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cover ■「ニセ医学」に騙されないために

 ホメオパシー、デトックス、千島学説、血液型ダイエット、ワクチン有害論、酵素栄養学、オーリングテストなどなど、「ニセ医学」についての本を書きました。あらかじめニセ医学の手口を知ることで被害防止を。

2012-03-17 「喫煙率が下がると肺がん死が増える」のはなぜか?

[]「喫煙率が下がると肺がん死が増える」のはなぜか? 「喫煙率が下がると肺がん死が増える」のはなぜか?を含むブックマーク

武田邦彦氏が、「どうも何かを間違っているような気がします」という保留付きながら、「タバコを吸わない人に対して、タバコを吸うと肺がんの死亡率は10倍以上減る」という推論をしていました。


■武田邦彦 (中部大学): 奇っ怪な結果?? タバコを吸うと肺がんが減る?!

でも、なにか釈然としなかったので、1955年頃から1985年頃までの統計的データから、「タバコを吸うと何倍ぐらい肺がん(気管、気管支を含む)になりやすいのか?」という計算をしてみました。基礎となるデータは厚労省やがんセンターなどから出ている男性のものを使い(下の図。データ自体は誰も異議がないと思います)、次の前提を起きました。

1) タバコの害は継続的に20年ぐらい吸った人が、さらに20年ぐらい後に肺がんになる(そのために1985年以後の喫煙率のデータは使えません。1985年の20年後は2005年になり、それ以後はデータがまだ無いからです)、

2) ガンは年齢と共に増えるので、粗死亡率(その年に肺がんで死んだ人の数)ではなく、それを年齢調整した死亡率をとる。

この結果からデータ処理(連立方程式を解く方法)をしてみると、実に驚くべきことが判ります。それは「タバコを吸わない人に対して、タバコを吸うと肺がんの死亡率は10倍以上減る」(増えるのではなく、減る)のです。

ここで「驚くべきこと」と言いましたが、実は計算する前から判っていることです。つまり、このグラフを一見すると「喫煙率が下がると、(年齢調整)肺がん死が増える」という結果になっているからです。


「タバコをすると肺がんが格段に減る」という真逆の結果が得られたのでしょうか? タバコを吸う人は呼吸器系の病気が増えるので肺がんにもなりやすいという推定はできます。でも、科学はあらゆる面から見て事実を説明しようとする努力であり、先入観や利害で結論を出してはいけません。


武田氏は明示していませんが、喫煙者率と死亡率のグラフは、JT(日本たばこ産業株式会社)による、「たばこ対策に関する日本たばこ産業株式会社の考え方等」*1からの引用でしょう。確かに、喫煙率が減るにつれて、肺がんによる死亡率が上がっているように見えますね。ごくごく単純に考えれば、武田氏の言うように、タバコを吸わないことがかえって肺がんの危険を高めていると結論したくなります。


時系列研究は因果関係の推定には向いていない

しかし、いろんな可能性を考えてみましょう。もしかしたら喫煙以外の要因、たとえば大気汚染が酷くなった結果、肺がんによる死亡率が上がったのかもしれません。年代によって喫煙率や死亡率がどのように変化するかを見た研究を「時系列研究」と言います。時系列研究では時間とともに変化するさまざまな要因(大気汚染などの他のリスク要因、診断技術や治療技術の進歩など)の影響を取り除くことが困難なので、直接的な因果関係の推定には向いていません。

もっと確実に因果関係を推定したい場合はコホート研究を行います。喫煙と肺がんの関係を調べたければ、喫煙者の集団と非喫煙者の集団を長期間追跡して(この集団のことをコホートと呼びます)、その集団の中から肺がんの発症や死亡がどれくらい生じるかを観察します。コホート研究でも一定の偏りが生じることもありますが(質の良いコホート研究は偏りをできる限り取り除いています。その方法については成書を参考にしてください)、少なくとも時系列研究に見られるような時代の変化による影響は生じません。


