音楽の効能

僕は大学では動物心理学というのを専門にしていた。動物がどのような能力を持っているかを明らかにすることで人間が進化の過程のどの部分で能力を獲得し、そのことはどういう意味を持っているかを明らかにしようと試みる、若干遠回り気味な学問だが。僕の研究によると、文鳥は協和音と不協和音を聞き分けることが出来る。歌う鳥にはそういった能力が備わっているようだ。そのことから何が明らかになるかは定かではないけれども、音楽というのは本能に根ざした何かなのかもしれない。
根源的な何かを揺さぶる音、リズム。振動も音の一種とすると、リズムは音そのものだ。様々な音の組み合わせが不安を喚起し、喜びを表出させる。音楽とは生物の記憶の一形態なのかも知れない。
演奏会。アマチュアの出来る音楽など高が知れている。ましてや、その音楽にかける情熱のあまりに差異のあるメンバーが揃っているようなところでは。それでもみな表現者として足掻き、苦しむ。何のために。音楽をする、という事への単純な欲求。そこで出来上がることへの渇望。伝えたい思い。
本当は、こんなところで宣伝するようなものでもないと思ったのですが、宣伝のおかげでいつも楽しませていただいているブログ主の方に来ていただけた。このことは望外の喜びであり、またこのような過分なお言葉までも頂いた。〜スウィングと気晴らしの発見 - 地を這う難破船〜。光栄の至り。少しでも気分転換になられたのであれば、これほど嬉しいことはありません。
音楽が人を幸せにする力を持っているということを実感できることは素晴らしい。この経験を次回に生かしていきたいです。