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cover ■「ニセ医学」に騙されないために

 ホメオパシー、デトックス、千島学説、血液型ダイエット、ワクチン有害論、酵素栄養学、オーリングテストなどなど、「ニセ医学」についての本を書きました。あらかじめニセ医学の手口を知ることで被害防止を。

2016-11-25 泰阜村の事例はがん検診の無効性の証明にはならない

[]胃がん検診を中止した泰阜村の事例はがん検診が無効である証明にはならない 胃がん検診を中止した泰阜村の事例はがん検診が無効である証明にはならないを含むブックマーク

がん検診には有効なものもあれば、無効なものもある。「がん検診さえ受けていれば安心」という考え方も、「がん検診にはまったく効果ない」という考え方もどちらも誤りである。以下に引用するツイートは、がん検診には効果がないどころか逆効果であるという、より間違った主張である。



「欧米ではがん検診は実施されていない」という主張は、インターネットで検索をする知恵があれば容易にデマだとわかる*1。泰阜村(やすおかむら)については、調べてみたところ、「がん検診を廃止したところ、全死因に占める胃がんによる死亡の割合が減った」という話であった。こちらは解説が必要であろう 。以下にリンクする「ルポ・長野県泰阜村‥老人保健福祉ジャーナル」にて泰阜村で胃がん検診が廃止された経過がわかる。



■ガン検診よりも福祉対策を…過疎高齢の村の選択は



要約すると

  • 人口2300人の泰阜村では、他の自治体と同じく、検診車による集団胃がん検診を行っていた。
  • 3年連続して見落としによる胃がんの死亡者が出た。
  • 1989年(平成元年)から集団胃がん検診を止め、個人検診に切り替えた。
  • 検診前後で、全死因に占めるがん死亡の割合は19.9%から19.7%と、ほとんど変化が見られなかった。検診に効果がなかったことになる。
  • 全死因に占める胃がん死の割合については、検診前後で6.0%から2.2%となった。

となる。胃がん検診制度の廃止前後の死因別構成割合の変化の表を以下に引用する*2



f:id:NATROM:20161125225536j:image

泰阜村における胃がん検診制度の廃止前後の比較



以上、要約と引用だけでも、察しの良い方は、泰阜村の事例が「がん検診は逆効果」という主張の根拠にはなりそうにないことがわかるであろう。

まず、人口2300人というのがポイントである。サンプルサイズが小さい。偶然という要因だけでも胃がんによる死亡者数は増減する。日本人の胃がんの租死亡率は1年間に10万人あたり約40人である。人口2300人の村の胃がんの死亡者の期待値は0.92人だ*3。胃がんによる死亡がゼロの年もあれば、数人の年もあるだろう。

また、平均への回帰も「検診を中止したら胃がん死亡が減った」ように見える原因となる。泰阜村において「3年連続して見落としによる胃がんの死亡者が出た」ことが検診を中止したきっかけであった。ということは、検診中止前は平均よりも胃がん死が多いほうへ偏っていた可能性が高い。検診中止後は、本来の平均に近づくので胃がん死が減ったように見える。

胃がん検診はおそらく胃がん死を減らす。「おそらく」というのは厳密な比較試験がなされていないからである。しかし、比較試験はないものの、日本人約4万2000人を対象にした大規模なコホート研究で、胃がん検診が胃がん死を約半分(相対危険0.52)に減らすことが示されている*4。コホート研究はがん検診の効果を本来より大きく評価する傾向があるので、胃がん死を半分にするというのは過大評価であるかもしれない*5。それでも人口2300人の泰阜村の前後比較よりは信頼できる。

胃がん検診が胃がん死を約半分に減らすということは、胃がん検診を受けていても胃がんで死ぬことはありうるわけである。胃がんを「見落とす」こともあれば、検診で胃がんを発見できても救命できない場合もある。検診とはそういうものである。これまでの日本人のように胃がんによる死亡率が十分に大きければ、たとえ胃がん死をゼロにできなくても胃がん検診によるメリットはある。

検診のデメリットは、検査にかかるコストや偽陽性や過剰診断などである。上記リンク先でも、「検診を受けて再検査になったときのお年寄りの気持ちを考えてみて。それはもう死ぬほど不安。それでも結果を聞いて安心したいからみんな来るんですよ」という診療所の医師の言葉が引用されている。がん検診のデメリットについてまだあまり理解が進んでいない1998年の段階で、がん検診の偽陽性に伴う不安に注目している点は先見の明がある。胃がん死が年間1人いるかいないかという人口2300人の村で、胃がん検診より福祉対策に予算を振り分けるという判断にも一定の合理性はある。

しかしながら、「ガン検診は受診者の不安を煽るだけで気の毒だ」という言い方は不正確である。受診者の不安を煽るというデメリットがある一方で、がん死を減らすというメリットもあるのだから。



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■がん検診による絶対リスク減少はどれくらい?

■乳がん検診の利益とリスクを図で説明してみる

*1:欧米で行われているのは、乳がん検診、子宮頸がん検診、大腸がん検診であって、胃がん検診は行われていない。もともと胃がんの死亡率が低いためである。「欧米では胃がん検診は実施されていない」という主張なら正しいが、欲望生命氏は「がんもどき理論」の近藤誠氏を根拠としており、胃がん検診に限らず、広くがん検診のことを指して述べていることが、一連のツイートから明らかである

*2:リンク先では誤って「死亡率」とされている。また「各5年」とされているが、昭和58年〜63年は6年分だと思う

*3:厳密には年齢調整が必要だが大雑把な推定にはなる

*4https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/16331632

*5:私は過大評価だと考える

HandDrumHandDrum 2016/11/26 13:11 細かいツッコミで恐縮ですが、
> 検診中止前は平均よりも胃がん死が多いほうへ偏っていた可能性が高い。
とは言えないのではないかと。

昭和58〜63年の日本人の平均死亡率は人口1000人中6〜7人なので、泰阜村の全死亡は96人ぐらい(82.8〜96.6)と推定されると思います。胃がん死亡が全死亡の6%であれば、1年あたりの胃がんの死亡者数は1人を切るぐらい(0.83〜0.97)で、全死亡の6%という水準は、まさに平均的な水準かなと思いました。
(検診廃止後の全死亡の2.2%は胃がん死が少ない方へ偏っているとは言えると思います。)

ちなみに本論の「サンプルサイズが小さい」という点については全く異論はありません。

HandDrumHandDrum 2016/11/26 13:18 1点書き忘れました。
過疎が進んでいる村だから、死亡率は平均より高いのではないかと思ったりもしたのですが、それを言うならば胃がんの死亡率も高くなるはずで、そこで調整されるから気にしなくても良いかなと考えています。

NATROMNATROM 2016/11/26 16:40 HandDrumさん、コメントありがとうございました。

調べてみたところ、日本全体の昭和60年の総死亡数は752283人、胃がん死亡数は男性30146人、女性18756人、男女計37306人で、総死亡に占める胃がん死亡の割合は4.959%でした。その点を考えると全国からの比較では6.0%というのは平均的な水準と言えるのかもしれません。

ただ、「3年連続して見落としによる胃がんの死亡者が出た」というのは、平均的とは言えず、不幸が重なったように思います。平均への回帰が起こったかどうかは、全国平均ではなく、本来の泰阜村の「平均」を考えなければなりません。ただ、「本来の泰阜村の平均」という数字は求めようがありませんので、結局のところは推定するしかないのでしょう。

2016-10-13 コレステロール大論争で科学リテラシーを学ぼう

[][]コレステロール大論争で科学リテラシーを学ぼう コレステロール大論争で科学リテラシーを学ぼうを含むブックマーク

林衛氏によれば、以下に引用するグラフが、心疾患のコレステロール原因説を否定するデータなのだそうだ。



f:id:NATROM:20161013214016j:image

林衛、Medical Bio, 2011年3月号, Page73〜78、コレステロール大論争:「動脈硬化学会VS脂質栄養学会」論点の腑分け より引用



このグラフからは、複数の地域において総コレステロール値が高いほど心疾患死亡率が高い傾向にあることが読み取れる。一般的には、コレステロールが心疾患の原因であることを示唆するデータであると解釈される。もちろん、これは観察研究であるから、このグラフだけではコレステロールが心疾患の原因であるとは断定できない*1。また、コレステロール以外にも心疾患の原因があることも容易に見て取れる。しかし、林衛氏はさらに踏み込んで以下のような主張を行った*2強調は引用者による。



しかし,いま改めてこのグラフを一瞥し,コレステロール原因説を否定するデータではないかと気づく読者もいるにちがいない。血中コレステロール200mg/dLあたりに注目してほしい(図1濃灰色部)。コレステロール値が同じでも,心疾患死亡率15%以上のフィンランドから,同10%程度で並ぶアメリカ,セルビア,南欧(内陸部),同5%足らずの南欧(ギリシャ,クレタ島)と日本まで,心疾患死亡率が大きくばらつくというのは,コレステロール以外の別のなにかが原因となっていることを意味するからだ(たとえば,フィンランドやアメリカでコレステロールと心疾患の双方を増やしている食生活が)。だとすると,「史上最大の新薬」(引用者注:コレステロールを下げる薬剤のスタチンのこと)でコレステロールを下げても心疾患の原因を取り去ることはできないことになる



正直、意味がわからない。Medical Bio誌の編集者はこの「論文」を掲載するにあたって林衛氏に説明を要求しなかったのであろうか。■コレステロールを下げると危険なのか?でも述べた通り、スタチンが心血管疾患による死亡を抑制することは複数の質の高い介入試験で示されているが、そういう知識がなかったとしても、林衛氏の主張に論理の飛躍があることはわかる。

コレステロール値が同じでも、地域によって心疾患死亡率が大きくばらつくことから、コレステロール以外にも心疾患の原因がある、というところまでは正しい。だからといって、「コレステロールを下げても心疾患の原因を取り去ることはできない」ことにはならない。心疾患には複数の原因があり、その一つである高コレステロール血症を改善させれば、心疾患は抑制できる。

林衛氏の言う「コレステロール原因説」が、「唯一コレステロールのみが心疾患の原因であるという説」という意味だと仮定すれば、林衛氏の主張を理解できる。しかしその場合、林衛氏はまったく誰も提唱していない説を否定しただけである。相手が言ってもいないことを否定するのはニセ科学でよくみられる*3。たとえば、喫煙以外にも肺がんの原因があることをもって、「タバコ肺がん原因説は間違いだ」と結論するトンデモ説はよく見る。

心疾患にはコレステロール以外にもさまざまなリスク因子があることはよく知られた事実である。林衛氏(とMedical Bio誌の編集者)は、心疾患が多因子疾患であることをご存知なかったのであろうか。

林衛氏は、現在、富山大学の人間発達科学部人間環境システム学科の准教授である。科学コミュニケーションや科学リテラシーを教えているらしい。「高コレステロール以外にも心疾患の原因がある」ことと「コレステロールは心疾患の原因ではない」ことを混同するような誤謬に陥らないように学生に教えるのが、科学コミュニケーションや科学リテラシーを担当する教員の役割だと思うのだが。