そもそも「喫煙率が下がると肺がん死が増える」という推定が誤り

喫煙と肺がんの因果関係については、複数の質の良いコホート研究で証明されています。もし、時系列研究とコホート研究での結果が相互に合致しなければ、コホート研究の結果を採用するべきです。しかし、武田氏の推論とは異なり、喫煙と肺がんの関係において時系列研究とコホート研究での結果は一致しています。喫煙と肺がんの発症もしくは死亡にはタイムラグがあります。たとえば、喫煙をはじめた1ヶ月後に肺がんと診断されたとしても、まともな医師は喫煙が肺がんの原因だとは考えません。

喫煙と肺がんのタイムラグはおよそ20〜30年程度とされています。そうだとしたら、喫煙者率のピークから20〜30年後に肺がんがピークになるはずです。まさしく、武田氏が「喫煙率が下がると肺がん死が増える」と根拠して引用したグラフから、喫煙者率のピークから約30年のタイムラグを経て年齢調整後の肺がん死亡率が減っていることが示されています。日本禁煙学会が作成した図がわかりやすいので引用します。

f:id:NATROM:20120317150853p:image

「喫煙率の増減と肺ガン死亡率の増減の間には、30年ほどのずれ(タイムラグ)がある」

■国民と政府にウソをついて喫煙対策を妨害するJTに抗議する 日本禁煙学会)より引用。

喫煙と肺がんが無関係、あるいは、むしろ喫煙は肺がんのリスクを下げると言いたいのであれば、時系列研究を持ち出すべきではありません。時系列研究は、喫煙は肺がんのリスクであり、日本人男性集団において肺がんの主な原因であったことと矛盾しません。


時系列研究を持ち出して喫煙と肺がんの関係を疑念を呈するやり方は使い古されている

武田氏がやったように、時系列研究を十分に理解できず、あたかも喫煙と肺がんの因果関係に不利な証拠として持ち出す論法は昔からありました。よって、そうした誤った論法に対する反論もたくさんあります。FAQと言っていいと思います。ここでいくつかご紹介します。


■国民と政府にウソをついて喫煙対策を妨害するJTに抗議する 日本禁煙学会

■メディアリテラシーの練習問題;室井尚の奇妙な反・嫌煙運動プロパガンダ論 山形浩生

■喫煙率と肺がん死亡 - mobanama69号

■アスベストの有害性は疑わなくていいの? - NATROMの日記


武田氏は以下のように書いています。

厚労省から研究費がでるようになって「タバコを吸ったら」、「野菜を食べたら」・・・という類の研究が盛んで、多くの結果が得られています。でもその研究の多くはきわめて一面的で、他の結果との整合性を検討せず、調査した学者の最初の思い込みだけが結果に出ているように思えます。

このブログを読んでいる読者のみなさんが見て、ある分野の研究者たちが「他の結果との整合性を検討せず思い込みだけで結果を出している」ように思えたとしましょう。その場合、「科学はあらゆる面から見て事実を説明しようとする努力であり、先入観や利害で結論を出してはいけません」などと書く前に、その分野について勉強してみることをお勧めします。原著論文を読みこなすレベルまで到達するのは難しいでしょう。基本的な教科書を読むというのもたいへんだという人もいるでしょう。新書レベルの本を読んでもらえればいいですが、それすら無理という人もいるかもしれません。その場合は、せめて、ネットを検索してみて、自分の思ったことぐらいはとっくに誰かが考えついていて、既に反論されているという可能性について検証してみてください。



関連記事

■水道水の塩素で発癌?

■「タバコを吸うとガンになる可能性は3分の1以下になる!」。何が何だか分からないよ!

*1:URL:http://www.jti.co.jp/news/opinion/pdf/20060302/material.pdf

7$¥ナナシー7$¥ナナシー 2012/03/17 15:46 武田氏は自分で「タバコの害は継続的に20年ぐらい吸った人が、さらに20年ぐらい後に肺がんになる」って前提をおいてるのにそれを無視しちゃうんだから...。

汚染物質調査隊汚染物質調査隊 2012/03/17 17:00 タバコの有害性はよく分かりませんが、大気汚染は40年ほど前より飛躍的に改善されていて、SPM(大気浮遊粒子)は激減しています。よって肺癌の増加を大気汚染に求めるのも無理があるように思います。タイムラグが・・・と言われると私は医学の専門家ではないのでよく分かりません。

