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cover ■「ニセ医学」に騙されないために

 ホメオパシー、デトックス、千島学説、血液型ダイエット、ワクチン有害論、酵素栄養学、オーリングテストなどなど、「ニセ医学」についての本を書きました。あらかじめニセ医学の手口を知ることで被害防止を。

2005-06-28 ドーキンスの利己的遺伝子仮説を批判する人たち

[][]彼らが批判する理由はなんだろう? 彼らが批判する理由はなんだろう?を含むブックマーク

■システム論と原子論(championの雑感)

システム論は、原子論を一般化した概念だといえるだろう。逆にいうと、原子論は、システム論の特殊な形態である。なぜなら、原子論は均質な要素しか考えないのに、システム論は多様な要素を考えるからである。

その意味で、ドーキンスの利己的遺伝子仮説は、システム論よりも原子論に近い。DNAという同じ要素でもって生物を説明するからである。さらに、DNA間の連携を考慮に入れない意味でも、利己的遺伝子仮説は、システム論ではない。

ドーキンスは「利己的な遺伝子」において、遺伝的「原子論」という批判に解答している。厳密には、解答というよりかは予測である。「なぜなら、それは批判より先に書かれたのだから!(P434)」。該当箇所を引用しよう。

体を構築するということは、個々の遺伝子の分担を区別するのがほとんど不可能なほどいりくんだ協同事業なのである。一つの遺伝子が、体のいろんな部分に対して様々に異なる効果を及ぼすことがある。また、体のある部分が多数の遺伝子の影響をうける場合もあれば、ある遺伝子が他の多数の遺伝子との相互作用によって効果をあらわすこともある。また、なかには、他の遺伝子群の働きを制御する親遺伝子の働きをするものもある。たとえていえば、設計図のそれぞれのページには建物のそれぞれ異なる部分についての指示が書かれており、各ページは他の無数のページと前後参照してはじめて意味をなすのである。(P48)

「DNA間の連携を考慮に入れない」って、誰の仮説のこと?ちまたに見られるドーキンス批判の多くは、何かドーキンスの主張とは別のもの(遺伝子至上主義とか遺伝的原子論とか)を批判しているに過ぎない。でなければ、ドーキンスの主張を含めた現代生物学全体を批判しているかだ。ドーキンスもしくはダーウィン進化論を批判する動機というものに私は興味がある。ダーウィン的な進化論を理解していないことだけが彼らをダーウィン進化論批判にかりたてるのではなく、彼らはダーウィン進化論を正しく理解できたとしても、けして納得することはないだろうというのが私の予測。

ゴリゴリ 2005/06/29 23:59 「彼らはダーウィン進化論を正しく理解できたとしても、けして納得することはないだろう」に同意です。典型的なのはアメリカにいるキリスト教右派。もう一つはここで採り上げられたサイト作者のような強い左翼系思想の持ち主(フェミニズム論者かどうかは知りませんが)。どちらも、人間の存在価値をめぐる強力なイデオロギーが根底にあって、それが科学的事象を扱う目を曇らせているような。
イデオロギー先行という点で、グールドにも似たようなところがあるとデネットが言っていた記憶があります。『ダーウィンの危険な思想』でだったかな。

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2005-06-26 携帯電話の買い替え

NATROM2005-06-26

[]携帯電話の買い替え 携帯電話の買い替えを含むブックマーク

とある池で外来魚の調査をしていたところ、誤って携帯電話を水の中に落っことしてしまった。電池を外し、きれいな水で洗って干しておいたら動作するようになったが、残念なことにメモリがすべて消えてしまった。幸い、紙ベースでバックアップを取ってあったのだが、さすがに一度水に落とした携帯電話はトラブルが怖いので、買い換えることとした。

これまで使っていた携帯電話は、4年前の機種である。テトリスがついているくらいで、余計な機能はついていないのだが、それで事足りていた。新しく携帯電話を買うにあたって、元機種と操作体系が似ていて、かつ、余分な機能がついていないものをリクエストした。しかし、当然のように、カメラ機能がついていない機種などない。しょーがないので、操作体系が似ているものを買った。

元機種はストレートタイプで、見るだけで時刻がわかって腕時計代わりになっていたのだが、新しい機種は折りたたみ式で、開けるか脇のボタンを押さないと時刻がわからない。それに、明らかに重量が重くなっている。指紋認証機能などがついているのだが、そんなもん使う人がそんなにいるのか。

ゲームも何種類か入っているが、どれも携帯電話でやるようなものではない。電車を待っている5分間を暇つぶしできるようなものが入っていればいいのだ。携帯電話でトルネコの大冒険のパクリのようなゲームをするか。しかも操作性が悪い。ゲームバランスも悪い。

良くなったのは、外部メモリカードがついたところくらい。データのバックアップが容易になった。せっかくだから、カメラ機能も使ってみた。250円で買ったライトプレーン(写真)。動力はゴム。車輪の位置でバランスを調節する。安かったけれども、けっこう遊べた。携帯電話も、こうした軽くて余計な機能なしで安いものがあればいいのだが。

