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cover ■「ニセ医学」に騙されないために

 ホメオパシー、デトックス、千島学説、血液型ダイエット、ワクチン有害論、酵素栄養学、オーリングテストなどなど、「ニセ医学」についての本を書きました。あらかじめニセ医学の手口を知ることで被害防止を。

2011-12-02 日本医師会が混合診療解禁に反対する理由

[]日本医師会が混合診療解禁に反対する理由 日本医師会が混合診療解禁に反対する理由を含むブックマーク

■混合診療のメリットとデメリットというエントリーに対し、「日本医師会はなぜ混合診療に反対しているのか」という質問が寄せられた。日本医師会の公的なコメントは、■混合診療ってなに?〜混合診療の意味するものと危険性〜などで読める。この主張を、利権団体のポジショントークかもしれないと疑うのは、適切な懐疑であろう。日本医師会が、主に開業医の意見を代表しがちであることはよく知られているところである。

たとえば、池田信夫氏は、日本医師会が反対するのは「被害妄想」「卑しい既得権のレトリック」だとしている。


■池田信夫 blog : 医師会はなぜ混合診療をいやがるのか - ライブドアブログ

何のために、こんな世界にも類のない規制をしているのだろうか。医師会は「混合診療を認めたら、金のある人だけが高度医療を受けられるようになって格差が広がる」と主張しているが、そんなことはありえない。必要な高度医療の多くは保険でカバーされており、自由診療で受けるのは海外で開発されたばかりの技術など特殊なものに限られる。自分の意思で保険外のサービスを受けることを禁止する理由はない。

医師会のもともとの理由は、混合診療で高度医療が認められると、開業医の市場が奪われることを恐れたためだった。しかし開業医のほとんどは保険外の高度医療なんかできないのだから、混合診療を解禁しても彼らのビジネスに影響はない。農産物の関税と同じで、影響のない規制改革を恐れる被害妄想なのだ。


「医師会のもともとの理由は、混合診療で高度医療が認められると、開業医の市場が奪われることを恐れたためだった」というのは事実だろうか。「開業医のほとんどは保険外の高度医療なんかできない」ことが理解できないほど開業医たちは愚かだったのか。池田氏は、「開業医の市場が奪われることを恐れたゆえに日本医師会は混合診療解禁に反対した」と言えるだけの根拠を示すべきだと思う。根拠なしに「お前らは被害妄想で反対しているだけ」と指摘するほうが妄想だ。

混合診療を解禁しただけでは、必ずしも直ちに保険給付範囲内の医療が縮小されることにはならないことは、■混合診療のメリットとデメリットでも指摘した。しかしながら、混合診療を全面解禁すれば、将来的には保険診療は縮小されると予測される。これが日本医師会が混合診療解禁に反対する一番大きな理由ではないかと私は推測する。「混合診療を解禁しても彼ら(開業医)のビジネスに影響はない」という池田氏の指摘は誤りである。開業医の多くが保険診療を行っているのであるから、影響はある。将来の保険診療の縮小の危惧については「被害妄想」とは言えない。と言うのも、混合診療解禁派自身からして、「混合診療を解禁すれば、保険診療を縮小できて、公的保険財政が健全化するでしょ」と言っているからだ。

日本医師会は、「必要な医療は保険適応するのがスジ。保険財政の悪化は、保険料のアップや税金からの補てんで対応すればいい」という立場で、このあたりは利権団体のポジショントークの香りがしないでもない。しかし、いつ患者になるのかわからない個人の立場で言っても、混合診療全面解禁よりは、保険料・税金アップで保険診療の堅持のほうが望ましいと私は考えている。保険診療が縮小したら、「金のある人だけが高度医療を受けられるようになって格差が広がる」のは当たり前の話。「海外で開発されたばかりの技術」がいつまで経っても日本で保険適応にならないのであれば、それは医療格差が広がったことに他ならない。


■池田信夫 blog : 医師会はなぜ混合診療をいやがるのか - ライブドアブログ

他方、混合診療を解禁する効果は明白だ。自由診療を受ける患者の負担が減り、新しい技術にチャレンジする総合病院が増えるだろう。小泉内閣のとき混合診療の解禁が打ち出されたのは、医療費を抑制するためだった。今後、日本が急速に高齢化する中で、老人医療費も激増する。これを抑制するためには、自己負担できる医療費は負担してもらい、本当に必要な医療だけに保険の対象を縮小しなければならない。

それがまさに医師会のいやがることなのだ。自由診療が増えると、社会主義でやってきた開業医の世界に競争が起こる、と彼らは恐れている。しかし「われわれの既得権である保険診療を守れ」とはいえないので、「格差が拡大する」などと弱者をだしに使い、「TPPでアメリカが市場原理主義を医療に持ち込む」とナショナリズムをあおる。農協と同じ、卑しい既得権のレトリックである。


ほら、「本当に必要な医療だけに保険の対象を縮小しなければならない」って書いている。まさしく医師会が混合診療をいやがる理由がそこにある。池田氏は、「必要な高度医療の多くは保険でカバーされており、自由診療で受けるのは海外で開発されたばかりの技術など特殊なものに限られる」と書いておられるが、ドラッグラグの問題をご存じないのであろう。治療する側にとっても問題だが、患者側にとっては命がかかった問題である。患者は、自称経済学者よりも混合診療についてよく考えている。


■混合診療訴訟:禁止は適法、最高裁初判断 患者側の敗訴確定 - 毎日jp(毎日新聞)

卵巣がん体験者の会「スマイリー」の片木美穂代表は「混合診療の解禁が長期的にみて患者の利益になるかは疑問が残る。有効な薬をいち早く承認し、副作用があれば迅速に知らせる体制などを整備する方が先ではないか」と話した。


卵巣がんは固形癌の中でも比較的、抗がん剤が効く。生存期間は伸びているが、その分、使える抗がん剤の種類が制限されることはときに死亡宣告に等しくなる。確かに、混合診療を解禁した直後であれば、ある程度の経済的余裕のある患者の選択肢は増える。しかし、いつまで経っても新薬が保険適応にならなければ、長期的にみて患者の利益にはならない。混合診療枠で一定の売り上げがあれば、製薬会社はコストをかけて保険適応をとりにいくインセンティブが薄れる。患者側も、混合診療を受けられる人と受けられない人とで分断され、一枚岩で保険適応を求める運動がしにくくなる。

原理的には混合診療解禁とドラッグラグの問題は独立している。「混合診療は解禁するけど、それはそれとして必要な医療はバンバン保険適応にする」のであれば、混合診療解禁に対する反対は少なくなるであろう。だが、混合診療解禁賛成派で、そのような主張をしている人はあまりいない。たいていは、池田氏のように、「保険の対象を縮小しようぜ。公的保険財政は苦しいから仕方ないじゃん」と言っている。反対されて当然とは思わないのだろうか。

日本医師会が利権団体として「公的保険が拡大したら収入が増えて(゜Д゜)ウマー」と内心では考えているかもしれないとしても、「有効性、安全性が確認された医療は個々に検討し、普遍的な医療は必ず保険適用するということを国民に保証すべき」と公言しているだけまだマシだ。だいたい、利権とか内心とか言い始めたら、混合診療解禁派だって、「混合診療が解禁されたらウチの会社が扱っている民間医療保険がバカ売れ」「貧乏人の医療費のために税金や保険料が増えるのはまっぴらごめん。俺様は民間医療保険に入るぐらいのお金はあるし〜」だろう。

混合診療が全面的に解禁されたら、「社会主義でやってきた開業医の世界に競争が起こる」という指摘については、おそらくその通りであろう。しかし、「開業医のほとんどは保険外の高度医療なんかできない」。中には外来で可能な良質な医療を提供する医師もいるかもしれないが、競争相手はビタミン注射のような代替医療まがいのことをしてくるだろう。良心的な医師であれば、そのような競争に巻き込まれることを危惧して当然である。患者からみてもあまり利益はない。

勤務医からみても保険診療が縮小すると仕事がやりにくくなる。「保険診療外なのでできません」と言わなければならないことが格段に多くなるだろう。アメリカ合衆国のように、民間医療保険会社にどこまでの医療を行ってよいか、お伺いをたてなくてはならなくなるかもしれない。のんきな人ならば、「最小限の医療が保障されているから国民皆保険が崩壊したわけではない」などと言うかもしれないが、そんな状況は国民皆保険の崩壊に他ならないと私は考える。

日本医師会がそこまで先を読んでいるかどうかはわからないが、仮に混合診療が解禁され、予想通り医療格差が広がり、多くの患者の不利益になったときに、「ほらね、だから混合診療解禁はヤバいって言ったでしょ」と言える保険にもなる。国民皆保険制度は、医師会の既得権であるが、同時に国民の既得権でもあるのだ。



