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cover ■「ニセ医学」に騙されないために

 ホメオパシー、デトックス、千島学説、血液型ダイエット、ワクチン有害論、酵素栄養学、オーリングテストなどなど、「ニセ医学」についての本を書きました。あらかじめニセ医学の手口を知ることで被害防止を。

2007-05-17 待ち時間問題 ”Cost, access, and quality. Pick any two.”

[]外来の待ち時間を減らす方法 外来の待ち時間を減らす方法を含むブックマーク

イキナリ私の答えを言っちゃうと、1)コストをかける、2)アクセス制限、3)医療の質をあきらめるのうち、どれか好きなのを選んでくれ、ということになる。局地的には4)無駄を省いて工夫でなんとかする、という答えもあるかもしれない。無駄を省くには、まずそこに無駄がなくちゃいけないのだけれども、日本の医療は国際的にはコストパフォーマンスは良好であることを忘れないようにしよう。局地的にはともかく、マクロでみたら日本の医療は無駄の少ないほうである。「日本の医療は高コスト体質」などと言っている人たちの真の目的がどこにあるのか気を付けたほういい。

このエントリーを書くきっかけは、待ち時間問題について、id:shinpei02さんからトラックバックをもらったことである(参照:■病院の待ち時間を減らしてみよう■科学的思考も)。外部の人からどう見えるのかというのはたいへんに興味深いし、提案自体もありがたいことだ。もともとは、私が鈴木みそ先生のブログにコメントしたことにある。要約すれば、「待ち時間長いのはともかくせめて表示ぐらいしろ」→「コストを負担する気がないならアクセス制限かサービスをあきらめるしかない」→「工夫次第でできるはず。医療者のやる気がないからだろう」という流れ。

ちなみに、「厚生省にどんな文句を言えばいいかの意見をプロに聞きたかった」なんて聴衆は、みそ先生のブログにはいなかったですぜ。「サービス向上の努力を怠っているとしか考えられない。お金がないとも思えず、待ち時間情報開示システム程度の出費ができないのは単純に経営が下手ということではないか。『医者は特別』という甘えがあるように思えてならない」という、医療者の努力不足であるという意見がまずあって、概ね他の聴衆もその意見に好意的であった。正直、喧嘩を売られたと思ったけど、一般の方々の認識としては普通のものであろう。確かに私は待ち時間を減らすための具体的で効率的な提案はできなかったが、そもそもコストをかけずにアクセス制限もせずに待ち時間を減らすような都合のよい方法などない、と言いたかったわけで。

強いて提案するとしたら、医師に準じた資格者にトリアージさせるぐらいかな。現状でも気の効いたナースは早目の診察の必要そうな患者さんがいたら教えてくれる。欠点はリンク先にも書いたが、患者の満足度が必ずしも上がらないってことか。わざわざ開業医でなく総合病院に来るような患者が、看護師の診察で納得するだろうか?希望すればもれなく医師の診察が受けられるとなるとトリアージの意味がないし、看護師レベルで必要と判断されないと医師の診察を受けられないというのはアクセス制限である*1

id:shinpei02さんが提案している、「一人当たり月間一万円までは自由診療とする」というのはいい考えだ。実は今でも似たような制度はある。特定療養費といって、大きい病院に初診でかかるとき、紹介状がなければ余分に金をとられる。これもやっぱりアクセス制限なのであるが。金額はそれぞれの医療機関で決定できるので、ある程度は市場原理が働くはずであるが、いろいろな理由*2であまり高くはできない。

分業についての提案は、なるほど、あまり考えたこともなかったものもあり興味深い。体温や血圧を自分で測ってもらうのは、現状でもしている病院はある。問診表はどこの病院でも書いてもらっているだろう。ただね、これが意外と役に立たないんですわ。わざわざ太字でいつ頃からどのような症状があったか具体的にと問診票に書いてあるのにも関わらず、一言「風邪」としか書いてくれないのはザラ。酷いのになると、面と向かった問診ですら症状を聞き出すのに一苦労する。「こんにちは、今日はどうされました?」「風邪の薬くれ」「いつ頃から、どのような症状がありましたか?」「いいから風邪薬くれよ。赤い粒のやつ」。こんな感じ。カルテの記載の分業は、たとえばアメリカ合衆国では医療秘書が口述筆記してくれると聞く。ただ、アメリカ方式が日本でも効率的かどうかは別問題。アメリカの専門医並の給料をとる医師が日本にもいれば有効かも。



関連記事

■2級医師資格は医療費を抑制しうるか?

