無断リンク禁止論、大いに結構…だが

原則論は原則論として、別に無断リンクをされたくない、という気持ちもわかるので、言うなとは言わないのだけど、何度か述べたとおり、現時点では法的には禁止されません。リンクはコンテンツとしてはリンク元のものであり、また、URLという公開情報を載せているだけであるから、コントロールも出来ない。
だから、大いに述べることは結構だと思うのだけど、「リンクされたくない」という目的と、無断リンク禁止を主張することは実は大抵の場合、合致しません。
無断リンク禁止を主張することで問題になる場合、結構な確率で、

  • それが常識と主張している
  • リンクされたら訴えますなどと言う
  • 実は自分は無断リンクしている

というような問題があり、そこまで言われたら原則論を持って反論するしかない、という流れになっているんじゃないかと思います。無断リンク禁止禁止派だってできれば原則論なんて持ち出したくない、って思っている人が結構いるんじゃないかと思うのですが…
少し斜めから見ると、価値観や物事の捉え方の差の問題なんですね、これは。だから、妥協点を設定することは出来るはずなのですが、そのためには「禁止」と言う言葉は強すぎます。禁止することが正しいとすると、そうではないと思っている人の捉え方を全否定することになるから、相手の反論は「禁止禁止」にならざるを得ません。そういうこと。
ただ、その妥協点が見つかったとしても、それを無視する人は当然いるわけで、その人に対して法的な責任を問うことも(現時点では)できないわけで、そういう人がいる以上、「リンクはされるものだ」と思っていたほうが幸せになれると思います。
もし、それでも「無断リンク禁止が本来のあるべき姿である」と言うのであれば、周りでは常識、とかこういう場合はそうすべき、見たいな話ではなく、ウェブの根幹というか、さっき述べた「リンクはされるもの」と言う部分を転換することにチャレンジする必要があります。これは、場合によっては立法まで持っていかないと転換できない問題です。そして、もしその転換に成功したとき、ウェブがどういう世界になるか、今使っているサービスがどうなるか、そういうところを考えてみると、それが可能であるかどうかの答えは自ずと明らかになると思いますよ。

言い方の問題

議論の場において、相手の言について言いかえをして意図を明確にする、ということは普通に行われることですが、言葉のもつニュアンスを変えた言いかえを行うことはあまり良い印象を受けません。

「ローコスト」であるから通常の9倍の劇薬を投与して患者を死に至らしめても医師を免責せよというのは理屈になっていません(もともと、「ローコスト」だから患者を死に至らしめても免責せよということ自体、理屈になっていませんが。)

明らかに過失があるケースの訴訟を否定している人は誰か - novtan別館

前者について「死に至らしめる」という言葉は妥当かもしれません。至らしめる、と言うのは「結果として」というニュアンスを含みつつも、トリガーを引いたことに主体の意思または責任が反映されているような言葉です。つまり、わざと、あるいは悪質な怠慢の結果。しかし、後者については、ローコストであることと、患者が死ぬことの間に様々な理由があるのに、もっと言うと、ローコストを選択したのは医師の意思ではないのに、それによって起きた患者の死は医師の責任であるかのように取れます。
しかも、若干論旨が曖昧です。

  1. 「ローコスト」のせいで死ぬことがないから
  2. 「ローコスト」で死ぬのは医師のせい
  3. 「ローコスト」ではないだろ

のどの理由で「理屈になっていない」のかわかりませんし、仮に他の解釈が無いのであれば、僕の今まで聞いてきた話から考えると、この3点はどれも否定される、つまり、この3点が理由で免責せよ、という理屈はある程度認められるべきではないのかって思ってしまいます。つまり、これらの点が否定されると逆に「理屈になっている」ことが成り立ってしまう。ただでさえそう感じるのに、「死に至らしめる」を使うことで、2のニュアンスであることを感じさせたらこれはもうダメでしょう。この3点の中で2が一番理屈でも感情でも否定されやすい。もしかしたら、この3点以外の説明があるのかもしれないけれど、2に誘導するような言葉遣いをした時点で、そう読まれることを望んでると思われても仕方が無いと思います。

「あわせて読む」にプライベートモードのはてダが表示される不条理

アクセス解析みるじゃないですか。そしたら「あわせて読む」から来る人がそこそこいるじゃないですか。「あわせて読む」でうちを表示していたサイト、どんなサイトか興味あるじゃないですか。
だから、いってみたら、プライベートモードの日記だと言う不条理は。
繋がってるんだか繋がっているんだかわからない微妙さ加減がはてなの魅力です!