NATROMの日記 RSSフィード Twitter

0000 | 01 | 02 | 03 | 04 |
0010 | 11 |
0011 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 11 |
0012 | 04 | 05 | 06 | 07 | 09 | 10 | 11 | 12 |
0013 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 11 |
0014 | 01 | 02 | 05 | 06 | 07 | 09 |
0015 | 05 | 06 | 09 |
0016 | 01 | 02 | 09 | 10 |
0017 | 01 | 03 | 05 | 10 | 11 | 12 |
0018 | 01 | 03 | 04 |
2004 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2005 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2006 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2007 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2008 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2009 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2010 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2011 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2012 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2013 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2014 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2015 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2016 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2017 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2018 | 01 | 02 | 03 |
cover ■「ニセ医学」に騙されないために

 ホメオパシー、デトックス、千島学説、血液型ダイエット、ワクチン有害論、酵素栄養学、オーリングテストなどなど、「ニセ医学」についての本を書きました。あらかじめニセ医学の手口を知ることで被害防止を。

2017-11-21 過剰診断と「がんもどき」の違い

[]過剰診断と「がんもどき」の違い 過剰診断と「がんもどき」の違いを含むブックマーク

甲状腺がん検診についての議論を見ていると、過剰診断と近藤誠氏が提唱する「がんもどき」の区別がつきにくいようである。たしかに過剰診断と「がんもどき」は似ている。しかしながら、その背景の考え方は大きく異なる。違いを表にまとめてみた。

f:id:NATROM:20171121154711j:image

標準的な見解と「がんもどき理論」の違い

赤枠が標準的な見解と「がんもどき理論」との決定的な違いである。「がんもどき」部分と「本物のがん」部分が似ているがゆえに間違いやすい*1

近藤誠氏によれば、すべてのがんは、放置しても転移しない「がんもどき」と、発見したときに既に転移している「本物のがん」のどちらかに属する。一方で、標準的な見解では、過剰診断と、発見時に治療介入しても予後が改善しないがん以外に、発見して転移・進行する前に治療介入すれば予後が改善するがんも存在すると考える*2。そのようながんを効率よく発見できる方法がある種類のがんが、がん検診が有効ながんである。



関連記事

■「過剰診断」とは何か

■検診で発見されたがんの予後が良くても、検診が有効だとは言えない

*1:細かいことを言うと「がんもどき」は転移せずに局所で進行し症状を引き起こすものも含まれるので、厳密には過剰診断と「がんもどき」は異なる。ただし、このような細かいことは議論の大勢には影響しない。

*2:細かいことを言うと、「転移・進行する前に治療介入すれば予後が改善するがん」も二種類に分類できる。自覚症状が生じてから治療しても予後が改善する「間に合う」がんと、自覚症状が生じてから治療介入しても予後が改善しない「手遅れ」になるがんである。がん検診が有効なのは後者のみである。予後が改善する、ではなく、予後が改善「しうる」という表現になっているのはそのため。こちらはがん検診の有効性を議論したいのなら理解していなければならない。

mushimushi 2017/11/24 22:49 本記事の本題とは異なる+ご存知の方も多いかと思いますが、岩田健太郎先生が近藤氏について興味深いことを書かれていました。
https://goo.gl/i5Biuv
https://goo.gl/sF6iym

私は「まとも」だった頃の近藤氏を知らなかったので、これは驚きでした。
「ぼくはしばしば文科省や厚労省を批判するが、その最大の理由は「反省し、総括し、改善しない」ことにある。」
と書かれていますが、これは深く同意するところで、近藤氏もある意味その被害者だったのかもしれないのですね。
もちろん、だからと言って何を言ってもいい訳ではないのは自明ですが・・・。

