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2010-01-12 「井上俊彦のメディカル・イーティング」に学ぶ情報商材のノウハウ
■[トンデモ][医学]「井上俊彦のメディカル・イーティング」に学ぶ情報商材のノウハウ

いわゆる「情報商材」であるが、■癌が改善されなければ全額返金!井上俊彦のメディカル・イーティング(ガン篇)〜癌克服への道〜*1を読んでみて、たいそう感心した。「ガン患者専用の食事療法」を約3万円を販売しているのだが、普通に考えれば、こんな怪しいものは誰も買わない。しかし、こうしてページをつくっているところからみて、購入する人もそれなりにいると推測できる。どのような工夫がなされているのか、考察してみた。
断言する
力強い断言に消費者は心ひかれる。標準的な医療を行う立場からは、なかなか断言できない。悪化する可能性についても医師は説明する義務を負っている。標準的医療との差別化を図るには、断定的な説明が有効なのだ。
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断言します!
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「ニセ科学は断言してくれる」と菊池誠は指摘した(■ 視点・論点「まん延するニセ科学」 - うしとみ!)。心地よいニセ科学の断言に魅かれてしまう人が、情報商材のターゲットなのだ。「エビデンスがあるなら論文ぐらい示せよ」と突っ込むような人たちのことは無視してもよい。
だけど、言質は取られないように
断言することで説得力が増すと言っても、100%治ると断言してしまえば、効果がなかったときに言い訳に困る。「ほとんどの方を改善へと導いております」と言っておけば、効果がなかった場合でも、「残念なことに100%治すことはできません」と言い訳できる。
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100%は挑戦しているだけ
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ガンが改善されなければ全額返金
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ガンが改善されなければ全額返金
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「井上俊彦のメディカル・イーティング」では、「ガンが改善されなければ全額返金」を謳っている。これは「改善すれば儲けもの。改善しなくても少なくともお金は戻ってくる」という消費者の心理を突いたものであろう。癌を治せるという自信のあらわれと解釈してくれる人もいるかもしれない。もちろん、こういう人たちがターゲットである。普段は合理的な判断ができるような人でも、自分や家族が癌に罹ってしまったときには冷静になれないものだ。
冷静に考えれば、「回復の兆しの定義があいまいなので、ちょっとしたことを回復の兆しとみなして返金に応じないかもしれない」「食材を購入した際のレシート類を実践後3ヶ月分用意せよとあるが、実際に3ヶ月分もレシートを保存しておくのは面倒であり、返金請求する人は少ないのかもしれない」「レシートの内容から、食材について難癖をつけるかもしれない。現代社会で厳密なマクロビ食は困難だ」「標準治療との併用で一時的に回復する分も見込んでいるのかも」「情報商材を購入し、面倒な食餌療法を行うことによって、購入者は認知的不協和を軽減するために、改善効果ありと判断するバイアスがかかる」などなど、突っ込みどころは多数あるのだが。
体験談は捏造でOK
症例報告ならまだしも、体験談は事実であってすら、ある特定の療法が効くという証拠にならないが*2、商品を売るという目的からすると、そもそもが体験談が事実である必要すらない。体験談を語る人の名前や年齢や顔写真も捏造可能であり、その体験談が事実である証明にはならないが、そういうことに気付かない人がターゲットなのだ。医学に詳しい人がみたら、捏造か、それでなくても正確さに著しく疑問があるとわかるような体験談でもかまわない。たとえば、このようなもの。
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人工肛門が外せるほど回復。
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20代後半になって便秘がさらにひどくなり、
血便が出るので痔かと思い病院に行ったら
医者から直腸ガンと言われガク然としました。
その後、人工肛門を入れることになってしまいましたが、
食生活を変えないとまた再発すると言われ、
たまたま知人を通して知った井上先生の指導を受けることになったわけです。