*1:別にアクセス制限でもいいと私は思うが

*2:たとえば、救急車で来院すると初診で紹介状がなくても特定療養費はとれない。特定療養費を高くしたとして、初診で総合病院にかかりたいDQNがどうするのか予想できるよね

InoueInoue 2007/05/17 19:48  自由診療分野だと、病院は確実にアメニティに気を配ってますよ。いしかわじゅんがPL教団の人間ドックに行ったら、案内係が美人ちゃんぞろいだったそうです。私の父が、国立がんセンターの20万円コース人間ドックを受診したら、結果を検査医が30分かけて説明したそうです。3万円コースだと紙切れ一枚が郵送されてくるだけです。患者は異常値や異常所見が理解できないので、近所の診療所で説明を受けます。

温泉カワセミ温泉カワセミ 2007/05/18 01:45 >「待ち時間長いのはともかくせめて表示ぐらいしろ」
>待ち時間情報開示システム程度の出費ができないのは単純に経営が下手ということではないか。

う〜〜〜〜ん、待ち時間情報システムとはちと違うのですが、近所の某大学病院の受付にはとっても良く見える位置に、『本日の予約患者数』と言う電光掲示板が設置されてて、1300人とかの数字が表示されてます。

こう言うのがあると、『忙しいからウチに来るな』って言われてるみたいで、却って気分悪いです。少なくともワタシには、単なる待ち時間情報程度を知ることが出来ても逆効果で、『経営努力』等という印象は持てそうにありません。

Med_LawMed_Law 2007/05/18 04:10 結局、限られた医療資源を奪い合う患者のエゴの争いに、医療側が巻き込まれているだけの話に落ち着く。

いろんなシステム改善をしようと、一人の患者への対応に20分掛かったら、午前3時間の診療で10人診察するのがやっと。午後4時間も3人/時間 x 4時間の簡単な算数。

病院にお金を落としているのだから感謝しろ!という患者が多くて辟易
この手の人は、我々の税金、保険料で廉価な自己負担で診療を受けている身分だと言う自覚を失ってしまったか、元々自覚がないかのどちらかであろう

外来に並んだ患者を全て担当医が診る義務があるのかというのも疑問。患者側からすれば当然のように思うかもしれないが、医師を只の労働者と見立てれば、規定の労働時間内で処理できない仕事量は、雇用者(=病院管理者)が労働力を供給して補う責任があり、被雇用者の医師が全責任を被る必要があるのか?
医師の応召義務に患者が悪乗りしているように思えるのは、私が疲れているから???

この手の待ち時間で文句を言う患者を野放しにしているのは、病院経営者の無能で、医師を手放し、病院を崩壊させたいと思っているようにも思える。

医師がいなければ医療事故も起きない
No Doctor, No Error
どんどん現実化してきているけど、まだ医師を追い出すのかな???

NATROMNATROM 2007/05/18 08:39 >『忙しいからウチに来るな』って言われてるみたいで

それはきっと本当に「忙しいからウチに来るな」と言っているのでしょう。よくあるのが、飛び込み新患に「予約患者様が優先になるので、○時間待ちになりますが、よろしいでしょうか?」と聞きますが、遠まわしに「予約がないなら来ないでね」と言っているのです。もちろん、「本当の」急患なら予約をすっとばして診ます。

と 2007/05/18 10:13  まぁ、待ち時間の話しは別にして、必ずしも名医=名経営者というわけではないと思いますが。
 多くの病院では医者が経営者ですが、病院経営者が医者である必要はあるんですかね?(公立病院では事務方公務員が経営者、管理者ということはありますが)

と 2007/05/18 10:38 開設者(経営者?)は、許可を受ければ医師以外でも可能ですが(医療法第7条)、管理者(病院長)は医師または歯科医師に限られるようです(医療法第10条)。
http://www.houko.com/00/01/S23/205.HTM#s4

