方法論として戦前の日本やナチスがやっていた事と同じだ、ということです。

くどい、というか鈍いな。法律云々以前に歴史学ではガス室の有無なんぞとっくにケリがついている、というMukke氏やApeman氏の書き込みが読めないかね?ガス室の有無に疑問を抱くような歴史学者は存在しない。疑問をもつのは素人だけ。

>たまたま今は正しいと思える内容が規定されているから問題がないように思うのでしょうが、極右政党が政権を取り、議会で「ナチスの戦争犯罪を問うことは違法」と決定する可能性まで考えれば、「そのような法律を制定すること自体が間違っている」という理論を主張せざるを得ない、ということです。

繰り返すが政治がどうのこうの言う以前に歴史学者でガス室の有無を問うような人間はいないという現実をよくかみ締めてくれ。
ガス室の有無を問題にするのはカルトな素人だけ。

>裏付けを探しているのですが、見つかる資料が少なすぎて「歴史記憶法」がどの法律群を指すのかを示したものが見つかりません。

結局、批判の対象にしている法律についてよくわかっていない、ということか?

MukkeMukke 2009/03/26 00:45 deep_oneさん>
>法律でどういう考え方が正しくてどういう考え方が間違っている、と決めるというのは、方法論として戦前の日本やナチスがやっていた事と同じだ、ということです
ええ,そうかもしれませんね。で,それが何か? ホロコーストの有無と刑事罰への賛否は別の問題です。

Apemanさん>
法律についてはあまり詳しくないので,助かります。

>戦争を体験したヨーロッパの人びとにとっては、“ユダヤ系の隣人が連れ去られ、帰ってこなかった”といった実体験に基づくリアリティを有した事柄
このリアリティがあるからこそ刑事罰が与えられるようになっている訳で,確かに刑事罰というのは「行きすぎ」なのかもしれませんが,そういう法律が通過する背景を考えてくれ,と言いたいですね。

風小僧さん>
deep_oneさんが何を批判したいのかがよくわからなくなってきました。

deep_onedeep_one 2009/03/26 18:29 そうですね。色々拡散してしまいました。

一言で言うと、「思想信条の自由、表現の自由はいかなる場合でも保証されなければならない」と言うことです。

MukkeMukke 2009/03/26 23:55 deep_oneさん>
それに関しては,註で触れたヘイトスピーチ関連の議論を参照して下さい。その立場は尊いものだと思います。

ApemanApeman 2009/03/27 11:41 deep_oneさん

フランスでもドイツでももちろん「思想信条の自由、表現の自由」に対する問題意識はあるのです。この点を無視して軽々しく法規制をしてしまったわけではないこと、ドイツはもちろんのことフランスにも”ユダヤ人狩り”に協力したという暗い過去があり、それだけの重みを背負った決断であったことは、この問題を論じるうえで欠かせない前提です。
なお、刑法第230条は「学問研究」という枠組みの中でなされた(あるいはそれを装った)表現であっても無際限に保護されるわけではないこと、それが日本国憲法に反するとはされていないことを示しています。ホロコースト否定論禁止法よりも保護法益が具体的であるといった違いはありますが。

MukkeMukke 2009/03/29 22:35 Apemanさん>
>それだけの重みを背負った決断であったこと
リヴィジョニストはこの辺りの文脈を考慮しないので困りますよね。

刑法のくだりは初耳です。ご教示いただき感謝します。

deep_onedeep_one 2009/03/31 13:20 本題とあまり関係ないのでおいておこうと思ったのですが、「刑法230条 名誉毀損」は「表現の自由」を規制しているわけではありません。

名誉毀損が法律としてあるという事は、「表現の自由」として保証された権利の行使の結果としてその内容について責任を問われる場合があるという事です。したがって、「表現の自由」自体は確保されています。また、名誉毀損に当たるかどうかについては個別に法廷(司法)で争われるのであって、政府がきめるわけではありません。(三権分立を忘れないで下さい。)

翻って、ゲソー法の場合、「ゲソー法」に違反しているとして法廷で争う場合、争点は「法に違反しているか」であり、その法を決めたのは「政府の判断」です。これはすなわち「政府の判断に逆らう事が違法」とするものです。(名誉毀損の場合、「事実と異なっている事」が根拠となります。)かつてその論法によって全体主義による統制が行われたことから、そのような法律が存在する事自体に疑問を持つ反対派が出てきているわけです。


なお、「表現の自由」が制限されている例としては、猥褻図画等があげられます。

ApemanApeman 2009/03/31 20:43 思い込みでいい加減なことを言わないで下さい。

>名誉毀損が法律としてあるという事は、「表現の自由」として保証された権利の行使の結果としてその内容について責任を問われる場合があるという事です。したがって、「表現の自由」自体は確保されています。