NATROMNATROM 2012/03/17 17:09 ありそうな交絡要因としてパッと思いついただけです>大気汚染。

farestfarest 2012/03/19 02:00 さすがに武田先生は先のエントリを取り下げたようですが、新しい弁解エントリ(http://takedanet.com/2012/03/post_80c8.html)もなにを言ってるのやら。相関が大きいから因果関係すら否定できるそうな。

あと、「リスクにあなたは騙される」こちらのブログで知ったので読みました。大変面白かったです。

nn 2012/03/19 16:18 「時系列分析」とは、「家に仏壇がある人の割合がこの30年で減った一方、乳癌で死ぬ人がこの30年で増えた。つまり仏壇は乳癌を予防していた」というタイプの研究デザインです。武田氏が全幅の信頼を置いて驚いたり奇っ怪な結果だと混乱たりしているのがこのタイプ。
「コホート研究」とは、「家に仏壇がある人とない人を数万人ずつ登録し、その後30年追跡したら、仏壇のある人は乳癌で死ぬ割合が少なかった、だから仏壇は乳癌を予防している」というタイプの研究デザインです。
仏壇と乳癌の関連を調査するにおいて、どちらが信頼できるデザインなのか、言わずもがなでしょう。時系列分析では、「ガソリン価格」「マンガの流行」「癌」「犯罪」「子供の学力」「私の髪の毛の本数」などを好きに組み合わせて何でも言う事ができますが、真に互いの因果関係を示すという点において、何の信頼性もありません。

ここからは余談(普通の中学生なら理解できるでしょうが武田教授には難しすぎるので)ですが、もしも「コホート調査」で仏壇が乳癌を予防しているような数値が得られたとしても、本当に仏壇の効果かどうかは、依然疑う余地があります。「仏壇があるような家は和風の食生活をしている可能性が高く、乳癌の減少は実際は仏壇ではなくて和食の効果を見ているだけだった」という可能性があるわけです(交絡)。もちろん普通の研究者はそのような所まで踏まえて研究を行います。

katochapkatochap 2012/04/04 19:21 コホート調査!ん〜なるほどね〜。仏壇と乳がんの例でとても良く解りました。ありがとう。

toshi_tomietoshi_tomie 2012/10/20 23:56 「時系列研究は因果関係の推定には向いていない」は、仰るとおりです。

特にがんは、20年程度の潜伏期を持つ、特異な病気なので、
「決して」
経時変化から単純に因果関係を導いてはいけません。

武田氏の議論を幾つかしか読みましたが
全てこんな低レベルで、
頭が痛くなり吐き気がするので、
もう読みません。

NATROさんの武田氏批判は、面白いですが、
弱い否定に止まっているように、感じました。

私が解析したデータを昨年、紹介しているのですが、
このブログ記事を読み、
喫煙と肺がんが無関係と考えたい人が、未だにいるだろうと思い、
まとめ直しました。

是非、以下のURLの記事をお読み下さい。
もしもご参考になれば、幸甚です。

http://blog.livedoor.jp/toshi_tomie/archives/52085530.html

2012年10月20日21:00 喫煙率4倍で、肺がん死亡率は3倍に。副流煙効果も明確ーーーー日本人の喫煙率が減っても、肺がん死亡率が増えているのは、長寿効果。10年長生きすると、癌が3倍に。

スゥイートスゥイート 2013/05/11 13:36 肺ガン率を年齢調整する場合、喫煙率のほうも年齢調整するべきじゃないでしょうか?

コホート調査なんかは調査機関名なんか出していただきたい。

NN 2013/05/12 02:01 30年のタイムラグで発生するとするなら30年たったらだいたいお年寄りなんだから、その上で年齢調整はおかしいでしょ?
話が矛盾してませんか?

30年前にタバコを吸ってる人は30年後に発生する可能性が高いわけなんですが、お年寄りになってますよね?
そしたらそれは調整で大きな数字にならないのはおかしいでしょ?

お年寄りを省くということは、タバコを吸おうが吸いまいが、どっちみち肺ガンのリスクは高くはなるということを認めているわけですよね?