谷庵谷庵 2005/06/27 12:50 私の携帯は本体5800円で買ったプリペイド式。
カメラもなければ折り畳みでもない。
3000円のチャージで90日使える。
自分からはほとんどかけないので、重宝しています。

女房は受信は自分の携帯を使うけど、自分がかける時は私の携帯を使います。
シンプルな携帯は、財布にだけでなく、年寄りにも優しいのだ。

wadjawadja 2005/06/30 21:28 新しいものに文句を言うようになったら、
Welcome to dirty old men’s world!!
でんがな。

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2005-06-24 出生率低下は利己的遺伝子によって説明できるか

[]出生率低下は利己的遺伝子によって説明できるか 出生率低下は利己的遺伝子によって説明できるかを含むブックマーク

ダーウィン進化論は、さまざまな生物の行動を理解する助けになるが、人間の行動をダーウィン進化論だけで説明できるとは限らない。というか、人間の行動すべてをダーウィン進化論だけで説明できるわけがない。学説にはそれぞれ適用範囲というものがある。人間の行動の中には、ダーウィン進化論で説明できるものもあれば、そうでないものもある。避妊や自殺や血縁者殺しや出生率低下は、ダーウィン的な説明をつけるのがきわめて難しい部類に入るだろう*1

■出生率低下(kutuzawaの日記)

ドーキンス によると 生物は利己的な遺伝子が住んでいる乗り物であり 遺伝子自身は自分たちの繁栄を願ってなるべく長く生きて自身を増やすことを願っている そのためには乗り物である体が古くなり役に立たなくなると利己的遺伝子は次に乗換えをするために子供の体にその遺伝子が乗り移るのである こうして遺伝子は次々と乗換えを繰り返して永久的に生きるのである

我々は単なる乗り物でということに気がつかないで 懸命に働き子孫を残そうとする

ところが遺伝子の命令に従わない乗り物ができてきた

なぜか 以下はこのことに関しての私見である

遺伝子は自分の存在を強固にするため なるべく強く賢い乗り物を選んできた しかしここに来て賢くなりすぎたのである 遺伝子だけの望みを聞いているより 乗り物それ自身を楽にさせて 楽しませてあげましょう それには結婚してもDINK(double income no kids)だ 若い時には結婚などせずに生活を楽しもう 中にはせっかくできた自分たちの新しい遺伝子を乗り物自身の邪魔だからと 排除する(子殺し)者まで現れた

乗り物の反乱である

ドーキンス流に言えば「乗り物の反乱」、もっと一般的な言い方をすれば、「個体の適応度を下げる行動」について、「ドーキンスはどのように説明するのでしょうか?」(ブライト)

私たち、つまり私たちの脳は、遺伝子に対して反逆できるほどには十分に、遺伝子から分離独立した存在なのである。すでに記したように、避妊手段をこうずる際、私たちはいつもささやかな仕方でその反逆を実行している。もっと大規模に反逆してはいけない理由は、なにもないのである。(「利己的な遺伝子」P523)

kutuzawaさんの見方はほとんど正しかった。出生率の低下や実子殺しの例を持ち出すまでもなく、我々は気軽に遺伝子に反逆しているのだ。

*1:無理やり説明つけようと思えばできないこともないが、それでは「竹内久美子」になってしまう。竹内久美子は、安易に人間の行動をダーウィン的に説明をつけてしまうがゆえに、進化生物学を理解している人々からはまともな学者とみなされていない。

ゴリゴリ 2005/06/25 12:29 > それでは「竹内久美子」になってしまう。
笑いましたw。

REDRED 2005/07/02 11:20  はじめまして。
 人間の行動をダーウィン的に説明を付けるのはどうかとも思いますが、この問題については、”反逆”とのみ解釈するのは、いささか疑問を感じます。
 おそらく生物を長く飼育しているならば経験的に知っている方がいるかと思いますが、生息(飼育)密度が高くなると繁殖しなくなる生物がいますし、育児をする生物種に、ストレスを受けると容易に子殺し(食卵・食子)するものがいるのも知られています(シクリッド科魚類など)。動物園で、飼育動物が育児放棄する例も知られていますよね。
 これらの現象からみて、容易に答えを導くべきではないのでは、と思いますが・・。

NATROMNATROM 2005/07/02 12:02 REDさんの言うように、最近の(たとえば日本における)少子化はダーウィン的な説明がもしかしたら可能<B>かもしれません</B>が、いくつかの理由で、それは<B>難しい</B>と考えます。確かに、子をたくさん産んでも、生息密度が高い等の環境要因により将来繁殖可能な年齢まで成長させることができないのならば、産む子の数を控えるというのはダーウィン的な適応です。子をたくさん産むライバルと比較すれば、孫の数においてライバルに勝利できるでしょうから。