(井上先生、その節はたいへんお世話になり有り難うございました)
食餌療法を始めてから1年くらい経つと、人工肛門を外してよいほど良くなり、こんなことは前例がないと医者にも驚かれました。
人工肛門がどのようなもので、なぜ直腸癌の術後に人工肛門が必要なのかを知らない素人が適当に体験談を書いたらこうなる。人工肛門を造設する場合、一時的なものと永久的なものとがある。一時的人工肛門造設の場合は、肛門を温存し、数ヶ月後に人工肛門を閉じる2回目の手術を行う。上記引用した体験談は、一時的人工肛門ではないと思われる。なぜなら、「こんなことは前例がないと医者にも驚かれました」とあるからだ。一時的人工肛門を閉じたのであれば、前例がないどころか、初めから予定されていた通りの経過である。驚く要素はない。
永久的人工肛門から離脱できたとなると、なるほど、これは前例がないと言えるだろう*3。永久的人工肛門をつくるような直腸癌の手術では、肛門ごと切除される。いったい、どうなったら「人工肛門を外してよいほど良く」なったと判断できるのか、想像できない。肛門が再生したとでもいうのだろうか。どれくらい信じられないレベルかというと、たとえて言うなら、
交通事故で右足を失い義足となってしまいましたが、食餌療法を始めてから1年くらい経つと、義足を外してよいほど良くなり、こんなことは前例がないと医者にも驚かれました
というのと同等である。「人工肛門を外してよいほど良く」なった症例を診た医師は是非とも報告すべきである。報告先は、医学雑誌ではなく、バチカンだ。
正しい情報も混ぜる
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間違った情報を鵜呑みにすると危険
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正しい。
まとめ
病気を治すと謳う情報商材の類はすべてインチキとみなしてよい。その「情報」とやらが、十分に検証され、確かに効果があると証明されているものであれば、高い金を出して買わなくてもアクセス可能である。論文や公的なガイドラインとして発表されている。その「情報」が門外不出で、よそでは手に入らないものだとしよう。では、その「情報」が正しいと誰が保証しているのか?自然治癒能力促進協会とやらが関わった患者は何人で、癌の種類や進行度はどれくらいで、治ったのは何人なのか、発表されていなければ検証しようがない。高い効果があると自称しているが第三者から検証されていない情報も、別に高い金を出さなくても、そこらじゅうに転がっている。医療系の情報商材は何らかの規制が必要だと私は考える。というか、「私が指導する病状別の食事法を続けるだけでほとんどの方を改善へと導いております」というのはアウトにならないのか?
効果がないと自覚しながら情報商材を売りつけるのは悪ではあるが、それ以上に、効果があると信じていながら情報商材を売りつけるのは極悪である。情報を公開し、第三者が検証し、効果があると認められれば、世界中でかの食餌療法が使用され、世界中の人たちが「糖尿病、C型・B型肝炎、エイズなどの感染症、さらに白内障、膠原病、脳梗塞・動脈硬化といった循環器系疾患まで」、ほとんどの人が改善するのである。世界中の患者さんの健康と引き換えに小銭を稼ぐ以上の悪があるだろうか。
関連記事
*1:URL:http://medicaleating.com/ 運営責任者 池内俊介 インフォスマイルドットジェーピー事業部 本エントリの画像はこのサイトからの引用である
*3:きわめて例外的に、肛門を再建する術式(URL:http://www.geocities.co.jp/Beautycare-Venus/5601/forostomates.html)もあるにはあるのだが、外科医の技量の問題であり、これは食餌療法とは無関係である















情報商材と一緒に健食やらグッヅやら売っているわけじゃないので、少なくとも行政の薬事衛生部門は動けないでしょうね。
では医療法/医師法の監査部門が動くかというとそれもあまり期待できないように思います。そもそも医療行為なのかこれはっ、てところから詰めなきゃならないので。
というか、明確な薬事法違反であっても、実際に被害者が出ないと(表示違反だけじゃ)刑事告発なんかせんですよ。普通は行政指導だけです。
こういう業者は、行政指導を何度食らおうが、何度でも同じことをやります。蛙のツラに…です。
あと、ご指摘の穴はわざと空けてるのかもしれませんね。
民事責任を問われても「こんな荒唐無稽な話を信じるほうがおかしい。医者にかかっていて治療を受けているならなおさらだ」とか対抗したりして。
詳しいようなのでお聞きします。多分第32条の2のことを仰っているのでしょうけど、そもそもこの事例はあてはまるのでしょうか?