そんな理屈が通るなら、ドイツやフランスにおいても同じことが言えます。ホロコーストについて好きなことを語る自由はある。ただしその内容について責任を問われる場合がある、と。
名誉毀損やプライバシーの暴露などはある人間の「表現の自由」と別の人間の人格権やプライバシー権が衝突する事例であり、このような場合には表現の自由は内在的制約を受ける(憲法12条)というのが通説であり、実務上もそう運用されています。(もちろん、人格権の方も表現の自由を著しく損なう場合には制約を受けます。)

>個別に法廷(司法)で争われるのであって、政府がきめるわけではありません。

ホロコースト否認に対する刑事罰だってこれは同じことです。まさかフランスやドイツでは「刑事罰」を政府が科すことができる、とお考えなわけではないですよね?

>翻って、ゲソー法の場合、「ゲソー法」に違反しているとして法廷で争う場合、争点は「法に違反しているか」であり、その法を決めたのは「政府の判断」です。

二重に間違っています。争点が「法に違反しているか」どうかであるのは日本の刑法230条違反で起訴された場合だって同じです。当たり前じゃないですか。そして「法を決めたのは」フランスでもドイツでも日本でも議会です。「三権分立を忘れないで下さい」!!

>名誉毀損の場合、「事実と異なっている事」が根拠となります。

これも間違いです。刑法230条は 公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者に「その事実の有無にかかわらず」3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金を科しています。ただし表現の自由と人格権との衝突を調整するために、公共性、公益性、真実性(ないし真実相当性)のすべてが立証された場合にのみこれを処罰しない、とされているだけです。たとえ適示された事実が真実であっても、公共性か公益性のどちらかが認められなければ有罪になりえます。

私が言いたいのは次の2点です。
・この日本社会でも、そしてすべての文明社会において、「表現の自由」はいかなる制約も被らない絶対的な自由ではないこと。あたかも「表現の自由が無制約に認められている日本/表現の自由に制約のある仏・独」であるかのように語るのは事実認識として間違っていること。
・フランスにせよドイツにせよ決してお気軽にホロコースト否認を違法化したのではないのであって、その決断の重みを理解しない批判は意味がない、ということ。

deep_onedeep_one 2009/04/01 21:16 個人に関する名誉毀損について認識が誤っていた事は完全に認めます。個人の問題については余り気にした事がありませんから誤認していました。



ただし、名誉毀損について「内容が実態に照らして名誉毀損に当たるかどうか(内容は社会的評価を害するか、免責されるべきか否か)を司法の裁量で裁く」という表現に変わるだけで、前回の主張の内容自体は特に変えません。

「名誉毀損もゲソー法も同じ」という論理は受け入れられません。ゲソー法は法律の内容自体に「個別の思想信条に関わる政府の価値判断」が含まれているからです。ゲソー法に違反するかどうかという裁判はこの「個別の思想信条に関わる政府の価値判断」を前提として受け入れて行われる事になります。(法律が違憲である、という裁判ではなく、法律に違反するかという裁判だからです。)

この点が名誉毀損の場合との違いだと思います。



私の立場は以前に書いたとおり「表現の自由は絶対的であるべきである」であり、この問題において「フランスやドイツの立法が許容されている範囲を超えた規制になりつつある」のではないかという事です。


また、一般に「決断が重かった」という事は「決断が間違っている」という批判と関係しないと考えます。重大な決断であればあるほどそれを誤ったときの問題は大きく、批判批評もそれだけ活発に行われなければなりません。特にゲソー法等については当のフランス国内でも同じ論理で反対論が存在していることも考え合わせ、批判をひかえる理由にはならないでしょう。

ApemanApeman 2009/04/01 21:46 >「名誉毀損もゲソー法も同じ」という論理は受け入れられません。

そんなことは言っていません。2009/03/27 11:41のコメントで「ホロコースト否定論禁止法よりも保護法益が具体的であるといった違いはありますが。」と書いておいたはずです。私が指摘しているのは、「表現の自由は絶対的である」ような国家は現実には存在しないし、その事実は「表現の自由は絶対的であるべきである」という主張の限界を示唆しているはずだ、ということです。