30年のタイムラグがあるというなら、その害も30年後
だいたいの人は初老や老人でしょ
害は老人になってからの可能性が高いと言っていながらそれを調整の為減らすという矛盾
つまり、肺ガンのリスクを考えたときにあまり意味のないグラフを持ってきてるわけですよ
最後のやつは

NATROMNATROM 2013/05/12 09:29 >肺ガン率を年齢調整する場合、喫煙率のほうも年齢調整するべきじゃないでしょうか?

意味が良くわかりません。コホート研究の場合は年齢調整されていますが、アウトカムだけを年齢調整するということはありえません。


>コホート調査なんかは調査機関名なんか出していただきたい。

どのコホート調査のことでしょうか。複数の研究がありますよ。

NATROMNATROM 2013/05/12 09:31 スゥイートさんとNさんはIPアドレスが同一です。別人でしょうか?同一人物であればハンドルネームは固定するようにお願いします。


>30年のタイムラグで発生するとするなら30年たったらだいたいお年寄りなんだから、その上で年齢調整はおかしいでしょ?
>話が矛盾してませんか?

「話が矛盾している」というのは、武田邦彦氏の話が矛盾しているという意味ですよね?


>30年前にタバコを吸ってる人は30年後に発生する可能性が高いわけなんですが、お年寄りになってますよね?

その通りです。お年寄りになっていますよ。


>そしたらそれは調整で大きな数字にならないのはおかしいでしょ?

その通りです。実際に30年後の年齢調整肺がん死亡率は大きな数字になっています。


>害は老人になってからの可能性が高いと言っていながらそれを調整の為減らすという矛盾

再度確認しますが、「話が矛盾している」というのは、武田邦彦氏の話が矛盾しているという意味ですよね?でなければ、Nさんが根本的に年齢調整意味を理解していないだけ、ということになりそうです。


>つまり、肺ガンのリスクを考えたときにあまり意味のないグラフを持ってきてるわけですよ
>最後のやつは

コホート研究や質の高い症例対照研究と比較すれば、確かに時系列研究の意義は相対的に低いですが、少なくとも年齢調整をしない時系列研究と比較すれば意味はあります。

NN 2013/05/12 17:15 年齢調整はお年寄りのガン発生が高いということで、
取り入れられたんでしょ?

しかし、喫煙による肺ガンも30年のタイムラグがあるんだったら、だいたい、お年寄り

年齢構成が違うのを調整する意味て言ってますが、30年
35年のタイムラグがあるんだったら肺ガン率にその頃生存していないものは含めないでやればどうなんですか?

年代別にして、そしたら、年齢調整を入れる前のグラフから考えてどう考えても下がらないでしょ?(お年寄りの係数を低くしてるわけだから)

そうしたらそれはお年寄りはガンになりやすいてことにするわけだけども、じゃあ結局、禁煙しててもしなくてもガンになるんじゃない

そもそも"30年"のタイムラグがあるって言った時点で、負けですよ。

20歳でタバコ吸っても肺ガンになる確率は50歳に数パーセント、そして、老化によりガンになる確率とほぼ同じ




このトリックがわかった人はわかったと思うのでもう書きません。

さようなら(^o^)/

NATROMNATROM 2013/05/12 17:26 前半部分は何を言っているのかよくわかりません。もしかしたら、「年齢調整後に死亡率が下がるのはおかしい」と仰っておられるのでしょうか。だとしてたら、やはり、Nさんが根本的に年齢調整意味を理解していないだけ、ということですね。


>そうしたらそれはお年寄りはガンになりやすいてことにするわけだけども、じゃあ結局、禁煙しててもしなくてもガンになるんじゃない

「それはお年寄りはガンになりやすい」というのは事実です。喫煙しててもしなくても癌になるときはなりますが、喫煙したほうが癌になる確率は高くなります。コホート研究や症例対照研究からも明らかですし、時系列研究もそのことには矛盾しません(Nさんが理解できるかどうかはともかくとして)。