たとえばヒトにおいても栄養状態の悪い女性は排卵が止ったりしますが、これはダーウィン的な適応である可能性が十分あります。しかし、現在の日本における少子化は、同様な位置づけはできないと思います。低栄養はないと言っていいでしょう。ストレスはあるでしょうが、過密状態のストレスに関しては、昔の日本や他の発展途上国と比較して、現在の日本がよりひどいとは言えないでしょう。比較的ストレスのない生活を行っていて、子を持たないことを選択する人もいます。少なくとも、発展途上国の子沢山の家庭と比較してストレスフルとはとても思えません。

少子化は、文化的、社会的、経済的に説明をつける類のものであり、生物学的な説明が入り込む余地はほとんどないだろう、というのが私の考えです。この点に関しては以前、少しだけ考察したことがあります。よろしければ、以下のURLの、たとえば903、913、914、920、931等をご参照ください。

http://www.meken.med.kyushu-u.ac.jp/~tosakai/boardtree1000.html

REDRED 2005/07/02 14:19  少子化については、私も社会的な要因が主であると考えています。ただ、生物学的な要因をゼロと考えるのはどうか・・と思うのです。
 発展途上国に関して言えば、乳幼児死亡率が比較にならないほど高く、環境が劣悪です。劣悪な環境を生き延びるには、増えるのが最上である・・。という生物的な考えも成り立ちます。高い確率で生存できる環境にある生物は、増殖に関して、過酷な環境にある生物よりも積極的でないというのは、これも生物にはよく見られる形態ではないでしょうか(過酷な環境にある生物が、少数の子しか産まないのでは、あっというまに絶滅しますので)。
 子殺しあるいは育児放棄による間接的子殺しについては、人間の特殊な性質ではなく、広く育児する生物に見られる行動です。同じように、人間特有と思われている行動の多くが、実は動物にも見られます。
 たとえばいじめですが、群れで生活するはずのディスカスやエンゼルフィッシュを飼育すると、最も弱い個体を他の個体が執拗に攻撃し、斃死に追い込むといった行動を嫌でも見るハメになります。
 もちろんこうした行動が人間において許されるものではないのは当然ですが、知性を持つ人間が、生物の本能的なところから逃れえていないのではないか、とも考えさせられてしまいます。
 少子化についても、すくなくとも、可能性について排除すべきではないのではないでしょうか。

NATROMNATROM 2005/07/02 23:14 「ダーウィン的な説明がもしかしたら可能かもしれませんが、いくつかの理由で、それは難しいと考えます」と私は書いています。「生物学的な要因をゼロと考えるのはどうか・」という感想は、いったい誰に向けてのものでしょうか。「ほとんどない」=「ゼロ」ではありません。

繁殖成功(血縁を通じた繁殖成功を含む)が期待できる良好な環境にも関わらず繁殖を行わない行動は、野生の動物によく見られるのでしょうか?良好な環境下では、自然界の生物は積極的に繁殖を行うものだと私は考えておりました。具体的なイメージがわかないので、「[高い確率で生存できる環境にある生物は、増殖に関して、過酷な環境にある生物よりも積極的でないという]生物にはよく見られる形態」を例示していただけるとありがたいのですが。良い環境下で積極的に繁殖を行うライバルに出し抜かれたりしないんでしょうか。

いじめに関してはダーウィン的な説明は可能だと思います。少なくとも少子化にダーウィン的な説明をつけるよりかは困難さは少ないでしょう。適応度の低下を伴う実子殺しについては、誤認(シクリッドの食卵はもしかしたら託卵へ対しての適応的行動の誤発動かも)、自然界では稀な環境下における行動(あまりにも稀であるのでそのような環境下での行動を進化させる必要がなかった)などが考えられます。後者であれば、ダーウィン的な説明の適用範囲外です。ダーウィン的な説明をつけたいのであれば、育児放棄をする個体は、育児放棄をしなかったライバルの個体と比較して何らかの優位性があったと考えなければなりません。

REDRED 2005/07/03 16:56  了解しました、ゼロというのは、私の読み違いだったようです。すみません。
 繁殖を行わない例については、パンダが有名でしょう。エサが他の生物と競合することがなく、天敵もいない動物ですが、繁殖力が極めて脆弱です。おそらく、多産でなくても種の存続に影響が無かったのでしょう。もっとも、環境の変化によって絶滅しかけているのですが。
 基本的に動物は生存率が低い主ほど多産で、生存率が高いほど少産です。イワシが多産で大型の生物が少産であるように・・ですね。生存率が高ければ多産である必要は無い・・というのは、生物の基本的な性質ではないでしょうか。
 もちろん、それを人間に直接当てはめてよいかどうかは別ですが。

