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2006-10-30 そんなドーキンス、修正してやる
■[トンデモ][進化論]ドーキンスをシュウセイスル系

■ドーキンスはマチガッテイル系の続き。
南堂氏は、私による具体的な批判には一切反論できず、その代わり「[ドーキンス説を] 批判をしているのではなくて、拡張をしている*1」というコメントをした。「トンデモ」とまで言っておいて「批判はしていない」というのは言い訳にしてもかなりびっくりする部類に入る。アインシュタインがニュートン力学のことをトンデモと言っただろうか。
それに、ある学説を拡張するにしても、その学説を理解しておくべきである。南堂氏のたとえを借りると、フランス料理の仕方を知らないのに、フランス料理を拡張することはできない。フランス料理を作ったことはおろか、フランス料理の本すらまともに読んだこともないのに、「フランス料理はトンデモだ」などと主張し、反論されたら「フランス料理を否定していない。拡張しようとしているだけ」ってのはかなりトンデモだと思うぞ。
南堂氏は、ドーキンスを含めて現代の進化生物学を理解していない。ドーキンスを完璧だと思っている人は、南堂氏の脳内以外にはいないので、きちんとした拡張なら耳を傾けてもらえるだろう。ドーキンスの学説を理解した上できちんとした根拠をもとにすれば、批判だろうが否定だろうが耳を傾けてもらえる。しかし、南堂氏が行っている事の多くは、既存の進化生物学で説明できることを、「現代進化論では説明できない」と勘違いした挙句、独自の用語で分かりにくく言い直しているだけである。南堂氏の以下のたとえを例に説明しよう。
比喩的に言えば、次のようになる。
ハムエッグを作るには、ハムと卵の両方が必要だ。ただし、ハムはもともとある。足りないのは、卵だけだ。こういう状況があった。
ここで、卵論者は、「ハムエッグを作るには卵が必要だ」と主張した。
ところが南堂は、「卵論者は間違いだ。ハムエッグを作るにはハムと卵が必要だ」と主張した。
すると、卵論者は、怒り狂った。「おれの言い分を否定するということは、ハムエッグには卵が必要でないということだな。しかし、ハムエッグに卵が必要でないと考えるなんて、トンデモだ!」
彼らは、「卵だけ」というのを否定されたとき、「卵の必要性」を否定されたと勘違いする。
ここには、論理的な錯誤がある。
現代の進化生物学はハムも卵も必要だと認めている。南堂氏はそんなことは理解できず、「卵論はトンデモだ。ハムエッグを作るには卵だけでなくハムも必要だ」などと主張したわけですな。そんで、「えー、誰がハムが必要でないなんて言ったの?」と突っ込んだら、南堂氏は怒り狂って、「卵論を批判なんかしていない。卵論を拡張しているだけだ」と言ったわけですな。南堂氏が反論するなら、とりあえず、「誰がハムが必要でないと言ったか」、つまり、たとえば、『現代の進化論は「遺伝子がすべてを決定する」と考える』とした根拠を述べてほしい。それ南堂氏の脳内進化論であって現代の進化論じゃありませんから。
これが「卵多すぎだろ」「コショウが足りない」「意外と唐辛子が合うんじゃね?」とかいう話だったらトンデモ呼ばわりはされないであろう。ていうか、プロの進化生物学者は学会ではそういう話をしているのだ。「ハムも必要」などという低次元の問題は既に通り過ぎている。学会と言えば、南堂氏はこんなことも言っている*2。
学会誌というものは、既存の学会を発展させるためにあるのであって、既存の学会を全否定するためにあるのではありません。そんな論文は、ボツです。(「おまえらみんな間違っているぞ」と言われたら、誰だって、怒り狂うでしょう。)
クラス進化論が既存の進化論を全否定するのではなく、拡張しようとしているのなら、論文は没にならないだろうね。さて、論文を書かない別の言い訳キボンヌ。ユニークなやつを一つ頼むよ。ちなみに、このページでは「クラス進化論は自然淘汰説を否定している」って思いっきり書いているけど、否定じゃなくて「拡張」なんじゃなかったの?南堂氏は、「否定しているのは『すべてを自然淘汰だけで説明しようとする説』だ」と言い訳するかもしれんが、そんな「自然淘汰説」は木村資生もグールドも、ドーキンスすら、否定してんだけど。
関連記事
*1:http://openblog.meblog.biz/article/41771.html
*2:http://hp.vector.co.jp/authors/VA011700/biology/class_08.htm
http://hp.vector.co.jp/authors/VA011700/biology/class_83.htm
じゃないんですか?
あまり関係ない話で申し訳ないのですが、「るいネット」なる掲示板が反ドーキンス系をはじめ、トンデモの巣窟です。
是非ともNATROMさんに突っ込んでいただきたいです。
トップページ:http://www.rui.jp/
反ドーキンスの例:http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=60&pgh=0
各地の駅前で「できちゃった婚が増えたのは、なんで?」「サルと人間が違うのは、なんでだろう?」といった「お題」に対する返答を売る、「なんで屋」なる露店があるのをご存知でしょうか?
はじめは相田みつをの模倣みたいな寝言ポエムを路上で売る若者の変種みたいなものかと思っていました。
しかしこの露店、あちこちにある上に弟子募集までしており、お題への回答もある程度決められている様です。
何かのイデオロギー集団かと不気味に思っていたのですが、この「るいネット」が「なんで屋」の母体みたいですね。
既出でしたら申し訳ありません。
次のどれでしょうか?