関連記事

■混合診療のメリットとデメリット

■混合診療解禁

と 2011/12/02 19:18 僅少なりとも医療の現場にいたものとして言わせてもらえれば、自分が病気になったら今の保険医療を受けたいし、家族が病気になったら家族に受けさせたいと、単純にそう思うのです。

吉田吉田 2011/12/02 20:12 と様
欧米の医療の現状を知っていれば、今の日本の価格、質、アクセサビリティーのバランスは奇跡であるとすら思います。しかし一方で保健医療の総額が抑制され続け、たいていの治療が採算割れを起こしている現状、ある程度以上の治療は保険外にして採算をとりながら保健医療費総額を抑制しないと制度か医療者がつぶれてしまいます。ですので混合診療はそれに対する一番いい解答だと思っています。
一方で過去に解禁された歯科の事例で言えば粗悪な金属が横行して質の低下を招き、結果再度禁止された経緯があります。今で言えばレメディーだなんだを保険治療と一緒にやってしまうようなもんです。その辺の質の保証をどうするかが解禁する際の一番の課題ではないでしょうか。

と 2011/12/02 22:14 吉田様

難しいですよね。

お役所と話をしていると、エビデンスという言葉が嫌いになるほど細かくあれこれ言われますが、いざ出てきたものをみると、どう見ても持続性の感じられない、下品なほどの露骨な誘導があったりしますし。

かといって市場のほうも、かつて旧Y社さんとかが、製薬会社のアガリクスとか宣伝文句にしてて、いったい市場は医療に何を求めているのかと、げっそりした記憶もあります。

保険の自己負担分もだんだん引き上げられていますが、もし総量抑制の方針が変わらずに、自己負担分を5割7割という話になるくらいなら、混合診療解禁を選んだほうがましかもしれませんし…(そして医療費という以上、老人医療費の話しが出てきて怖い話になりかねないので私は落ちます)

ふうふう 2011/12/03 00:17 NATROM様
よくわかっていない素人の戯れ言ですがお許しください。
日本では、自由診療であればどんな医療も受けられるはずです。
規制を緩和することで技術が進歩すると池田氏は言いますが、もしそうならば、
なぜ、今現在すでに自由診療として何でも可能な日本で医療技術の進歩が進まないのでしょうか?
自己負担額が高額になるから? でも規制緩和を主張する経済学者が言う「外国」で技術の進歩を牽引しているのはそういう高額の支払いをしている人達のはずです。

「全額」自費になると負担が大きすぎて技術の進歩が進まないということを言いたいのでしょうが、
規制を緩和しろという人間が、技術の進歩のために税金や保険料の支援をあてにするのは、おかしいと思うのですが。
つまり、規制を緩和しろと主張している経済学者が、
同じ口で、国による公的扶助を求めている、
この二面性はあまりにもご都合主義的でおかしいと思うのですが、
この点どうなのでしょうか?

NTNT 2011/12/03 01:17 あれほど政府の経済的役割について否定をしていた連中が、
金融危機に際して政府から超多額の公的資金援助を無心したことを
考えれば全然不思議じゃないですよ
池田某も含め新自由主義を名乗る連中の考えることはいつも同じ

経済学者のはしくれ経済学者のはしくれ 2011/12/03 03:28 経済学者の考える前提と医者の考える前提に違いがあるからしょうもない食い違いがあるね。具体的には
1.医者:「患者の利益」=「国民の利益」、経済学者:「患者の利益」not=「国民の利益」
2.医者:「医療技術の進歩」=「新しい治療方法の確立」、経済学者:「医療技術の進歩」=「医療の価格の低下」
この辺りの用語のすりあわせを行わないと議論はすれ違うだけになりそう。

IsshockingIsshocking 2011/12/03 03:38 ふうさん:
>技術の進歩を牽引しているのはそういう高額の支払いをしている人達のはずです。
いや、医療費と引き換えに新薬なり新規療法のリスクに応じる貧乏人がいればこそ、ではないでしょうか。
アメリカではそういう制度があるとか聞いた気がします。
いくら金持ちでも動物実験しかしてない療法は受けないでしょう。

charleyMancharleyMan 2011/12/03 03:58 基本的にはNATROM氏に賛成なんですが、医療費が毎年1兆円ずつ増えてることのやばさを軽視しすぎだとも感じます。消費税を10%上げても20年で予算を食い尽くされるわけです。介護や年金の増加も含めると10年すら持つかどうか。ヨーロッパみたいに医療のアクセス性を悪くすることで効率性を上げることになりそうな気がします。

yasuyasu 2011/12/03 06:17
混合診療の有無による影響と、保険財政縮小による影響とを意図的に混同させていませんか?確かに、混合診療を推進する者の中に保険財政縮小を狙う者がいるのは事実ですが、両者は本来、まったくの別物でしょう。混合診療によって、保険適用範囲が狭まることを主張するならば、「保険財政規模が一定の下でも混合診療によって保険適用範囲が狭まる」か、あるいは「混合診療は不可避的に保険財政縮小を伴う」か、のどちらかを示す必要があると考えます(もちろん、それぞれの主張をしている者が同じ、というのは理由になりません)。

現在のように、(人々が許容可能な保険料負担の下で)保険財政が逼迫しているという、保険の供給制約が働いている場合には、混合診療の有無のような保険需要に関わらず供給制約によって可能な保険適用量は決まってくるものと考えられます。もし、保険財政を縮小する必要性に迫られれば、混合診療が継続しても保険範囲は将来的に縮小していくことになるでしょう。逆に、保険財政規模を一定に保つならば、保険範囲が縮小していくとは考えにくい。

で、保険適用量が保険財政によって規定されるとするならば、その適用を誰が受けるのが望ましいか?という問題が大きく出てきます。混合診療というのはある種の(お金があるから良い医療を受けられるという格差を生み出すことへの)ペナルティですから、もし混合診療が解禁されていれば保険を一部しか使わない人たち(言い換えれば一部なら自由診療を受けることが可能な余裕のある人たち)にまで、全ての範囲で保険を使わせる誘引をもたらします。これは、人々が許容可能な保険料負担の下で供給可能な保険適用量を、そのような余裕のある人たちが消費するということは、どこかで余裕のない者が得られる保険が減ることを意味します。

余裕のある人は受けられるなら受けたいという自由診療を諦めて保険適用のものへ変更させられ、且つそれら余裕のある人が使ってしまった分だけ余裕のない人が使える保険の量が減る、そのような制度が望ましいという理由がまったく理解できません。



また、製薬会社も保険適用になるよう努力していたのが努力しなくなる、という話もありましたが、その「保険適用になるよう努力」とは一体なんなのでしょう?これが厚生省へのロビー活動というならそんな努力は欠片も好ましいものではないですし、症例を増やしてデータを集めるということなら、自由診療の増える混合診療が解禁された方が望ましいでしょう。あるいは、保険適用までは赤字覚悟で提供し、保険適用後には本来より高い値段で提供して取り戻すという話なら、長期的には患者の負担は重くなります(患者の負担は医者への支払い+保険料となるので、保険適用されようが平均的には負担は軽くならない)。かつて日本の医療では薬代の占める割合が諸外国より高かったことは、その例とも言えるでしょう。

こういった保険適用になるための努力を製薬会社がするようになることに、どのような望ましい点があるのかも理解に苦しみます。しかも、自由診療が拡大したところで、保険適用された方が圧倒的に有利な状態までは変わらないでしょうから、そのような努力がなくなるという可能性の現実妥当性も疑問です。

yasuyasu 2011/12/03 08:51 yasu様

横レスで失礼します。

おっしゃるように、保険医療費抑制の圧力は強いです。そのため(微妙なのはない、とはいえませんが)保険適用になっている医療は相当程度有効なものがそろっています。その、本来保険適用になるべき医療が保険からはずされることを危惧しています。

一つは、保険側への影響です。現在は混合診療は禁止されていますので、保険適用にならない医療を行うことは難しいです。そのため、有効な医療があれば、保険に適用すべし、という強い圧力になります。それが混合診療が可能であれば、保険に適用しなければならないという動機が少なくなることになります。

もう一つは、製薬会社側への影響です。保険での薬価が“安い”ことが問題です。混合診療が禁止されている以上、保険適用にならないと日本では商売になりません。そのため、保険側は製薬会社に対し非常に強い価格交渉力を持ちます。ある種、スケールメリットと呼ばれるものかもしれません。混合診療が解禁されれば、この価格交渉力は損なわれることになります。