条文では「食品として販売に供する物に関して広告その他の表示をするときは」とあるから、私は、「(健康食品を含む)食品を売るときに偽りの健康増進効果を標榜してはならない」という意味にとったのですが。
この事例では、「食事のレシピを販売」しています。具体的な食材を併売しているかどうか、件のHPだけではわかりません。
(無農薬野菜を使えとか言っているし、購入者向けセミナーをやっているみたいなので、そのセミナーなんかで特定の自然食品専門店に誘導するのかもしれないけど)
私は全然詳しくないのですが、たまたま最近読んだ本の中でこのように「ある特定の食品や民間療法行為の経験談や理論を書き連ね、いかにも効果がありそうなことをイメージさせ、さらにその本の巻末などに関連の販売会社や民間療法の連絡先などが書いてある」バイブル本について上記の法律にひっかかるとありました。
「がんに効く」民間療法のホント・ウソ 補完代替医療を検証する
住吉 義光+大野 智 著 中央法規
でもきっと、こういう法律のことなんて研究しつくしているのでしょうね。抜け道を探して小銭(あるいは大金)を稼いでいることが、腹立たしいです。
例示いただいたバイブル本に関しては、明示的にクロとの判断が出ています。
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/anzen/hoei/image/biblegaido.pdf
ただ、広告対象の特定食品がはっきりしていないと、行政はクロと判断できません。
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/anzen/hoei/image/gaidoryuui.pdf
の第2、2、(2)です。
件のHPでは広告対象となる特定食品を明示していません。ですので薬事法や増進法での摘発は無理筋でしょう。
>こういう法律のことなんて研究しつくしているのでしょうね。
行政の積極的な情報発信により、近年は研究しやすい環境も整っているわけですが、
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/hokenkinou/dl/7f.pdf
>【執るべき是正措置の内容】→「食品○○を販売するページ」へのリンクを削除
ここまでゆくと、なんというか利敵行為にも思えますねぇ。
http://d.hatena.ne.jp/NATROM/20100928#c1285946148
の書き込みをいたしたものですが、上記の方とは別人です。
少なくともこの3年くらいの間おなじHNを使ってここにコメントした方はいらっしゃらなかったと思います。
「なまけもの」というHNを独占使用する権利が私にあるわけではないし、ほとんどの方にはどうでもいいことでしょうが、とりあえずご報告いたします。
NATROM様、以上の経緯により私の書き込みは削除して下さい。お手数をおかけして申し訳ございませんでした。
あの長ったらしい説明文に騙されて、危うく購入してしまう所でした。
こんな悪徳商法もあるんですね(怒)
人の弱みにつけ込むなんて最低なやり口です!!
本当に助かりました。
ありがとうございます。
患者本人、家族にとって藁をもすがりたい気持ちでは、購入しようと思わせる内容になっています。
でも私はこれはおかしい。と思って経験者の記事はないか検索していたのですが、すべて「リンクを張った記事」しか出てきませんでした。
本日やっとこの記事にたどり着きました。
苦しんでいる人の弱みに付け込んで金儲けをする。何か取り締まる事は出来ないのでしょうか?