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■言ってもいないことを言ったとされてしまう問題について

*1:たとえば、高コレステロール血症は心疾患の原因ではなく、交絡因子Xが高コレステロール血症および心疾患の原因かもしれない

*2:林衛、Medical Bio, 2011年3月号, Page73〜78、コレステロール大論争:「動脈硬化学会VS脂質栄養学会」論点の腑分け

*3:「わら人形論法」や「ストローマン論法」と呼ばれる

あれから10年あれから10年 2016/10/15 03:54 直接本記事には関係ないのですが、どうぞお許しください。
たまたま近藤誠氏の著書に賛同している書籍を目にし、
NATROMさんのことを思い出しました。
果たして、NATROMさんならどう思うのだろうと。
実は約10年ほど前からNATROMさんが、孤軍奮闘で陰謀論系のサイトなどで根気強く論拠を提示していたことを存じている者です。
独立党とか、そういうとこのやりとりでです笑

当時、私は大学生でした。陰謀論に加え、民間療法などに傾倒していた側です。
今ではNATROMさんがいかに的を射てるかは理解できるようになり、真顔で陰謀論や内海という医師?や近藤誠氏の著書を薦めてくること自体に拒否反応を示すようになっているくらいです。
友だちにそういったものをお勧めしたことがあり、私は足を洗いましたが、その友だちは逆に未だに傾倒しています。
薬は飲むな、オナ禁をすると体調がいい、病院は金儲けしか考えない、サプリは飲むな、イルミナティがどうのこうのなどです。

病院にいくほど早死にするともいうのですが、その正確な論拠を示してほしい。主観的なものであれば、それは都合よくあなたの脳が取捨選択し、処理しているだけでは?とつい言いたくなってしまいます。


世の中は複雑系であるので、そんなに簡単に言い切れる事柄は少ないと思います。
だからこそ事実を検証し、少しずつより悪くない方向へ舵をとっていく、そういう地道な作業が必要となってきます。
それらははっきりいって面倒くさい。だから耳障りのいい安易な言葉の云い切りに人々は動かされるのだと思います。
どれもこれもNATROMさんに気づかされたことです。
また、10年前にNATROMさんに悪態をついていたことを誠に申し訳なく思っております。

末長くご活躍されることを望みます。安易にカウンターパートというだけで、それに靡く方が少しでも少なくなってほしいと思っています。

mushimushi 2016/10/15 11:18 「コレステロールが心疾患の原因」と言われれば、「ただし、コレステロールのみが心疾患の原因ではない」と理解できる。
「コレステロールが高いからといって必ずしも心疾患になる訳ではない」と言われれば、「とは言え、コレステロールが重要な要因なのは間違いない」と理解できる。
「「史上最大の新薬」でコレステロールを下げても心疾患の原因を取り去ることはできないことになる」が「ただし、心疾患のリスクを下げることができる」と理解できる。

こういう理解力が科学リテラシーであり、理解した上で分かりやすく発信するのが科学コミュニケーションだと思うんですけどね。
林氏にとっての科学コミュニケーションとか科学リテラシーって何なんでしょうか。

nobuotakahashinobuotakahashi 2016/10/16 10:35 コレステロールについての知識は持っていませんが、「他にも要因があるから」という理由で否定するのがマズイことはわかります。

問題の論文は、富山大学のサイトで公開されているのですね。
ところで、論文が出たのは2011年3月号ですが、今ここでNATROMさんが取り上げられたのは、なにか理由があるのでしょうか。

NATROMNATROM 2016/10/16 10:43 あれから10年さん、コメントありがとうございました。あれから10年さんのような方が少しでもいらっしゃれば、こうして情報を発信した甲斐があったというものです。励みになります。

NATROMNATROM 2016/10/16 10:53 nobuotakahashi さんへ。現在、ツイッターにて林衛氏と「議論」(実際には議論の呈にはなっていません)しているのですが、相関関係と因果関係を説明する際の実例として、

・「高価な財布を所持している人は、そうでない人と比較して、収入が高い。よって、収入を増やしたければ高価な財布を買うべきだ」という主張が間違っていることはお分かりですか?

という質問をしたところ、林衛さんが七カ国研究を持ち出したのです[ https://twitter.com/SciCom_hayashi/status/786400302312239104 ]。

林衛さんの主張はいろいろ間違っていますので、字数制限のあるツイッターでは説明しきれなかったんです。

科学リテラシ科学リテラシ 2016/10/17 16:33

元資料(末尾URLよりダウンロード可能)によると林衛氏の資料に家族性高コレステロール血症(FH)を重要視していて度々(表中も含めれば11回)書かれているにも関わらず本記事では一切触れられていない。

何故貴方は林衛氏が重要視しているFHやFHで説明可能とする説を一切検討せずに批判するのでしょうか?


https://toyama.repo.nii.ac.jp/index.php?page_id=32&block_id=36&item_id=417&item_no=1&action=repository_view_main_item_detail

NATROMNATROM 2016/10/17 17:30 科学リテラシさんへ。家族性高コレステロール血症(FH)に私が触れていないのは、私のブログの読者の多くが、FHが林衛氏の主張への反証にこそなれ、根拠にはならないことを言わなくてもわかっているだろう、と考えたからです(実はこのエントリーも今年の3月にほぼ書いていましたが、多くの読者にとって簡単すぎると考えお蔵入りしていました)。

FHに心疾患が少ないならともかく、FHに心疾患が多く、かつ、コレステロールを下げる治療介入にて心疾患を抑制できることは、高コレステロール血症が心疾患の原因であることを示しています。

科学リテラシ科学リテラシ 2016/10/17 18:07 FHでTCと心疾患に相関がないこと、FHへのコレステロール低下療法が無意味であることはENHANCE (Effect of Combination Ezetimibe and High-Dose Simvastatin versus Simvastatin Alone on the Atherosclerotic Process in Patients with Heterozygous Familial Hypercholesterolemia)で明らかになりました。

NATROMNATROM 2016/10/17 18:34 穴が開いたヤカンの小話を思い出しました。嘘つきは平気で矛盾する言い訳をします。たとえばこんなの。

A「お前から返してもらったヤカン、穴が開いていたぞ。壊したろ」
B「私は君からヤカンなんて借りてないし、そもそもそのヤカンには借りたときから穴が開いていた」

「ヤカンを借りた」か「ヤカンには借りたときから穴が開いていた」のどちらかの主張は嘘です。

さて、林衛氏が家族性高コレステロール血症(FH)に関する主張は、

「コレステロールが高いと心疾患が多いのは、FHの影響である」

というものです。FHを除いた一般集団では、コレステロールと心疾患は関係しないと言いたいのでしょう。ところか、科学リテラシさんの主張は、

「FHでTCと心疾患に相関がない」

とのことです。いったいどっちなんですか?

科学リテラシ科学リテラシ 2016/10/17 19:55 林衛氏の主張は
1.疫学研究と近年の研究をみればFH群でTCと心疾患(イベント率、死亡率)に相関関係がないというスタンスです。

2.また一般集団ではTCと心疾患にわずかに相関がある(かもしれない)が総死亡率では相関がない。

3.FHで心疾患が高いのは血中TC高値によるものではない。

3.については例えばFH群の細胞内TC低値により抗血栓物質の生成不足のような仮説が当てはまる。この仮説の場合TC低下療法を行っても効果が出ない。

NATROMNATROM 2016/10/17 20:19 スタチンの効果は広く認められていますが、その理由は何ですか?ENHANCE試験でも、ezetimibe+statin対statin単独でしょう。FHに対してはstatinはすでに標準医療だからです。

「一般集団ではTCと心疾患にわずかに相関がある(かもしれない)」というのも間違いです。このエントリーで引用している図が「わずかな相関」ですか?死亡率については、がんや肝疾患による交絡で説明がつきますし、だいたい介入試験では総死亡も差がついていますよ。

科学リテラシ科学リテラシ 2016/10/17 20:47 ENHANCE試験で医学界で問題になったのは薬剤でコレステロールを強力に下げたのに心疾患に効果がなかったことです。

>FHに対してはstatinはすでに標準医療だからです
それに対しては脂質栄養学会がEU指令(臨床試験への罰則の追加)に絡めてEU指令前のものは無効と主張しています。

記事にある図の米国で説明する。
1.非FHの心疾患死亡率が一律10%、(ヘテロ接合)FHの死亡率を一律30%とする。
2.180未満は非FHなので10%で、250ではFHが1/3と非FHが2/3で17%、300辺りはFHのみで30%となる。

NATROMNATROM 2016/10/17 22:22 >ENHANCE試験で医学界で問題になったのは薬剤でコレステロールを強力に下げたのに心疾患に効果がなかったことです。

ezetimibe追加による心疾患の減少がなかったのは、βエラーもしくはezetimibe特異的な作用(コレステロールを介する以外で心疾患を増加させる経路など)のせいでは。


>それに対しては脂質栄養学会がEU指令(臨床試験への罰則の追加)に絡めてEU指令前のものは無効と主張しています。

スタチンの有用性を否定するのはかなりトンデモな主張です。「製薬会社からの独立性が高いコクランコラボレーション」によるメタアナリシスも否定されるのですか?


>記事にある図の米国で説明する

「先天性の家族性コレステロール血症(FH)の少ない40歳以上」が対象なのですが。

mushimushi 2016/10/17 22:37 私は医学は専門外ですが、ENHANCE試験ってこれのことですか?
http://circ.ebm-library.jp/trial/doc/c2002764.html
対象者の選択法および試験期間の設定に問題があった可能性があると書いてありますよ?しかも、これに続くIMPROVE-ITという試験では、併用によるLDL低下がポジティブな結果が示しているようですよ?
http://circ.ebm-library.jp/conferences/aha2014/aha2014_IMPROVEIT.html
なぜENHANCE試験を殊更に重視するのか、理解に苦しみます。
そもそも、ENHANCE試験自体がスタチンの有効性は大前提としてなされた試験じゃないですか。"LDL-C低下作用が心血管イベントを抑制することはスタチンの一連の試験で明らかにされている"とはっきり書かれていますよ?