 子殺しや、育児放棄については、ダーウィン的な説明が容易です。それは極めて単純な理由で、自分が育児を継続するのが難しい、あるいは育児するに不適切な環境であると判断した場合に行われるのです。
 つまり、ムダに終わる可能性が高いなら、さっさと放棄して次の子供を育てたほうが効率が良い。ということです(育児には一定の時間がかかりますので)。実際、若く未熟な親ほど育児放棄をしやすくなります。ペアリングする生物の場合、そのペアの相性なども影響してくるようですが、これは飼育者の経験的に言われていることでしかないので、なんとも。
 これらは冷静に状況を見極める・・といったものではなく、ストレスによって誘発されると考えられます。敵が多く子の保護に過大な負担がかかるといったものが代表ですが、人工飼育下では照明の唐突な点滅といった、各種要因におけるストレスも影響します。
 動物園での育児放棄では、人間に育てられた動物に多く見られるといった事も聞いた覚えがありますが、ウロ覚えです。あまり詳しくもないので、そのうち調べてみます。

REDRED 2005/07/03 18:03  補足ですが、動物の育児放棄や子殺しは特殊例ではなく、動物園ではよくあります。検索すると、かなりヒットするはずですよ。
 自然界での確認は聞かれませんが、放棄された子供は短時間で補食されてしまうため、おそらくその確認は不可能に近いと思われます。

NATROMNATROM 2005/07/03 21:40 パンダを過酷な環境下におけば、積極的に繁殖するのでしょうか?少子化については、種間の比較をしているのではなく、集団内の比較をしているのですから、「同種内のメンバーで、過酷な環境下で積極的に繁殖し、良好な環境下で繁殖しない」例を出さないと反論にはなりえないと思います。私の問題提起は、ヒトの中で繁殖に積極的な個体もいれば、消極的な個体もいるけれども、その相違は何に由来するものなのか、というものです。私はそれは社会的・文化的・経済的な理由で説明されるべきものであると考え、REDさんは生物学的な要因もあると考えています。野生動物の例を挙げてREDさんの意見を強化するためには、「良好な環境下でも積極的に繁殖しない種」の例ではなく、「同種内において、過酷な環境下で積極的に繁殖するメンバーもいる一方で、良好な環境下でも積極的に繁殖しないメンバーもいる種」の例が必要であろうと考えます。(ちなみに、パンダはパンダなりに積極的に繁殖をしていると私は考えています。「多産でなくても種の存続に影響が無かった」としても、各個体が繁殖に消極的になるわけではありません。個体は種の存続に興味はありません。)

「生存率が高ければ多産である必要は無い」というのは、ダーウィン的な観点から見たら不正確な表現です。生存率の低下を伴わずに多産になれるのであれば、どの個体もよろこんで多産になるでしょう。特に子に投資する種においては、子の生存率と多産はトレードオフの関係にありますので、「生存率のためにしょうがなく多産をあきらめる」という選択肢はありえます(「必要は無い」という表現とは意味が異なることに注意してください)。しかしながら、そうした説明は、人間の少子化を説明することには使えないと私は考えます。

REDさんが指摘する実子殺しは、「適応度の低下を伴わない」実子殺しの例ですね。ヒトもそういう行動をとるかもしれません(もしかしたら、再婚したカップルにおいて、母親が実子を虐待する行動は新しいパートナーとの繁殖成功の確率を高めるのかもしれない、など)。ストレスフルな生活を強いられている人間の夫婦が育児放棄を行うことについては、生物学的な要因もあるかもしれません。しかしながら、経済的に余裕のある夫婦が、自分たちの将来のために子の数をコントロールする行動は、「育児するに不適切な環境であると判断した場合に、次の子のために投資を中止する」というダーウィン的な説明の範囲外にあると思います。

REDRED 2005/07/04 11:47  少子化について、私は社会的要因、とくに社会保障の発達により、老後を実子に頼る必要が薄れたことが大きな要因と考えています。ただ、少子化の根底に生物的な本能が関与しているのではないか・・という”疑問”が私の説で、実のところ確実な証拠があるわけではありません。あったら疑問から先に進めていますので。ということで、現時点で説を補強することは困難です。

 ただ、血縁者殺し、つまり子殺しについては、遺伝子への反逆では無い可能性が高いと思います(誤作動の可能性もありますが)。とても知的な行動とは考えられませんし、動物にも見られる行動なのですから。先に述べた理由のほか、自身の生存を優先させるといった理由も考えられます。
 育児は自身の生存に高いリスクを負わせる行為(一定期間の絶食や子の食糧確保、防衛など)ですので、子の生存が難しいと思われる状況では、それを放棄し、自身の生存を確保して次を考えればよい。というのも妥当な戦略です。それがストレスにより誘発される可能性もあるでしょう。
 ちなみに、子供を殺すのは生物全体で言えば珍しい行動ではありません。いわゆる産みっぱなしの生物では、子とエサの区別が付かず、補食してしまう例が多々ありますので。子を保護するという習性は明らかに後から獲得した性質でしょうから、育児放棄自体は、動物にとって異常な行動ではないのかもしれません。

 ところで、自分の子供の数をコントロールする件については、それが間引きでなく避妊ならば、子殺しではなく、繁殖の問題、つまり少子化のほうに分類すべきでしょう。子殺しとは方向性が異なると思います。

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2005-06-23 熱くなった地球の汗をふくおか

NATROM2005-06-23

[][]汗を福岡 汗を福岡を含むブックマーク

福岡市の封筒より

熱くなった地球の汗をふくおか

ストップ ザ 温暖化!

