しりとり式ライブ手帖

2011-05-07 めぐりんず顛末記

一箱古本市の企画で、アコーディオンで何かやりませんか・・・というお話実行委員の方から頂いたのは2月3月頃だったと思う。私がアコーディオンをやっていること、Twitterでナツメロ番組みながらつぶやきまくっていること・・・などの要素から、会場である「千駄木の郷」の雰囲気には合うのではないか、ということだった。

依頼は30分を2セット。この時点では5月3日なんてはるか先のことに思えていたので、私はわりと気軽に「やりましょう。」と孫正義のごとく答えて平気な顔をしていた。

が、よく考えたらつたない私のアコの腕前で、演奏だけで30分もたすのはけっこうキツイ。いわゆるライブ、コンサートという枠組みではなくて、よくアコーディオン関係の活動で呼ばれてやってるみたいに、お客さんに歌ってもらう「うたごえ喫茶」スタイルならイケるのではないか・・・と考えた。それでも30分、アコーディオンだけでは単調になるので、他の楽器も入れたいと思い、ウクレレMLでメンバー募集を発信。2名が賛同してくれた。2人とも歌うのが大好き。よしよし。

ユニット名も無いとカッコつかないね。うーん、私が「めぐみ」だし、谷中は台東区で周遊バスが「めぐりん」だし、「めぐりんず」でいっか、とかなりいーかげんな思いつきで命名。でも考えたら、会場の千駄木は文京区。「びーぐるず」にしないといけなかったのネ。


選曲。

当初はナツメロでノリがいいモノを中心にして、勢いで盛り上げよう、と軽快なテンポ、明るい曲調のもの・・・。と、選んでいた。「東京ラプソディ」なんかも候補にしてた。しかし、そのあたりであの震災が。

震災後しばらく頭がぼーっとして音楽のことなど考えられなかったが、落ち着いてから少し考えが変わった。

人の心によりそうような、優しい曲をやりたい。元気が出る曲より、ほっとする曲を。

そこでメンバーに相談したところ、女性メンバー(実は80代!)からこの曲を提案された。

D

かわいらしくてお茶目で優しくて、いいじゃないか。

震災を節目に、いままでと違った意味に聞こえてきた曲というのがあって、しみじみ聞いてみるとこの曲もそんな感じだ。

ということで採用

あとはベタだけど「見上げてごらん夜の星を」ということでこれを採用。

そして、これまたベタだけど「ふるさと」を・・・。でも、ほんとに最近、この曲聴くと涙が出てくる。これはもう、日本の国歌にすべきだ!

D


さてさてその後、参加表明してくれていたメンバーが体調不良で急遽欠席し、ボーカルが交代無しになってしまったり、9曲中まともにうちあわせできているのが半分だったり(居酒屋で打ち合わせ兼練習をするのだけど、途中から脱線して他の曲を弾いて遊んでしまったり・・・そんなわけで前半の曲は打ち合わせできてたんだが、後半はあやしかった。「ふるさと」なんかキーが「D」であることしかメモってなくて、後で慌てて自分コードを起こしたのであった。)・・・のまま本番へ。30分ってけっこう長いので、万が一のために曲の合間に話すこともいっぱい調べて、「東京節」は観光ガイドみたいな曲だから谷根千バージョンが無いとカッコつかないぞ!と前日に思い立ってあわてて作って持参し、とにかく演奏が破綻しないように必死で弾いていた本番中・・・ふと気がつくと、私たちは客席からの歌声に包まれていた。この瞬間、うれしかったですねえ、ホント。

う〜ん、こんな幸せな瞬間って、ちょっと、無いっ。

とくに2回目のセットでは千駄木の郷の入居者の方々が車椅子10人以上集まってくれて、心底楽しそうに聴いてくれて歌ってくれて、ちょっと胸がじーんとしてしまった。

流行歌って、曲そのものに力がある。人の心を、一気にその時代に連れ戻す力。

それからアコーディオンの音色。音色に人の心に働きかける不思議なパワー、吸引力があるんだよね。これはアコーディオンの楽器としての性格そのもので、弾く人間の腕前とはあまり関係なかったりするのが悔しいが。

さらに、ボーカルのFさんの歌唱力に負うところも多かった。ほんとに助かりました。

私だけではとてもライブとして成り立たなかったに違いない。感謝です。

それから声をかけていただいて、いろいろな準備や会場の手配もしていただいた実行委員のY様、ありがとうございました。歌ってくださったお客様、ありがとうございました。


反省はいろいろあるが、まあ、30分×2というシロートにはハードなステージをなんとか破綻無く乗り切ったということで、少し自信がついたかなっ。でもけっこうヤッツケ仕事になってしまい曲の細部の詰めが甘かったので、今後は3,4曲を丁寧にしあげて、15分くらいのステージ・・・をやってみたいわね。

しみじみ実感したのは、「演奏する」ということと「喋る」ということは、どうやら脳は別の回路を使っているらしいということ。切り替えが難しいんである。皆さん、ぜひやってみて下さい・・・。


そして個人的には今回のことが、浜口庫之助の魅力を再認識するきっかけとなりました。

かわいらしくて粋でお茶目で、ペーソスがあってお間抜けで、あったかくて優しくて、チャーミング。

この人の曲もいろいろ発掘していきたい。

この曲なんか、すごくかわいい。

D

「めぐりんず」も思いつきで作ったユニットだけど、これをきっかけにナツメロ発掘ユニットとして、地味ィーに活動して行こうかなと思っている。都度、メンバーを募りながらね。


5月14日 追記>


私がヤッツケで作った「東京節 一箱古本市編」

せっかくだから書いて残しておこう。

ほんとはもっと地名とか織り込んで作りたかったんだけど、何せ思いついたのが前日だったもので・・・。

(Fさん、当日いきなり渡してすみません。歌ってくれてありがとー!)

ちょっと考えてみたが、財布⇒MAPの方がよかったな。

ということで取り消し線にて修正。


近ごろウワサの谷根千で

今日は一箱古本市だ

掘り出し物があるかもね

財布MAPを片手に探検

ちょっときばって買いすぎて

気がつきゃ両手に大荷物

それみてニャンコが笑ってる

ラメチャンタラギッチョンチョンでパイノパイノパイ

財布は空っぽ、ツライツライツライ

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