と 2011/12/03 08:52 投稿名を間違えました。上の投稿は私です。申し訳ありません。

NATROMNATROM 2011/12/03 09:20 ふうさんへ

池田氏の主張は、混合診療解禁によって自由診療枠の医療が増え、競争が促されることで技術が進歩するということなのでしょう。経済学的には詳しいことは私にはわかりません。ただ、現在の日本の自由診療の現状(代替医療を提供しているクリニックなど)を見るに、競争によって患者の満足度が上がることはあっても、必ずしも医療技術が進歩するとは言えないように思えます。見込みのありそうな医療技術であれば、先進医療として、現在でも混合診療として認められる道はあります。

Isshockingさんが指摘されているように、アメリカ合衆国では、通常の医療を経済的に受けることのできない人たちが治験に参加しているという現状があります。保険診療が縮小した結果、経済的な理由で満足な治療を受けることのできない人たちが多くなれば、日本でも治験がスムーズにいくようになる、という可能性はあります。望ましい状態とは思いませんが。

NATROMNATROM 2011/12/03 09:21 charleyManさんへ

ご指摘のように医療費増加を危惧するのは当然のことだと思います。ただ、混合診療を解禁すれば総医療費は増加します。効率性も落ちます。格差は広がります。そういうことを承知の上でなら、公的保険財政を助けるために混合診療を解禁するという選択肢もありです。私は、せめて医療費が他の先進国並みになるまでは、国民皆保険堅持をめざしてがんばったほうがいいと考えますが。程度はともかくとして、アクセス制限はいい案だと思います。

と 2011/12/03 09:22 ちなみに、(最高裁判決は読んでませんが)混合診療禁止の理由はフリーライド(ただ乗り)の禁止です。

例えば、入院していてA,B,Cの3つの治療が必要な患者さんがいたとします。

1.保険適用のA,B,Cの治療を受け1週間の入院で退院しました。
2.患者さんの希望でCが気に入らないので保険適用外のDという治療に変更して、A,B,Dの治療を受けましたが退院まで1ヶ月かかりました。

2.のパターンでも、患者さんは望みの治療を受けられて満足だし、病院は収入が増えて満足です。ただ、保険側は余計な出費を強いられて、自由診療の尻拭いをさせられたことになります。これがフリーライドの問題です。そのため、保険適用外の治療をするなら全額自費でやってねということになり、混合診療禁止となるわけです。

NATROMNATROM 2011/12/03 09:27 yasuさんへ

とりあえず、

混合診療解禁で保険診療が縮小されるのはガチ
http://d.hatena.ne.jp/NATROM/20071115#p1

をお読みください。もしかしたら、もうお読みになられて、コメントもいただいたのかもしれませんが。

池田信夫氏だけでなく、規制改革・民間開放推進会議も、財務省も、「混合診療を解禁すれば保険財政は縮小する(だから解禁したほうがいいのだ)」と言っているのです。いったいなぜ、混合診療解禁に反対する方が「保険財政規模が一定の下でも混合診療によって保険適用範囲が狭まる」か、あるいは「混合診療は不可避的に保険財政縮小を伴う」ことを示さないといけないのですか?逆でしょう。保険財政縮小は無関係と主張する側が、「混合診療解禁によって保険適用範囲が狭まることはない」ことを示すべきです。

ドラッグラグの点については既に本文で述べましたが、混合診療についても同様のことが言えます。本来ならば保険適応になるべき医療があったとして、混合診療が解禁されていなければ患者側が一枚岩になって保険適応を要求するでしょう。混合診療が解禁されていれば患者側は分断されます。財務省も「どうしても受けたい人は混合診療で受けてください」と言い訳されます。なんらかの規制なり仕組みなりない限り、混合診療が全面解禁になれば保険診療が縮小されるのは自明なことだと考えます。


>もし混合診療が解禁されていれば保険を一部しか使わない人たち(言い換えれば一部なら自由診療を受けることが可能な余裕のある人たち)にまで、全ての範囲で保険を使わせる誘引をもたらします。これは、人々が許容可能な保険料負担の下で供給可能な保険適用量を、そのような余裕のある人たちが消費するということは、どこかで余裕のない者が得られる保険が減ることを意味します。
>余裕のある人は受けられるなら受けたいという自由診療を諦めて保険適用のものへ変更させられ、且つそれら余裕のある人が使ってしまった分だけ余裕のない人が使える保険の量が減る、そのような制度が望ましいという理由がまったく理解できません。

yasuさんは、混合診療解禁で増えるであろう医療がどのようなものであるのかをよくご存じないがゆえに、そのような誤解をしているのかもしれません。yasuさんは、「混合診療が解禁されれば、ある程度お金のある人は保険診療Aの代わりに自由診療Bを選ぶ」「混合診療が解禁されなければ、自由診療Bの代わりに保険診療Aを選ぶ」と考えておられるのですよね。

混合診療解禁で導入されるであろう自由診療Bは、多くの場合、保険診療Aの【代わりに】受けるようなものではありません。「保険診療Aに【加えて】自由診療B」であったり(がんの免疫療法など)、保険診療Aに相当するものはなかったり(がんの新薬など)です。「混合診療のメリットとデメリット」でも指摘しましたが、混合診療が解禁されると、現在は外来のみで行っている自由診療クリニックが一泊入院と併用するようになるかもしれません。つまり、混合診療解禁によって逆に保険診療の需要が喚起されることだってあります。


>また、製薬会社も保険適用になるよう努力していたのが努力しなくなる、という話もありましたが、その「保険適用になるよう努力」とは一体なんなのでしょう?

臨床試験です。「症例を増やしてデータを集めるということなら、自由診療の増える混合診療が解禁された方が望ましい」とありますが、混合診療が解禁されても臨床試験の代わりにはなりません。


>こういった保険適用になるための努力を製薬会社がするようになることに、どのような望ましい点があるのかも理解に苦しみます。

自由診療枠でダラダラと効くのか効かないのかよくわからない医療を継続するより、臨床試験でキッチリ効くのか効かないのかはっきりさせ、効くなら保険適応、効かないなら捨てたほうが望ましいのは、火を見るより明らかだと私は考えています。

ごんべえごんべえ 2011/12/03 12:09 自由診療枠で余分な金を払って、自分が受けるのが従来法なのか、新しい方法なのかわからない2重盲験の被験者になってくれる奇特な人は、まずあんまりいないだろうから、自由診療での適用がいくらあっても臨床試験としての症例数はちっとも増えないということですよね。

MAROMARO 2011/12/03 13:20 既得権なのだけれど

83歳の義母が心臓弁置換手術をして無事退院した
費用は400万円を超えているらしい しかし 実際払ったお金は数万円
しかも 身障者一級の認定付き(人工弁をつけるとそうなるらしい)
体はぴんぴんなのに・・・

なんかおかしいと思う

吉田吉田 2011/12/03 18:41 ごんべえ様
海外の場合研究(治験、臨床試験等)に関わる費用は研究者側が払うので、まともな治療が受けられない普通以下の人が研究に参加する大きなインセンティブになっています。日本での研究が難しい理由の一つに、かなりのレベルの治療が安価に受けられるため患者集めが難しいというのがありますので、この辺も混合診療が解禁されたら改善(?)するかもしれませんw

IsshockingIsshocking 2011/12/03 19:00 国家が内容を担保している保険診療とは違って、混合診療は医療訴訟を増やすでしょうし、市場主義による自由競争は医療のフランチャイズ化・コンビニ化を推し進めるのではないかと思います。
割を食うのはメニューを増やし難い個人開業の診療所などで、これは医師会の会員数に直結しますから、医師会は反対する立場にしかなれないでしょう。
また、TPPで非関税障壁の撤廃となると、株式会社の直接参入も視野に入ってくるかもしれません。
農協や漁協のTPP反対論もこれを恐れているのだと思います。

taketake 2011/12/03 23:06 日本で未承認薬の使用を混合診療で解決しようとするのはやはりスジが悪いと思う。基本的には保険診療への早期導入を目指すべきだと思う。
あと、一つ提案なのですが、保険財政圧迫を減らす方法として、薬代の自己負担比率を変えたらどうでしょうか?鎮咳去痰薬、解熱鎮痛剤、抗ヒスタミン薬、湿布薬等の対症療法に対しては、10割自己負担。一方イマチニブの様な抗ガン剤は自己負担なしにし、その他の薬は3割負担とかにすれば、少しは財政負担は減るかもしれません。 ぶっちゃけ、治療薬ですが、抗インフルエンザ薬も健康な人に対してなら、自己負担10割でいいと思っています。