ことコレステロールの件について脂質栄養学会の主張を根拠にするのは、「ホメオパシーは効果がある、ホメオパシー医学会がそう主張していることが根拠だ」と同質だと感じます。
参考文献として示されているものは、基本的に同学会の学会誌か、あるいはニュース記事ばかりです。林氏のmedical bio原稿を参考文献として掲載するあたり、いったいなんの冗談ですか。
そうでなくても、1つの学会(しかも、厳密な意味の医療関係者がほとんど所属していないと思われる学会)の主張のみでは、標準医療は変わらないでしょう。

一番最後の段落は、何が言いたいのか分かりません。

NATROMNATROM 2016/10/17 23:45 科学リテラシさん(2016/10/17 20:47)の一番最後の段落は、「血清コレステロール高値と心疾患死亡は因果関係にはない。家族性高コレステロール血症を交絡因子とした相関である」との主張でしょう。

因果関係を矢印で示すと、

家族性高コレステロール血症→血清コレステロール高値
家族性高コレステロール血症→心疾患死亡


一方、一般的な考え方では、

家族性高コレステロール血症→血清コレステロール高値→心疾患死亡



実は、ここで挙げられている情報のみだと、科学リテラシさんの主張は論理的に成立します(喫煙と肺がんの相関を示したコホート研究のみだと未知の交絡因子によるという主張が成立するように)。しかし、コレステロールと心疾患に関する膨大な他の情報と矛盾します。実際に複数の臨床試験とは著しく矛盾します。だから、「EU指令前のものは無効」と言わざるを得ないのです。そんなこと言いはじめたら、標準医療の多くは否定できてしまいます。完全にトンデモ。

科学リテラシ科学リテラシ 2016/10/18 00:26 >mushi氏
まずmedical bio原稿を最初に使ったのは本記事のNATROM氏です。
その原稿の中で林衛氏はFHを説の中心に使っていました。

なので皆が確認できるようにURLを付けて、「何故FHを軸とする説にFHに一切触れずに批判するのか」と私が尋ねたんです。

当然FHとコレステロールと心疾患が中心でディスカッションとなるのは当然です。

科学リテラシ科学リテラシ 2016/10/18 00:52 >先天性の家族性コレステロール血症(FH)の少ない40歳以上
これはFHが特定の生活習慣だと短命なため"少ない"ということだと思いますが、TC300のように高値になればなるほどFHの割合が加速度的に増えるので矛盾しません。

また、EUの法律が変わってもFHとコレステロールと心疾患の関連が変化することはありません。ですがEU指令後は先のmushi氏が紹介したURLで「ようやく,ポジティブな結果を示した臨床試験が出たという感動を与えた研究である。」と書かれてるようにそれまでの複数回の報告全てがネガティヴだったということです。
つまりはEU指令で法律がかわっただけでコレステロール低下療法を否定する報告のほうが多くなったという事実を軽視すべきではありません。
(というよりコレステロール低下療法を否定する報告が多い場合は、その結果に従うべきである)

mushimushi 2016/10/18 06:54 >nattomさん
ああ、なるほど、10%とか30%とかどこから出てきたんだろうと思っていたのですが、数字自体は適当なもので、ご親切にもグラフの見方を教えてくれたということですか。了解しました。
この手の、「ある情報だけ切り取ってみれば一般的な理解とは反する結論を導くことは可能である」ということを利用するのは、陰謀論・否定論を展開する側の常套手段ですよね・・・。

>科学リテラシさん
FHがどうこう以前の問題だからです。
medical bio誌の図2でFHの話が出てきますが、その前の図1の解釈の段階で林氏は大きな間違いを犯している、そのことを論じている記事だからです。
ありていに言えば、この記事は、「林氏は勉強しなおしてこい」というものなんだと思います。
それと、
>複数回の報告全てがネガティヴだった
なんてどこに書いてあります?
これほど大規模かつ厳密な臨床試験は、おそらくなかったのでしょう。科学リテラシさんが最初に示したENHANCE試験には問題点があったことは先に書いた通りです。
そもそも、この試験は、スタチン単独利用とスタチン+エゼチミブ併用の比較を行ったものであり、スタチン単独利用の有用性は大前提になっているものです。


ところで、せっかくなので林氏のmedical bio誌をちゃんと読んでみたのですが、図2の出典が分かりません。
引用文献が入江etc(2001)となっているので、探してみました。おそらくこれでしょう。
https://www.jsph.jp/member/docs/magazine/2001/2/48_02_0095.pdf
この文献、LDL-Cなんてどこにも出てこないんですが・・・。この文献のどこから図2が出てきたのでしょう?
他の文献があるのでしょうか。それっぽい文献は、ちょっと探しただけでは見つからなかったのですが。

NATROMNATROM 2016/10/18 08:30 >これはFHが特定の生活習慣だと短命なため"少ない"ということだと思いますが、TC300のように高値になればなるほどFHの割合が加速度的に増えるので矛盾しません。

林衛氏自身が、「先天性の家族性コレステロール血症(FH)が少ない40歳以上を対象に」と書いていますが(図2)、林衛氏の主張が間違っていると、科学リテラシさんはお考えですか?


>つまりはEU指令で法律がかわっただけでコレステロール低下療法を否定する報告のほうが多くなったという事実を軽視すべきではありません。

前もどこかで書きましたけど、EU指令があろうとなかろうと、論文として報告される研究において、特定の治療の効果が下がっていくように見えるのは当然のことなのです。臨床試験がどのように行われるのかを考えればわかります。

新しい治療法、たとえば「コレステロール低下療法」の効果について、まず臨床研究の対象になるのはどういう集団でしょうか。最初は、心筋梗塞後の二次予防とか、かなり血清コレステロール値の高い集団とか、ハイリスク集団が対象になります。標準医療も確立したものがありませんので、プラセボが対照になります。これは有意差がとても出やすい。というか、これで有意差が出なかったり、出ても効果の大きさが小さい治療法はそこで消滅です。

ハイリスク集団で効果が確認されたら、次に、コレステロール値がそこそこ高い集団といった、中程度のリスクの集団が対象になります。ハイリスク集団を対象とした試験よりかは有意差が出にくい。しかし、中程度のリスクの集団にも効くとなると、さらに低リスクの集団(コレステロール値が微妙に高い集団)や、周辺疾患(心疾患ではなく脳血管疾患の二次予防)が臨床試験の対象になります。この辺りになると否定する報告も多くなってきます。

ハイリスクの集団への治療も、標準治療が確立すると、新規医療 対 プラセボではなく、新規医療+標準医療 対 標準医療単独の臨床試験が行われます。ENHANCE試験がそうですね。これも、差が出にくく、否定する報告が多くなる一因です。

現在では、スタチンの効果は既に確立されていますので、高リスク集団に対するスタチン 対 プラセボの臨床試験は倫理的な理由で行うことができません。かつてと比較して、臨床試験が勝ったり負けたりなのは、当たり前で、健全なことでもあります。今でも勝ってばっかりだと、別の問題(わざと効かない治療法を対照にして臨床試験を行っている、など)が疑われます。

そういう事情を無視した「EU指令で法律がかわっただけでコレステロール低下療法を否定する報告のほうが多くなった」という主張はトンデモです。こうした論法を使えば、コレステロール低下療法だけでなく、ほかの確立された治療法も否定することができます。

科学リテラシさんに質問です。コクランのレポートはスタチンの有用性を肯定していますが、コクランは「EU指令」とやらの問題点を軽視しているのでしょうか?軽視しているとしてその理由は?無能だからですか?製薬会社から賄賂をもらっているからですか?

科学リテラシ科学リテラシ 2016/10/18 08:51 >>数回の報告全てがネガティヴだった
>なんてどこに書いてあります?
貴方の紹介して頂いたURLに「初めてスタチンとの併用がスタチン単独使用を上回って」とあります。
単剤vs併用がこの論文が出るまで全てネガティヴだったということです。

余談:コントロールvs単剤で結果が出る、単剤vs併用で結果が出ない。
なんででしょうね。

科学リテラシ科学リテラシ 2016/10/18 09:08 ”少ない”と書いてあるでしょう?
TC300とか400になってくると非FHはもっと"少なく"なりますよね。

「初めてスタチンとの併用がスタチン単独使用を上回って」
http://circ.ebm-library.jp/conferences/aha2014/aha2014_IMPROVEIT.html
前の貴方の書き込みでENHANCEが上手くいかなかったのを薬剤特異的なものと述べてましたが違います。

併用によってより強力にコレステロール値を抑えているのに一つの報告を除いてネガティヴです。
最新の臨床試験がコレステロール低下療法を否定しているから私はそれに従っているだけです。

NATROMNATROM 2016/10/18 11:55 ・科学リテラシさんに質問です。コクランのレポートはスタチンの有用性を肯定していますが、コクランは「EU指令」とやらの問題点を軽視しているのでしょうか?軽視しているとしてその理由は?無能だからですか?製薬会社から賄賂をもらっているからですか?

ちゃんと質問に答えてね。この質問に答えると、ご自分がトンデモであることは明確になるというご事情には同情しますが。



>余談:コントロールvs単剤で結果が出る、単剤vs併用で結果が出ない。
>なんででしょうね。

スタチンが両群に投与されアウトカムの絶対リスクが下がって検出力が落ちるからじゃないですか。


>”少ない”と書いてあるでしょう?
>TC300とか400になってくると非FHはもっと"少なく"なりますよね。

「先天性の家族性コレステロール血症(FH)が少ない40歳以上を対象に」した研究でも、血清コレステロール値と心疾患の相関が出ていることはお認めになりますか?


>最新の臨床試験がコレステロール低下療法を否定しているから私はそれに従っているだけです。

トンデモさんの受け売りでしょう。たとえばどの研究ですか?「コレステロール低下療法を否定している」のが、ごく限られた対象(低リスク群とか)や、併用療法(差が出にくい)ではなく?

最新の研究ではたとえば、スタチン以外のLDLコレステロール低下療法も心血管イベントを抑制するというメタアナリシスがあります。これはどう説明がつくんですか?

Association Between Lowering LDL-C and Cardiovascular Risk Reduction Among Different Therapeutic Interventions: A Systematic Review and Meta-analysis.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27673306

最新の研究ではほかに、高齢者に対するスタチンの一次予防のメタアナリシスもあります。65歳以上の人にもFHがあるんですかねえ。

Statins for Primary Prevention of Cardiovascular Disease in Elderly Patients: Systematic Review and Meta-Analysis.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26245770

「メタアナリシスは信用できない」とか、受動喫煙の害を否定するJTのようなことを言いださないことを願っています。

科学リテラシ科学リテラシ 2016/10/18 22:16 >スタチンが両群に投与されアウトカムの絶対リスクが下がって検出力が落ちるからじゃないですか。
FHでは正常値まで下がれば下がるほどよいというのが定説だったはずですが、それが覆ったということですよ。

貴方は自分の記事で林衛氏を批判する立場にありながら内容を全く理解できてないようですね。
私の例えた一律10%と一律30%のモデルでも
FHそのものが高コレステロール値故にあたかもコレステロールと心疾患死亡率に相関があるように見える。
そしてEU指令の影響下にある雑誌からはこれを否定する論文より肯定する論文のほうが多い。
そして、「コレステロールと心疾患死亡率の相関はない」ということを否定する論文は貴方が紹介した論文のようにEU指令前の結果を含めたレビューばっかりです。

というかすでに国内外でスタチン派とアンチスタチン派といった言葉が生まれ、最近で言えば抗加齢医学会誌でも両者の記事が組まれてました。
英国の新聞express誌でも堂々と紹介されてますしね。

医学界で既に対抗説の地位を得ているのですよ。

NATROMNATROM 2016/10/18 22:43 ・科学リテラシさんに質問です。コクランのレポートはスタチンの有用性を肯定していますが、コクランは「EU指令」とやらの問題点を軽視しているのでしょうか?軽視しているとしてその理由は?無能だからですか?製薬会社から賄賂をもらっているからですか?

質問に答えてください。どうしてこの質問から答えられないのかな?