「福岡」って、「ふくおか」とは発音していないんだよね。「ふこーか」と発音する。日本語の発音って不思議だよね

遠藤遠藤 2005/06/24 20:16 ちょい横なんだけど、トニーさんって週刊金曜日の記事を書いているT.ラズロ氏なんですね。ラズロの方で覚えていたから、「ダーリンは外国人」を読んでもピンとこなかったです。
オイラはてっきり、ラズロ氏は英語かなんかで記事を書いて、誰かが翻訳していると思っていたザンス。

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2005-06-18 たのしい休日〜佐賀県相知町見帰りの滝

[]滝とアジサイ 滝とアジサイを含むブックマーク

お昼からお出かけ。アジサイが名物だという滝へ。車は近くの駐車場に止め、そこからシャトルバスが出る。雨量が少なく今年のアジサイはイマイチであるというバスの運転手の言であったが、結構見事であった。今日は晴〜曇りであったが、小雨で見ると、さらに風情があるのだろう。

滝では、子どもたちが水に浸かって遊んでいる。ウチのチビはというと、水に入ろうともせず、棒切れを水に投げる遊びをする。子供というのは、濡れるから止めろという親の制止を振り切って水に入るものだと思っていたが、チビは濡れるのが嫌いらしい。軟弱者め。私が裸足になり、ズボンをまくりあげて水に入ってやったら、チビも少しだけ入った。石の上でなにやらやっていたが、滑って上半身がちょっとだけ濡れると泣きだした。濡れたことより、滑ったことが怖かったようだ。

目を凝らすと、ハヤだろうか、最大で15 cmくらいの魚が結構いる。石をひっくり返すと、川虫がウジャウジャ。トンボも飛んでおり、川エビは素手でも捕まえられた。結構良いところだった。

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2005-06-16 知能と遺伝子

[]子の知能は両親の知能に近い 子の知能は両親の知能に近いを含むブックマーク

■子供の知能は夫婦の平均に近いか(championの雑感)

中込弥男の『こんなことまでゲノムで決まる』によると、人間の知能と性格は遺伝子によって決まっている。中込の説明によると、以下の結論が得られる。

  • 人間の知能の大枠は、親(夫婦)の平均に近い。
  • 人間の性格の3分の2は、遺伝子によって決まっている。

この見解は本当に正しいのだろうか。私は、以下のように思った。

まず、知能が両親の平均に近いなら、例えば、「IQが130とIQが120の夫婦」の子供については、IQが130以上になることはない。それなら、人間のIQは、だんだん下がっていくことにならないだろうか。仮に、夫婦のIQがともに140であったとしても、子供のIQは140に近くなってしまい、150にはならないだろう。

次に、性格の3分の2が遺伝で決まっているとしたら、異常な性格の人の子供は、異常である可能性が高い。それが事実であるなら、将来的に、断種の起こるおそれがある。

子の知能*1は両親の平均に近いという見解は、完全に正しい。このことは、知能に遺伝的要因が一切関与していないと信じる極端な環境決定論者ですら、同意しうるであろう。仮に知能が環境によって100%決まるとしても、子が育つ環境は親が育った環境に近いと推測する合理的な理由がある。学歴を重視し教育にコストをかける環境で育った親は、子にも同様の環境を提供する傾向があることに同意できれば、子の知能は両親の平均に近くなることも同意するだろう。実際に測定してみれば、子の知能は両親の平均に近いのだ。これだけでは、環境要因によるものか、遺伝要因によるものか、判断するのは不可能である。知能に遺伝子が影響していることは、子と親の知能が近いことではなく、双生児研究や養子研究によって証明されている。ちなみに、「人間の知能は遺伝子によって決まっている」という主張は間違いである。環境の影響を受けることも明らかだからだ。知能は、他のほとんどの形質と同じく、遺伝子と環境の両者の相互作用によってつくられる。

おそらくは、中込は「人間の知能は遺伝子によって決まっている」とまでは言っていないのではなかろうか。「人間の知能の大枠は、親(夫婦)の平均に近い」というのは、遺伝子決定論者らしからぬ表現である。人間の知能が遺伝と環境の両者によって決まるとすれば、子の知能は、親(夫婦)の平均に近いところ*2にピークをおいて(おそらくは)正規分布するであろう。「IQが130とIQが120の夫婦」の子についても、可能性は小さくなるが、IQが130以上になることもありうる(120以下になることだってある)。集団全体をみれば、世代ごとにIQがだんだん下がっていったり、IQのばらつきが小さくなっていったりすることはない。