>そもそも"30年"のタイムラグがあるって言った時点で、負けですよ。

なぜ?Nさんが、個人的に、「30年後に癌になってもいいや」と思って喫煙するのは自由ですが、平均的な人は30年後であっても癌になるのは嫌だと考えるでしょう。


>20歳でタバコ吸っても肺ガンになる確率は50歳に数パーセント、そして、老化によりガンになる確率とほぼ同じ

「老化によりガンになる確率とほぼ同じ」というNさんの理解は誤りです。日本人では、喫煙によって肺がんになる確率は概ね5倍になります。


>このトリックがわかった人はわかったと思うのでもう書きません。

Nさんにはご理解いただけなかったようです。そんなに難しいエントリーではないのですが、それでも理解できない方がいらっしゃるのは仕方がありませんね。

zasuzasu 2015/04/17 03:10 このサイトもタバコを「悪いもの」とする前提で、自分に都合のいいようにデータを解釈し直してますが、
そのやり方は、政治家が自分に都合のいいように法解釈をしたり、
もっと言えば、ノストラダムスの予言を期日が過ぎるたびに解釈し直したりしていたのと
同じぐらい滑稽な作業だという事を認識して下さい。
少し頭の切れる人ならば、科学的根拠の無い問題の片方の観点に立った場合、
データの解釈をし直して相手の主張とは逆の方向に持っていく事など造作も無い事です。
つまり、ある一つの意見に反論する事など意図もたやすく出来てしまうのです。
さらに喫煙者が半数を切った今、ある程度の説得力でも、喫煙者叩きの記事ならば無条件で多くの賛同を得られるでしょう。
そうではなく、せっかく特に切れる頭を持っているのですから、非喫煙者からの支持を集める事を目的にするのではなく
あくまで平等に、真摯に、この問題に取り組んでは如何でしょうか?

「先入観や利害で結論を出してはいけません。」

武田先生の推論が正しいとは思いませんが、この部分は正しいという感覚を持っています。
今までのあなたの経験から「タバコは悪いもの」とする先入観はありませんか?
また、タバコで嫌な目にあったが故の利害関係はありませんか?

まず、その部分を除去して執筆しない限り、この文章には何の価値もありません。
価値が無いどころか、人の思想をあなたの先入観へと誘導する、タバコ以上の害毒であると言えるでしょう。

あなたが、ここまで述べてきた事の意味をしっかりと汲み取る事の出来る心根の持ち主である事を祈ります。

NATROMNATROM 2015/04/17 13:28 zasuさん、コメントありがとうございました。

>このサイトもタバコを「悪いもの」とする前提で、自分に都合のいいようにデータを解釈し直してますが、

タバコが体に悪いのは、前提ではなく、さまざまなデータから得られた結果です。


>少し頭の切れる人ならば、科学的根拠の無い問題の片方の観点に立った場合、
>データの解釈をし直して相手の主張とは逆の方向に持っていく事など造作も無い事です。

タバコの有害性については「科学的根拠の無い問題」ではなく、議論の余地もなく結論の出た問題です。タバコの有害性を疑う専門家はいません。


>あくまで平等に、真摯に、この問題に取り組んでは如何でしょうか?

もちろん、そのつもりです。「先入観や利害で結論を出してはいけません」というのも賛同します。それならばまず、タバコの有害性についてこれまで得られた知見について情報を集めることからはじめたらどうでしょうか。zasuさんは、そうした知見について十分に理解した上でコメントしていますか?それとも、そういう知見を得る努力をせずに、単にタバコには害が無いと思いたくないが故に反発しているだけではないですか?もし、タバコの有害性についての知見を理解した上でコメントしているのであれば、たとえば複数のコホート研究が一致してタバコの有害性を示している点について、zasuさんのお考えをお聞かせください。想像ですが、zasuさんは「コホート研究」の意味すらよくご理解されていないのではないですか。

武田邦彦氏の言っていることはこうです。

「先入観や利害で結論を出してはいけない。先入観なしで考えたところ、地球は球形でなく平らであることがわかった。なぜなら、地球が球形であるとしたら裏側の人が落っこちてしまうはずだからだ」

そして、zasuさんの言っていることはこうです。

「あくまで平等に、真摯に、この問題に取り組んでは如何でしょうか?地球が平らだったら何か都合の悪いことがあるのではないですか?」

タバコ有害説に反論したいのであれば、タバコが有害であるとされている根拠(たとえばコホート研究)について勉強し、理解した上で、反論してください。地球球形説に反論したいのであれば、地球が球形だとされている根拠(たとえば万有引力)について理解した上で反論しなければならないように。

通りすがり通りすがり 2016/05/24 01:28 武田先生の言いたいことは、科学には反証可能性がある。
ただその一点だけじゃないんでしょうか?

