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cover ■「ニセ医学」に騙されないために

 ホメオパシー、デトックス、千島学説、血液型ダイエット、ワクチン有害論、酵素栄養学、オーリングテストなどなど、「ニセ医学」についての本を書きました。あらかじめニセ医学の手口を知ることで被害防止を。

2005-11-29 医療当直の労基署通達

[][]日直は月に一回まで 日直は月に一回までを含むブックマーク

日直というのは、土曜祝祭日の昼間に急患その他の対応をする当番であるのだが、年末の休みの関係もあって、12月の私の日直は、2日当たっていたのである。それはまあいいとして、今日、医局の秘書さんがやって来て言うには、


「労働基準法によって、日直は月に一回までと決まっているので、誰か他の先生と交代するなりして調整して欲しい」


とのこと。うわあ、労働基準法で守られているなんて知らなかったよ。ちょいと調べてみたら、■医療当直の労基署通達というページがあった。以下、引用はこのページから。

許可の対象となる宿直又は日直の勤務回数については、宿直勤務については週一回、日直勤務については月一回を限度とすること。

確かに、日直勤務については月一回を限度とあるねえ。多分、当直日誌その他をお役人様がチェックして、「この医師は月に二回も日直をしている。労働基準法に違反しているから改善するように」などとケチをつけるのであろう。ありがたくて涙が出る。こういうくだらん仕事をしてお金をもらうほうになりたい。月二回日直が駄目なら、これはどうなんだ。「一般の宿日直勤務に係る許可基準に定められる事項の概要」として、

常態として、ほとんど労働のする必要のない勤務のみを認めるものであり、定時的巡視、緊急の文書又は電話の収受、非常事態に備えての待機等を目的とするものに限って許可するものであること。

とある。労働基準法がどうとか言うのであれば、お役人様はこういう点こそチェックすべきだろう。当直日誌を見ただけで、「ほとんど労働のする必要のない勤務」ではないことはわかるだろうに。他に、

夜間に充分睡眠がとりうること

医療機関において宿日直勤務を行う場合には、「夜間に充分睡眠がとりうる」という労働実態になければならないんだそうだ。ムッキー。

宿直中に、突発的な事故による応急患者の診療又は入院、急患の死亡、出産等があり、或は医師が看護師等に予め命じた処置を行わしめる等昼間と同様態の労働に従事することが稀にあっても、一般的にみて睡眠が充分にとりうるものである限り宿直の許可を取り消すことなく、その時間について法第三十三条又は第三十六条第一項による時間外労働の手続きをとらしめ、法第三十七条の割増賃金を支払わしめる取扱いをすること。

宿直中に急患が来て働いたら、宿直手当の他に、時間外手当がもらえるように読めるんだけど、その理解でいいのかな?そんなんもらったことないよ。医療従事者でこのブログを読んでいる人もいるだろうけど、もらったことある?

こんな内容スカスカ、実態に合っていない通達があったんだ。邪推するに、後々医師の労働条件が問題になった場合に、「厚生労働省としては、ちゃあんと通達を出していた。その通達に従わなかった医療機関の責任である」って責任逃れのためではなかろうか。病院側がこんな通達に従えないのは理解できる。だって、物理的に無理だもの。ぶつくさ文句は言うけど働くさ。しょうがない。厚生労働省がスカスカ通達を出すのも、まだ分からんでもない。まさか公的に「医者は寝ずに働け」とは言えないだろう。

一番頭に来るのが、こんなスカスカ通達をたてにとって、日直勤務については月一回などとケチつける地方役人だ。どうせ実態に合っていないのだから、そんなもん見逃しておけ。杓子定規に通達に従うってのなら、他の部分にも従え。お前ら、ケチつけて威張りたいだけなんだろ。おかげでこっちは、医療秘書さんや日当直を組む医長を含めて、余計な仕事が増えるんだよ。クソ役人め。



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■野戦病院の大晦日

halks55halks55 2005/11/29 20:00 医師に限らず、外来看護師も検査技師も放射線技師も、当直という名の“夜勤”を行っているのが実態です。ある病院では、外来看護師の当直を夜勤に移行したら、昼間の要因不足になり、病棟からの応援を組まざるを得なくなり、病棟の勤務にしわが寄ったそうです。
我々の病院では、それ相応の時間外手当を出してもらっているので、お金には不満はないようですが、下手をすると、連続36時間勤務になったりして、正直大変です。
日本の医療費が安いのは、医師の献身的努力による部分も大きいと思うのですが。

たまごどんたまごどん 2005/11/29 21:37 お上(厚生労働省)と木っ端役人(地方役人)と町民(医者)ちゅう関係なのら。木っ端役人はYesかNoかで区切れる部分のチェックはできるけんど、「ほとんど労働する必要のない勤務」の判断とか「夜間に睡眠を十分とりうる」判断はやりたくないし、やれないんやろね。
ほんで、役人ピョンは「オレってちゃんとチェックしたかんね」ということになるピョン。
NATROMピョンに同情するのら。

halks55halks55 2005/11/29 21:45 要因−>要員、誤字でした。

地下に眠るM地下に眠るM 2005/11/29 21:59 労働基準法は「最低限の労働条件」を定めた法律だにゃ。
使用者(病院)には順守義務があってさからえにゃーんだよな。