>FHでは正常値まで下がれば下がるほどよいというのが定説だったはずですが、それが覆ったということですよ。

正常値まで下がれば下がるほどよいのはよいけれども、効果が小さいので検出力が足りず有意差が出なかっただけかもしれませんよ。そもそも、「正常値まで下がれば下がるほどよいというわけでないが、それはそれとして、高コレステロール血症は心疾患の原因である」という可能性だってあります。治療目標が正常値とは限らないですよ。


>FHそのものが高コレステロール値故にあたかもコレステロールと心疾患死亡率に相関があるように見える。

2016/10/18 11:55で反論済です。


>そしてEU指令の影響下にある雑誌からはこれを否定する論文より肯定する論文のほうが多い。

2016/10/18 08:30で反論済です。高齢者に対するスタチンの一次予防のメタアナリシスに対しても反論がありません。科学リテラシさんは、トンデモさんの意見を受け売りするだけで、反論する能力がないのですか。


>医学界で既に対抗説の地位を得ているのですよ。

英文の論文を示してください。できればIFの高い雑誌の。コクランの主張に真っ向から対立しているのに「医学界で既に対抗説の地位を得ている」んですから、NEJMやLancetにおいて、さぞや激論があったんでしょうなあ。まさかとは思いますが、和文誌だけで議論を展開しているなんて、ないですよね。

それともIFの高い医学雑誌は製薬会社に買収されているのだ、とか言いはじめます?

科学リテラシ科学リテラシ 2016/10/19 00:35 コクランレポート作成当時はEU指令の影響を把握しきれなかっただけでしょう。そもそもスタチンとコントロールの臨床試験が無いですし。

>「正常値まで下がれば下がるほどよいというわけでないが、それはそれとして、高コレステロール血症は心疾患の原因である」

あれ、 貴方はアンチスタチン派でしたっけ。「高コレステロール血症」の前に家族性をつけたら完全にアンチスタチン派の発言です。
本当にFHのこと、林衛氏の説とか理解してますか?=>1

まあ、理解してないから反論済みと的外れな回答するんでしょうけど。

あと英語の論文はたくさんありすぎるので「enhance statin cholesterol」で検索して適当にピックアップしてください。こんだけ論文が出てるのですからアンチスタチンが一定の地位を得ていることに反論はありませんよね?=>2

1.2.について必ず回答してくださいね。

NATROMNATROM 2016/10/19 08:33 >コクランレポート作成当時はEU指令の影響を把握しきれなかっただけでしょう。

ええ?林衛氏がEU指令の影響を把握したのちもコクランはEU指令の影響を把握できなかったわけですか。それはつまり、コクランの能力が林衛氏以下だと、科学リテラシさんは主張しておられるのですか?


>そもそもスタチンとコントロールの臨床試験が無いですし。

山のようにありますよ?何を言っているんですか?どうやってメタアナリシスをするんですか。


>あれ、 貴方はアンチスタチン派でしたっけ。「高コレステロール血症」の前に家族性をつけたら完全にアンチスタチン派の発言です。

アンチスタチン派は、コクランの主張を理解して同意してるんですか?それは別にアンチスタチン派でもなんでもないのでは?


>本当にFHのこと、林衛氏の説とか理解してますか?=>1

はい。FHのことはもちろん理解しています。林衛氏の説も、ここで上げられた分は理解しています。トンデモさんの主張を理解するのって得意なほうなんですよ。2016/10/17 23:45のように、科学リテラシさんが言葉足らずで伝えられなかった「林衛氏の説」を、より適切な言葉で伝えることもできます。


>あと英語の論文はたくさんありすぎるので「enhance statin cholesterol」で検索して適当にピックアップしてください。こんだけ論文が出てるのですからアンチスタチンが一定の地位を得ていることに反論はありませんよね?=>2

反論はあります。科学リテラシさんは、「アンチスタチン派が医学界で既に対抗説の地位を得ている」という英語論文を具体的に一つも出せないので、適当なキーワードのみを示してごまかしただけですね。

まあ、ホメオパシー支持者が、「ホメオパシは医学界で既に標準医療となっている。英語の論文はたくさんありすぎるのでhomoepathyで検索して適当にピックアップしてください。これだけ論文が出ているのですから、ホメオパシーが一定の地位を得ていることに反論はありませんよね」というようなものですね。科学リテラシさんは、ホメオパシー支持者レベルです。林誠氏ですら、そこまでひどくないぞ。

以上、1.2.について明確に回答いたしました。

NATROMNATROM 2016/10/19 08:34 こちらが回答した以上、科学リテラシさんもこちらかの質問に答えてくださいますよね。

1. 「コクランレポート作成当時はEU指令の影響を把握しきれなかっただけ」とのことであるが、2013年の段階でもそうなのですか?

2. そうだとすると、林衛氏が2011年にはすでに把握していた「EU指令の影響」を、コクランのメンバーは2013年になっても把握できなかったということになります。コクランのメンバーは無能だったんですか?

※たぶん、科学リテラシさんは英文の論文を読む習慣も能力もなく、2013年にコクランがスタチンによる心血管疾患の一次予防のレポートを更新したことをご存知ないため、「作成当時はEU指令の影響を把握しきれなかっただけ」と苦し紛れに言い逃れたと思われる。

3.「アンチスタチン派が医学界で既に対抗説の地位を得ている」ことがわかる根拠を、英文の論文、できればIFの高い雑誌に掲載されたものを具体的に示してください。たくさん論文があるのですから簡単でしょう?

4.「アンチスタチン派といった言葉が生まれ」とありますが、英語でなんと呼びますか?"anti-statin"で良いですか?

※"anti-statin"はPubmedで6件検索でき6件全部が抗スタチン抗体の話であった。ホメオパシーを支持する論文があるのと同様に、いわゆる「反スタチン」を支持する論文も探せばある。しかし、私の知る限りでは学術的な用語としては"anti-statin"は使われていない。「反ワクチン」と同じような意味合いで"anti-statin"という言葉が使われることはある。「反ワクチン派」という言葉が生まれたからといって、反ワクチンの立場が「医学界で既に対抗説の地位を得ている」とは言えない。"anti-statin"も同様である。
※科学リテラシさんが、反スタチン派であると同時に、反ワクチン派であり、ホメオパシー支持者である、なんてことがありませんように。

科学リテラシ科学リテラシ 2016/10/19 09:28 あ、なるほど。

勝てなくなると医学的に関係ない相手の隙を突くような質問を連呼するわけですか。

貴方の1〜4の質問全てが非生産的(スタチンとコレステロールに相関があるか)に直接関係ないことですよね。


「わずか0.1%でも病気になる確率が減るのであれば治療して欲しい、という患者さんもいるであろう。そういう患者さんの希望を無視してもよいのだろうか。」
http://d.hatena.ne.jp/NATROM/touch/20160322
近年明らかになったスタチンのリスク糖尿病リスク増加や筋肉組織への負荷を考えたら口が裂けても言ってはならない事です。
私としてはこんな記事をさっさと撤回して欲しいとは思いますが、だからと言ってそれで揚げ足取りのような真似をすることはありません。
何故ならそのような事をしてもコレステロール低下療法の作用が変化しないし、主要な論点で相手をやり込めても公益にならないからです。

貴方の事を一刀両断するのは簡単なんです。
貴方に質問を許さず単に0.1%について私が一方的に質問し続ければよいだけなので。

NATROMNATROM 2016/10/19 12:09 疾患予防と副作用リスクをどちらを重視するかは、原則として患者さんが判断することです。患者さんが適切な判断をするには正しい知識が必要であって、それには林衛氏の主張するようなデタラメな情報が出回っては困るんです。過剰なスタチンの使用と同じく、過小使用under-useも問題なんですよ[ https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27616593 ]。

それはそれとして、以下の質問にお答えくださいな。どうして答えられないの?私は、科学リテラシさんからの質問を、実にくだらないと思いつつ、きちんと答えましたよ。科学リテラシさんは、私からの質問に答えることができないので、「隙を突くような質問」だということにして逃げることしかできないのですね。ご自分は「1.2.について必ず回答してくださいね」とか言っていたくせにね。

1. 「コクランレポート作成当時はEU指令の影響を把握しきれなかっただけ」とのことであるが、2013年の段階でもそうなのですか?

2. そうだとすると、林衛氏が2011年にはすでに把握していた「EU指令の影響」を、コクランのメンバーは2013年になっても把握できなかったということになります。コクランのメンバーは無能だったんですか?

3.「アンチスタチン派が医学界で既に対抗説の地位を得ている」ことがわかる根拠を、英文の論文、できればIFの高い雑誌に掲載されたものを具体的に示してください。たくさん論文があるのですから簡単でしょう?

4.「アンチスタチン派といった言葉が生まれ」とありますが、英語でなんと呼びますか?"anti-statin"で良いですか?

NATROMNATROM 2016/10/19 12:10 >貴方の事を一刀両断するのは簡単なんです。
>貴方に質問を許さず単に0.1%について私が一方的に質問し続ければよいだけなので。

「貴方に質問を許さず」ってのは、つまり、私からの質問から逃げざるを得ない、ということを科学リテラシさんが認めたわけですね。

「地球は丸くて平らだ」と主張するトンデモさんも、相手からの質問から無視して、「どうして地球の裏側の人は落っこちないんですか?」と一方的に質問し続けたら、客観的にはともかくとして、主観的には相手のことを一刀両断した気持ちになれるでしょうね。

科学リテラシ科学リテラシ 2016/10/19 13:17 その通りです。
貴方が「地球は丸くて平らだ」と主張して、相手からの質問から無視して、「どうして地球の裏側の人は落っこちないんですか?」と一方的に質問し続けたら、客観的にはともかくとして、主観的には私のことを一刀両断した気持ちになれるということです。

正にここで行われていることで貴方が異端審問官で私がガリレオということですね。

くらくらくらくら 2016/10/19 15:40  このグラフを見て「相関がない」と判断する人がいたら「あんたバカぁ?」と言われても仕方ないレベル。「こんだけばらついてるんだから、他の要因もあるに違いない」というのならまだわかるが…。
 私にもなんでそんな話(コレステロール下げても無駄)になるのか全然理解できません。もしそういうのを主張するのなら使うグラフが間違ってます。学生時代に指導されなかったんですかね、この人。
 まあ、きっとこの論文、査読者がタコだったんでしょうね。たまにあります、そういうの。
 それにしても…。科学リテラシ氏の論理展開ってすさまじい破壊力ですね。論外でもまだ足らない、まさに「アウト・オブ・論外」。ギャラクティカ・ファントムみたい。
 ふと、昔に読んだ↓こういうのを思い出しました。

本物の色物物理学者たち (前野[いろもの物理学者]昌弘)
https://lazydog.sakura.ne.jp/jgk/Jgk/Public/Color/color-01.html
「この手の色物は挙げ句の果てには自分を「地動説をとなえて迫害されたガリレオやコペルニクス」に例え始めます(だからあ、ガリレオやコペルニクスが迷惑するって)」

 勝手に過去の偉人にたとえないように。失礼極まりない。 >> 科学リテラシ殿

 すみません。あまりにもな展開だったのでコメントしてしまいました。

科学リテラシ科学リテラシ 2016/10/19 17:31 くらくら氏
https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika1913/78/10/78_10_1396/_pdf
過去に日本の疫学研究で総コレステロール値が300以上となるとヘテロ接合のFHの割合が増え、総コレステロール値と心疾患との直線的な相関が無くなることが分かっています。