スピナースピナー 2018/01/07 20:35 NATROMさんの著作本を持っている者です。色々参考にさせてもらっています。本記事の内容と異なる話題ですみませんが、昔の近藤誠氏について擁護する意見の記事が日経ビジネスにありました。私は今の近藤氏の意見はもちろん否定していますが、記事の内容は意外でした。
“変わらないもの”を信じ続けるリスクとは? 権威の傲慢、エビデンス検証の怠慢を疑おう
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/16/122600095/010300022/

RCTRCT 2018/03/18 01:11 その昔、RCTについて初めて講義を受けたのは、近藤先生からでした。当時、すでに学内では干されてましたが、考えは真っ当だったと思います。その後の極論化は残念ですが、もともとは「まとも」だったと思いますよ。

今、福島の低線量被ばく児童の調査で問題になっているのは、介入により「改善しうる」だけでなく、QOL全体として考えた場合には「介入により悪化」しうる、という事ですよね。治療介入の是非を論ずるに足るエビデンスがないため、調査を中止して自覚症状が出るまでは介入しない方が、子供達にとって良いのではないかという意見が、医療サイドから出ているようです。ある意味、「がんもどき」とみなして無介入、放置する方が良いとする近藤理論に近いところがあるように感じますけどね。

2017-11-01 ニセ医学に騙されているのに境界線上の事例を検討できようか

[][]ニセ医学に騙されているのに境界線上の事例を検討できようか ニセ医学に騙されているのに境界線上の事例を検討できようかを含むブックマーク

コレステロールは心筋梗塞などの動脈硬化性の心疾患の原因だ。より正確には、コレステロールの中でも、いわゆる「悪玉」と呼ばれるLDLコレステロールが原因である。また、スタチン(商品名ではメバロチンやリピトールなど)をはじめとしたコレステロールを低下させる薬剤は心疾患を抑制する。日本のみならず海外を含め、このことを否定している公的機関は存在しない。

LDLコレステロールと心疾患の因果関係やスタチンの有用性を否定するのは、いわば、喫煙と肺がんの因果関係やがんの標準医療の有用性を否定すると同レベルの「ニセ医学」である。ニセ医学を主張する少数の医師のグループは存在するが、ニセ医学を支持する論文は査読のある医学雑誌にはほとんど掲載されない。

スタチンが心疾患を抑制するとは言え、どの患者にスタチンを投与すべきかは別途議論すべき問題である。糖尿病や高血圧などのリスク因子を複数持っていたり、心筋梗塞の既往があったりする患者に対するスタチン投与は利益が害より勝る。一方、心疾患のリスクの低い患者(たとえば高LDLコレステロール血症以外にリスク因子のない日本人女性)に対するスタチン投与については、利益と害のバランスが微妙なところにある。治療には金銭的なコストのみならず、副作用のリスクが付きまとう。スタチンは比較的安全性の高い薬剤であるがそれでも筋障害や糖尿病の発症といった副作用がある。

低リスク者に対するスタチン投与の是非を検討するには、標準的な見解をきちんと踏まえる必要がある。標準的な見解に立った上で低リスク者に対するスタチン投与に反対することもできる。というかむしろ、ニセ医学に騙されているようでは、とても境界線上の事例は検討できないだろう。

今回、このような話をしたのは、ツイッターにて富山大学の林衛氏と議論になったからである。『「スタチン投与に効果はない」「コレステロールが高いほど長生きなので下げるほうが危険」というトンデモな主張をしなくても低リスク者に対するスタチン投与の是非は議論できる』という私のツイート*1に対し、「スタチンの効果や副作用がいかほどか,コレステロール原因説で説明がつくのか,それ抜きに議論できるのはなぜなのか,機会があれば,ご教示ください!」とリプライ*2が林衛氏からあった。上記説明したようにスタチンの効果や副作用がいかほどか、標準的な見解抜きでは議論できない。要らないのはニセ医学的な主張である。



f:id:NATROM:20171031174239j:image

「議論の余地のある論点」と「ニセ医学」との区別



「ニセ医学」と境界線上の「議論の余地のある論点」とを混同してはならない*3。たとえば、「がんもどき理論」の近藤誠氏が主張するような「がん検診は無効である」というニセ医学的な主張と、「40〜49歳に対する乳がん検診は有効か?」という論点は別である。40歳台女性に対する乳がん検診が無効であることを公的機関が認めたとしても、「がん検診は無効である」というニセ医学が正しいことにはならない。