IsshockingIsshocking 2011/12/04 12:10 takeさん:
保険の負担割合をいじると、保険のきく薬に処方がシフトして、財政負担は増えるのではないでしょうか。

kesagamekesagame 2011/12/04 12:50 ぶっちゃけ、キューバのように医療費無料で利用者にも好評な医療にするなら、意外に思われるでしょうが国内で使う薬品数をぐぐーーっと減らせば良いのです。
試しに、日本全国の内科医全員に向かって、医療のキューバ化に賛成の人は日本に残り、賛成できないなら米国に亡命するように告げてみれ。医師会の医師は全員日本に残ると思うがの。
http://estudio-cuba.cocolog-nifty.com/blog/2009/01/post-fe92.html

taketake 2011/12/04 15:42 Isshockingさんへ
私の主張は例えば、
日本中にある鎮痛剤は全て10割負担にしましょうっていうことです。この場合、患者さんは、薬代を全額自己負担するか、薬を買わないで痛みを我慢するかのニ択になります。これは一般の外来患者さんが前提の話です。末期のガン患者さんに使うモルヒネの様な痛み止は負担率を下げてもいいかもしれません。だからと言って、健康な人がちょっと痛いからと言ってモルヒネを処方されることにはならないでしょう。

e10goe10go 2011/12/04 16:22  健康な人でも痛いのは嫌なものです。

 指のちょっとしたささくれの痛みで、体を動かしていれば気にならなくても、じっとしていると痛みが気になって憂鬱になる事もあるし、寝る時に気になってなかなか寝付けない事もあるでしょう。
 薬で痛みを止められるものなら薬を使いたい、と思うのが人情だと思います。

 鎮痛剤は健康を維持するのに必要と思うので、負担による制限は反対です。

ウォークドントランウォークドントラン 2011/12/04 16:42 総医療費抑制が、現代日本の自明の目標のように語られることが多いのですが、医療と社会保障、教育については、まだまだ足りていないように思いますがねえ。
混合診療についても、医療費抑制を大前提にした議論がまずダメだと思いますよ。

と 2011/12/04 16:45 e10go 様

出産は人の感じる痛みの中でも最上位に来るといわれますが、正常な出産であれば病気ではないので健康保険の対象外です(対象にしようという話はかなり昔からありますが)。健康保険の適用になるためには、病気であるという根拠が求められます。

taketake 2011/12/04 17:47 e10go様へ
私も痛いのは嫌いです。点滴なんかも嫌いなので点滴をやりたいという人がいるとビックリします。
病院、看護師、医師などの医療資源が無限にあり、お金が潤沢にあるのなら、なにも自己負担比率をかえるようなみみっちいことを言わなくてもいいのです。なんなら、自己負担比率0割でもいいかもしれません。ですが、現実がそうでないいじょう、限られたお金や、資源を上手に割り振るしかないでしょう。私は人情として、お金がなくて死んでしまうのはかわいそうだと思っています。一方、軽症で死なないのであればそれに対する医療の対価はもっと自分で負担してもいいのでは?と考えています。
さらに言うと、風邪薬や解熱鎮痛剤などはジェネリックも含めればかなり安価で購入できます。高すぎて購入できないという人はほとんどいないと思います。場合によっては処方薬ではなく、市販薬を選択する人もでてくるかもしれませんがそれはそれでいいと思います。

MORTANMORTAN 2011/12/04 17:49 病気であるという根拠を求めるのは、まだ病気です。

NATROMNATROM 2011/12/04 17:58 外来でも通常の痛み止めを使う癌性疼痛の患者さんはいらっしゃいますし、普通の病気だっても鎮痛剤が必要な場合はありますので、一律に鎮痛剤は10割自己負担というのは難しいと思います。とは言え、軽症例に対しては自己負担割合を増やすという案はあるのはあります。ぱっと出てくるのはこのあたり。

310号 有床診、医療クラークを評価 軽症救急は自己負担へ
http://www.medical-news.jp/2010/01/post-51.html

時間内の外来でも、お金が無いからと必要な医療が受けられない患者さんがいる一方で、「なんとなく風邪をひいたような気がする。なんか薬だして」と気軽に受診する患者さんもいるという現実があります。軽症例の受診抑制案としては、たとえば、「3000円分までは10割負担。1000円を超えた分からは3割負担」というものがあります。医療費が5000円なら3000円+2000×3割=3600円の自己負担。問題は、一見軽症だけど実は重症の人の受診も抑制されることや、「3000円以下だと全額自己負担になるからもったいない。せっかく受診したんだからもっと検査や処方をして」のような要求が起こりうることなどが考えられます。

そもそも外来での医療費は、それほど総医療費には効いてこないそうです。「病院がじーさんばーさんのサロンと化している。あいつらが無駄に医療費を使っている」というよくある指摘は正しくありません。本気で医療費を削減しようとすれば、終末期の医療に切り込まないといけませんが、これはこれでいろいろな論点がありすぎて安易には触れられません。うかつに触れると、「安楽死を勧めている」「消極的殺人」とか言われます。

taketake 2011/12/04 18:53 私の提案の元ネタはイギリスで、グリベックを全額国庫負担、タミフルを全額自己負担にしたことです。私は総医療費の削減も大事だとは思うのですが、予算に限りがあるのならどう効率よく分配したほうがいいのかも大事なことだと考えています。効果の高い医療は高額でもできるだけ多くの人が受けられるようにして欲しいですし、一方、軽症例に対しそんなに手厚く補助をしなくてもいいのではないかと考えています。がん患者さんなどは別途返金してもいいと思いますが、あんまり複雑にするとコストもかかりますからね。今回の提案は確かに極論なのはわかったうえで書き込みました。

終末医療に関しては思うところも多いですが、正直コメントしにくいです。

att460att460 2011/12/04 23:29 トピずれになりますが

>と 2011/12/04 16:45 さん

出産に対しては「出産育児一時金」が支給されます。
http://www.sia.go.jp/seido/iryo/kyufu/kyufu09.htm

と 2011/12/05 07:44 >att460さん

フォローありがとうございます。「出産育児一時金」は療養給付ではありませんが、受取代理制度ができ、ほぼ現物給付に近い形になっているのですね。
不正確なことを書いてしまい申し訳ありませんでした。

十六夜十六夜 2011/12/05 19:26 タテマエとして、医師はガンであれ何であれ「早期受診・早期発見」を勧めています。すなわち「軽症なうちに受診し、軽症なうち治す」ということです。 そして、それが結局は重症化した疾患を治療するより「総医療費の抑制になる」という理屈です。

勿論現実はこのようにはいかないのは判っていますが(本当は、死ぬまで受診を我慢して自宅で亡くなるのが一番医療費は安くつく)、軽症例は自費、重症例は保険という、いわば「重症化するまで我慢しろ」という方法はこういった、いわば予防医療の考えに真っ向から対立します。

それに「軽症・重症」の線引きをするのに、業界で血みどろの争いがおきそうですね。「風邪」は「軽症」でしょうか。「風邪」というのは、まあ急性上気道炎であったり急性咽頭炎であったり、それら頭痛・発熱・倦怠感などを主訴とする症候群ですけど、急性上気道炎でも急性咽頭炎でも場合によっては人は死ぬんですよ。

外国の例をモデルに医療費削減を目指すなら、アクセス制限が妥当じゃないですか?(つまり、患者が「好きな病院に好きなだけかかり放題」の現状を制限する)

>本気で医療費を削減しようとすれば、終末期の医療に切り込まないといけませんが

本当はどんどん切り込んで欲しいんですけどね(笑) 私は、いち患者の立場から「安楽死」の法制化を強く求めるものですが(すごく単純に苦しんで長生きするのは嫌だし、家族にも同様の苦しみを与えたくない)、「ついでに医療費の削減にもなるし・・・」と「医師」が発言するのは許されないという風潮があるのは判りますが、もう避けては通れない問題でしょう。

UGUG 2011/12/05 20:05 NATROM様、

自由診療を望んでいるのは、難病患者の一部と外科の患者ではないのでしょうか? 医療技術の進歩が早く、恩恵を受けやすいでしょうし。しかし、一般患者と慢性病患者は、医療技術の進歩は停滞しがちであり、毎月の負担が大変だと思われます。また高額医療費控除を受けられる程、医療費を出してる慢性病患者も、そうはいないかと思います。
患者間でも立場が変われば、賛成・反対に分かれるのでは?というのが僕の考えであり、より声を聞いて欲しいと願っています。