科学リテラシ科学リテラシ 2016/10/19 18:20 「少なくともFHでは総コレステロールと心疾患に相関がないのに、FHの総コレステロールをスタチンで下げると心疾患が抑えられるという臨床試験結果がある」
誰も疑問に思わないんですか

NATROMNATROM 2016/10/19 18:52 訂正します。

×「地球は丸くて平らだ」と主張するトンデモさんも、相手からの質問から無視して、「どうして地球の裏側の人は落っこちないんですか?」と一方的に質問し続けたら、客観的にはともかくとして、主観的には相手のことを一刀両断した気持ちになれるでしょうね。

〇「地球は丸くなく平らだ」と主張するトンデモさんも、相手からの質問から無視して、「どうして地球の裏側の人は落っこちないんですか?」と一方的に質問し続けたら、客観的にはともかくとして、主観的には相手のことを一刀両断した気持ちになれるでしょうね。

トンデモさんが自分をガリレオになぞらえることはよくあります。「ガリレオ詭弁」[ http://transact.seesaa.net/article/107990723.html ]という名前もついています。

NATROMNATROM 2016/10/19 19:00 「少なくともFHでは総コレステロールと心疾患に相関がない」という主張は間違いです。科学リテラシさんが提示した和文の論文( https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika1913/78/10/78_10_1396/_pdf )からはそのような主張は導けません。以下引用します。

>FHでは,LDLレセプター異常を基盤として生じるLDLの蓄積が動脈硬化の発症を規定していることは明白であるが,今回の調査で明らかになったようにLDLの血中レベルのみが虚血性心疾患の発症を増加させるものでない。

「FHでは,LDLレセプター異常を基盤として生じるLDLの蓄積が動脈硬化の発症を規定していることは明白である」。大事なことなので二度言いました。このエントリーで引用した7カ国研究からも同じような結論が導かれますね。「LDLは心疾患の原因だけど、LDLのみが原因ではない」。ごく普通の、当たり前の結論です。

トンデモさんは「程度問題」を理解する能力に欠けるようです。「コレステロール【だけ】が心疾患の原因ではないなら、すなわち、コレステロールは心疾患の原因ではない」という基本的な論理の誤りに陥るのです。

NATROMNATROM 2016/10/19 19:05 だいたいなんで1989年の和文のしかも学会講演会なんだろう。探せばもっと頑張れる論文もあるのに。抗加齢医学会誌ときもそうだったけど、科学リテラシさんは英文の論文を読めないのかな。

科学リテラシ科学リテラシ 2016/10/20 09:03 昨日書き込めてなかったようなので再度書き込み

http://atvb.ahajournals.org/content/8/2/163
FHで15年追跡した論文がある。

この中のTable2に生存/死亡したFH患者を比較した表がある。
表中のSerum cholesterolの平均値が生存12.1±0.3mmol/Lに対し
死亡12.0±0.6mmol/Lとなっている。

少なくともFHにおいては相関はない

1mmol/L=38.67mg/dl

NATROMNATROM 2016/10/20 21:18 受動喫煙と肺がんの関係を示したメタ解析に対してJTが的外れな批判をして、逆に国立がん研究センターからケチョンケチョンに反論されたのは記憶に新しいです。

受動喫煙と肺がんに関するJTコメントへの見解
http://www.ncc.go.jp/jp/information/20160928.html

JTの言い分の一つが「受動喫煙によってリスクが上昇するという結果と上昇するとは言えないという結果の両方が示されており、科学的に説得力のある形で結論付けられていないものと認識しています」です。JTの主張のどこが間違っているかは説明しなくていいですね。

サンプルサイズの小さな研究では、実際には差があるのに、誤って「差がない」としてしまう誤りが起こりやすいです(βエラー)。家族性高コレステロール血症の患者内においては、LDL-Cと心疾患が関連するという結果と関連するとは言えないという両方が示されてます。科学リテラシさんは、「関連するとは言えない」というたった一つの研究でもって「少なくともFHにおいては相関はない」と結論しました。JT以下です。JTは「リスクが上昇するという結果」もあることを把握しているぶんだけ、科学リテラシさんよりマシです。

残念ながら、家族性高コレステロール血症の患者内における、総コレステロールあるいはLDLコレステロールと心疾患の関連を解析したメタアナリシスはないようです。スタチンによる治療が広く導入されたので、もはや正確な関連を調べようがないのでしょう。

その代り、観察研究でスタチン介入が家族性高コレステロール血症の予後を改善したという結果が得られました。さすがに製薬会社がどんなに巨大であっても、死亡数の操作なんてできっこないですよね。

>Since 1990's, coronary mortality and total mortality in FH patients have markedly decreased in part due to the use of statins [9-11].(1990年以降、スタチンのおかげもあって、家族性高コレステロール血症患者における冠疾患死亡率および総死亡率は著明に低下した)。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3141550/

科学リテラシさんに追加の質問です。

5. 一つの研究でもって「少なくともFHにおいては相関はない」と結論付けるのは適切でしょうか?

6. 家族性高コレステロール血症患者の予後が改善した点について、アンチスタチン派はどのような説明をしていますか?アンチスタチン派が「医学界で既に対抗説の地位を得ている」のであれば、当然、論文等においてなんらかの説明をしていますよね?

ぼちぼち飽きてきましたので、科学リテラシさんはここでコメントを続けたいなら、上記6つの質問に逃げずに答えてください。無責任に放言するだけの人の相手をずっと続けるわけにはいきません。

科学リテラシ科学リテラシ 2016/10/21 13:28 これまでの流れを総括すると
「少なくともFHにおいては昔からコレステロールと心疾患の関連や因果関係が不明なままスタチンが使用されて
いた」

そしてコレステロール低下療法は2004年以前はポジティブな結果のみだったのが
2004年以降一転して殆ど全てでネガティブな結果となる。

その時起きたのがEU法改正とEU指令であり、バイオックス事件(製薬会社の不正事件)を契機として臨床試験の
「都合の悪い結果を隠蔽」「結果を捏造」を防ぐための規制である。

かいつまんで規制を説明すると下記の通りである
1)臨床試験後1年以内に結果を公表すること
2)常に臨床試験のマスターファイルを監査機関が閲覧できるようにする
3)またマスターファイルは25年以上保存し正当な要請があれば閲覧できるようにすること

NATROMさんのこれまでの行為、2004年新規制前の「信頼性が低い論文(ただしスポンサーによる利益相反がある
ものに限る)」で2004年新規制以降の「信頼性の高い論文郡」に対抗することは無意味である。

ここまで書いてなお「2004年新規制前の論文のほうが新規制後の論文より信頼がおける」すなわち「2004年以降
の一貫したコレステロール低下療法を否定する論文郡は信頼できない」というのならば、NATROMさん、貴方に他
人の論文を批判する資格は無い。

-EU法改正とEU指令に関しての参考-
下記PDFを開き"year"と"master"で検索すると前述の1)〜3)の規制内容がピックアップできる
http://ec.europa.eu/health/files/eudralex/vol-1/reg_2014_536/reg_2014_536_en.pdf
http://ec.europa.eu/health/files/eudralex/vol-1/dir_2005_28/dir_2005_28_en.pdf

科学リテラシ科学リテラシ 2016/10/21 13:28 これまでの流れを総括すると
「少なくともFHにおいては昔からコレステロールと心疾患の関連や因果関係が不明なままスタチンが使用されて
いた」

そしてコレステロール低下療法は2004年以前はポジティブな結果のみだったのが
2004年以降一転して殆ど全てでネガティブな結果となる。

その時起きたのがEU法改正とEU指令であり、バイオックス事件(製薬会社の不正事件)を契機として臨床試験の
「都合の悪い結果を隠蔽」「結果を捏造」を防ぐための規制である。

かいつまんで規制を説明すると下記の通りである
1)臨床試験後1年以内に結果を公表すること
2)常に臨床試験のマスターファイルを監査機関が閲覧できるようにする
3)またマスターファイルは25年以上保存し正当な要請があれば閲覧できるようにすること

NATROMさんのこれまでの行為、2004年新規制前の「信頼性が低い論文(ただしスポンサーによる利益相反がある
ものに限る)」で2004年新規制以降の「信頼性の高い論文郡」に対抗することは無意味である。

ここまで書いてなお「2004年新規制前の論文のほうが新規制後の論文より信頼がおける」すなわち「2004年以降
の一貫したコレステロール低下療法を否定する論文郡は信頼できない」というのならば、NATROMさん、貴方に他
人の論文を批判する資格は無い。

-EU法改正とEU指令に関しての参考-
下記PDFを開き"year"と"master"で検索すると前述の1)〜3)の規制内容がピックアップできる
http://ec.europa.eu/health/files/eudralex/vol-1/reg_2014_536/reg_2014_536_en.pdf
http://ec.europa.eu/health/files/eudralex/vol-1/dir_2005_28/dir_2005_28_en.pdf

科学リテラシ科学リテラシ 2016/10/21 14:03 私より詳しくコレステロール低下療法を批判している論文(和訳付)を見つけたので
紹介しておく
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jln/19/1/19_1_65/_pdf

これを読みば医療従事者でなくても何故私がFHとENHANCEに焦点を当てているかがよく分かるだろう

北乃国から北乃国から 2016/10/21 14:05 初めて投稿します。いつも楽しく拝読しております。
私は非内科医師ですので、コレステロール低下療法のエビデンスについてはあまり詳しくありません。
科学リテラシさんは2004年移行にコレステロール低下療法を否定する論文群があるとお書きですが、あるのでしたらインパクトファクターの高い論文を2-3引用されてはいかがですか?
あくまで中立のつもりでこれまでのやり取りを見ているつもりですが、NATROMさんのコメントは科学的根拠に基づいた論理性のある説明である一方、科学リテラシさんのコメントはその名前にはそぐわない、非科学的な主張に終始しているように見えます。
やはり有用性がないと主張されるのでしたら、その根拠となるデータ(コクランを覆す程度のですが…)を引用したうえでされないと説得力がないと思いますよ。
それと、質問には答えてから主張されないと、外野からは、あ、答えられないんだな、と思ってしまいます(NATROMさんは割と丁寧に質問に答えているように思います)
以上、横やり失礼いたしました。

科学リテラシ科学リテラシ 2016/10/21 14:58 https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=18314425
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=18314439

科学リテラシ科学リテラシ 2016/10/21 17:41 https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18376000
ENHANCE試験:シンバスタチン+エゼチミブ併用VSシンバスタチン単独
LDL-Cをより強力に抑えたが単独投与を上回る効果が見られなかった
またIMTに併用が若干増の傾向あり

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18765433
SEAS試験:大動脈弁狭窄症患者に対するシンバスタチンとエゼチミブ投与VSプラセボ投与
LDL-Cを半分に抑えたがプライマリーエンドポイント(冠動脈疾患と大動脈弁合併症)に効果なし
ENHANCEとSEASの結果が従来のコレステロール低下療法を大きく否定することに

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18757089
GISSI-HF試験:慢性心不全患者に対するロスバスタチン投与VSプラセボ投与
LDL-Cを2/3に抑えたが総死亡率・心疾患エンドポイントで差がでなかった

