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2007-12-21

他人の実名を暴く行為について

荻上チキさんが猫猫先生に実名を実質暴露された件について。

行為そのものが法的にどうか、ということについては議論があると思うけれど、おいとく。まず道義的問題であるとして、(大小問わず)事情があって(実際になくてもあるとみなければなるまい)匿名で活動している人の実名を暴くことは、客観的にみて正当な理由がないのであれば、単なる嫌がらせにすぎない。当然論理も正義もない。あると考えるのは独善。

事情とは、たいていの場合、コストの問題だ。余暇の活動に対して費やすことのできるコストは一般的に収入の一定割合以下であり、また、本業に損害を与えてはならない。一般に、仕事と直結しない活動によって本業に支障がでないように配慮することは認められる。しかし、支持政党によって待遇が差別される(違法)ことがまかり通る現状で、もっとも現実的な選択肢としては、公には積極的に表明しないことだ。犯罪でもない限り、面倒を避けるために匿名での表明を行うことは認められるだろう。

だから、他人により実名が暴露されたり勤務先に問い合わせしたりする行為は(繰り返すが犯罪でもない限り)避けられるコストを被らせる行為であり、勝手にピザや寿司の出前を注文するのと同レベルの嫌がらせであり、そのレベルの低さに対して損害ははるかに大きい(可能性がある。不条理にも仕事を失うことがあれば、何事も起きないこともあるだろう)。

損害を与える可能性を知り得てなおそのような行為を行うことは、たとえ報復行為であっても認められない。言論での対立に実名だから匿名だからと言う話は関係なく、純粋に言論部分で対抗すべきだ。自分が実名で立場上できないことを相手が匿名だからやっていてずるい、というのであれば、相手は正にその立場を制約にしないために匿名でいるわけだ。そのかわり実名で得られる利益は放棄している。もっとも、めったに利益などあるものではない。

実名で活動するコストは実名で活動している人が一番わかっているはずだ。そのコストを避ける手段を選んだ人に自分と同じ負荷を強要するのは筋違いの行為ではないか。もちろん、言論人であることの矜持を捨て去り、生の人間として及んだ行為なのであれば動機としては十分に理解できる。だからと言って無条件に許されるわけでもないし、言論人を捨てたことは、相手が匿名を失ったのと同様に、一生消え去ることはないけれど。

新古書店からの印税収入?

権利に対する現状認識と、思いがばらばらでありすぎると言うのは権利者として問題だと思うし、適当な認識の人が適当に収入増を図っているというだけの印象を受けてしまいがちなところがまた反発を招く原因だと思うので、業界団体はちゃんと発言を制御すべきだと思った話。

コロコロコミック編集長は貸与権のことを分かっていない。 - Copy & Copyright Diaryより辿って。

新古書店で売られるマンガなどからは作者に印税が入りません。そういったところからも作者に印税が入る仕組みを作るべきだと思ってます。

マンガを捨てるな!実行委員会:コロコロコミック インタビュー - livedoor Blog(ブログ)

著作権は出版することを独占することで利益が得られるような仕組みを確保するために始まったようなものですが、現在に到るまでに色々な権利が創出され、原型を留めてはいません。このへんは様々な議論があると思いますが、おいといて。

新古書店からって話になると配布に対して課金?それとも閲覧に対してだろうか。書籍の所有権の移転に伴った各種の権利が付いてまわらないとしたら、書籍は所詮文字を留めておくためのメディアに過ぎず、データの方に権利があるべき?

このへんを突き詰めていくと、配布(等)で課金するシステムを整備して管理できるようになったら、複製することは原則自由にするのが筋、というところに行き着くような気がします。

映像・音楽業界のごねごねっぷりを見ると、メディアと一体になっている現状から離れることは既得権益を手放すことになりかねないんだけど、そこまで考えての話なんでしょうか。どうも、収入を増やす権利が無条件にあると思っているような節がありますね。