薬師如来のお告げ薬師如来のお告げ 2011/12/05 20:43 皆さん窓辺で植物を育ててください。花が咲く道を散歩できるようにしてください。樹を植えてください。市民農園や家庭菜園、農家のツーリズムを楽しめるようにしてください。生きる人は機嫌良く生きて、死ぬ人は死ぬまで元気に生きます。とのことです。

taketake 2011/12/05 22:17 十六夜様へ
「軽症なうちに受診し、軽症なうち治す」というのはその通りなのですが、風邪のような、ウイルス感染症は治すことができないのです。いわゆる風邪薬を一生懸命飲んでも、重症化の予防も、死亡率の減少もできないのです。では、風邪で病院を受診する最大のメリットはなんなのか?というと、それは風邪に似た他の悪い疾患(例えば肺炎)ではないかどうかを判断してもらう、つまり診断をつけてもらうことだと私は思います。我々素人では風邪だと思っていても、実は他の病気ということは十分ありえますから。ただ、熱や咳がでて2,3日で受診をしても実際問題として、風邪かそれ以外かを区別すのは難しいと思います。特に、元気があれば中々お医者さんも検査に踏み切りにくいでしょうし。やっぱり、ある程度病気になってから期間がたって、状態が悪くならないと検査をしたり、診断がついたりするのは難しいかと思います。
私は患者が診断のために診察を受けることに、国が補助を出すことは一定の理解があるのですが、診断の結果軽症と診断され、その治療薬(多くの場合は対症療法薬)にまで国が補助をするのはどうなのかな?と疑問があるのです。

鬼子母神鬼子母神 2011/12/06 10:56 医師は生身の人間ですから、よほど病気知らず一家で育った人でないかぎり、ある程度患者や家族の身になって想像する内容を信頼できると思います。十六夜さんのような方が「自分が患者だったとしたら何を望むか」を語って下さることが必要なんじゃないでしょうか。
takeさんの歯がゆさ(症状に対処する方法について&国のお金や医療資源の使われ方について)もよくわかるつもりです。問題の本質は、広義の「依存症」かもしれません。薬依存症、セラピー依存症、マネー依存症、権威(人・情報)依存症。そして依存症は趣味だと思っています。この星は、趣味が合うと、なかなか楽しく遊べるのです。笑

げげげげ 2011/12/06 15:01 医者じゃないのでいわゆる風邪の患者に医師が何と言う病名つけてるのかしりませんが、なんらかの診断を下して薬を処方してるのは確かですよね。「いわゆる風邪」と診断して風邪薬を出す場合、保険給付の割合をぐっと下げてもいいかなと個人的には思います。私は風邪ではまず病院にいきませんが、私の妻はいかなくていいと何度言っても行ってしまいます。抗生物質もふくめていっぱい薬もらってきます。

鬼子母神鬼子母神 2011/12/07 23:49 昔はうどん屋にカッコントウを置いてましたので、げげさんご夫婦どちらかが風邪をひきはじめたら一緒にうどん屋にお出かけ下さったでしょうにね。混合診療でスープバー・ジュースバーを作りますから「早く行っておいで」と送り出して下さいますか。

tadano--rytadano--ry 2011/12/08 04:22  薬剤性肝炎の患者さんを受け持ちましたが、都合3つの開業医にかかっておられ、それぞれの病院で健胃薬(いわゆる胃薬)を処方され、数年間発作がないのに急性期並みの数量の喘息の薬を処方され、エビデンス的には効かないとされている量の認知症薬を処方されていました。都合15種類の薬を入院中に整理すると6種類にまで減り、医療費負担も約半分に減ってありがたがれました。本当は開業医さんにお返ししたいのですが、お返しすると結局同じことになるので当面の間は私の外来に通ってもらっています。
 結局、内科的疾患だけで3つの開業医さんに通っておられた患者さんにも問題があり、薬の重複を防ぐという触れ込みで始まった医薬分業が機能しておらず、症状が良くなっているのに薬を減らせない、情報をアップデートできずに効かない薬を処方し続ける開業医さんたち、結局この患者さんのかかりつけ医をしている勤務医の私…一体誰が悪いのでしょう? しかもこのような例はたくさんあるのです。保険医療費の削減という観点から言えば、混合医療の前にすることは沢山あるように思います。今のこの国の医療は思いつきの局地戦を繰り返した結果つぎはぎだらけの状態であるように思えます。

NATROMNATROM 2011/12/08 08:20 比較的医療制度が上手くいっている海外の例をみるに、なんらかのアクセス制限がよさそうに思われます。

安全装置安全装置 2011/12/10 02:54 世界に冠たる「当事者研究」を生んだ日本の土地が大好きです。
みんなを誇りに思っています。
http://bethel-net.jp/tojisha-01.html

yasuyasu 2011/12/14 05:14 >いったいなぜ、混合診療解禁に反対する方が「保険財政規模が一定の下でも混合診療によって保険適用範囲が狭まる」か、あるいは「混合診療は不可避的に保険財政縮小を伴う」ことを示さないといけないのですか?

本来、この両者は無関係だからです。両者を同時に推し進めようとする者がいる、ということは別にこの両者そのものに関連があることを意味しません。そして、無関係なものを結びつけ、片方を理由にもう片方に反対している以上、それが不可避的に結び付けられるものであることは、結びつけている者が示さなければならないのは当然です。




>自由診療枠でダラダラと効くのか効かないのかよくわからない医療を継続するより臨床試験でキッチリ効くのか効かないのかはっきりさせ、

混合診療が行われると、ダラダラと効くのか効かないのかよくわからない医療が継続されているのですか?あるいは、今現在実際に、混合診療が行われている国でそのような医療がなされているのでしょうか?さらに、自由診療が増えたら「臨床試験でキッチリ効くのか効かないのかはっきりさせ」ようとする動きが小さくなるというのも考えにくい。医療の大部分は保険の効く範囲のものとなるのは変わらないでしょうから、そのマーケットを製薬会社等が捨てるのは合理的でないからです。

また、仮にダラダラと効くのか効かないのかよくわからない医療が自由診療では継続されるとして、その問題点はなんでしょう。既にデータの揃った医療が存在するのに、わざわざ効くのか効かないのかよくわからない医療を好き好んで選ぶ患者はいないでしょう。今の症例の蓄積された方法では駄目であり、かつお金に余裕のある人が(一か八か)自由診療に賭けるという形になると思いますが、そういった選択肢が存在することが問題だとは思えません。一方で、自由診療をするなら保険財政には悪影響を及ぼさないので、他の患者の医療機会を潰すことにもなりません(むしろ、余裕のある人が自由診療を使用した分だけ保険負担が減るため、その他の人が保険を使って供給できる医療サービス量は増える)。

yasuyasu 2011/12/14 05:23 保険縮小の話にしても、ダラダラ自由診療の話にしても、関係ないものを無理やり結び付けている感が否めません。

なお、以前のエントリーは当然読んだ上の感想です。全般に、「保険医療は財政によってそもそも大きな供給制約と対峙している」という視野が余りに欠けていると思われます。人々が健康保険に投じてもよいと考えられる保険料に基づいた保険財政によって生まれる供給制約が、実際の制約として働くような供給側制約に直面している以上、混合診療が解禁されるか否かのような保険の需要側の話は、保健医療がどれだけ行われるかには大した影響を与えられないという観点が非常に重要なのですが、それへの考察が乏しいと感じます。

yasuyasu 2011/12/14 05:41 混合診療解禁を図る人が保健医療縮小も図っている以上、「混合診療が解禁されればそれを口実に保健医療縮小が目指される」可能性は高いでしょう。しかし、だからといって混合診療解禁に反対する方が「保険財政規模が一定の下でも混合診療によって保険適用範囲が狭まる」か、あるいは「混合診療は不可避的に保険財政縮小を伴う」を示さなくてはならないことは変わりません。何故なら、もし保険縮小は宿痾でないとすれば、「混合診療は認めるが保険縮小は認めない」という道が存在するからです。そして、その道を明示することは非常に重要です。

もし、本当の問題が保健医療縮小にあると考えており、混合医療反対はそれが保険縮小の口実にされる可能性を危惧しているだけというなら、その懸念をストレートに出して「保健医療縮小の口実に使うな」と主張すべきです。そうせずに、両者を無理に結びつけて反対をしてしまうと、混合診療の解禁/非解禁の議論が保健医療の縮小/縮小しないの議論とまとめられてしまい、仮に混合診療が解禁された場合に、クッションの議論なく保健医療縮小へと突き進んでしまう可能性があるからです。とりわけ、本来別の話である混合診療と保健医療規模の話を結びつけるような議論は綻びが発生しやすく、急所となり得ます。