…今まで放置してましたが、さすがに名前がかぶりますねえ…私は引退しますか。

地下に眠るM地下に眠るM 2007/05/18 10:44 医療資源が現実的に限られ不足している以上、自由化したら医療供給側はいくらでも儲けられるのではにゃーかと思う。ところが、医者の側が自由化に反対しているのは銭のためだという洗脳が大規模になされているよにゃ。みそブログを見た限りでは、あそこで発言しているお方の多数は診療の市場化・病院経営の株式会社化に賛成しそうにゃんな。
ガキの世代に崩壊した医療制度を押し付けることになりそうで、鬱々とするにゃ。

nucnuc 2007/05/18 14:36 これを読んでいて、出展不明ですが共産主義体制下の東欧の話を思い出しました。
食料品を買うために長蛇の列を作っているのを見て外国人は食糧不足か、と案じるが、地元の人に言わせればそうではない、こういう形で富の再配分が行われているのだと。つまり、一定の時間と引き換えにある食料が手に入るので”ある所得”未満は並び、以上は並ばない。もっとも、上流階級は人を使って並ばせることもできる。

金銭を使わないなら、現状、相当”合理的”なシステムなんでしょうね。

physicianphysician 2007/05/18 16:34 『問診表が以外と役に立たないことがある』ってのには同意ですね。

KKRKKR 2007/05/18 21:27 History taking(あってます?)はphysical examinationと並ぶ[患者を直接診る医師]のskillの精華・真髄じゃないですか(放射線科読影、病理科などは別として)。open question,closed question,etc.
熱がある人に鳥飼ってるかどうか聞くとか。

KKRKKR 2007/05/18 21:58 「こんなに待ったのに××」というのを読んで、脳梗塞だか悪性疾患になられた患者さんの家族が「ウチの人、あんなに一生懸命こちらさんに通院してたのに…」と嘆いておられたのを思い出しました。医療従事者にとっては、日ごろどんなに熱心に病院にかかっていてもその疾患にかかるのはある確率で不可避(日本人の三大死因ですから)であっても、非従事者にとってはそうでないんだな、と。
自分の苦痛=コスト=当然のリターンがある、という発想。
○日間徹夜でレポート書いたんだから単位がとれて当然とか。(関係ない)
待ち時間(苦痛)=コスト=良い医療というリターンを受けられて当然、このサイクルにパラダイムシフトが起きたらいいですね。誰かさんが言ってそうな珍発想?ですが。

兼業主婦兼業主婦 2007/05/19 04:49 病院での待ち時間が長すぎる(時間が分からない)のを解決するには、たとえ救急車できても初診の患者に対してはトリアージを行って、急患以外は後日の予約にするしか対応策はなさそうに思います。アクセス制限とコストをかける(トリアージ医師の人件費)ということになるでしょうか。医師の診察を受けるまでのトータルの待ち時間は長くなっても、病院でいつ呼ばれるか分からないという状況は改善されそう。
検査はともかく、カルテ記入をコードで送って分業というのは電子カルテに記入するのとほとんど同じ手間がかかる上に、微妙なニュアンスが伝わらないゆえの弊害の方が大きそうです。
大きな病院だと、多少の目安にはなる受付番号票をくれる所も多いですけどね。

woodwood 2007/05/19 22:00 エントリーの趣旨と違いますが「待ち時間を減らす」というよりも「待ち時間を知りたい」というのが前段にあり、「あと何人待っている」というような原始的な情報がない事への不信があると思うのですが。
リンク先の記事でも「待ち時間を減らす」のが無理なら「順番を明示して」という議論であったと思います。そうであればNatrom氏の反論は合理的ではないと思います(Natrom氏がその対応をできると言う意味ではありません)。名前を呼ばれるのが何時か分からないので「何時間でもそこに居ろ」ということが不快と言うだけであり、トリアージ等の技術論と全く関係ないと思います。当然、救急患者が入ったと言う事で「あと10番が11番になった」としてもそのことへの不満とは別物と思います。
トリアージ論は「待ち時間」を減らすための論理ではなく、急を要する患者のための論理であって欲しいのですが。

