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cover ■「ニセ医学」に騙されないために

 ホメオパシー、デトックス、千島学説、血液型ダイエット、ワクチン有害論、酵素栄養学、オーリングテストなどなど、「ニセ医学」についての本を書きました。あらかじめニセ医学の手口を知ることで被害防止を。

2012-01-23 ホメオパシージャパンのクレジットカード決済中止について

[][]ホメオパシージャパンのクレジットカード決済中止について ホメオパシージャパンのクレジットカード決済中止についてを含むブックマーク

ホメオパシージャパン株式会社のウェブサイト*1によると、クレジットカード決済が中止になったとのこと。ホメオパシージャパンの主張によれば、加盟店解除の理由は以下の通りである*2


 2011年9月8日、株式会社JCBより突然、加盟店契約解除の連絡を受け、12月16日より直営店店頭にてJCBカードにてお支払いいただけなくなりました。

 突然の加盟店解除の理由につきまして株式会社JCBに問い合わせましたところ、弊社商品が消費者の皆様にご迷惑をおかけした、事故が起きたからということではなく、また、ホメオパシーをご存じないJCB会員に不安を与えたということもない、とのことであり、加盟店解除の理由として伝えられましたのは、「常識から考えて、ホメオパシーは効果がある健康食品とは思えない。むしろ消費者に心配を与える可能性を感じる。日本において社会的認知が無いことが問題と感じている。社会的認知があれば、ネット等に見られるようなホメオパシージャパンへの誹謗中傷は生じない。日本でも海外のようにホメオパシーに健康保険が適用されるほど社会的認知度が上がれば、その時にJCB加盟店への再加盟を検討する。ホメオパシー全体の話であり、ホメオパシージャパンに限る話ではない。海外も含め、解除可能な契約は全て解除する」というものでした。


ホメオパシージャパンによる伝聞が正確であると仮定して

上記引用したJCBからホメオパシージャパンに伝えられた「加盟店解除の理由」については、ホメオパシージャパンを通じた伝聞であるので必ずしも正確であるとは限らない。が、正確であると仮定すると、JCBの対応には若干の問題があるように私には思われた。

「常識から考えて、ホメオパシーは効果がある健康食品とは思えない」というのは、なるほど、その通りであろう。しかしながらネット通販の現状をみるに、「常識から考えて効果があるとは思えない」ものはクレジット決済可能な状態で多く売られている。「日本において社会的認知が無い」というのも同様である。もし「健康保険が適応されるほど」の社会的認知度を求めるのであれば、健康食品はすべてクレジット決済不可ということになる。そうでなくても、ホメオパシーよりも社会的認知の無い商品だっていくらでもあるだろう。

ホメオパシーのみを決済中止する理由としては、強いて言えば、「ネット等に見られるようなホメオパシージャパンへの誹謗中傷」が挙げられている。しかし、誹謗中傷を理由にクレジットカード会社が決済を中止できる状況は、危ういのではないかと私は考える。たとえばの話、マイノリティを支援する商品を扱う会社が、ネット上の多数のマイノリティ差別者によって誹謗中傷された場合はどうなるのか?

クレジットカード会社も一企業であり、利益を追求する以上、面倒なことになりそうな会社との契約を避けようとするのは当然であろう。契約上も、カード会社の判断で契約を解除できるようになっているようである。しかし、通信販売においてカード決済は重要なインフラとなっている。カード会社には一定の社会的責任があるだろう。カード会社が恣意的な判断で契約を解除するのはあまり望ましくないと私には思われる。



ホメオパシージャパンによる伝聞が正確でない場合

以上、ホメオパシージャパンによる伝聞が正しいと仮定した上で、正当な理由なく恣意的にカード会社が加盟店との契約を解除できることへの危惧を述べた。しかしながら、末尾参考リンク先やそのブックマークコメントでも指摘されているように、JCBによる加盟店解除の理由は、「ホメオパシージャパン側の認識で作文されている点もうかがえる」。

ホメオパシージャパンによれば、JCBは「社会的認知があれば、ネット等に見られるようなホメオパシージャパンへの誹謗中傷は生じない」と伝えたとある。「中傷」とは「根拠のないことを言いふらして、他人の名誉を傷つけること」である*3。私の認識では、ネット等で見られるホメオパシージャパンへの批判の多くは十分な根拠があってのことであり、根拠のない「中傷」ではない。

JCBは「常識から考えて、ホメオパシーは効果がある健康食品とは思えない」とも伝えたとのことである。そういう常識を備えているにも関わらず、ホメオパシージャパンへの批判を根拠の無い「中傷」だとしているのは不自然である。JCB側の言い分を、ホメオパシージャパン側が正確に伝えていない可能性がある。