疫学がどれだけ難しく厳密に確立されていると言うんであれば、
それを記事で書けというんだよ。
疫学について理解がないと他人に言う前に、疫学について説明しろ。
簡単に説明しようとしておいて、疫学についてあなたは知らないとか馬鹿げたことを言うな。
説明なんてものはくだらなくて、疫学を簡単に説明できるんだったら、
疫学は簡単な学問だということだ。
あなたは科学史とか哲学についての理解が浅いのではないでしょうか?

例えばですよ、疫学の限界について数学的な側面で2つ指摘すれば、
以下のことがある。
?:因果関係は相関関係の部分集合でない。
bはaの1次関数であるときあるいはbとaに相関関係があるか相関係数が限りなく1あるいは-1に近づいているといえるとき、aはbの原因であるあるいは、bはaの原因であるとは必ずしもいえないということです。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9B%B8%E9%96%A2%E4%BF%82%E6%95%B0
武田邦彦先生も、そのことを具体例で示していました。
僕からして、理解が難しいのはタバコの喫煙率と肺がんの何かしらに比例関係があるから、
肺がんの原因はタバコにあるとグラフで説明しようとしてるところ。
相関関係があるから因果関係があるとか思ってる人は数学知らないといいざるおえない。

?:命題の真偽において、反例を示すことは簡単だが、
真であると証明することは難しい。
疫学では、集団の事象Aと事象Bに関する因果関係などを調べるときは、
その他の事象(性別とか、年齢など)を同一にしていると疫学者がいってましたけど、
すべての事象を示すことは難しい。
こんなことも当たり前で、私とあなたの違いを絶対に認識できるかといえば、そんなことはできないと考えるのが妥当。
武田先生は疫学の論文について、上記に上げたようなことに緩さが存在しているといいたいのではないでしょうか?

「普通の中学生なら理解できるでしょうが武田教授には難しすぎるので」とか下らないことを平気でよくいえますね。
武田先生は化学的手法によるウラン濃縮を世界で初めて成功させた研究所の所長で、
その功績で東京大学から工学博士号を授与されました。
また、倫理や技術の国からの賞をいくつも取られた方です。
卒業された大学は東大の教養学部基礎科学科卒業です。
誰でもそうですが、そういう言動は慎むべきだと思いますよ。

NATROMNATROM 2016/05/24 08:15 通りすがりさんへ。通りすがりさんのような、薄っぺらい武田邦彦氏擁護はよくあります。もちろん、疫学研究、とくに観察研究には一定の限界があります。しかし、それを言い出すなら喫煙と肺がんの関係のみならず、あらゆる疫学上の知見に疑問を投げかけなければならないでしょう。しかし、武田邦彦氏は、喫煙とCOPDの関係は疑っていません。放射線被曝と白血病の関係も疑っていません。なぜでしょうか。

武田氏は、疫学の限界を理解した上で喫煙と肺がんの関係に疑念を呈しているのではないからです。武田氏は疫学なんてまったくわかっていないけれども、単に逆張りすると(通りすがりさんのような疫学について全く理解していないような人に)受けるから喫煙と肺がんの関係を否定しているのです。学術的な場ではなく一般人向けに本でしか自説を発表しないのはそのためです。

武田氏が疫学を理解していないことは、このエントリーからもリンクしていますが、

「タバコを吸うとガンになる可能性は3分の1以下になる!」。何が何だか分からないよ!
http://d.hatena.ne.jp/NATROM/20120318#p1

でも述べています。学生のレベルにすら到達していません。


>疫学がどれだけ難しく厳密に確立されていると言うんであれば、
>それを記事で書けというんだよ。

通りすがりさんにもわかるようにたとえて言います。

T氏「地球が球形であるという説は間違っている。なぜなら、地球が球形であるなら、地球の裏側の人は落っこちてしまうからだ」
N「万有引力があるんだよ。物理学を勉強してください」
通りすがり「物理学がどれだけ難しく厳密に確立されていると言うんであれば、それを記事で書けというんだよ」