1.この世には、進化論を理解していない人が少なくとも一人はいる。(無意味)
2.南堂は馬鹿だ。(悪口)
3.自分は利口だ。(自慢)
4.南堂の仮説は学術的に間違いだ。(科学的批判)
どれに該当するのか、さっぱりわかりません。私の頭が悪いせいでしょうが。ご教示いただけると嬉しいです。
という選択肢がないのはなぜでしょう?
実は、るいネットとは、ヤフー掲示板で過去にやりあったことがあります。2000年の10月ごろでした。
http://members.jcom.home.ne.jp/natrom/board020820.html#0208101101
気が向いたら過去ログを見直してブログで書きます。「なんで屋」については初耳です。いろんなことやってますな。「何かのイデオロギー集団」で正しいです。
本項で言いたいことは、強調している部分からもわかるように、「南堂氏は現代の進化生物学を理解していない」です。「進化論を理解していない人が少なくとも一人はいる」という主張は確かに無意味です。南堂氏以外にも、進化論を理解していない人はごまんといるでしょう。ただし、その人たちの多くは、「ダーウィンの進化論を越える新しい進化論」なんて提唱していません。
南堂氏の進化論に関する主張があまりに荒唐無稽で騙される人が皆無であるというのならともかく、中には本気にする人もいるでしょう。(たとえば、『現代の進化論は「遺伝子がすべてを決定する」と考える、とした根拠を南堂氏は述べている』と勘違いしている人もいます)。なので、適切な批判を行なうことは無意味ではありません。また、南堂氏の主張を本気にしていない人も楽しめるように書いています。
「4.南堂の仮説は学術的に間違いだ。(科学的批判)」
に該当するわけですね。
ただ、どこに南堂説に対する学術的な批判が書いてあるのか、私には見出せませんでした。ご教示願えますか? 「進化論を読んでいない」という指摘ならば山のように見出せますが、それとは別に、学術的な批判はどこにあるのでしょうか? ぜひ読んでみたいと思いますので、URLのご教示をお願いします。
もう一つ疑問があります。どうして南堂サイトのうちの「初心者向けのエッセイ」(openblog)ばかりを対象にして批判するのでしょうか? エッセイの不正確さを批判しても仕方ないと思うのですが。どうしてエッセイでない学術的な文章( Vector のサイトにある方)を批判しないのでしょうか? エッセイとしては書き方が不十分だという国語の添削をしているのでしょうか?
という点ですが、これはもう取り下げ済みではないのでしょうか? 下記のサイトのコメントの最後に、そういう趣旨の話が書いてあります。
http://openblog.meblog.biz/article/41170.html
>これはもう取り下げ済みではないのでしょうか?
めるさんのリンク先を読んでみたら分かるように、南堂氏が取り下げたのは「遺伝子が個体を操作するという論点」であって、「現代の進化論は『遺伝子がすべてを決定する』と考える」ことではありません。遺伝子による個体の操作の話と、遺伝子決定論は異なるものです。両者を混同するという誤りは進化生物学を理解していない人によく見られます。
「現代の進化論は『遺伝子がすべてを決定する』と考える」については、たとえ取り下げ済みだとしても、かような決定的な誤解をした論者が現代の進化論について理解していないことを示しています。また、その部分を取り下げたとして、「現代の進化論は、遺伝子至上主義の発想を取るので、『遺伝子がすべてを決定する』と考える。そのせいで、個体を見落とす。あげく、『遺伝子と個体が絡み合う』という事実を見失う」という部分は訂正されたのでしょうか。
Vecterのほうのサイトも見てみましたが、超優性(overdominance)のことも、彼はご存じないようですね。
彼の自慢のクラス交差、実際は別に新しくものでなく、教科書に載っているような進化生物学の常識の「一部」です。
進化生物学の専門書では、対立遺伝子(allele)が組み合わさるバージョン(超優性)もあるし、遺伝子座(locus)が組み合わさるバージョン(いくつかの数学的な種分化モデル)もある。
マトリックス淘汰についても同じ。
連鎖不平衡(linkage disequilibrium)とか。
現状を知らないヒトが何か考えてみても、既出である可能性がきわめて高い、というお話。
これだけじゃ、あまり建設的じゃないので。。。
こういう内容を大学レベルで生物を学んでないヒトが知るための良い教科書ってどういうのがあるかな、と。
やっぱり「シリーズ進化学」とかでしょうか。七巻もあるけど。
連鎖不平衡は、大体の場合同じ染色体上に遺伝子が乗ってるがゆえに起こるんですが、ごく稀にそうでない場合があります。
その原因の一つの候補が、ある組み合わせに対する選択なんですが、ちょっと特殊な事例かもなので、軽々しく例を挙げるには不適切だったかもしれません。
他人が語った話について、その話について正面から反論せずに、小さな揚げ足とりをすることに、何か意味があるんでしょうか? どんな話だって、揚げ足とりをしようとすれば、できるでしょう。どうして他人の説に対して、真っ正面から反駁せずに、どうでもいいようなことで揚げ足とりをするのでしょう? 不思議でなりません。
そもそも、「××は○○を理解していない」ということには、何か意味があるのでしょうか? たとえば、「ダーウィン進化論を信じる人は、創造説を理解していない」という批判があっても、意味がないと思えますが。どうせダーウィン進化論を批判するなら、「創造説を理解していない」というような話とは、まったく別の反論をすればいいと思うのですが。私が何か間違っているのでしょうか?
tronさんの批判の矛先は、南堂氏にこそ刺さるでしょう。現代進化生物学を批判したいのであれば、正面から反論せずに、小さな揚げ足とりをしてどうするのでしょうか?まあ南堂氏がやっているのは「小さな揚げ足とり」ではなく、「見当違いの揚げ足とり」ですが。