私の祖母は糖尿病でしたが、病院の指定とは違った食事をする事で糖尿病と認定されてから20年合併症は起こっていないし、血糖値の平均はずっと正常値の範囲内です。病院が指定する食事とは違うのですが、http://equalhuman.com/top/tounyoubyou1/index.html のページに書いてある食事法と一致しているのです。これも癌ほどではありませんが、胡散臭いページですね。
学問の常識が覆るのは歴史上よくある事です。量子力学とかもそうでしたよね。当時の著名な学者はこぞって批判したけれど今となっては・・・。ただ、既存の常識が新説に置き換わるのは大体新説を唱えた人が死んだ後のような気がします。
結局言いたいのは、今の医学の常識ではおかしい治療法でも、有効な治療法はあると思います。
ここまで言っときながら何ですが、この癌のページが信じられるか?といったら私は信じられません。胡散臭すぎます。
ただ、食事療法で病気の進行を抑える方法はあると思っています。西洋医学的な考えではありませんが。
さらにちなみになのですが、この商材を既に買って実践した上で効果が無いと申請して返金してもらえない場合は、infotop にその旨を伝えれば良いと思います。
仲介役なので、対応してもらえるのではないでしょうか。
学問の常識が覆るのは歴史上よくある事です。今の医学の常識ではおかしいとされている治療法でも、有効な治療法はあるでしょう。しかしながら、これまでの歴史上で、学会もしくは科学雑誌以外の場所でしか公表されていない学説が定説になったことはありません。食事療法なりの新しい治療法が有効であるというのなら、しかるべきところで発表し、第三者の検証を受けるべきです。それをしないのは、本当は治療法が有効でないか、別に新しいものではないかでしょう。
リンク先の「荒木式糖尿病克服プログラム」は胡散臭いです。どうも糖質制限食のような雰囲気がしますが、情報を出していないので明確な判断できません。糖質制限食については限定的ながらもエビデンスは存在します。十分なインフォームドコンセントのもとで糖質制限食を行うのはインチキではありません。しかし、「荒木式糖尿病克服プログラム」はインチキです。悪質な業者です。
今後、もしかしたら、糖質制限食が標準医療になるかもしれません。しかし、学会発表などで地道に情報を公開し、第三者に検証されたらの話で、情報商材のような形で商売をする業者は何の貢献もしていません。まじめな医学者にとって、業者は迷惑この上ないでしょう。あるいは、糖質制限食にリスクがあることが今後判明するかもしれません(新しい治療法ではこういうことが良くあります)。そうだとして、業者は何の責任もとってくれないでしょう。効くという証拠を出せないし、何かあったときの責任は取りたくない、しかしお金儲けをしたいという卑怯で卑劣なやり方です。
--------
もし正しい治療法だとしても、
受ける治療法についての危険性を伝えていないのが問題な訳ですね。
また、正しい治療だと信じるならば、こういう所で販売せずに、
学会に報告しろというのも、まさしくその通りですね。
まぁ、現時点で本当に効果がある治療法ならば、
予見できるリスクを説明した上で販売するのは治療の選択肢も広がるし、
個人的には良いとは思ってしまいますが。
(基本的に人は何らかのメリットが無いと動けないと思っているので、
良い治療法ならば対価を貰ってもいいのではないか?と考えるだけです。
そのメリットというのが、
なるべく多くの人を幸せにする事で得られる幸福感だったら立派で有り難いのですが、
金銭や名誉だという人は割と多い気がします。)
勿論、その治療法の「第三者による客観的な証明」のために
学会や論文にその研究成果を報告する必要はある思いますが。
そうはいっても、医療系の情報商材への何らかの規制は確かに必要ですね。
効果が無い事が分かっていても、どんどん販売できそうですしね。
こういう法整備というのは進んでいないのですかね?
--------
>十分なインフォームドコンセントのもとで糖質制限食を行うのはインチキではありません。
そのインフォームドコンセントに関して質問があります。この記事とは関係無くてなってしまうのですが。
医者は十分に治療法や使用する薬のリスクについて説明をしてくれるので、
患者は納得してその治療を受けるかどうか決められるはず・・なのですが
現実そうなっていないような気がするのです。
私の知り合い(クローン病の患者です。)に、
医者が推す新しい薬を飲む事を拒否した事で、
医者の機嫌が悪くなって、
その後はその医者が出す薬を断りにくくなったと言っている人がいます。
こういう場合、患者には選択の余地が精神的に無い気がします。
下手に気分を損ねて変な治療をやられても困る、という考えがあるからです。
結局、その人はその薬は飲まないようにしているらしいです。飲まない薬にお金を払う訳ですね。
まぁ、何が言いたいかというと、
インフォームドコンセントは
(特に新薬の時は、)「リスクについて十分説明しましたよ」って言うための
ただ単なる責任逃れとして使っている感じがしてならないという事です。
また、このような話を聞くと、
医者は新薬のデータを取りたいから、
患者側にそれを薦めてくるのではないか?