以上より、「混合診療が解禁されればそれを口実に保健医療縮小が目指される」可能性が高いとしても、いや、高いからこそ、混合診療と保険財政規模の話が本来別物であれば両者を結びつけるような議論の仕方は慎むべきであるし、両者は別物ではなく一体のものであるというなら、「保険財政規模が一定の下でも混合診療によって保険適用範囲が狭まる」か、あるいは「混合診療は不可避的に保険財政縮小を伴う」ことを示す責務が混合診療解禁に反対する方にこそあると考えます。

yasuyasu 2011/12/14 05:43 保健医療縮小に対する防波堤として混合診療解禁反対の話を持ってくる、というような議論のやり方は、おそらく財務省には通じません。むしろ相手に利するのみです。

yasuyasu 2011/12/14 05:57 医師会 「混合診療解禁されたら保健医療が縮小されるから問題だ」
官 僚 「あ、だったら両者は別の問題だよね。保健医療は縮小しないようにするよ。だったら混合診療解禁反対の理由はないよね」

その後、

官 「医療財政厳しいから保険範囲縮小するよ」
医 「混合診療解禁の時に縮小しないって言ったじゃないか」
官 「混合診療解禁と保健医療は別だから」

ってなるだけ。これを防ぐには、

「混合診療解禁と保健医療の規模の話は全然別。保険範囲縮小をすることは絶対認めない」

ということを主張して行った方がよく、支持も得やすいだろう。で、それが出来ないのは「混合診療解禁すると保健縮小は不可避」な場合だけど、そんなロジックが存在し、だからこそ「保険縮小を防ぐために混合診療解禁にも反対する」と主張するというのなら、不可避であるというロジックはその主張をする側が示すべきものとなる。

NATROMNATROM 2011/12/14 09:03 >本来、この両者は無関係だからです。両者を同時に推し進めようとする者がいる、ということは別にこの両者そのものに関連があることを意味しません。そして、無関係なものを結びつけ、片方を理由にもう片方に反対している以上、それが不可避的に結び付けられるものであることは、結びつけている者が示さなければならないのは当然です。

「本来、この両者は無関係」と言いつつ、yasuさんも、「混合診療が解禁されればそれを口実に保健医療縮小が目指される」可能性は高いと考えているではないですか。その可能性を指摘しているのですよ。さらに言うなら、保健医療縮小の口実以外にも、混合診療解禁に反対する理由も書いています。


>自由診療が増えたら「臨床試験でキッチリ効くのか効かないのかはっきりさせ」ようとする動きが小さくなるというのも考えにくい。

今現在、自由診療で行われている医療の多くで、ダラダラと効くのか効かないのかよくわからない医療が継続されているのです。


>また、仮にダラダラと効くのか効かないのかよくわからない医療が自由診療では継続されるとして、その問題点はなんでしょう。既にデータの揃った医療が存在するのに、わざわざ効くのか効かないのかよくわからない医療を好き好んで選ぶ患者はいないでしょう。

「既にデータの揃った医療」が存在しない場合はどうですか?あるいは、現在自由診療で行われているような癌の免疫療法のような+αの治療について、効果があるのかどうか、あるとしてどのぐらいの効果なのか、きちんとしたデータがあったほうがいいことは明らかだと思うのですが。効くのか効かないのかわからない治療に大金が費やされるのは、全体的な医療の効率の観点からも、望ましい状態ではありません。


>余裕のある人が自由診療を使用した分だけ保険負担が減るため、その他の人が保険を使って供給できる医療サービス量は増える

「余裕のある人が自由診療を使用した分だけ保険負担が減る」というのは誤りです。2011/12/03 09:27の私の発言をお読みください。「yasuさんは、混合診療解禁で増えるであろう医療がどのようなものであるのかをよくご存じないがゆえに〜」の部分です。


>全般に、「保険医療は財政によってそもそも大きな供給制約と対峙している」という視野が余りに欠けていると思われます。

常々、保険料を増やすなり、税金をつぎ込むなりして、総医療費を諸外国並みに上げるべきであると私は書いておりますが。


>以上より、「混合診療が解禁されればそれを口実に保健医療縮小が目指される」可能性が高いとしても、いや、高いからこそ、混合診療と保険財政規模の話が本来別物であれば両者を結びつけるような議論の仕方は慎むべきであるし、両者は別物ではなく一体のものであるというなら、「保険財政規模が一定の下でも混合診療によって保険適用範囲が狭まる」か、あるいは「混合診療は不可避的に保険財政縮小を伴う」ことを示す責務が混合診療解禁に反対する方にこそあると考えます。

「混合診療と保険財政規模の話が本来別物であれば両者を結びつけるような議論の仕方は慎むべき」「関係ないものを無理やり結び付けている」であるなら、それはむしろ、推進派に言うべきでしょうな。それにyasuさんは知らないのかもしれませんが、日本医師会は、混合診療解禁反対よりも、総医療費の増加、つまり保険診療拡大の主張について、ずっと多くの努力をつぎ込んでいます。混合診療を解禁すれば、それを口実に保険診療が縮小されてしまうことが見え見えなのに、混合診療を解禁に反対するなというのは、奇妙に思えます。

・自由診療が増えたら「臨床試験でキッチリ効くのか効かないのかはっきりさせ」ようとする動きが小さくなるというのも考えにくい(→現在の自由診療の現状を知っているのかな?)
・仮にダラダラと効くのか効かないのかよくわからない医療が自由診療では継続されるとして、その問題点はなんでしょう(→これって、説明を要することなの?)
・余裕のある人が自由診療を使用した分だけ保険負担が減る(→どういう「自由診療」を想定しているのだろう?「既にデータの揃った医療が存在するのに、わざわざ効くのか効かないのかよくわからない医療を好き好んで選ぶ患者はいない」に決まっているじゃん。)

の点から思ったのですが、yasuさんは現在の医療情勢について、あまり詳しくないように思えます。


>官 「医療財政厳しいから保険範囲縮小するよ」
>医 「混合診療解禁の時に縮小しないって言ったじゃないか」
>官 「混合診療解禁と保健医療は別だから」
>ってなるだけ。

それなら、官僚のインチキがはっきりと国民に示すことができますので、「保健医療は縮小しないようにするよ」という言質を取らずに混合診療解禁→保険範囲縮小とされるよりマシですな。「混合診療解禁と保健医療の規模の話は全然別。保険範囲縮小をすることは絶対認めない」で通るならそう主張するけど、通らないでしょ。

医 「混合診療解禁と保健医療の規模の話は全然別。保険範囲縮小をすることは絶対認めない」
官 「混合診療解禁と保健医療の規模の話は全然別なら、別に混合診療を解禁してもいいよね」
医 「まあそうだね」

その後、

官 「医療財政厳しいから保険範囲縮小するよ。どうしても高度医療を受けたい人は混合診療があるからいいよね」

ってなるだけでしょ。そうならないことを示すロジックを示す必要があるのは、yasuさんのほうですよね。

usau3usau3 2011/12/14 12:41 >さらに、自由診療が増えたら「臨床試験でキッチリ効くのか効かないのかはっきりさせ」ようとする動きが小さくなるというのも考えにくい。
>わざわざ効くのか効かないのかよくわからない医療を好き好んで選ぶ患者はいないでしょう

製薬会社や医療機器メーカーにとって、最終的な目的は同じ「お金を稼ぐこと」だとしても、間に国のジャッジが入るかどうかは大きな違いです。
「保険適応を得るための努力」と「患者に薬/治療法を売るための努力」は全く別物でしょう。
前者はしち面倒くさい基礎研究と臨床研究、安全性と効果について客観的なデータを求められますが、後者のために必要なのは見目良い設備と宣伝です。

病気になった時に患者が求めるのは、綺麗な病室で優しいスタッフが丁寧に「いかにも効きそう」な治療を望む時にしてくれることです。辛い副作用のない綺麗な色のビタミン注射とか。偉ぶった髭の先生が効能を保証してくれれば尚よし。

自由診療クリニックバイトの話とか聞くと、条件も給料も良いけど続けられないと。自分は普通の診療してても、隣で評価の定まらない(というかたぶん効かない)高額な治療を行っている。で、標準治療が介入するに適した時期を逸して手遅れになるとか。
患者は満足しているとしても…
その人はこっそり患者に他院受診をすすめて辞めたそうですが。

枷を外した時に、医療市場規模が大きくなって経済効果があるっていうのが一番のメリットじゃないでしょうか?
だけど患者の立場からすれば改善したのは接遇だけ、ということになりかねない。
参入してきた人達が「最善の治療を提供すること」よりも優先するものを持っている、あるいはそういう人達が新たな市場で成功すると考えるのは邪推でしょうか。