医者が激務であることは承知しているにゃんが、それでもいろいろと保護はされているといっていいよね。でも、あんまり保護されてにゃー職種というのも結構あるんだよにゃ。「労働基準法?なにそれ?」というDQN企業主とか珍しくもにゃーもんな。そういうわけで、労働基準監督官の仕事を「くだらん仕事」とは僕はまったく思わにゃーわけだけど、権利が圧迫されている労働者を優先して救済して欲しいとも思うにゃんな(それはそれで、事業所の倒産を招きかねないけど)。
まあ、人の命を預かる医者の労働条件に厳しく目を配ることを否定はできにゃーですね。

ああ、それと、宿直時の診療に時間外手当と夜間手当てを出さにゃーのは、明らかに病院側の背信行為にあたるのではにゃーか?「物理的に無理」ということとはわけが違うと思うけどにゃ。夜間診療では、医者に諸手当を出すことができるように保険の点数もあるはずにゃんが。
裁判すれば勝てるぜ(w

wadjawadja 2005/11/29 22:25 医は仁術やのうて忍術やねーw

でもね、労働基準局はありがたい役所らしい。サービス残業の多いうちらの業界には、たまに見せしめに労基の抜き打ち検査が入る。そうなると鯖のログからe-mailの送信時間まで調べるねんて。改善命令でも貰おうもんなら、その事業所の職員は残業100%つけて臨時ボーナス♪

教訓:金が無くなったら、労基に告げ口しちゃいましょ♪

NATROMNATROM 2005/11/30 09:09 労働者を救済する仕事はくだらん仕事ではないです。しかし、「月二回の日直するべからず」って指導するのはくだらん仕事です。二回目の日直を誰かに代わってもらうとして、その人だって日当直をかかえているのですから、私がどこかで代わりをしなければなりません。日直が減って宿直が増えるだけで、労働条件は何も変わりがありません。医者の労働条件に目を配るのが目的ではなく、見た目の帳尻合わせが目的です。こういうくだらん指導よりも、DQN企業主の指導に精を出して欲しいです。

谷庵谷庵 2005/11/30 22:55 >医者が激務であることは承知しているにゃんが、それでもいろいろと保護はされているといっていいよね。

私は56時間連続勤務をしたことがあるけど、保護されていたのだろうか。
最後は吐きまくって39度以上の熱が出た。
ドレイのイは医師の医じゃないかと思うこともある。

本来なら私の立場は、「労基法ってなあに」のはずなのだが、実際にはドレ医仕事をしているんだよな。

wadjawadja 2005/11/30 23:50 分かった、労働省と厚生省をくっつけたのがいかんねん。労働者としての医師を保護しようとすれば、医療を維持すべき厚生と対立するやん。利害相反しとるし。

しかし、確かにへんな通達やね。実態面見たら日直より宿直の方がきついよね。せやのに宿直は週一で、日直は月一上限てなんやろ?ひょっとしたら、宿直の後は休みが入るの?うちらの場合、休日出勤したら必ず平日に代休とらされるか手当てがでるけど(もちろん忙しい事業所は、休日出勤の申告なんてできひんけどね)。

まあ、役所の仕事も大体そんなもんやけど、実態面を考慮もせず、現場にしわ寄せするだけで仕事を済ませようとする医局も医局やと思うぞー。

NATROMNATROM 2005/12/01 00:16 宿直の後に休みが入るわけありません。医局というか病院側(雇用者)にも言いたいことはいっぱいあるのですが、現実問題としてどうにもならないことは分かっているのです。患者は来るから誰かが診なくてはなりません。医師を増やせばある程度問題は解決しますが、そもそも医師が足りないのです。

ホント、冗談ではなく、医師足りない→現場激務→ドロッポ・逃散→さらに医師不足→( ゜Д゜)マズーの悪循環に陥っています。しゃれになんない。チビが医師になりたがっても反対しますね。少なくとも臨床医は止めとけと言います。

wadjawadja 2005/12/01 00:38 確かに36時間連続とか56時間とか聞くと、どれ医ですわな。せやからゆうて、弁護士みたいにいきなり数増やすわけには行きませんもんね。ちと古いけど
http://www.stat.go.jp/data/sekai/pdf/1504.pdf
とかみてると、確かに日本の医師数(人口1,000人あたり)は多くは無いよね。さらに医療保険のお陰で、だれでもお手軽に病院に行ってしまう実態考えると、実態はもっと医師数が少ないってことになるんでしょうな。でも、最終的には、「人の命を預かる大切な仕事やねんから、頑張ってくれ」って精神論に終わりそうな悪寒。

ssdssd 2005/12/02 14:49 >宿直手当の他に、時間外手当がもらえるように読めるんだけど、その理解でいいのかな?

そうですよ。当直の日は16時から入り、翌朝には勤務あけと言うことになっています。
書類上は。

実際には、普通に勤務せざるを得ないんですが、過労死したときのために
そういうときは時間外を付けています。

地下に眠るM地下に眠るM 2005/12/02 23:25 56時間連続勤務って、女工哀史みたいだにゃー。にゃはははは
ま、本当に我慢がいかなくなれば自分の才覚で喧嘩を売れる類いのニンゲンは、そうそうギチギチに法で救済することもにゃーともいえるよにゃ。おおげさにいえば、労働者救済にも大義があるけど、私的自治の尊重にも大義があるわけで、労働行政は匙加減がムツカチイ。
ただ、僕はあくまで法理念の「タテマエ」を支持するのだにゃ。

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