知能で考えると同意しにくい人もいるかもしれない。たとえば、知能と同様に遺伝と環境が影響する量的な形質として、身長ならばどうか。身長に遺伝的な要因が関与し、子の身長が両親の平均に近いことに反対する人はそうはいないだろう。「例えば、身長が180cmと160cmの夫婦の子供については、身長が180cm以上になることはない。それなら、人間の身長は、だんだん下がっていくことにならないだろうか」と言い換えてみたら、どこかがおかしいのに気付くだろう。高い身長の夫婦からは高い身長の子が生まれる傾向にあることに反対する人はそうはいないのに、これが知能であった場合、強固な反対にあうことが多い。

性格が遺伝の影響を受けることも、もはや事実であると言っていい。事実に対して反対するよりかは、より正しい理解を求めるほうが良いのではないか。「断種の起こるおそれがある」からといって事実から目をそらすより、遺伝子は影響はしても決定はしないことを理解してもらったほうが良いと思う。

*1:ここでいう知能とはIQとかg factorとかの知能テスト等で測られた「知能」のことを指す。知能テストが本当に知能を反映しているのかという疑問は妥当である。しかし、ここでの議論は、知能テストで得られた得点は知能の一側面を表していることに同意できさえすれば成り立つ。知能のすべてを一つの数字で測ることなんてできっこないけれど、知能のある一側面を数字にすることすらまったくの不可能というわけではない。このことに同意できないとしたら、上記の文章の知能を適宜「知能テストのスコア」に読み換えていただきたい。

*2:平均への回帰があるから、子の知能は親(夫婦)の知能より、集団全体の平均に近くなる。

GeneGene 2008/07/15 16:13 知能に関係のある遺伝子はX染色体にのみ存在することが解明されたため、男の子の知能は100%母親からの遺伝的影響を受け、女の子の知能は両親から50%ずつ遺伝的影響を受けるそうです。従って、子の知能が両親の平均に近いという説は、男子に関しては当てはまりません。また、兄弟同士での能力差は母親の持つ二つのX染色体のうちどちらが遺伝したかによる差のようです。

NATROMNATROM 2008/07/15 17:22 「知能に関係のある遺伝子はX染色体にのみ存在することが解明された」というのはデタラメです。

2005-06-13 先天的と遺伝的

[]先天的と遺伝的 先天的と遺伝的を含むブックマーク

■ダウン症候群(championの雑感)

以上の説明からわかるのは、ダウン症候群が、先天的な病気というよりも、環境によって起こる病気だということである。なぜなら、女性が子供を産む年齢によって発症率が変わるからである。

正確には、ダウン症候群*1は環境によって起こる先天的な病気である、とすべき*2。先天的なのに、環境によって起こるだって?そう、先天的という言葉は、しばしば遺伝的と同じ意味で誤用されるけれども、違う意味の言葉なのだ。

先天性風疹症候群という病気がある。妊娠中に母体が風疹ウイルスに感染すると、胎盤を通って胎児に感染し、先天的な異常が生じる。先天性風疹症候群が環境によって起こる病気であり、かつ、先天的な病気であることに異を唱える人はそういないと思う。

逆に、遺伝的な疾患でありながら、先天的な病気でないものもある。ハンチントン舞踏病は、常染色体優性遺伝する疾患である。浸透率(penetrance)はほぼ100%*3、つまり、疾患感受性遺伝子を持っている人が発病する確率はほぼ100%である。環境によって起こる病気だとは言えない。しかしながら、発症するのは通常中年以降、つまり、先天的な疾患ではない。

ここからは下衆の勘繰り。上記引用したブログを書いた人は、進化心理学が「道徳を破壊する、危険な学問」だと考え、そればかりか、ダーウィニズムでいう自然選択の証拠は、いまだかつて存在しないと言い(参考文献がマイケル・デントン著「反進化論」というトンデモ本)、遺伝子至上主義(遺伝子で人間の性格や知能が生まれつき決定しているという立場)を唱える論者がどこかにいると考えている。

もちろん、まともな進化生物学者で遺伝子至上主義者などどこにもいないのだけれども、なにかの具合でオーソドックスな進化理論を遺伝子至上主義であると勘違いしちゃったのであろう。遺伝子至上主義は間違っているばかりか有害である。ゆえに、オーソドックスな進化理論をも間違っているばかりか有害であると勘違いしているのである。遺伝子が決定的な役割を果たしていない事例が、ダーウィン進化論に対する反論になりうると思っているものだから、「ダウン症候群が、先天的な病気というよりも、環境によって起こる病気だ」とわざわざブログに書くのであろう。まあ確かに、ダーウィン進化論や進化心理学は、使いどころを間違えたり、誤解されたりすると、危険なものである。しかし、「誤解されると危険である」と叫んでいる人自身が、しばしば誤解している張本人であることは、いったいどういうわけであろうなあ。