>重大な決断であればあるほどそれを誤ったときの問題は大きく、批判批評もそれだけ活発に行われなければなりません。

日本では例えば「セブンティーン」第2部や「風流夢譚」を普通の書店で買って読むことができません。前者はノーベル賞作家の作品であるにもかかわらず。また南京事件から70年となる2007年前後に南京事件を題材として製作された映画のうち、中国映画が日本で劇場公開されなかったのはまだしも、アメリカ映画 " Nanking" や独仏中映画 "John Rabe" ですら日本では一般公開されませんでした(少なくともこれまでのところ)。私が「その決断の重みを理解」すべきだと言うのは、このような日本の現状をこそまず我々は考えるべきではないのか? と思うからです。

deep_onedeep_one 2009/04/02 10:48 前段の
>そんなことは言っていません。
については、以前のコメント、

>二重に間違っています。争点が「法に違反しているか」どうかであるのは日本の刑法230条違反で起訴された場合だって同じです。当たり前じゃないですか。

についてです。


後段については、少なくとも日本にはそれについて定められた法律はありません。
また、「我々には他にやる事がある」というのは今回の議論の結論とは無関係です。

ちわわ主義ちわわ主義 2009/11/12 16:35 名誉毀損云々以外は納得、でも歴史検証自体を法規制するのはフツーに言論弾圧では?
被害者(の精神的苦痛)をダシに聖域化して「口答えはするな」なんてジャイアンみたい。

本旨と無関係のもあるけど、どっかのブログで見つけた意見↓
・ソ連勢力域での行方不明者数>>>ホロコースト犠牲者
・「当時の欧米諸国は見てみぬふり。日本だけが私たちを助けてくれた」by ユダヤ人 日ユ同祖論者
・ホロコーストや南京虐殺は、原爆やシベリア抑留を矮小化するための外交カード

互いに立場は違っても、無用の疑念を晴らすには徹底的に調べなきゃ。

MukkeMukke 2009/11/12 19:14 ちわわ主義さん>
>名誉毀損云々以外は
その名誉毀損ってのも,僕は取り下げたわけですが……

>歴史検証自体を法規制するのはフツーに言論弾圧では?
うーん,正直僕もあんまり法規制っていうやり口は好きになれないです。ピエール・ノラ辺りも反対してた気がするし。でも一方では,ホロコーストは覆しようのない事実だという歴史学的な知見があって,もう一方ではその確実にあった事件を「なかった」と言い張り被害者をウソツキ呼ばわりする連中の存在があるわけです。あとは個々人が何を重視するかの問題ですね。

>・ソ連勢力域での行方不明者数>>>ホロコースト犠牲者
? それが事実だったとして,だから何ですか?

>日本だけが私たちを助けてくれた
悪質なデマですね……日本だって他の欧米諸国に負けず劣らずユダヤ人に冷たかったですよ。そもそも杉原千畝は命令違反を承知でヴィザを発給してます。また,杉原に「通過ヴィザ」を発給するという手法を教唆したのはオランダの外交官です。歴史に目を背けた戯言ですね,その意見は。

>ホロコーストや南京虐殺は、原爆やシベリア抑留を矮小化するための外交カード
嘘ですね。そもそもアメリカは原爆を投下したことを必然的なものだったと主張しているわけで,矮小化する動機が存在しません。ソ連に関して言えば,こちらも同じくドイツ人や日本人の抑留を矮小化する理由がない。だってソ連の考えからいけば別に悪いことでもなんでもないから。だいたい両方とも戦時中から報告されてきた事件であって,たとえば西独なんかでは戦後一貫してナチの犯罪を裁くということをやってるわけです。イスラエルの大統領を国会に呼んだりもしてるし,そんなドイツに対してホロコーストは外交カードには中々成り得ない。東独に関してはそもそもソ連の衛星国です。ちょっと考えればわかるようなことじゃないですか。徹底的に調べろだの何だのと言う前に歴史の本を読んでください。

消印所沢消印所沢 2010/10/29 00:13  アイヌ関連過去ログ回収の途中ですが,ここのホロコーストQ&Aも,ついでに転載させていただいてよろしいでしょうか?

MukkeMukke 2010/10/31 00:08 消印所沢さん>
この程度の内容でよろしければ,どんどん転載していただいて結構です。というか,消印所沢さんがあのFAQで使用する限りにおいて,僕がはてなで書いた内容はすべて事後承諾で転載していただいて構いません(どうしても転載してほしくないものが含まれていたら,その都度お伝えしますので)。

消印所沢消印所沢 2010/10/31 22:39  ありがとうございます.
 大いに助かります.

 では,まずストパンの「パンツ?」論争から(うそ)

MukkeMukke 2010/11/12 23:29 消印所沢さん>
貴兄のサイトには色々なことを勉強させていただきましたから,少しでもお役に立てるのならば嬉しいです。

>では,まずストパンの「パンツ?」論争から
いいですね! 是非そうしてください!(え

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