いどいど 2007/05/19 22:49 >wood様
トリアージによって順番が入れ替わる可能性がある場合、順番の表示にかんして「トリアージ等の技術論と全く関係ない」とは言えないと思います。
トリアージがある以上順番を表示しても変更される可能性がありますが、それは別の不満を招きそうです。
ちゃんと綿密に考えたわけではないですが順番を表示するということで新たに発生する問題もあるよという事を以前書いたので参考までに…

http://genb.dip.jp/es/modules/news/article.php?storyid=52

ここに書きゃいいんですが相当長くなっちゃうので…

NATROMNATROM 2007/05/19 23:27 みそ先生のブログにも既に書いていますが、「あと何人待っている」というような情報なら聞けば教えてくれます。なんで聞かないのでしょうか。

wadjawadja 2007/05/20 00:17 うちの近くのクリニックは、結構流行ってていつも込んでる。受付では必ず、「今診察券入れると1時間半ですね」とか教えてくれる。なんでみんな聞かないんだろ?

「月間○万円まで自由診療」って、国民全体の医療費抑制には、相当効果ありそうやね。ホンマに困窮してる人には、生活保護同様に医療費保護あげれば済むしね。無駄な診療はきっと減るやろね。

sci98sci98 2007/05/20 00:24 仲介業者を用意して、患者の方から携帯番号を教えて連絡させるというのはどうでしょう?
もちろん仲介業者は病院とは無関係なので、なにかトラブルがあっても患者と仲介業者の間で処理してもらいます。
仲介業者の料金がいくらになるかは市場原理が働くでしょう。

kappakappa 2007/05/20 12:18 >なぜ受付に聞かないのか?
「お医者様」という意識があって、恐れ多くて聞けない人が半分、
「お客様」という意識があって、聞かなくても教えてもらえると思っている人が半分、ではないかと。

nqnq 2007/05/20 14:18 私の行くクリニックでは、ファミレスのように、受付のときに自分で名前を順番表に書いていきます。診察が済んだ人の名前は線で消されていくので、受付時に何人待っているかわかるし、待っている間にその順番表を見に行けば、あと何人待つかもわかります。受付に断って、外出もOK。紙一枚あれば、どこでもできることだから、医師会で号令かければ、簡単に普及させられませんか?

FXXLFXXL 2007/05/20 17:47 医師会はそういう号令を出す組織ではありませぬが…
↑そのままではイマドキの個人情報(プライバシー)保護の観点から都会では難しいですね。
「○○さん、がんセンターにかかってるんですって?(にやにや)」みたい。

NATROMNATROM 2007/05/20 18:00 >仲介業者

仲介業者への負担を患者が行なうのなら、うまくいくかもしれません(難点は、総合病院はそもそも外来患者を抑制したいわけで。コストゼロで待ち時間を開示するシステムを導入したところで、利便性があがったぶん外来患者が増えれば、病院の損)。待ち時間を無駄にしたくない人は余分にコストを負担するという方法も、今後は増えてくると思います。とある「高級」病院では、1万なんぼかの追加料金で待ち時間なしの枠があるそうです。


>順番表

みそ先生のブログにも書いたのですが、概ね順番通りに診療可能な医療機関ならそれでもうまくいくと思います。発熱・腹痛、予約の再来患者、紹介、二次検査などなど、さまざまな患者さんの来る外来では診察は順番表通りにならないのでうまくいきません。クリニックはおそらく外来患者を診れば診るほど儲かりますので、その辺のサービスは総合病院よりはいいでしょう。

sci98sci98 2007/05/21 00:09 >仲介業者への負担を患者が行なうのなら、うまくいくかもしれません
勿論受益者負担の原則通り、患者負担です。
>(難点は、総合病院はそもそも外来患者を抑制したいわけで
確かに。来るべきでない人が来るのは困りますね。
では、順番を患者自身に決めてもらうのはどうでしょう。話し合いでも殴り合いでも好きな方法で。問題が起こっても患者間の問題で病院は関係ないし。人命以外のリスクはないでしょう。
…てなことを、みそ先生のブログのコメント読んで思いましたw。

woodwood 2007/05/21 10:45 Natrom様>なんで聞かないのでしょうか。
という意見を持っておられるなら、情報開示ができるのではないかと。