薬や薬や 2011/12/14 21:36 さすがに製薬会社を馬鹿にしすぎでは?
大体、保険関係なく薬として認められるのにどれだけ労力払ってると思ってるんでしょうか。
ここまで馬鹿な意見は失礼でしょう。

3uasu3uasu 2011/12/14 23:15 >製薬会社や医療機器メーカーにとって、最終的な目的は同じ「お金を稼ぐこと」だとしても、間に国のジャッジが入るかどうかは大きな違いです。

医者と患者にとって、当面の目的は同じ「時間を稼ぐこと」だとしても、間に傍観者のジャッジが入るかどうかは大きな違いですにゃ。

taketake 2011/12/15 19:26  私もusau3様の意見にほぼ同意です。製薬会社が営利団体である以上、利潤を追求するのは当たり前です。その結果、野放しにすればいい加減な事をやりかねないと思います。
 混合診療が増え、自由診療枠が増えると厚労省もさすがに野放しにはできなくなると思います。恐らくですがFDA認証のような形で、安全性、効果を厚労省が認定するようになるのではないでしょうか?つまり、自由診療内で厚労省認定の治療と、未認定の治療にわかれるようになるのです。現在の厚労省にこの認定する能力があるかは不明です。認証がトクホのようなあいまいなものではなく、臨床試験のような不透明なものではなく、現実に側した意味のあるものであってくれるといいのですが。結局、自由診療を認めてもなにかしらの形で新しい規制は必要だと思います。

cc 2011/12/15 20:51 薬として売るのに規制がないとでも思ってるのでしょうか。自由診療とか全く関係ありませんが。

薬や薬や 2011/12/15 21:05 名前が変でした。上のコメントは私です
薬として売ることと保険適用は正確には別です。利潤を追求するとなぜいい加減なことばかりすることになるのか意味がわかりません。
何も知らずに馬鹿なことは言わないでいただきたい。薬やに使命感がないとでも思っているのですか?

usau3usau3 2011/12/15 21:45 誤解された方もいるかもしれませんが製薬会社の倫理観が医者や病院のそれに劣るとは全く思っていませんし自由診療=規制がないともまさか思っていません。
でも、要するに規制を緩めて自由市場の原理を導入しようっていうのが本旨だっていう理解は間違っていますか?

例えば健康食品市場なんかを考えると、そこでは全てが野放しにされているわけではないけれど、自由競争のために消費者により良い商品が届けられていると言えるのか?ということです。
例えば花王のヘルシアなんか、「高濃度カテキン飲用群は対象群と比較して痩せるとはいえない」という論文をHPで引用して、元のグラフにちょこちょこっと細工して「ヘルシアを飲むと運動量に比例して○倍体重が落ちる」という誤解を招く表現(まあ嘘といってもいいと思いますが)で宣伝してたりする。利益追求が資本主義の第一原理であって、名の通った大会社であってもそれくらいせこいことはする。
安全で健康なイメージの広告につられて、メタボなサラリーマンが手軽に痩せようと思って買うけど痩せない、というのは別にその人の人生において大した問題ではありません。
でも同じことを癌や膠原病の治療でやられたら嫌だなあ、と思うわけです。

健康食品メーカーや製薬会社や病院の人間の倫理性がどうとかいう話ではなくて、医薬品より規制がゆるくて自由競争原理の導入されている場所では実際の効能よりも宣伝の方が生き残る上で重要になる、ということです。
混合診療解禁の際に予定されている規制について詳細は知りませんが、現状でも営利目的の自由診療には首を傾げるものが多い。

議論が個別の治療法についてじゃなくて「混合診療解禁」という大枠の話になっているのはやっぱり市場規模を広げたいとか保険診療を縮小したいというのが主要な動機だろうから、受益者にとってのメリットはそれほどなさそうな。

審美歯科あたりは自由診療で上手く機能しているのかな?
やってみないと分からないとは思うけど、アメリカなんかの例を考えても現行制度を維持した方が無難な気がします。
やるなら小出しに慎重に、と思いますね。

taketake 2011/12/15 23:00 製薬会社の倫理観が特別悪いとは思っていません。特別高いとも思っていませんが。使命感というのは個人個人が持っていても、組織に上手く反映されるかは別問題だと思っています。薬や様の使命感が反映されているなら、それはいい会社なんだと思います。
薬や様のいう通り、認可の問題と混合診療の問題は元々別問題です。
ただ、混合診療解禁派は「混合診療になれば、厚労省の認可していない最先端の治療が安価にできるようになる。」と、もろに認可の話と混合診療の話を結びつけてきているのです。 それに実際問題結びついてきてしまいます。
混合診療だからと言って効果が不確かな(いんちきくさい)診療に保険が使われるのも嫌ですし、そのためには厚労省が何らかの形で御墨付きを与える必要があると思っています。まともな病院では御墨付きのある自由診療しかやらないとかってなるといいかな、と思います。ただ、御墨付きをあたえる厚労省側がよくわからない基準点で御墨付きをあげたり、国内の製薬会社を守るために御墨付きをあげなかったりしたら意味がなくなってしまいます。このような認可を厚労省が、ドラッグ ラグを大幅に解消できるほど迅速にできるのかはとても疑問があります。

takeさんへtakeさんへ 2011/12/16 09:09 いくつか誤解があるようなので、要点だけ箇条書きで失礼します。

・混合診療とは保険適応になっている医療となっていない医療を同時に行っても、保険適応の分だけは保険で面倒見ましょうという制度のことです(現在は少しでも保険適応外の医療が混ざると、本来保険適応のある医療も含めて原則全て保険適応外とされます)。保険適応外医療にも保険を適応するというものではありません。

・(ワクチンや経口避妊薬などの薬価未収載品を除いて)厚労省が認可した医療は既に自由診療ではありません。

taketake 2011/12/16 11:00 書き方が悪かったかも知れませんが、別に誤解していません。

yasuyasu 2011/12/17 17:38 「混合診療解禁で保険診療が縮小されるのはガチ」のエントリーから言えることは「混合診療に関係なく保険診療を縮小しようとする勢力があることはガチ」に過ぎない。

yasuyasu 2011/12/17 17:38 「混合診療が解禁されると余裕のある人までが保健医療を使うようになり、それは保険財政が逼迫する中では他の余裕のない人が受けられる保険医療の量が減少する。それは望ましくないので混合医療には反対である。」

という話ならスジは通っている。もちろん、現実的には余裕のある人が全額保険診療ではなく、一部を自由診療にすることによる効果と相殺されるので、トータルで余裕のない人が受けられる保健医療の量が減少するかどうかは不明だが。
そして何より、それは医師会が金科玉条のように唱える「素晴らしい国民皆保険制度」の精神とは真っ向から反対するものであるが。余裕のある人には保険の使用は遠慮して貰うということだから。

NATROMNATROM 2011/12/18 10:59 >「混合診療解禁で保険診療が縮小されるのはガチ」のエントリーから言えることは「混合診療に関係なく保険診療を縮小しようとする勢力があることはガチ」に過ぎない。

さらに加えて、

・「本来、この両者は無関係」と言っているyasuさんですら、「混合診療が解禁されればそれを口実に保健医療縮小が目指される」可能性は高いと考えている。
・「医療財政厳しいから保険範囲縮小するよ。どうしても高度医療を受けたい人は混合診療があるからいいよね」といった官僚の口実に利用されないというロジックをyasuさんは示すことができない。

という点からも、「混合診療解禁で保険診療が縮小されるのはガチ」であることにますます確信を持ちました。このまま混合診療を解禁すれば、保険診療が縮小されることは明らかですね。


>「混合診療が解禁されると余裕のある人までが保健医療を使うようになり、それは保険財政が逼迫する中では他の余裕のない人が受けられる保険医療の量が減少する。それは望ましくないので混合医療には反対である。」

「混合診療が解禁されると余裕のある人までが保健医療を使うようになる」などとは言っていません。無駄な保険医療(たとえば、一泊入院+代替医療」などに保険医療が使われるようになるとは言っています。藁人形論法ですな。


・保健医療縮小の口実以外にも、混合診療解禁に反対する理由も書いている。
・自由診療が増えたら「臨床試験でキッチリ効くのか効かないのかはっきりさせ」ようとする動きが小さくなるというのも考えにくいと仰っているが、今現在、自由診療で行われている医療の多くで、ダラダラと効くのか効かないのかよくわからない医療が継続されているという現実がある。
・効くのか効かないのかわからない治療に大金が費やされるのは、全体的な医療の効率の観点からも、望ましい状態ではない。
・「余裕のある人が自由診療を使用した分だけ保険負担が減る」というのは誤りだ。


という点はスルーしていますが、反論はないのですか?