*1:遺伝するダウン症候群(転座型)もあるけれども、ここでは例外としておこう。

*2:もしかしたらダウン症の発症には遺伝的な要因もあるかもしれない。母親の年齢などの環境条件が同一であったとして、ある対立遺伝子Aを持つ母親は、別の対立遺伝子Bを持つ母親よりも、ダウン症児を産む確率が高い、ということはありうる。ダウン症候群のような環境要因が強く影響する疾患において、そのような遺伝子が同定される見込みはほとんどないだろう。でも、ある病気が完全に100%環境要因によって起こるなどとは思い込まないほうがよい。

*3:浸透率がほぼ100%というのは、「現在のところは」という注意書きが必要であろう。浸透率も実のところ環境の影響を受ける。将来、ハンチントン舞踏病を予防する治療法が開発されれば、その治療を受けることのできる環境下においては、浸透率は低くなる。実際、フェニルケトン尿症の浸透率は、治療を受けることのできる先進国とそうでない国とで大きく異なる。メンデル遺伝する遺伝病ですら、別に100%遺伝子が決定しているわけではない。

ゴリゴリ 2005/06/15 20:55 今日的なダーウィニズムは、「進化的に有利」ということについて、「遺伝子伝播の効率性の良さ」に一貫して着目し、その説を科学的実証的に明らかにしているだけなんですけどねえ。
思うんですけど、キリスト教右派を中心とした反進化論というのは、当の彼ら自身が強力な目的論的世界観でモノを考えていることからくる払拭しがたい誤解に基づいているような気がしてなりません。
自然選択に目的はありませんから、まともなダーウィニズムは優生学のような人間の世界の都合(=目的)による淘汰からは理論的にも現実的にも自由で、反進化論をぶつような人たちの非難はまるでお門違いもいいところなんですけどね。
強力な目的論でモノを言う反進化論者の方が、自分たちの都合や価値観を他者に押し付けるという意味でよっぽど「不道徳」であることに早く気づいてもらいたいものです。

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2005-06-11 たのしい休日〜蛍

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なんかもう今週は研修医以来の忙しさでどうもこうもなかった。やっと落ち着いて、今日は蛍見物。車で30分足らずのところで蛍が見れるのだ。人もたくさんいたが、それ以上に蛍もたくさんいた。しかし、チビは怖いと言う。暗い森が怖いのと、虫が怖いのと両方だったようだ。

たまごどんたまごどん 2005/06/12 22:11 「蛍は光るゴキブリよ」といったお嬢さんがいたピョン。そりゃ怖いピョンよなあ。

温泉カワセミ温泉カワセミ 2005/06/13 18:53 ちいちゃい子って、慣れてないと暗いとこ怖がりますからねぇ。
例えばホタル言うてもコレ(↓)が飛んでるねんでぇって騙くらかしてみると、怖がらんでも済むとか?
http://www3.nhk.or.jp/anime/ojaru/charactor/chara/denbo.html
(4月から声優さん変わっちゃって、違和感あるよぉ。)

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2005-06-07 バナナは転がるだろ

[][][]バナナは転がるだろ バナナは転がるだろを含むブックマーク

■人工知能研究所

ようこそ!人工知能研究所へ!ワタシは、最新テクノロジーを駆使して、人間の考えたコトをズバリ! 当てる、人工知能を搭載したコンピューターです。アナタが考えたコトを約20個の簡単な質問で当ててみせましょう!

データベースがしっかりとしていれば、アルゴリズムとしてはそれほどは難しくないのだろうと思う。勝つのは簡単。データベースに入っていなさそうな単語(例:ニッポンモバヨコエビ)を思い浮かべれば良いのだが、勝つのが目的ではない。しかし、いろんな言葉で試しに遊んでいたら、思わぬ単語で勝ってしまった。どうやら、私の質問への答えと、データベースに入っていた答えとが、だいぶ違っていたのが原因のようである。以下引用。