抗がん剤治療が固形がんにも有効であることはいまや議論の余地はないが、それでも全身状態が悪かったり、高齢であったりする境界線上の事例はある。抗がん剤治療を全否定したいニセ医学論者は、これを意図的にか無意識にか混同して、「全身状態が悪いのに無理に抗がん剤治療を行ってかえって命を縮めた事例がある。よって抗がん剤は有害無益である」という間違った論理を振りかざすかもしれない。

「40〜49歳に対する乳がん検診は有効か?」を論じたいならばがん検診についての標準的な知識が、「高齢者や全身状態の悪い患者に対する抗がん剤治療をどこまで行うべきか?」を論じたいならば抗がん剤治療についての標準的な知識が、それぞれ必要である。同様に、低リスク者へのスタチン治療を論じたいならば、LDLコレステロールと心疾患の因果関係やスタチン治療の有用性についての標準的な知識が必要である。現実の臨床の現場において、不適切ながん検診、不適切な抗がん剤治療、不適切なスタチン使用はあるかもしれない。不適切な医療に対抗できるのは、ニセ医学ではなく、正当な知識である。



関連記事

■コレステロール大論争で科学リテラシーを学ぼう

■コレステロールを下げると危険なのか?

山田山田 2017/11/02 03:52 はじめまして、山田といいます
糖尿でごはんのかわりに中国産のピーナッツを主食に毎日200gを1年ほど食べてしまいアフラトキシンについて知って肝臓癌の不安が出てきて2008年のこのブログにたどりつきました。昨日検査にいってエコーで癌はありませんでしたがこれから肝臓癌になる可能性もあるのでしょうか?アフラトキシンは摂取を止めたあとも体に蓄積され悪さをし続けるのでしょうか?不安でおかしくなりそうです

NATROMNATROM 2017/11/02 08:12 山田さん、コメントありがとうございました。

アフラトキシンのリスクは一定量を一生涯食べ続けた仮定で計算されていますので、1年間ほど食べたぐらいでは気にしなくてもよいと思います。「摂取を止めたあとも体に蓄積され悪さをし続ける」ことはありません。そもそも日本に輸入された食品はほぼチェックされています。心配いらないと思います。

山田山田 2017/11/02 09:14 早速のお返事ありがとうございます、不安なのは今年基準値以上アフラトキシンで回収していた岐阜のメーカーのバターピーナッツだったのも大きいです、回収していたのと別商品とはいえ同じメーカーのものですので
それと肝ぞう癌以外にも発ガン性の可能性はありますかね?例えば肺癌とか胃ガンとか…

おるおる 2017/11/02 11:16 いつも貴重な情報をありがとうございます。
リスクが0と1で判定できる世界は哲学かSF的な世界になるんでしょうね。

男性50代、血圧110/70、肝機能・腎機能問題なし、喫煙歴なし、お酒少々、運動
習慣ありだけど、検診を受けるとLDLが170〜190となるので毎年、先生とスタチン
治療をする/しないの攻防になっていますw
ここで「・以外にリスク因子のない日本人女性」とありますが、女性より男性の
方が心疾患のリスクが高いため、あえて「日本人女性」と限定されているので
しょうか?

フォーチュンフォーチュン 2017/11/03 21:04 いつもコメント欄を含め楽しく読ませてもらっています。(^-^ )

私は代替医療らしきものを細々とかじるものですが、「ぜんそく」の標準医療に関する境界線上の「議論の余地のある論点」はどのあたりにあるのでしょう?( ̄〜 ̄;)

個人的には以下の点は十分になりうると考えておりますがNATROM先生の見解はいかがでしょうか。

1)吸入ステロイドによる標準医療がぜんそく死を大幅に改善したというデータはもう少しいろんな可能性を加味して結論付ける必要があるのではないのか?