いど様>順番を表示するということで新たに発生する問題もあるよという。

とはいえ、順番を明示して「次が俺」だと思っている人の前に予約・急患が入り込み「何で俺じゃないんだ」というクレームをつける人が多いような気はします。そのために情報開示できないとしたら日本人は全体最適をコントロールできないアホなんですね。
尚、以前虫垂炎で町医者にかかり、中規模病院に搬送されたとき、あと何時間経ったら診察・手術が始まるか全く分からないため(私はうなっているだけなのでいいのですが)、家族が入院の準備に家に帰った方がいいのか等の情報が全くなく閉口した事があります。看護婦さんには個々の急患のスケジュールなど分からないでしょうから看護婦さんたちを責める気は全くありません。

地下に眠るM地下に眠るM 2007/05/21 12:11 健康保険に選定療養ちゅうものがあるにゃ。保険外の自費療養のことね。
この選定療養の中に、予約診療が含まれてますにゃ。
条件は
・30分以上待たせてはならない
・10分以上の時間をかけて診察しなくてはならない
・医師は1日に40人以上の患者を診てはならない
あたりが厚労省通達としてでていますにゃ。コストをかけてもいいのなら、このシステムを使えばいいだろにゃ。
この予約診療にかかる自費負担を1万とすれば、時給換算で1万以上とっている人がこのシステムを使うのは合理的であって、特に金持ち優遇とか非難することもにゃーかもね。カネがなければ、待つというコストを払うか、アクセス制限というコストを払うしかにゃーだろ。コスト意識が足りにゃーのは、待ち時間のことで騒いでいる患者様のほうだとしか思えにゃー

NATROMNATROM 2007/05/21 12:20
>Natrom様>なんで聞かないのでしょうか。
>という意見を持っておられるなら、情報開示ができるのではないかと。

聞かれたら教える程度の情報開示であれば既に実施しています。手術や診療の時間が分からなければ看護師にでも聞いてください。何らかの情報(「いつのなるのか分からない」という情報も含む)を教えてもらえるでしょう。

diachronicdiachronic 2007/05/21 22:46 小学生のころ、微熱があり喉が痛いので病院に行き、診察を受けた際「風邪みたいで」と話し始めたところ、きっぱりと「風邪かどうかは私が決めることだから、いつごろから熱があるとかどこが痛いとかを話してくれる?」と言われたことがあります。
そのとき「症状を伝えるということはそういうことか!」と妙に感動してしまい、以来かかりつけなんですが、エントリにあるように「風邪薬くれよ」って直球な方もいるんですね。
本題とは関係無い話ですが、診察を受ける際のコミュニケーションは大切だなと思い出してしまったので。もちろん、その前段階である問診表も、せっかくあるのですから患者側としてもよく伝わるよう有効に使いたいものです。

いどいど 2007/05/22 00:03 >Wood様
>そのために情報開示できないとしたら日本人は全体最適をコントロールできないアホなんですね。

「情報開示できない」とは思っていません。

自分のところにも書いたのですが「費用対効果」が得られないのであればやっても無意味どころか、全体としてのサービス低下になるというだけの話です。
今やってないことをやるというのであれば何某かのコストはどうしてもかかります。
その上で減るコスト、減る苦情や不満、逆に増える苦情や不満を総合的に考えないと駄目なわけで…
わたし的には実施することで減る経費(「まだなの?」などの問い合わせにかかる経費)よりも必要経費(順番を掲示するためにかかる初期経費や運用のためにかかる経費)の方が多いような気がします。
その増えたコストはどこから捻出するのでしょうか?
さらに現在の不満が減ったとしても新たな不満が出てくることで、総合的な不満量は大差ないとも思います。

病院の財布の中身がかわらないのであれば新たに増える経費はどこか別の何かを削減する必要があります。
不満の総量をたいして変えることが出来ないシステムを他の何かを削減してまで入れる必要があるのだろうか?と思うのです。

当然上記の懸念(コストや不満に対する懸念)が杞憂であり、ちゃんと計算したら「コストに見合う効果が上がる」のであればよいかもしれません。
しかし現段階でも医師の方々は「コストを抑えてやっている。むしろ足らん」と思っていると思います。不満をいくら解消できてもかかるコストがそれなりに大きければ医師の方々は賛成できないかもしれません。
医師の方が賛同を得るには「導入により全体としてのコストは削減され、かつ不満も減る」という根拠が必要になると思います。