通りすがりさん以外のほとんどの人には、このエントリーの説明だけで、十分に武田邦彦氏の間違いが伝わるのです。疫学の勉強をしたければ、疫学の教科書を読んでください。『基礎から学ぶ楽しい疫学』あたりがお勧めです。左のサイドバーでも紹介しています。

ウラン濃縮を世界で初めて成功させたから、東大を卒業したから、という反論は、まったく何の意味もありません。なぜならば、武田先生と同様の、あるいはそれ以上の業績を上げた世界中の専門家、それもウラン濃縮ではなく疫学や医学の専門家は、喫煙とタバコの因果関係を確立されたものとみなしているからです。

ShinyaShinya 2016/06/16 14:46  はじめまして、こんにちは。僕はスポーツトレーナーをしている都合上もあり、タバコはなるべく吸わない方がいいと生徒さん達に話すわけですが、中には武田先生の話を鵜呑みにして「タバコは健康に良い」と解釈してしまっていいる方も稀にいまして、しかしながら頭ごなしに否定すると、否定された方は不快な思いをなされるでしょうし、少々困っていましたが、年齢補正の件は誰が聴いても違和感なく納得できる話でしょうから、非常にありがたく参照させていただきました。

 人は成功体験からなかなか抜け出せなくなることが往々にしてありますが、武田先生の場合はリサイクル否定本の成功で、生活密着型の体制の意見の覆すと「売れる」という成功体験から抜け出せなくなっているのではないだろうかと僕は推測しています。

 確かにリサイクル否定本は一読の価値があると感じましたので、その後同氏の著書等は折に触れ拝読していましたが、読めば読むほど矛盾が目立ち、意見に一貫性がなく支離滅裂で、最近ではうんざりしてもはや読む気はおきません。ただし、どんなトンデモ意見だろうと、それを述べる自由は担保されるべきだと思いますが、こと健康にかかわることで、自分自身を影響力のある学者だと認識している(彼は事あるごとにそう言っています)ならば「売れる」の自己欲求を満足させるより、もう少し責任ある意見をいうべきだと思慮しています。

 よいグラフをお示しいただきましたことに御礼申し上げます。

 今後ますますのご健勝をお祈り申し上げます。

taktak 2016/06/28 21:11 せっかく、丁寧に解説してくださっているのに、時々、理解力がない方がいるんですね。統計の基本まで講義しないといけないのかもしれませんね。(僕も苦手ほうですが、、、)
個人的にはじわじわと増えている喫煙との関連性が高いCOPDの死亡者があと何年か経って減ってくれると疾患別のタイムラグというのがみえてくるのではともおもいますが、肺癌の治療や診断の進歩に対して、COPDの治療は根治的なものではないので、タイムラグの現れ方はもう少し長くかかるかもしれませんね。

NamNam 2016/08/22 20:03 年齢調整後の肺がん死亡率1998年以降が減っているのは、医療の進歩による
影響ということは考えられないでしょうか?
医療進歩分を調整した結果があればわかると思うのですが。

NATROMNATROM 2016/08/22 20:40 コメントありがとうございます。

本文にも書いていますが、「喫煙率の増減と肺ガン死亡率の増減」は時系列研究ですので、これ単独ではご指摘の通り医療の進歩による影響を否定できません。しかしながらコホート研究など別の研究の結果も併せて考えると、喫煙率の低下が30年後の肺がん死亡率の低下を説明可能です。

コホート研究は同時代の集団を比較するので、医療進歩分による差は生じません。

NamNam 2016/08/24 20:16 ご回答頂きありがとうございます。
なるほど本文中で丁寧に説明されている内容であり、再度ご説明痛み入ります。
時系列研究ではさまざまな要因の影響を表現するには限度があるので、これを使用しての因果関係の証明はできず(たばこと肺がんが関係あるともない ともい
えない)、全体の整合性を確認するポイントとして考えるべきと理解しました。