吸入ステロイド治療が第一選択肢ではなかった20年以上前においては、短時間作用型吸入β2刺激薬が治療の第一選択肢であった思いますが、喘息死亡者のほとんどは65歳以上の高齢者であることを考え合わせると、それらのお薬の使用過多や標準治療量あっても、もともと心臓の弱い高齢者がそれが原因で心不全で亡くなったとき、喘息死といえるものなのかという問題です。(;-_-;)

現実的には相当数がカウントされていると思っています。その理由は、1995年に厚労省が死亡診断書に心不全、呼吸不全の記載を制限した年に急に、ぜんそく死亡者が2000名も増加していることから、それ以前も含めて、例えはっきりした原因を特定できないような心不全に対しても、ぜんそくに起因しているだろうと思われるものに対しては、ぜんそく死とすることができたと思えるからです。

しかしこの部分においては、吸入ステロイドによる炎症のコントロールができ、短時間作用型吸入β2刺激薬の使用量が減り、結果ぜんそくにまつわる死亡者が減ったのであれば本当に良かったと思います。y(^ー^)

ただ、ぜんそく治療において、患者のQOLは大きく損ねるかもしれませんが、大発作の時にしか短時間作用型吸入β2刺激薬を使用せず、小発作では呼吸法等を駆使して薬を使わず対応した場合に果たしてどれほどのぜんそく死亡者数がカウントされるのか気になるところであり、死亡者数の推移だけではなく、治療法によるぜんそくと診断されてからの平均余命も重要な治療法選択の要因と思いますが、これにはまだまだ時間が必要で現段階での死亡者数だけをもってして結論付けるのはいささか乱暴であるように感じます。

また近年肺疾患による死亡者が増えておりますが、吸入ステロイドの影響による誤嚥性肺炎の短期間における重症化や肺炎球菌による肺炎の感染率上昇や重症化の問題はないのでしょうか?
少し考えればそれらは十分考えられうる可能性であると思いますが、問題はそれらがぜんしくにまつわる死亡者増にもかかわらず、決してぜんそく死にカウントされないということです。
以前の治療法に起因するぜんそくにまつわる死は、一部がぜんそく死にカウントされ、近年増えつつあるかもしれないぜんそくにまつわる死に対しては全くカウントされないのではデータとして・・・?と思ってしまいます。┐( ̄ヘ ̄)┌

またそれ以外にも長期の吸入ステロイドステロイドの使用により増加するのではないかと懸念される食道がんや肺がんに対する影響を考えると、今後の推移として20年後にはぜんそく死の数はわかりませんが、ぜんそくにまつわる死亡者数の増大を危惧してしまいます。

やはりぜんそく死というからには、壮絶な窒息死だけをカウントしたほうが分かり易いのではないでしょうか。

私は、強硬な子宮頸がんワクチン推進論者ですが、その15年後の危惧をこの吸入ステロイド療法にも感じてしまうのです。(ー"ー )

2)この20年間におけるぜんそく患者数の急激な増加には、吸入ステロイド療法が大きくかかわっているのではないかという疑念についてです。

この20年でぜんそく患者の割合は3倍ほどに増加しておりますが、ぜんそく以外にもほぼぜんそくに近い咳喘息やアトピー咳嗽などの疾患概念が出てきています。
これらは一部は以前ならばぜんそくと診断されてもおかしくはなかったのものですので、実質は3倍以上に増加している可能性があります。
そのような状況がなぜ作られてきたのか?吸入ステロイド療法が普及しだした時を同じくして、徐々に増加しているのは単に偶然なのか?( ̄〜 ̄;)??