科学リテラシ科学リテラシ 2016/10/21 17:42 https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17984166
CORONA試験:ハイリスク群に対して2次予防を期待したロスバスタチン投与VSプラセボ投与
LDL-CとCRPが約45%と約37%と大幅に低下したのにも関わらず主要項目で全く差がでなかった。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19332456
AURORA試験:透析患者へのロスバスタチン投与VSプラセボ投与
LDL-Cが約43%低下したがプライマリーエンドポイント、セカンダリーエンドポイント(総死亡率)に有意差なし

NATROMNATROM 2016/10/21 19:19 >「少なくともFHにおいては昔からコレステロールと心疾患の関連や因果関係が不明なままスタチンが使用されて

ウソですね。スタチン前からLDLアフェレーシスのようなコレステロールを下げる治療がなされて、一定の効果が得られていました。FHに限らなくてよいなら、1984年にすでにコレステロールを下げる治療法の効果がDBRCTで証明されています[ https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/6361299 ]。


>そしてコレステロール低下療法は2004年以前はポジティブな結果のみだったのが
>2004年以降一転して殆ど全てでネガティブな結果となる。

これもウソです。2016/10/18 08:30ですでに説明していますが、勝つことがわかっている臨床試験は組めませんので、徐々に勝ったり負けたりの成績になるのは当然です。

ENHANCE試験はすでに述べた通り、対照にもスタチンが投与されているから差が出にくい。SEAS試験は対象が高コレステロール血症ではなく大動脈弁狭窄症です。GISSI-HF試験は慢性心不全。CORONA試験も慢性心不全。AURORA試験は透析患者。

高コレステロール血症にはとても良く効くから、大動脈弁狭窄症や心不全にも効くんじゃね?という観点からなされた臨床試験です。しかし、高コレステロール血症に効くからと言って、他の疾患にも効くとは限りません。だから臨床試験を行っているんです。

科学リテラシさんの主張のように「アンチスタチン派が医学界で既に対抗説の地位を得ている」のであれば、ハイリスクの高コレステロール血症を対象にしたスタチン対プラセボのガチ比較試験をやる意味がありますが、そんな臨床試験は提案すらなされていません。アンチスタチン派はごくごく少数派で、せいぜい和文誌かIFの低い雑誌にしか自説を発表できず、標準的にはスタチンの有用性は揺らいでいないからです。

「EU法改正とEU指令」がスタチンの有用性を覆すほどのインパクトを持っていると考えているのはトンデモさんだけです。コクランはそうは考えていません。コクランは製薬会社に買収されているのか、それとも無能なのか、という質問から科学リテラシさんは逃げ続けています。また、スタチン後にFHの予後が改善したことが観察研究から明らかになりました。製薬会社は死亡統計をも操作できるのでしょうか?この質問にも科学リテラシさんは答えていません。

NATROMNATROM 2016/10/21 19:21 科学リテラシさんに質問です。以下の質問に答えない限り、科学リテラシさんはコメントしてはいけません。くだらない主張に延々と付き合うわけにはいきません。どうしても自説を主張したなら、ご自分のブログか、あるいは医学雑誌に投稿してはいかがですか(まともな医学雑誌に掲載されるわけありませんが)。

1. 「コクランレポート作成当時はEU指令の影響を把握しきれなかっただけ」とのことであるが、2013年の段階でもそうなのですか?

2. そうだとすると、林衛氏が2011年にはすでに把握していた「EU指令の影響」を、コクランのメンバーは2013年になっても把握できなかったということになります。コクランのメンバーは無能だったんですか?

3.「アンチスタチン派が医学界で既に対抗説の地位を得ている」ことがわかる根拠を、英文の論文、できればIFの高い雑誌に掲載されたものを具体的に示してください。たくさん論文があるのですから簡単でしょう?

4.「アンチスタチン派といった言葉が生まれ」とありますが、英語でなんと呼びますか?"anti-statin"で良いですか?

5. 一つの研究でもって「少なくともFHにおいては相関はない」と結論付けるのは適切でしょうか?

6. 家族性高コレステロール血症患者の予後が改善した点について、アンチスタチン派はどのような説明をしていますか?アンチスタチン派が「医学界で既に対抗説の地位を得ている」のであれば、当然、論文等においてなんらかの説明をしていますよね?

mushimushi 2016/10/21 20:49 管理人が禁止コメントを出されたので、私がこのようなコメントをするのは不適切かもしれません、問題あれば消去してください。

スタチン単独で10の効果が、スタチン+エゼミチブ併用で10.1の効果があったとします。
この0.1の効果が本当かどうか確認するのは、相当な母集団と厳密な臨床系の構築が必要なことくらいはわかりますよね?それが容易にできることではないこともわかりますよね?
ようやく、「相当な母集団と厳密な臨床系の構築」ができてその結果が出たのです。ネガティブな評価をもたらした研究が多数あったのではありません。そもそも研究自体が行えなかった(行えたとしてもENHANCEのような十分ではないものだった)のです。


そもそも、もし仮に、スタチンと他の薬剤の併用にはネガティブな報告ばかりというあなたの主張が真だとしても、スタチンの有用性は全く否定されないのですよ。
あなたは「スタチン登場以降,初めてスタチン以外の薬剤でイベント抑制効果が示しえたという点も見逃しえない」という寺田さんのコメントを(曲解混じりに)信用されているようですが、その寺田さんは以下のようにコメントを続けています。

「スタチン登場以降,初めてスタチン以外の薬剤でイベント抑制効果が示しえたという点も見逃しえない」

NATROMNATROM 2016/10/21 21:07 私が「心疾患のコレステロール原因説」否定派だったら、「たしかにスタチンは心疾患を抑制する有用な薬剤だけど、それはスタチンの多面発現によるもので、コレステロール低下によるものとは言えない」って主張します。そうすればスタチンが心疾患を抑制したRCTやらメタアナリシスやらを相手にしなくてよくなり、もっと粘れます。

「アンチスタチン派」がそうしないのは、おそらく「心疾患のコレステロール原因説」は本命ではなく、「スタチンは効かない。代わりに私の推奨する○○を使おう」というのが本音だからです。

たとえば、日本脂質栄養学会前理事長鈴木平光氏は、「食べずにいはいられない、ウマイ魚のDHAが老化・ガン・アトピー・脳に効く!」という本をお書きになっています。スタチンの有用性すら懐疑的に見る立場の方が断言するからには、さぞや立派なエビデンスがあるんでしょうねえ。

北乃国から北乃国から 2016/10/21 21:37 17:41-17:42の科学リテラシさんのコメントは、まさに語るに落ちるという感じですね。自分でその研究がなされた背景(それらはスタチンが有効なので他の病態群にも試してみた)を理解していない、医学論文を正当に評価するための知識的な土俵にも上がれていないことを自ら暴露しており、むしろ滑稽に感じました。
我々医師の多数(と私は信じています)は、製薬会社主導の臨床研究の結果には基本的に懐疑的な目で見ており、一つのエビテデンスがでたからといってすぐにそれをまに受けるということはしません。他施設からの報告や、自身の経験に基づいて、治療法がより患者のためになるであろうと信じられる治療法を患者に提示します。
いわゆるトンデモの人たちは、NATROMさんが指摘されているように、all or nothingと考える傾向にあるようです。医者はみんな悪だと。でもそんな集団はあり得ないのです。

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2016-10-12 ミツバチのレメディ「エイピス」は何に効く?

[][]ミツバチのレメディ「エイピス」は何に効く? ミツバチのレメディ「エイピス」は何に効く?を含むブックマーク

「ホメオパシー」という代替医療では、ある症状を引き起こす物質を希釈すればその症状を治す薬になると考えらえている。たとえば、ミツバチを希釈したものはミツバチによる虫刺されに効く、という具合だ。また、希釈すればするほど効果が増すとされる。

原料のミツバチはすり潰されてアルコールに溶かされ、元の物質が残らないほど何度も希釈・振とうされ、砂糖玉に染み込まされる。この砂糖玉を「レメディ」と呼ぶ。ミツバチから作られたレメディは「Apis(エイピスまたはアピス)」だ。レメディの中には「般若心経のレメディ」「福島の土のレメディ」といったわけのわからない新しいものもあるが、エイピスは古くからある伝統的なレメディの一つである。

実際には、エイピスのレメディには効果がない。ミツバチ由来の物質は残っていないため、実質的にはただの砂糖玉である。効果があるように誤認するのは、ただの自然治癒をみているか(ミツバチ刺傷はたいていは自然に治る)、プラセボ効果による(薬を使用した安心感が痛みを感じにくくする等)。

ホメオパシーに効果がないことは臨床試験で確かめられている。海外では伝統的な代替医療としてホメオパシーが広く使われていて、そのため臨床試験も行われている。効果がないものに効果がないことを明確に示すのも大事であるが、一方で、ホメオパシーの効果を調べるのに使われたお金や手間を、別のもっと見込みのありそうな医療の検証に使えば有意義であっただろうに、とも思う。

臨床試験の細かい解説については、■イケダハヤトさんのホメオパシー紹介記事について - Interdisciplinaryが参考になる。ここではホメオパシー側の「背後にある理論」を少し紹介しよう。体験談等から「やっぱり効くんだろう」と思っている人が、ホメオパシーの荒唐無稽な理論体系を知ることで、もしかしたら少しは考えを変えるかもしれない。

ホメオパシーの理論では、ミツバチを希釈して作られたレメディはミツバチ刺傷に効くと考えられている。これはいい。しかし、虫刺され全般、たとえばムカデやスズメバチによる虫刺されにも効くとされている。ムカデに刺されたんなら、ムカデを希釈したレメディを使えよ。

百歩譲って、虫刺され全般に効くのもいいとしよう。だが、エイピスは虫刺されだけでなく、じんま疹にも効くとされている。なんでだよ。ミツバチ関係なくね?『ホメオパシー大百科事典』(産調出版)によれば、「皮膚が腫れてかゆく、接触に過敏になり、刺すような痛みがある」という症状のため、じんま疹にも虫刺されにも対応すると書かれている。いやいや、ミツバチ刺傷とじんま疹の症状はだいぶ違うぞ。

それどころか、なんと膀胱炎にも効くとされる。「排尿時に、尿道と膀胱が灼けるように、刺すように痛む」という症状があるからである。なんでもありじゃないか、と読者は思われるだろう。その通り。エイピスのレメディは「目、唇、口腔、のどの炎症」や「発熱」にも役立つとされている。

エイピス以外にも多数のレメディがあり、それぞれ多数の症状に効くとされている。同じ膀胱炎でも「灼けるように切られるように痛む」場合には別のレメディが使われる。このように複雑で科学的根拠のない体系ができあがっており、ホメオパス(ホメオパシーの自称専門家)やホメオパシーユーザーは、治したい症状に対応すると思われるレメディを選択する。たまたまその症状が(自然治癒かプラセボ効果で)改善したら、「レメディがヒットした」(正しいレメディを選択した)と考える。

症状が改善しなかった場合、ホメオパシーが効果のないニセ医学だからだとは彼らは考えない。レメディの選択を誤ったから症状が改善なかったのであり、正しいレメディを選択すれば改善するはずだと考える*1。そして別のレメディを試す。たいていはそのうち自然治癒するが、手遅れになる場合もある。レメディそのものはただの砂糖玉で安全であるが、ホメオパシーの体系は危険である。

『ホメオパシー大百科事典』の以下の記述を読めば、ホメオパシーの体系が、医療というよりはオカルト的なものであることがわかるだろう。

アピス(引用者注:エイピスと同じ)で効果がありそうな人を、ホメオパスは簡単に見分ける。行動にどことなくハチを思わせるところがあるからだ。小うるさく、落ち着きがなく、いらだちやすくて気難しい傾向がある。何時間も整理整頓に熱中するが、手際が悪く、あまり成果のないことが多い。傷つきやすい側面もあり、神経質で悲しみにとらわれやすく、涙もろく、ひとりでいるのを嫌う。仲間を求めるところから、このタイプの人は、まとめ役の「女王蜂」と評される。腹の立つ相手に使う毒針を尾に持っている。縄張り意識が非常に強く、新来者に対しては、強い嫉妬や疑いを向けることがある。(P104)

これも複雑で科学的根拠のない体系の一部である。このような体系を信用できるのならホメオパシーのレメディを試してみるのもいいだろうが、私はどのような値段であってもまったく「リーズナブル」とは思わない。



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*1:ホメオパシーにも派閥があり、それぞれの派閥は、異なる派閥のホメオパスはレメディを正しく選択できないと考えている

kakiflykakifly 2016/10/18 00:54 NATROM先生に質問です。「ホメオパシー」を「エレキバン」に置き換えたとしましょう。いろいろな症状に、例えばここで述べられているような「じんま疹」や「膀胱炎」は即効治癒するといえば、それはニセ医学でありオカルトですか?