「中傷」ではなく、「正当な根拠をもった批判」が多数あるのであれば、カード会社が加盟店契約を解除する正当な理由になりうるのではないか。カード会社に一定の社会的責任があると考えると、むしろ問題のある会社との契約を避けるのは妥当な態度とも言えよう。



参考リンク

■【小ネタ】JCB「お前んとこの商品怪しいから取引止めるわ」 ホメオパシー「」 | mutter

■JCBがホメオパシージャパンの加盟店契約を解除 | mociの日記 | スラッシュドット・ジャパン

■ホメオパシージャパンがJCBに加盟店契約解除を通告された件 - Not so open-minded that our brains drop out.(2012年1月24日追記)

NNNN 2012/01/23 18:29 まぁ、建前はどうあれ、クレジットカード会社としては返品やら訴訟やらに巻き込まれるリスクの高いところとはやっていきたくないでしょうからね…
得られる利益よりリスクの方が大きいと判断されたんでしょう。

KKKK 2012/01/23 23:24 >ネット上の多数のマイノリティ差別者によって誹謗中傷された場合はどうなるのか?
大丈夫、大丈夫。カード会社もバカじゃないので判断できますよ。心配しすぎ。

wadjawadja 2012/01/24 00:37 個人的には、加盟店解除の判断に関してはGJ!

ごんべえごんべえ 2012/01/24 07:08 何を加盟店として認めるかはブランド戦略であって「カード会社が恣意的な判断」でコントロールできないとだめだと思います。振込みのみ可能な通信販売会社もいっぱいあります。

たいした金銭価値のないものを妙に高額で販売するのは、ショッピング枠現金化業者と同じだし、それだけで契約解除が妥当でしょう。

とらとらとらとら 2012/01/25 01:37 どういう企業・販売店を加盟店とするかは、クレジットカード会社の経営方針で決めて良いのです。JCBは単なる私企業ですし、独占でも寡占でもありませんから、この業界は。かなり以前の話ですが、日本において「ダイナースクラブの加盟店は一流の証」の様なブランディング戦略が行われていた時期がありました。シティコープに売却される以前の頃です。でも「ダイナースは怪しからん」の類の声は無かったし、もちろん大蔵省は全く問題視していませんでしたよ。

ごはんごはん 2012/01/28 00:46 他のレメディを扱っているオンラインショッピングサイトでは引き続きクレカ決済可能なようなので(例:ニールズヤード)、「ホメオパシー全体の話であり、ホメオパシージャパンに限る話ではない」というのは正確な表現なのか疑問ですね。

mimonmimon 2012/01/29 16:03 ホメジャの「お知らせ」が更新されていますね。
http://www.homoeopathy.co.jp/20120125_info.html
> 1月21日に新着情報としてホームページに掲示いたしました(中略)メッセージを多数頂戴いたしました。

JCBカード等が使えなくなる事のアナウンスは、12月3日のホメジャのメルマガに載っていたのですが、あのころ、騒いだ人は見かけませんでした。
あのメルマガを読んでいる人って、そんなに少ないのでしょうか。

shinzorshinzor 2012/02/04 09:27 加遅い反応で恐縮ですが、ごんべえさんやとらとらさんの書いているようなところかと思います。
加盟店規約を見ると、契約解除の条項もありますが、それとは別に、契約期間は1年間で、申し出をしないと自動更新となっています。つまり、申し出をすれば、解除できるわけで理由は不要です。それはホメジャ側も同様で、理由に納得出来ないから脱退は許さんとJCBが言うことも出来ません。両者合意の元にのみ契約は成立するという常識もホメジャは知らないということでしょう。

JCBの理由も、ホメオパシーの商品に欠陥があると言うことではなく、欠陥があるように日本の社会的認知が変わってきたということで、要するに評判の悪い商品を取り扱うことはブランドイメージが傷つくと言うだけでしょう。なぜなら、商品自体は変わらないとしても、海外のように社会的認知(実体が伴わなくてもよい)があればOKと言っているのですから。
盟店

shinzorshinzor 2012/02/05 09:04 前のコメントで、第30条による、「契約更新」をしなかっだけじゃないのと書きましたが、第31条の「解約」の可能性もありますね。この場合も3カ月前までに予告すればよく、理由は必要なさそうです。
ところで、ホメジャのサイトでは、「契約解除」と書いてあります。これは32条の「用語」で、予告なしで即座に「解除」出来ますが、「以下の事項に該当する」必要があり、当然理由を示して解除通告するはずです。しかし、ホメジャのサイトの説明では、理由を問い合わせたとあり、3か月前に予告してあるようになっています。ホメジャは規約をちゃんと読んでいるんでしょうか。