ぜんそくが治ることがあるのかどうかはわかりませんが、ほとんどの治ったと感じる状況は自然寛解したと考えていますが。
では自然寛解が進みやすい身体的状況とはどのようなものでしょう?いろんなことが考えられますが、私は恒常性が発揮しやすい状況ではないかと勝手に思っております。本当にそうかどうかは知りませんが、少なくとも恒常性が発揮しにくい状況で自然寛解が進むとは思えません。

では長期に吸入ステロイドにより曝露され、薄く柔軟性が損なわれた気管支粘膜層になってしまった状況では、自然寛解が期待しにくいものとなっているのではないですか?以前なら自然寛解していた多くの人たちが(本当は多いかどうか知りませんが・・・)自然寛解せずに疾患者として残っていれば当然患者数の割合を押し上げます。

また、長期に吸入ステロイド療法で局所的な免疫を下げることが、全身的な影響を与えないものなんでしょうか?

また、こんな扁桃に近い場所の免疫を下げて大丈夫なの?

一般にはぜんそく患者には、多くの医者が生活上免疫を高める生活指導をしていると思いますが、私にはその整合性の乖離が気になって仕方ありません。

3)吸入ステロイド療法により、大幅な死亡数の減少が達成されたが、この今の状況はまだこの療法の成果の一部であり、まだまだ予断は許さないのではないのか?

先ほど述べたように、吸入ステロイドの長期暴露は気管支粘膜層を薄くし柔軟性を落とします。
その結果、発作を回避するための吸入β2刺激薬の薬のランクが上がり、より心臓に負荷をかけていきます。また吸入ステロイド剤の超長期化(ぜんそく治療における早期介入によりより促進されると思いますが)が心配される中、この先、一部にステロイドの感受性低下が起きた時にそのリバウンドを合併した炎症の激増にどのような対応をしていくのか、これからがむしろこの療法の真価が問われるときと思います。

これらの問題は全て、どうしてぜんそくが生まれるのかという根源的な問題へのアプローチが少なく、行き当たりばったりの対処療法に終始しているからにほかなりません。
もっと医療者側も代替医療を行っている者も他の免疫疾患との整合性を考えて、ぜんそく発生のメカニズムの仮説を立てそれに沿って治療原理を確立して、自然寛解に誘導する方法を見つける努力が不足しているように思います。

ちなみに私、ぜんそくやがんに関する代替医療はやっておりません。
だって、死んじゃったら大変だもんね!<(; ^ ー^)

長文になってしまい、大変申し訳ありませんでした。m(_ _)m

NATROMNATROM 2017/11/07 15:28 山田さん。コメントありがとうございました。

私の調べた範囲内では、アフラトキシンの経口摂取の発がん性は肝臓以外には影響しないようです。消化管で吸収されたアフラトキシンはまず肝臓に運ばれ、そこで分解されるので肝臓以外の臓器への影響は考えにくいと思います。

NATROMNATROM 2017/11/07 15:29 おるさん。コメントありがとうございました。

ご指摘の通りで、心疾患のリスクが低いとスタチン内服によって得られる利益も小さくなります。他にリスクのないLDL-Cが170〜190の日本人男性も、スタチンを使うべきかどうか議論が分かれるところだと思います。

NATROMNATROM 2017/11/07 15:30 フォーチュンさん、コメントありがとうございました。

気管支喘息に対する吸入ステロイドの効果は十分に確立されていると私は考えています。吸入ステロイド対プラセボのガチ比較試験はおそらくないと思いますが、観察研究では吸入ステロイドが喘息死を予防していることを示しています(PMID:10922423、PMID:11398069)。死因を誤分類すると結果がゆがむというご指摘はごもっともですが、それを言いはじめたら、あらゆる研究にケチをつかることができてしまいます。合理的な批判であれば査読のある医学雑誌に掲載されますが、吸入ステロイドによる喘息死の減少は死因の誤分類による見かけ上のものであることを指摘した論文があれば教えてください。