参りました・・・アナタの勝ちです

もう一度遊びますか? キャンペーンに登録する

アナタが思い浮かべたモノ・・・バナナ

転がるものですか?? アナタはハイと答えた。ワタシはイイエと思う。

水分でできていますか?? アナタはハイと答えた。ワタシはイイエと思う。

それって、落としたら壊れちゃう?? アナタはときどきと答えた。ワタシはたぶん、ちがうと思う。

それを開けることができますか?? アナタはたぶん、ちがうと答えた。ワタシはハイと思う。

サラダに加えることができるものですか?? アナタはおそらく、そうと答えた。ワタシはイイエと思う。

薄く切ったり、削ったりするものですか?? アナタはときどきと答えた。ワタシはイイエと思う。

それは赤い色をしていますか?? アナタはときどきと答えた。ワタシはイイエと思う。

それって、いろんな色の種類がありますか?? アナタはハイと答えた。ワタシはイイエと思う。

その色はオレンジ色ですか?? アナタはときどきと答えた。ワタシはイイエと思う。

レストランで頼めますか?? アナタはときどきと答えた。ワタシはイイエと思う。

心を癒してくれるものですか?? アナタはときどきと答えた。ワタシはイイエと思う。

バナナの大半は水分でできている。バナナは落とすと壊れるだろ。バナナは皮を剥くのであって、開けるとは言わない。うちの実家のサラダには、ときどきバナナが入っている。薄く切って、ヨーグルトであえた奴だ。赤いバナナはある。オレンジ色のバナナもある。いろんな色の種類があるのだ。そんなことも知らんのか。メニューにはなくても、気の利いたレストランなら頼んだらバナナぐらい出すだろう。人はバナナに心を癒されるときだってある。イイエと断言するお前は何様だ。お前はコンピュータのくせに、人間様の心を理解していると思っているのか。

というような話をしようと思って、妻に話を振ってみた。

「なあ、バナナは転がるよな」

「バナナは転がらないと思う」

転がるバナナもあるんだよ!

KosukeKosuke 2005/06/07 15:32 私もつい先日チャレンジしたところ。
「キャンペーン」ってナンだろ?、怖いからクリックするの止めとこ、ということでその先には行きませんでした。
そうか、お互いの認識の違いが確認できるんですね。確かに勝ち負けよりもそっちの方が面白い。
で、またやってみようとしたら、現在はクローズされてるんですね。
> 更なる進化を遂げるべくプログラムの修正を行います。
だいぶハズレてしまったんでしょうかね。

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2005-06-01 日本の幼児を救え!

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■日本の1〜4歳児の死亡率 先進国の3割増で「最悪」(asahi.com)

 長寿命を誇る日本だが、1〜4歳児の死亡率は先進国の平均より3割高く、実質的に「最悪」なことが厚生労働省の研究班の調査でわかった。原因ははっきりしないが、主任研究者の田中哲郎・国立保健医療科学院生涯保健部長は「小児救急体制が十分に機能していないのかもしれない。医師の教育研修なども含め、幼児を救う医療を強化する必要がある」と指摘する。

「日本の医療システムが優れているなんてトンデモナイ。1〜4歳児の死亡率は先進諸国中で最悪だ!専門家のコメントにあるように、小児救急体制が十分に機能していないのが原因なのだ!」などという意見がやっぱりあるようだ。実際のところ、日本の周産期死亡率は国際的にみて低い水準にある(死亡率が低いということは医療は優秀であるということ)。周産期の医療は良いが、幼児を対象とした医療は他の先進諸国と比較して不十分だということなのだろうか?そうではないということは、元記事からもわかる。

 年間の死亡率を10万人当たりで見ると、日本の1〜4歳児は33.0人で、ほかの13カ国平均より3割多く、米国(34.7人)の次に高い。米国は他殺(2.44人)の占める割合が大きく、この分を除くと、日本が最悪になる。最も低いスウェーデンは14.3人。

 病気別には、先天奇形や肺炎、心疾患、インフルエンザ、敗血症などが13カ国平均に比べ高い。不慮の事故は、平均とほとんど変わらなかった。

 ほかの年齢層の死亡率は、すべての層で13カ国平均より低く、全体では10万人当たり783人で、13カ国平均より15%低い。0歳児については340人で、13カ国平均の約3分の2で、スウェーデン(337人)に次いで低い。新生児医療の整備が大きいとされる。

1〜4歳児ではなく、0〜4歳児で比較してみれば、日本は先進国において平均以上の良い数字であることがわかるだろう。日本において1〜4歳児での死亡率が高いのは、よその国では亡くなってしまうような児が日本では1歳以上まで生きるからであろう。朝日の記者およびコメントした田中哲郎氏は、そんなことは承知の上で、あえて現在の小児救急体制が改善されることを願って、記事を書き、コメントしたのだと思いたい。

それにしてもスウェーデンの数字が良すぎるが、私には理由はわからない。小児医療が充実していることもあるのだろうが、この辺にヒントがあるように思う。



2011年2月27日追記

日本における高い「1〜4歳児での死亡率」は、他の国では死亡するような疾患を持つ児の「持ち越し」に由来するものではないか、という私の指摘に対し、■捨身成仁日記 炎と激情の豆知識ブログ!*1にて、調査班の研究は、周産期医療施設の死亡症例(持ち越し)は考慮されていたとの指摘がありました。妥当な指摘だと考えます。また、■乳児死亡率 - 白のカピバラの逆極限 S.144-3において、持越しは周産期からしか計算しておらず、評価が甘いのではないか、とのご指摘をいただきました。まとめると、1〜4歳児での死亡率の高さは、「持ち越し」による影響も考慮されてはいるが、その影響の強さの評価は不十分ではない可能性がある、といったところです。いずれにせよ、現段階では「資料が不十分」であることは確かでしょう。

*1:現在は元記事はプライベートモードなので、ブックマーク一覧にリンクした