そんな印象をもってしまうのです。
(勿論医者の中にそういう人がいると思うというだけで、全員がそうだとは微塵たりとも思っていませんが。)
その医者に掛かるのを止めればいいじゃないか、という気もしなくはないのですが、
その医者がクローン病の権威という事と住んでいる近くにはクローン病の専門医がいないという事で、
そこに通うしかないと考えているようです。
他のクローン病に対して知識がない医者に比べればまだマシか、と考えているらしいですがこういう事に対してNATROMさんは何か意見をお持ちですか?
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>その「情報」とやらが、十分に検証され、確かに効果があると証明されているものであれば、高い金を出して買わなくてもアクセス可能である。
>論文や公的なガイドラインとして発表されている。
工学系の論文の場合、個人が閲覧するのにはお金がかかります。
医学論文は違うのですが?
後、論文は素人はまずアクセスしないし、学会にも見に行こうとは思わない気がします。
海外や国内の最新治療事例や最新の論文について分かりやすく情報を発信しているサイトが病気ごとにあればいいのですが、
やる人がいなさそうですね。
>受ける治療法についての危険性を伝えていないのが問題な訳ですね。
その通りです。付け加えて、その治療法が本当に正しいのかどうか、検証されていないのが問題です。そりゃあ、売る方は、「正しい治療法だ」と宣伝して売りますが、正しいかどうかは保証されていません。「売る方は正しいと主張しているが、保証はない」なんて治療法なら、別に高い金を出さなくても入手可能です。
>私の知り合い(クローン病の患者です。)に、
>医者が推す新しい薬を飲む事を拒否した事で、
>医者の機嫌が悪くなって、
>その後はその医者が出す薬を断りにくくなったと言っている人がいます。
しばしば聞く話です。きわめて大きな問題だと私も考えていますが、インフォームドコンセントの問題ではなく、患者医師間のコミュニケーションの問題です。こうした問題は、インフォームドコンセントの必要性が言われ始める前からありました。インフォームドコンセント以前は、パターナリズム(父権主義)的な医療がなされていました。つまり、「医師が患者にとってよろしいと思う治療を行えばよい。患者に説明したって、どうせ正しい判断はできない」という感じです。
患者が服薬を拒否して機嫌が悪くなる医師は、どちらかと言えば、パターナリズム的でしょう。「患者のためを思って良い薬を勧めてあげたのに、拒否するとはけしからん」というわけ。インフォームドコンセントを冷徹に実践し、パターナリズム的なところがまったくない医師は、患者が服薬を拒否しても機嫌が悪くなったりはしません。つまり、「服薬の必要性を十分に説明した上で患者は服薬を拒否した。そのせいで病態が悪くなったとしてもそれは患者の自己責任である」というわけです。これもちょっとどうかと思います。
実際にはパターナリズム的な医療もときには必要ですし、医師は多かれ少なかれパターナリズム的なところがあります。勧めた薬を患者が拒否して、まったく機嫌が悪くならない医師はほとんどいないと思います。問題は、機嫌が悪くなったところを患者さんに察知されるか否かです。普通は、機嫌が悪くなったところを察知されないようにします。機嫌が悪いことを容易に知られてしまうのはヤブです。例外的に、「機嫌が悪くなってみせる」という高等テクニックもありますが、そうだとしても、通りすがりさんの知り合いの場合は、「処方された薬を服用しない」という、かなりまずい状態に陥っていますので、患者医師間のコミュニケーションの失敗と言えるでしょう(医師の失敗でもありますが、患者の失敗でもあります)。
>工学系の論文の場合、個人が閲覧するのにはお金がかかります。
>医学論文は違うのですが?