喘息患者数の増加に吸入ステロイド療法が大きくかかわっているのではないか、という疑念についても、自然増および治療介入される割合の増加で説明可能な範囲内だと私は考えます。気管支喘息に限らずアトピー性皮膚炎や花粉症といったアレルギー性の疾患は先進諸国で増加傾向にあります。原因は明確になっていませんが、一因として過度な衛生環境があるのではないかと思われます(http://d.hatena.ne.jp/NATROM/20060614#p1)。自然増のほか、以前は治療介入されなかった軽度の気管支喘息が治療介入されるようになっても、喘息患者数は増えます。

「この今の状況はまだこの療法の成果の一部であり、まだまだ予断は許さない」というのはその通りだと思います。

フォーチュンフォーチュン 2017/11/10 17:58 私のコメントにお返事をして頂き、大変恐縮です。m(__;)m

ご指摘の、気管支喘息に対する吸入ステロイドの喘息死における効果については、当然否定するものではありません。

ただ、その貢献の度合いが決して少ないものとは思いませんが、その最高7000名強あった喘息死を2000名弱にしたことをもってして、この吸入ステロイド療法に疑義をとなえることは、人の命を軽視する輩であるかのような発言を多くの(ほとんど大多数と言っていいかもしれませんが)医師のサイトに見ることができます。ヽ('ー`)ノ

確かに人命は唯一無二のものであるので、軽視するような発言は厳に慎まなければならないものと考えております。それ故、吸入ステロイド療法の持つ負の側面を議論することのハードルが高くなってしまっています。
私の喘息死に関する疑問は、このハードルを少しでも下げ、吸入ステロイド療法が持つ負の側面を議論の俎上に載せ易くするためのものです。

今ある多くの医師のサイトに見られるような言説により、人の死の尊厳を盾に自分たちにとって不都合な意見を抑え込み、強力にこの吸入ステロイド療法を推し進めようとする構図が、私には、子宮頸がんワクチンに対する反対派のやっている、悲惨な健康被害の訴えとそれに関する言論の抑圧によって、事実上ワクチン接種が凍結されてしまっている現状がダブって見えます。┐( -"-)┌

だからたとえこの療法に大きな優位性があったとしても、将来出てくるかもしれない負の側面が多少なりとも理屈上存在するのであれば、それを推し進める医療者自身の中で、例え一部であったとしても目を光らす存在が必要だと思いコメントしました。またNATROM先生の役目の一つがそうであったらと私的に期待しております。

次に吸入ステロイドによる喘息死の減少は死因の誤分類による見かけ上のものであることを指摘した論文があるのか?ということですが、それは私は知りません。(( ̄_ ̄ )(  ̄_ ̄))

ただ私が言いたかったのは、誤分類による問題というよりは、今と昔では喘息死のカウントに関する状況がちょっと違ってきている可能性があるので、このあたりについても議論の俎上に載せ、もう少し喘息死に対する認識を整理することが、今後のより良いぜんそく療法の選択を妥当なものとするうえで有効になるのではないかという指摘です。

もともと今回のNATROM先生のエントリーは境界線上の「議論の余地のある論点」ということでしたので、論文のあるなしも大切かもしれませんが、私のこの割と平易な知見を基にした疑問の積み重ねによる予見なども、どこかに大きな飛躍がない限り、境界線上の「議論の余地のある論点」と言えるのではないでしょうか。

つまりは、私の持つこの疑義は、少しの問題意識で誰にでも生まれる可能性があるものと思っております。
そんな問題を議論すら押しとどめていたら、仮に不幸にも私の予見に近いことが起きた時には、多くの子宮頸がんワクチン推進派の人たちやトンデモ代替療法実践者に(こう書くと、なにか私はトンデモ代替医療実践者ではないという印象を持たせてしまうかもしれませんが、ある一つの疾病に対し大胆な仮説を立て、それに沿ってトレーニング、意識改革、身体の恒常性を高めようと努力することで、自然寛解に導こうとする御手伝いをしておりますので、見る人によればまさにトンデモ代替医療実践者そのものかもしれませんが・・・(f^^))この吸入ステロイド療法に対する対応が、お決まりの製薬会社を中心としての厚生労働省と医師が結託した陰謀論に反論し難くなってしまわないか心配です。