一毛一毛 2011/12/18 18:57 NATROM様、横入りで済みませんが、

>「混合診療が解禁されると余裕のある人までが保健医療を使うようになる」などとは言っていません。無駄な保険医療(たとえば、一泊入院+代替医療」などに保険医療が使われるようになるとは言っています。藁人形論法ですな。

yasuさんは、
>「混合診療が解禁されると余裕のある人までが保健医療を使うようになり、それは保険財政が逼迫する中では他の余裕のない人が受けられる保険医療の量が減少する。それは望ましくないので混合医療には反対である。」
>
>という話ならスジは通っている。
と続けていますので、「yasuからみたNATROMの主張」として書いたのではなく、
あくまで「yasuが納得出来るかもしれない物」を想定してみただけにしか読めませぬ…

ああムダに長いのに言葉足らずな気がしてならない俺の駄文…

十六夜十六夜 2012/01/07 23:08 空気を読まずに今さら再登場(笑)

take様やげげ様のように「鎮痛剤や感冒薬は保険適用外にしろ」と主張される方は、勿論混合診療の容認が前提なのですよね? で、なかったら、長い間咳嗽が続いて、医師が結核や肺炎を疑って血液検査やレントゲン検査を行い、結果がいわゆる「風邪」だったら、診察料も検査料も含めて完全自費になってしまうということです。これではあんまりでしょう。

多分風邪薬「だけ」を自費にしろという意味なのだと思いますが、これがいわゆる「混合診療」です。つまり、NATROM氏のエントリーの主張には「反対」という立場となると思いますが、それでよろしいですか?

それはともかくとして、私が「風邪薬や鎮痛剤の自費化」に反対なのは、それが医療の本質に反する・あるいはそぐわないという理想論だけではなく、この方法が目標である医療費抑制には効果が薄いと考えるからです。例えば、一般的な総合感冒薬を5日分処方しても、薬価・処方料・調剤料あわせてもせいぜい80点程度です。(薬価だけなら30〜40点程度です) 一方、入院すれば、処置・投薬・手術など一切しなくて、いるだけで1日1500点程度かかります(入院費の計算は複雑なので、条件によって点数はかなり異なりますが、これは安い方の見積りです) 日本の医療費を圧迫しているのは入院料であり、特に終末期医療です。(まあ、NATROM氏がすでに述べていらっしゃることの繰り返しになりますけどね)

パンがなければお菓子を食べればいいじゃない・・・もとい、処方薬が高ければ市販薬を買えばいいじゃない・・・。税金の無駄遣いを防ぎ、個人の利益でなく国の利益を考える。見上げた心意気ですね。日本人の鏡です。(皮肉ではありません) しかし、それができない経済的困窮層もいるのです。いえ、少なくないのです。そして、これらの人々に援助をするとなると、ますます「医療費抑制」の効果は薄れます。

ちなみに、私自身は混合診療に関しては、以前は容認派だったのですけど(と様や吉田様と同じ「保険制度の維持の為には仕方がない」と「30万は出せなくても16万は出せる」人達のため)、今はちょっと反対寄りの保留…です。良識ある善意の一般市民と思われるtake様やげげ様のような方々から、このような(保険診療を縮小すればいいよ!)意見が出るということが、はからずもNATROM氏の「混合診療解禁で保険診療縮小はガチ」を証明しているように思います。

十六夜十六夜 2012/01/07 23:12 ところで、ここからは別の話になりますが、現役医師であるNATROM氏は、現在の保険適応の範囲や内容に満足しているのでしょうか。私自身は医師ではありませんが、医療業界人の一人として、「本来保険適応すべき手技や薬剤や検査方法が保険適応になっていない」ことに苦慮している医師は多いように思うのですが。

質問1.保険適応すべきものが保険適応になっていないという現状はあるとおもうか。
質問2.そのことに対してどういった解決法がのぞましいと思うか。

NATROM氏は「混合診療に賛成する医師も少なくない」ことを驚いていたように思うのですが、私としては「さもあらん」という感想ですね。「ホメオパシーやビタミン剤で大もうけしてやるぜ。うへへへ」といった医師だけでなく(そういう医師もいないとは言えません) 例えば嚥下造影剤に肺毒性のあるガストログラフィン(保険適応)でなく、誤嚥した場合でも副作用の少ないオムニパーク(嚥下造影剤としては保険適応不可)を使いたいけど、現状では不可能だけど、混合診療可能になったら使える、みたいなことを考えている医師もいるのではないでしょうか(別にオムニパークの話をしたかった訳ではないので、NATROM氏が「オムニパークを嚥下造影に使うなんてとんでもない!」と思われるなら、例はスルーして下さい)

質問2については「保険適応の認可を受けるように医療業界と製薬会社で頑張る」が、100点満点の答えなのでしょうが、日進月歩の医療材料の世界では、まだ認可をとっていない高くてもいい材料があるのに、目の前の患者さんに「ちょっとまっててねー。あと1年もすれば認可されるから」と言うわけにもいかない、という現状もあるのではないでしょうか。

NATROMNATROM 2012/01/08 09:17 「風邪薬や鎮痛剤だけを自費化」しても医療費抑制効果は薄いでしょうねえ。「薬が欲しいのだが医者に罹っても高いから市販薬にしておくか」というような人たちの受診抑制にぐらいはなりそうですが、それでもたかが知れています。たまにいる診療をしている医師の心理的な負担は少しは減るかな?(たまにいる「診察はいいからとっとと薬出せよ」というような患者さんが来なくなると嬉しいな)。本気で医療費削減を目指すなら、十六夜さんの仰るとおり(2011/12/05 19:26)、何らかのアクセス制限ですね。


>質問1.保険適応すべきものが保険適応になっていないという現状はあるとおもうか。

ありますね。最近では昔と比較してずいぶんマシになりましたが、海外で標準医療であるのに日本では未認可なんて薬はまだまだあります。ドラッグラグとかいうやつです。


>質問2.そのことに対してどういった解決法がのぞましいと思うか。

複数の解決法が望ましいですね。ドラッグラグでよく言われているのは、海外で標準医療になっているのであれば、日本での承認を簡素化するというのもあります。もちろん、薬の副作用については十分に監視して。どうせ副作用は、一般に使用しなければわからない部分があります。

それから、保険診療の範囲を医師の裁量によって融通を利かすという方法。昔はレセプトの「虚偽記載」がありました。たとえば、胃がんにしか適応の通っていない抗がん剤を膵がんに使いたいときに、レセプトに「胃がん」と書いて使ってしまう。レセプト病名と言います。肝がんの治療でラジオ波焼灼術が保険適応になっていないときには、ホントはラジオ波焼灼術を施行しても、レセプトに「マイクロ波凝固術」と書く。

これは保険を通すための方便でしたが、いまは審査で切られることが多いです。虚偽記載を推奨するわけにはいかないので、一筆、「〜という理由で必要な医療と認めましたのでご配慮お願いします」という医師の文書かなんかをレセプトつければ、保険者も大目に見てくれるという慣習ができればいいのですが。オムニパークの嚥下造影については私は経験がないのでわかりませんが、オムニパークを嚥下造影に使用する是非をじゅうぶんに理解した医師が文書をつければ特例として保険適応(そうでなくても薬剤費部分のみ自費の混合診療)が通ればいいのです。医師の仕事は増えそうですが。

実際に、現在でもそのような仕組みがあるらしいのですが、あまり使われていないのが実情です。

十六夜十六夜 2012/01/09 21:20 NATROM様

返答ありがとうございました。納得いたしました。

ドラッグラグ…それも勿論あるのでしょうが、個人的に身近に感じるのは、むしろNATROM様が例に出されたラジオ波焼灼術や、自分が例に出したオムニパークのような例です。こういった概念も広く含んだ、判りやすい言葉があるといいんですけどね。

taketake 2012/01/12 03:33 十六夜様へ
私は保険適用外にしろとは言っていません。薬価表に載っている薬の一部を自己負担比率3割から10割にしては?と言っているのです。自由診療のように薬価表と関係なくお金を払えと言っているのではないのです。この違いは大きいと思いますがどう思いますか?

ただこの方法で医療費の削減効果が薄いといわれるとそうかもしれません。これだけで今の医療費の伸びを抑えられるとは思っていません。具体的なデーターをもっているっわけではないので本当のところはわかりませんが、印象としてはそうです。一つの案として書かせてもらいました。

taketake 2012/01/12 04:08 2012/01/12 03:33 の発言は取り消しにしてください。
自己負担10割でしたら、保険適用外ですね。すいませんでした。ただ、価格の決定を国が行っているというだけですね。おわびいたします。

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