最近は無料で読める論文もわりとありますし、主なガイドラインの概略はネットで読めます。たとえば、「クローン病 ガイドライン」で検索してみてください。図書館で読む方法もあります。アクセスが良いとは言い難いですが、情報商材に何万円も払うよりはいいと思います。
確かに、その医者が薬を勧める場合は、良い薬だと信じて勧める場合がほとんどのはずですよね。
ついつい悪い方に考えてしまっているのかもしれません。
その知り合いも
・医者がクローン病か潰瘍性大腸炎かしっかりとした判断を下していない。(判断が難しいらしいですが)
・女性の患者を馬鹿にしているように感じる。(被害妄想のような気もしますが)
・別に体調がそれほど悪くないし、データ状病状も悪化していないはずなのに(患者に言わないだけかもしれません)、薬を強くしている。
・結局、薬を飲んでいないのに、その医者が「病気は良くなっていますね」と言う
といった点で不信感を抱いているから余計そう思ったのかもしれませんね。
私も上記のような事があると、この医者大丈夫かな、と思ってしまいます。
特に3番目と4番目は非常に不信感を抱く材料となってしまいます。
医者としては良くある事なのかもしれませんが・・・。
難病で分かっていない所が多いと思いますので、仕方ないとは思いますが。
>最近は無料で読める論文もわりとありますし、主なガイドラインの概略はネットで読めます。たとえば、「クローン病 ガイドライン」で検索してみてください。図書館で読む方法もあります。
なるほど。
では、情報収集の第一歩は「病名 ガイドライン」な訳ですね。
英語ができれば、海外のものも読めますね。
服薬しないことは仕方がないとして、服薬していないことを医師に伝えていないのは、かなりまずいです。「症状は悪化していないのになぜ服薬が必要なのか」と患者さんが説明を求めることができればいいですね。機嫌が悪くなるからなかなか質問できないということなのでしょうが。
そうですね。もしできるなら、そのように質問するよう言ってみます。
途中から違う話になりましたが、丁寧にご返答頂き有難う御座いました。
私の母(75)は現在、成人T細胞白血病(ATL)と正式に宣告を受けてから二ヶ月が過ぎました。 抗がん剤やモルヒネの影響なのか嘔吐を繰り返し、病院食もほとんど喉を通らず、容態としてはかなり悪い様です。
そもそも抗がん剤による数値の改善がほとんど見られず、逆に悪い方向に向かっているとの医師の言葉でした。
二ヶ月前の話では、あくまでも平均的な余命として半年〜1年との事でしたが、先日はとうとう「とてもじゃないけど・・・」との言葉が出てきました(平成23年12月29日現在)
本人にはもちろん伝えていませんが、せめて息子として家族として、何か試せる様な事は無いのか!?との思いからネットで検索をしていたところ、こちらで挙げておられる例の情報商材のページへとたどり着きました。
もちろん、??な部分は感じたものの 状況が状況である為、そしてああしておけばよかったこうしておけばよかった・・・なんて後悔をしたくない思いから、手を出してしまう寸前でした。(こちらのブログを拝見して良かったです)
変な話、正月から父と兄弟で「母の送り方」についての話になりました。
私ららしく、母の最期を見とどけたい 送ってやりたいと思います。
しかし実際のところ、自分の中で覚悟と僅かな期待とが入り混じっております。
同じ状況にある家族の方々は、おそらく皆同じなのでしょうね・・・。
何にしても、一番きついのは他ならぬ母だと思います。 病院におれる時間も限られますが、残された母との時間を大切にしたいと思います。
もし代替医療に金を費やす余裕があるならそれを試みても良いとは思いますが、無為に終わることはまず間違いありません。
親御さんがどのように寿命を遂げるのか、家族がどのように見とるのか。その間にどのような手助けをするのか。
あまりにも選択肢が多くて(人それぞれに違う)ので、自分で一生悩み続ける結論を出すしかないと思います。
私も悩み続けています。