最後に喘息患者数の増大は、自然増および治療介入される割合の増加で説明可能な範囲内であるとする指摘については、まさにその通りであると思っております。先生の指摘した過度な衛生環境はもとより、格差社会や価値観の多様化の容認による軋轢の増大、権利意識の増大による自己肥大化と現実とのギャップ、などなど多くの社会的変化により喘息は増加してきたのでしょう。

でも、それらを全て同一線上で捉えてしまうのはどうでしょうか。( ̄〜 ̄;)??

それらの中でも、回避が困難なものと、努力や意識、選択次第で多少なりとも改善が可能な要因に分けて考えることには合理性を感じていますが、私の認識不足なのでしょうか。

だから、喘息患者数の増大は、自然増および治療介入される割合の増加で説明可能な範囲内であることと、吸入ステロイド療法による喘息患者数の増大の可能性に関する問題は、分けて考えるべきものと考えております。

これも今回のエントリーが境界線上の「議論の余地のある論点」という点を鑑みれば、他の要因による説明の可能性のあるなしで、指摘した要因の議論そのものが必要なしとされることには、大変残念なことと言わざるおえません。(;-_-;)

今回も大変長文になってしまいました、申し訳ございません。m(_ _)m

mushimushi 2017/11/12 16:53 「将来出てくるかもしれない負の側面が多少なりとも理屈上存在するのであれば」って、そんなこと言ったらほぼありとあらゆる医療行為ができなくなりますよ・・・。

「最高7000名強あった喘息死を2000名弱にした(原文マ)」って、すさまじいまでの効果じゃないですか。
これほどの効果を、「将来でてくるかもしれない負の側面」とかいうあやふやなもので「議論の余地がある」ものにされてたまるものか。

おるおる 2017/11/14 19:59 NATROMさん、ありがとうございます。

心疾患の男女差を調べると、心疾患が起きたときの出方が男女で違うためリスクの捉えかたも違うんですね。
後悔しないように生きて生きたいものです。

att460att460 2017/11/14 21:00 多分、常連の方はご存知でしょうけど、医薬品は、発売開始後も、再評価が行われます。

再評価 | 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構
https://www.pmda.go.jp/review-services/reexamine-reevaluate/re-evaluations/0009.html

副作用情報の収集、分析も行われます。

安全対策業務 | 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構
https://www.pmda.go.jp/safety/index.html

kashinkashin 2017/12/07 15:04 質問です。
MATROMサンは抗がん剤治療について、「がんの種類・病期によっては、抗がん剤治療は、生存期間を延ばしたり、術後再発を減らしたりできる」とのことですが、どのような癌の種類や病期によって、どれほどの効果があるのか、もう少しくわしく教えていただきたいのです。

NATROMNATROM 2017/12/07 16:14 kashin さん、コメントありがとうございました。

代表的なところでは、手術不可能な進行大腸がんは、抗がん剤治療をしないと生存期間の中央値は約8か月のところを、抗がん剤治療が進歩で約2年間(もしくはもうちょい良いかも)に伸びました。抗がん剤の種類は、5-FU、ロイコボリン、オキサリプラチン、イリノテカンなどを組み合わせます。最近では分子標的薬も併用することもあります。

術後再発予防については、たとえば、HER2と呼ばれる蛋白質を発現している乳がんの手術後に、ハーセプチンという分子標的薬を含む術後補助化学療法を行うと、再発を3分の1減らすことができます。

抗がん剤治療は日進月歩ですので、個別のがん治療については主治医とご相談してください。