NATROMNATROM 2016/10/18 08:45 臨床試験をせずに、エレキバンがじんま疹や膀胱炎を即効治癒させる、と主張すればそれはニセ医学でしょうね。

オカルトかどうかは本質的な問題ではありませんが、エレキバンが効く理由が「高次元ウルトラマグネティックパワーによる」などと主張されていたら、オカルトだと言っていいのでは。

kakiflykakifly 2016/10/20 11:42 臨床試験ということは、医師や研究者のもとで行われる試験ということですね。もしも、科学的知識をもたない、どこかのお婆さんがエレキバンを貼ったところ、じんま疹や膀胱炎が即効治癒したとしましょう。そのお婆さんがエレキバンは効果があるといえば、それはニセ医学となるのですか?

NATROMNATROM 2016/10/20 21:22 ニセ医学のように思えます。ですが、そのお婆さんの言いようにもよるかもしれません。仮に、誰が聞いても「医学のふりをしている」となみなせないようなものならニセ医学とは言い難いです。

kakiflykakifly 2016/10/21 03:11 NATROM先生は、磁気で病気は治せないと思っているようですね。例えば、喘息は1日で治癒させることができますよ。日常経験する病気の大部分は、磁気療法で即効治癒させることが可能です。磁気をどのように使えば治癒するか、なぜそれが可能なのか、不明であっただけです。

OceanBlueOceanBlue 2016/10/21 12:05 kakiflyさん

磁気云々以前に、そのお婆さんの言ったことが化学、医学上の言明とみなされるか?と指摘されているのではないでしょうか?

kakiflykakifly 2016/10/22 10:48 医師や研究者が言うか、まったく科学知識を持たないお婆さんが言うか、そんなことは関係ありません。言い方の問題でもありません。治癒が可能であり、事実であるならば、誰もが同じような結果を得ることができるのが科学です。可能であり事実と考える、可能ではなく事実ではないと考える、という二択です。NATROM先生は後者なのでしょうね。

suzansuzan 2016/10/22 12:24 ROM専なんですが、この話はちょっと。
たったひとりの人間に効果あった場合、その人には「きいてよかったね」と言いますが、
他の人間にも同じようにきくという根拠にはならないのではないでしょうか?
ある人が天神様に合格願い絵馬を下げたら大学に合格したとしても、
同じような絵馬を下げた人間の何%が合格したかがわからないと他人におすすめできません。
さらに下げた人間が数人では統計上意味がないので、少なくても1000人以上で調べないとなりません。
この話もエレキバンを張った人間1000人で調べた、のであれば他の方々におすすめする根拠にもなると思うのですが。

NATROMNATROM 2016/10/22 12:40 医師や研究者であっても、臨床試験なしに「薬Aを使ったら喘息が治った。薬Aは喘息を治癒させる」と主張したら、ニセ医学ですね(ちなみにそんな連中はけっこういます)。むしろ医師や研究者の主張のほうが、より「医学のふりをしている」と言えるので、「ニセ医学」度合は高いと言えるでしょう。

「薬Aを使ったら喘息が治った」のが事実であっても「薬Aは喘息を治癒させる」とは言えません。なぜなら、薬Aを使わなくても喘息は治ったかもしれないからです。じんま疹や膀胱炎もそうです。薬Aを使った群と、使わない群を比較しなければ、薬Aが効くかどうかは判断できません。

sagarasagara 2016/10/22 14:26 わたくしには
kakifly 2016/10/20 11:42
から
kakifly 2016/10/21 03:11
までの流れ(解釈?)がよくわからないのですが、よろしければ、どなたか解説いただけませんでしょうか?

それ以降については、まあ、コーヒーでも飲みながらいっしょに「代替医療解剖」でも読みましょうよ、と思うのでありますが。

めくらな故、読むのが遅くまだ80ページです。やっと鍼です。楽しいです。
(´・ω・`)

kakiflykakifly 2016/10/23 02:43 これは、物理主義と非物理主義・反物理主義の問題なのです。科学はすべて物理法則に帰結する、ということを理解できない人たちの無駄な抵抗がこのようなつまらない議論となっているのです。しかし、医学においては、人命にかかわることです。

kakiflykakifly 2016/10/23 03:11 sagara様へ

人体も物理法則に従っているはずです。したがって、物理法則に合致するように物理的作用を加えたときのみ効果を現すのです。デタラメに作用を加えて、それを統計学的に検証しても意味はありません。もしも、どこかのお婆さんが行った方法が物理法則に合致していたならば、治癒しても何ら不思議はありません。

NATROMNATROM 2016/10/23 08:24 珍しいパターンですね。ニセ医学を主張する人たちは、「俺たちの提唱する○○療法を認めない頭の固い物理主義者どもめ」などと、むしろ批判者たちを物理主義とみなすことが多いのに。「ホメオパシーのレメディには元の物質が残っていないのだから効くはずがないだろう」という批判者に対する場合が典型です。

もちろん、物理主義がどうとかという話ではありません。単純に、比較の必要性を理解できるかどうかという問題です。

「物理法則に合致するように物理的作用を加えたときのみ効果を現す」のであれば、「物理法則に合致するように物理的作用を加えた」場合と、そうでない場合とを比較して、より喘息やらじんま疹やら膀胱炎やらが治った、ということを示せばいいんです。これが臨床試験。

それをせずに「磁気で喘息を治癒させることができる」と主張したらニセ医学です。

Dr. BambooDr. Bamboo 2016/10/23 09:04 そろそろ牡蠣フライが美味しい季節ですが、それは置いといて。
磁力が人体に何らかの作用を及ぼすとしたら、MRIなんてやったら死んじゃわないですか。
室内に置いておいた酸素ボンベがミサイルのように飛んでくるほどの磁力をかけるのですが。

kakiflykakifly 2016/10/23 09:08 事実を示せばよいだけで比較は不要と思います。

NATROMNATROM 2016/10/23 10:00 「事実を示せばよいだけ比較は不要」と思っていらっしゃるkakiflyさんは、磁気だけでなく、ホメオパシーの効果もお信じになっている、ということになりますね。

sagarasagara 2016/10/23 11:18 kakifly氏
おそらく、皆様物理の法則にのっとった内容の主張と反論をされております故、物理法則という言葉だけでは言葉足らずではありませんかな?
「時速○mで飛んできたボールがおまえの顔にドーン!」も物理法則ですし、
重力やら引力やらも物理法則ですし、
ファンデルワールス力も物理法則です。
なれば、お薬の作用がどーのこーのという話もまた、物理法則に則った話です。重要なことは、その物理法則がどのように作用したのか、ではないでしょうか。

先に「事実を示せばよいだけで比較は不要と思います。」とおっしゃっている点、わたしは素晴らしいと思います。

しかし、皆様が気にしていることは「事実」なのか「さも事実っぽい何か」であり、その話の根拠が「他の人もそう言ってたから!」では、聞いた人はまた「さも事実っぽい何か」だと判断するしかないと考えます。

逆に、ここで客観的な事実(お数字様!)を示されれば、NATROM様方をNDKできるのではないですかな?
(´・ω・`)

kakiflykakifly 2016/10/24 01:01 物理の実験において、いちいち比較対照実験なんかしないでしょう。研究者は、物理法則を信頼しているからです。物理的現象とは、そういうものです。あなたが理解できていないだけですよ。

fnorderfnorder 2016/10/24 10:52 比較対照もせずにどうやって肝心の「法則」を見い出すんでしょうか。お告げでもあるんですか?

一毛一毛 2016/10/24 12:06 物理学だと、他の学者による追試実験はしますよね…
光の速度とか、手を変え品を変え、何度調べ直したことか…

kakiflykakifly 2016/10/24 12:46 前提条件とか、論証や実験のどこかに瑕疵はないか、適用する法則を間違えていないか、などを何度も検証するでしょうが、比較対照はとはね。法則性は比較対照によって発見できるものでもないので。

OceanBlueOceanBlue 2016/10/24 13:05 物理の実験は法則性の発見だけが目的ではないのですよ。
それに、法則性を見出すときも仮定→検証を繰り返す際に比較対照が重要になるケースは少なからずあります。例えば、デカルトの渦動説とニュートンの万有引力の法則のどちらかが確からしいか検証したことなどがその例です。

kakiflykakifly 2016/10/25 09:22 まあ、その法則を確立する過程では比較対照が必要でしょう。そんなことは当然です。しかし、それ以後は必要ないでしょう。

一毛一毛 2016/10/25 09:37 >「じんま疹」や「膀胱炎」は即効治癒する
という法則を確立するために、
>比較対照が必要でしょう。そんなことは当然です。
と言われているだけですよ?

counterfactualcounterfactual 2016/10/25 21:35 Kakifly様へ
たぶん、二回目になると思いますが
磁気による治療を物理の法則で説明することは、今の学問レベルでは不可能ですよ。 人体を分子機械と考えることはできますが、人体を構成する全分子の振る舞いを記述するためには、物理法則を記述している方程式をたてて、解く必要があります。最小でも、式の数は人体を構成している全分子の数ほどありますので、残念ながら、現在の学問レベルでは、それはできません。近い将来も無理でしょう。 物理法則で説明するということは、要は数学で説明するということです。医療の効果を物理法則で説明しようとしないのは、そんなこと不可能なことが最初っからわかってるからですよ。
まあ、こういことは、物理学の教科書を読んだことのある人なら、説明しないでもわかることですが。

kakiflykakifly 2016/10/26 01:44 全分子の振る舞いを記述するならば、おっしゃる通りになるでしょうね。でも、そのような必要を認めません。

counterfactualcounterfactual 2016/10/26 21:27 では、どのレベルで方程式をたてるのでしょう?
もし、方程式なんか不要というのなら、それは物理法則で説明してはいませんね。
 
実験だけでいえることは、
 
こういう条件で磁気をかければ、治るということを何度何度も観察したので、次もきっとそうなるだろう。
ただし、物理法則では(今は)説明できない。
 
どまりです。もしそうなら、現代医学とあまりかわりませんね。
まさか、磁気を使っているから、物理法則で説明できる医療だなんてことはないでしょうねえ

att460att460 2016/11/25 18:57 どこが妥当かわかりかねますので、こちらに。

米国で、小児用のホメオパシー生歯製品による被害が発生しているそうです。

国立健康・栄養研究所
http://hfnet.nih.go.jp/contents/detail1557.html
http://hfnet.nih.go.jp/contents/detail3347.html


東京新聞などによれば、米国で10人の死者と、400人以上の健康被害が出ている可能性があるとか

東京新聞:日本でも販売「ホメオパシー」幼児薬 米で10人死亡?調査へ:国際(TOKYO Web)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/201610/CK2016101502000247.html


どうも、希釈濃度が低すぎたことが原因のようです。

米国のホメオパシー規制が緩いためか、時々、このような事件が起こりますね。

att460att460 2016/11/25 18:58 一点抜けていました。

国内でも当該製品が販売されてる恐れがあるそうです。

2016-09-27 Cunliffeさんに質問です。論敵を「殺す」のは構わないのですか?