逆に言えば「導入により全体としてのコストは削減され、かつ不満も減る」という根拠があるのであればもろ手を挙げて賛成です。

高木系高木系 2007/05/22 00:46 >とある「高級」病院では、(略)追加料金で待ち時間なしの枠があるそうです。
山王病院の「メディカルクラブ」にその機能がありますね。
>1万なんぼ
 ではなくて、年間ン十万円みたいですが。

woodwood 2007/05/22 10:26 >いど様
ボトムネックの効率性が最重要項目である事は分かっているつもりです。また新規発生によるコストを誰が負担するかと言う問題がある事も。
しかしだから何もしないというのおかしな話で、実際に行われている例が紹介されています。順番の開示も行っている医院はあるようですよね。

患者数が多い、診療に時間的な予測が立ちにくいなどから、待ち時間を減らせるとは思っていません。しかし、情報開示を行う事によって患者の負担を減らすことが可能かと思います。
例えば¥1,000でおおよそ開始20分前にメールサービスを行うといったことはできるでしょうか。またオンライン予約枠が1時間に3コマあり、Web上で予約をし、予約の時間までは家で寝ていられるとか。もちろんこのコストを事務費として患者に転嫁するのは当然と思います。

いどいど 2007/05/22 22:06 >Wood様
人様のブログのコメント欄であんまり長くコメントかくのもまずいかと思いまして自分のところに返答書かせていただきました。

http://genb.dip.jp/es/modules/news/article.php?storyid=59

お手数でなければごらん下さい。

mosriteownermosriteowner 2007/05/24 07:29  今日も外来ですが、某大学病院の外来では、机にカルテが積まれて、それを順番通りにさばいていきます。ちょうど4月に外来担当が変わったために、私自身の枠と他2ドクターの枠、またAM外来枠という担当者未定の枠、合わせて4枠の予約患者と、あとは飛び込み患者を診るようになっています。これだけの枠をいっぺんにみるので、予約なんてあってないようなもの。受付に患者さんが順番を聞きにきますが、そんなもの私もわかりません。だってカルテを見て、上記4枠の患者さんのうち、どなたを先に診るか決めるので(もちろん、予約時間枠の中で順番を決めます。)。
 でも、受付の事務は、私が診療している最中でも、無言で机に積まれているカルテを、私の視界に入っているカルテをあさって、順番を聞いてきた患者さんが何番目かを探りに来ます。診療中なので不愉快きわまりない行為です。だから、順番を聞いてくる、という行為は、心情としてはわかりますが、あまり良くは思いません。

ふとした疑問ふとした疑問 2007/05/24 17:07 大学病院と個人開業医でも、外来の待ち時間が生ずる原因は同じなんでしょうか?

CABINCABIN 2007/05/24 19:08 話の流れをぶった切るようで申し訳ないが、医療体制が崩壊した場合、何らかの医療的な空白(例:大規模なボイコット)が起こる可能性、またはそのような前兆はありますか?

NATROMNATROM 2007/05/24 21:47 大規模なボイコットは日本では起こらないと思います。日本の医師はそこまで足並み揃いません。現在進行中のように、地方のほうからじわりじわりと崩壊していくのではないでしょうか。

CABINCABIN 2007/05/25 20:16 成る程、ボイコットは起こらないが、地方から徐々に医師が撤退していくのですね。厚生労働省の尻が持ち上がるのを待つしかないのかぁ・・・。

InoueInoue 2007/05/27 10:50 予言しましょう。まず、前期研修医レベルで、残業代支払いの要求が持ち上がる。彼らはすでに9時5時の労働者であるというタテマエになっていますが、指導医の仕事が終わってからでないと指導を受けられないので、じっと病院内で待っていたりする。当直もある。
これも労働時間に含まれますから、毎日きちんと記録をつけて、労基署に持っていけば、病院管理者は、残業代支払いを命じられます。
 研修医にのみ残業代や当直手当を支払った場合、それすらもらえずに奴隷労働を強いられている指導医のやる気がさらに低下し、逃散が加速します。
 残業代を支払わず、当直もやらせず、まさに9時5時で終わりにしてしまった場合(すでにそういう病院がある)、前期研修はほとんど医師の訓練にならず、臨床実習と大差ないものになるでしょう。これもひとつの医療崩壊というやつです。

yohyoh 2007/05/28 16:20 一つ、どうして気になった点があるのでコメントさせていただきます。
未だに構図が
医療現場関係者 vs 患者
の様に見受けられてしまう箇所(やコメント)があるのですが。
対立は、
医療現場関係者 vs 病院・制度・情報・社会
だと思うのです。
もちろんMed_Law様の仰られる患者の問題も判ります。
しかし、患者を問題とするのではなく、その様な患者を生み出す制度・情報、そしてそれらを生み出す人々を忌むべきと思います。

Med_LawMed_Law 2007/05/29 21:37
患者を抜きにして問題解決もないでしょうに(苦笑)
第一、議論されているように大病院の混雑している外来は患者を欲していない
だから外来患者サービスを今以上に向上させる理由がない

患者問題を生み出すのが、患者自身であり、患者集団の問題
VSとする必要もないが、患者への規律と忍耐を求めずして、今の医療問題は、『当面』解決しない

当面以上の解決は、政治問題(医療予算問題)であったりする訳だが、解決の目処が立つ訳ないでしょう(笑)

患者権利の増加は、他の患者の人権抑圧にも働くということを知っておく必要がある。
もう我々医療側ができることは限界なのだから

CABINCABIN 2007/05/30 21:09 >Med_Lawさん

患者の良心や倫理観や健康意識に訴えても無駄でしょう。そもそも、医療側よりも切迫せず、尚且つ、医療側よりも多い患者側が、医療側でさえ足並みが揃わない国民性で、どうやって足並みを揃えるとお思いで?

どれほどの人が、医療に関するこういった問題に興味を示しているかをお考えになれば、それこそ自明でしょう。

こういった問題は本来、医療現場関係者の仕事ではありません。厚生労働省や医療現場の管理責任者の問題です。

ですから、この問題の正しい図式は、患者vs 病院・制度・情報・社会です。

医療現場関係者は、この問題を上に任せた方が良いでしょう。政治的問題で技術者の負担を増やすような政治家は糞ですし、その時には幸いにも民主主義なので、切り捨てれば宜しいかと。

yohyoh 2007/06/01 05:24 >患者vs 病院・制度・情報・社会
なるほど、確かにそうかもしれませんね。

私が、
>医療現場関係者 vs 病院・制度・情報・社会
と書いてたのは、
現場労働者と雇用・経営者の図式を拡大解釈したからです。

顧客、労働者、経営者、立法・行政と、
shinpei02様をはじめ、一般的な経済活動に当てはめて問題を指摘される方が多い様に、
解決すべき問題は明白の様に思えます。

件が医療現場という事から(単純な顧客心理ではなくサービス内容も命に係る倫理的問題も内包している)、
現場で働いていらっしゃるMed_Law様やNATROM様の仰ることも判ります。
しかし患者の立場からも同じ様に、露呈しているモノはある思うのです。

患者の側からの医療への不信感と、医療現場の側からの患者への不満を
単純な相容れない構図に落とし込まない努力が双方に必要だと思うのです。
(言葉尻をつまむ様で恐縮なのですが、「苦笑」という言葉は不必要に思えます。)

現場等、草の根からの運動・啓蒙は必要だと思います。
その点ではNATROM様の今回のエントリは意義があると思います
(個人的にはちょっと突放した感もありますが、それも現場の悲鳴として真摯に受け止めます)。

匿名匿名 2007/06/07 00:19 shinpei02さんのところが一段落してましたね。

NATROMNATROM 2007/06/07 03:33 あまりに膨大なのでコメントしづらいです>shinpei02さんのところ。

匿名匿名 2007/06/20 23:43 長すぎて煙に巻く作戦でしょうか(笑) 
http://blog.m3.com/Neurointervention/categories/468
BLOG「マイアミの青い空」によるとICはレジデントがとったりするようです。別の情報ではアメリカでは11ページもの文書でICを取る!なんてのもありましたし、簡単(軽視されている)なのか、込み入っている(超重要)のかどっちなんでしょう??
まあ、何より違うのは同ブログの「アメリカで医療訴訟の際、ICが不十分であったと問われることは少ない」ってことでしょうね。ホントかどうか知るすべはありませんが。