[]Cunliffeさんに質問です。論敵を「殺す」のは構わないのですか? Cunliffeさんに質問です。論敵を「殺す」のは構わないのですか?を含むブックマーク

死村さんという方の『もしも「合理的」で「科学的」な優生思想が見いだされたら、菊池誠や佐々木俊尚や糸井重里のような思想の者は、「合理的で科学的だから」と人を殺すのをよしとする訳です』というツイートが注目されています(■はてなブックマーク - 死村さんのツイート)。

すでにブックマークコメントにありますが、合理性や科学性は倫理よりも下位にあたるものですから、死村さんのツイートは的外れです。たとえば菊池誠さんは血液型性格診断を批判していますが、その科学性とは別に倫理的な側面についても言及しています。仮に血液型性格診断が科学的に正しいとしても、企業が労働者を採用するにあたって血液型を利用するのは差別にあたる、というわけです。企業にとって科学的で合理的であってもです。

死村さんの前後のツイートも読んでみました。強いて擁護すれば、ニセ科学に批判的な論者の一部には、倫理よりも科学性や合理性を上位に置いているように見える人も中にはいるでしょうから、そういう人たちに対する批判であると解釈できなくもありません。だとしても、批判対象の主張を引用するなりしない限り、相手の言っていないことを批判する「架空のわら人形論法」にしか見えません。

死村さんにツイートに対するブックマークコメントに、id:Cunliffeさんによる、

f:id:NATROM:20160927085609j:image

「そろそろニセ科学批判の中から例の長谷川豊を婉曲に擁護する意見が出てくる頃合いだと思ってる。」(■Cunliffe のコメント / はてなブックマーク

というコメントがありました。「例の長谷川豊」とは、「自業自得の人工透析患者なんて、全員実費負担にさせよ!無理だと泣くならそのまま殺せ!」という意見のことです。ニセ科学批判を行っている人はたくさんいますので、中には長谷川豊氏を擁護する人もいるかもしれません。しかしそれなら、長谷川豊氏を擁護した個人を批判対象とすればいいだけです。

私の知る限りでは、ニセ科学批判を積極的に行っている人たちで、長谷川豊氏を擁護している人はおらず、むしろ批判的な立場に立っています。私も、3年前にすでに、■生活習慣病の自己責任論について にて、人工透析の「自己責任論」対して批判をしています。なぜ「ニセ科学批判の中から例の長谷川豊を婉曲に擁護する意見が出てくる」とCunliffeさんがお考えなのか、私にはわかりません。これも「架空のわら人形批判」ではないかと、私には思えます。

私と同じく、Cunliffeさんも「自業自得の人工透析患者を殺せ」という意見は根本的に間違っているとお考えだと信じます。殺していい人間なんていません。ただ、Cunliffeさんは、「殺していい人間」がいるとお考えであるようです。

f:id:NATROM:20160927085608j:image

「やはり、こいつとかキクマコとか歴史修正主義者の毎日新聞記者の斗ケ沢とかの知識人ぶってる阿呆を殺し尽くすところから戦後をやり直すしかないね。」(■Cunliffe のコメント / はてなブックマーク

「死に絶えるのを待つ」とかではなく「殺し尽くすところから戦後をやり直すしかない」です。論敵が間違ったことを言っているからといって、「殺し尽くす」というのは穏やかではありません。言論には言論で対抗するというのが、民主主義社会ではなかったのですか。もしかすると「キツメのスラング(崩し言葉)」のつもりだったんでしょうか。文脈を調べたらわかるのですか。

それとも「殺せ」ではなく「殺し尽くすところから戦後をやり直すしかない」だからOKなのでしょうか?もし、長谷川豊氏が「自業自得の人工透析患者を殺せ」ではなく「自業自得の人工透析患者を殺し尽くすところから医療制度を見直すしかない」と述べていたらOKだったんですか?

Cunliffeさんの「真意」を聞きたいです。

kiya2015kiya2015 2016/09/30 09:53 おそらくidコールで当該人物にこのポストは伝わっているでしょうから、
現時点で応答がなく、なおかつブックマーク行為自体は続けていることから、
当該人物にとってこのポストにおける指摘事項は「図星」なのでしょう。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/NATROM/20160927

2016-09-20 「ソルトウォーターバッシング(塩水洗浄)」は危険です

[][]「ソルトウォーターバッシング(塩水洗浄)」は危険です 「ソルトウォーターバッシング(塩水洗浄)」は危険ですを含むブックマーク

大量の食塩水を飲用して腸を洗浄すると称する「ソルトウォーターバッシング」あるいは「塩水洗浄」というダイエット法が流行っているようです*1。「自宅で簡単にデトックスできる」などと謳われていますが、医学的な観点からは、ソルトウォータバッシングはダイエットの効果に乏しいだけでなく危険です。安易に実行しないでください。



ソルトウォーターバッシングとはどういうものか

ソルトウォーターバッシングの方法は、どのサイトを読んでも大差はありません。概ね、以下のようなものです。


  • 1リットルの生理食塩水をつくる(飲みやすいようにレモン汁を混ぜてもよい)。
  • 朝起きてすぐに1リットルの塩水を20分で飲み切る。
  • 便が出るのを待つ。

水は天然水を、塩は天然塩を使え、とか、ソルトウォーターバッシング後にサプリメントを勧めているところもありますが、だいたいこれだけです。

確かに大量の塩水を一度に飲めば、一時的に便秘は解消されるかもしれません。しかし、別に体脂肪が消費されるわけではないので、食事をして消化管に食べ物が入れば体重は元通りです。ダイエットの効果は乏しいと言わざるを得ません。



一度に大量の水分を摂取するのは危険

効果に乏しいだけでなく、ソルトウォーターバッシングは危険です。まず、一度に大量の水分を飲むのは食道や胃に負担がかかります。1リットルの水を20分で(サイトによっては「10分以内」で)飲み干すことが推奨されています。

医療の現場では、大腸の検査の前に経口腸管洗浄剤を患者さんに飲んでもらいます。その場合、1リットルを1時間のペースで飲みます。しかも、飲み始めはとくにゆっくりと飲んでいただきます。少しずつ飲めば、水分は胃から十二指腸へ、十二指腸から空腸へと送られます。しかし、一時に大量に飲むと胃の内圧が上がり、嘔吐の原因になります。


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経口腸管洗浄剤の適正利用のお願い( http://www.gifu-upharm.jp/information/puse/pu1589161210.pdf )より引用。


「1リットルを1時間のペースで」という用法を守らないことで、単なる嘔吐に留まらず、マロリー・ワイス症候群が起きた事例もあります。「マロリー・ワイス症候群」とは嘔吐によって食道が傷つき出血する疾患のことです。腸管洗浄剤であろうと生理食塩水であろうと、急速に胃の内圧を上げることは危険です。



生理食塩水でも体に吸収される

サイトによっては「体液と同じ濃度に調節されているので体に吸収されない」などと書かれていますが誤りです。普通に吸収されます。だって、水と塩化ナトリウムですよ?

体に吸収されないなら、わざわざ20分間という制限なしで1時間でも2時間でもかけてゆっくり飲めばいいんです。実際、経口腸管洗浄剤は、体に吸収されにくいように工夫がしてありますので、ゆっくりと飲んでも大半は消化管を素通りします。しかし、生理食塩水をゆっくり飲んでいるとどんどん体に吸収されてしまいます。だから、急いで飲め、とされているのでしょう。サイトによっては、「塩水は体内には吸収されず、胃から大腸をそのまま通過」と書きつつ同じページに「味わいながらゆっくり時間をかけて飲んでいると、腸内で最初に飲んだ分の吸収が始まってしまう」と書かれているところもあります*2

(胃に負担をかけつつ)急いで飲めば、体に吸収される量は少なくて済むでしょうが、それでもそれなりの量の塩分が吸収されます。むくみの原因にもなりますし、腎臓や心臓にも負担がかかります。ソルトウォーターバッシングは、健康的なダイエットどころか、食道や胃や腎臓や心臓に負担をかけつつ、別に体脂肪が減るわけでもないという、数あるダイエットの中でも不健康な部類に入ります。



お手軽なダイエット/健康情報を信じること自体が危険

ソルトウォーターバッシングについて調べて気づいたのですが、同じような内容のサイトがたくさんあります。まったくのコピーというわけではないのですが、情報としてはほとんど同一です。もちろん、間違っているところもです。お手軽に記事を量産して、広告で利益を得るのが目的と思われますが、完全に記事をコピーすると著作権に問題が生じるので、少しずつ内容を変えているのでしょう。

そういうサイトには、ソルトウォーターバッシング以外にも、ダイエットや健康についての情報がたくさん書かれています。こうした記事は信頼できるでしょうか?こうした記事を書くライターは、医学について教育を受けていると思いますか?誰かが「生理食塩水は体に吸収されない」という嘘を書いたら、それをそのまま信じ込んで、その嘘をコピーするような人たちです。量産されたダイエット記事や健康情報を信じるのは潜在的に危険です。



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■肝臓洗浄(レバーフラッシュ/肝臓デトックス)は本当か?

*1:「"Salt Water Bathing"だと塩水のお風呂という意味ではないか」と思った方もいらっしゃるだろう。海外では"Salt Water Flush"が一般的で、あっても"Internal Salt Water Bathing"である。なぜか日本では「ソルトウォータバッシング」となっている。たぶん、大本が「ソルトウォータバッシング」と訳してそれがコピーされたのだろう

*2:http://macaro-ni.jp/32155

空 2016/09/24 16:36 これ正しい発音は、バッシングなんでしょうか
ベイジング?

NATROMNATROM 2016/09/25 07:53 ベイジングのほうが正しいと思うのですが、最初に誰かが「バッシング」と間違って、その間違いがどんどんコピーされていったのではなかろうかと。

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