「高速道路を使わないのにガソリン税で高速を作るのは不公平だ!」

この社会はこういった不公平であると言う声を無視するロジックを提示するのは得意なようです。

だって補償金制度って別に「音楽全体の価値を良くするための積み立て」じゃなくて、一応、私的使用目的でデジタル録音(録画)する人にいちいち補償金を請求するのは手間だから、円滑にするために指定管理業者に一括払いして後で権利者に分配しましょうね、ということになっていたはずだからである。別に前者が悪くて後者が良いって言っているわけではなくて、それって本来のシステム設計からは逸れてきているんじゃないかなという意味だ。現在でも著作権の振興・普及事業への支出が義務付けられているから(著作権法104条の8第1項)、補償金制度の公的側面は存在するわけだけど、補償金≒マンションの管理費説が上記のような考えをしているなら、公的性質を強調しないと筋が通らない気がする。補償金制度の私権的構成を抜本的に見直すことになっちゃうけど、それでも良いのかな?補償金≒マンションの管理費説を唱えている人はそういう意図を持っているのかな?

補償金の不平等性とマンション管理費 - 半可思惟

もってないよね。単に「他もそうしているんだからおかしくないでしょ」って言いたいだけだよね。
単に「使用料なんて払ってたまるか」というだけじゃなくて、「用途がわからない、あるいはちゃんと配分されているかわからない、あるいは文化の建前で商売に対して金を払うのはイヤだよ」って言う声なのに、あえてその部分は無視して「使用料が必要がどうか」のロジックだけで攻めてくる。説明する必要がないからこそ、全く違う比喩をもって良しとしてしまうのでしょう。
誰も補償金によって文化的振興が行われることなんて信じてないからこそ、反対の声もなりやまないのです。

「novtanくん、最近インターネットで喧嘩しているらしいねぇ」

「あ、部長。いや、喧嘩じゃありませんよ、議論です議論。仲良くやってますよ」
「でも、見たっていう奴が「あいつすごいバトルしてますよ」って言ってたぞ。そもそもお前プライベートが忙しいっていって飲み会来ないじゃないか。それなのにそんなことやってるのか?」
「いや、それが忙しいんですよ。ダウンロードの違法化を阻止しなきゃならないし…」
「何お前お役所に逆らおうっての?俺達の客お役所だよ?何考えてるの?それにWinnyは使用禁止だぞ!」
「そうじゃなくて、ブラウザで…」
「つべこべ言うんじゃない!うちの社員がそんな活動なんかしてたら役所から仕事がもらえないぞ。やめろよそんな活動」
「プライベートに干渉されるいわれはありません!」
「でもそれで仕事が取れなくなったら結果的にお前のボーナスないからな。俺の実績も落ちるし、代わりの仕事が取れなかったらお前出世の目はないからな。これは仕事の成果に対する正当な評価だからな」
「しょぼーん(´・ω・`)」

ということにしたいのですね

コミュニケーションってのは相手にいいたいことがわかるように伝えて、また相手のいいたいことを出来るだけちゃんと読み取ることだと思うんですが、相手の言葉尻をとらえたり、書いてないことを読み取ったりしてみたり、相手の質問を無視していいたいことだけ言い捨てているという状態はあまりコミュニケーションとしては成立していません。
僕はこう書きました。

そして、匿名で粘着を行う人を匿名主義者と人くくりにするのはいい加減やめてください。そこを一緒くたに語らなければならない理由を何度もお聞きしていますがお答えいただいたことはありませんね。

実名を表示できない自分を正当化するよ! - novtan別館

人⇒一ですが…何度聞いても小倉先生には答えていただけません。そして、

これからも「会社に迷惑がかかるような言論」をしないのであれば,会社に迷惑をかけないために匿名でいる必要はないですね。自分の発言が「実名と所属が知られると会社に迷惑がかかるような言動」かどうかを気にすることなく自由気ままに発言していきたいということですね。

実名を表示できない自分を正当化するよ! - novtan別館

これですよ。何が「ということですね」なんですかね。じゃあ言論の自由を求める人(もちろん小倉先生も含みますよ)はみんな誹謗中傷を自由にしたいと言えるし、ダウンロードを違法化したくない人はみんな音楽や映画を違法にダウンロードしたいと言えるし、警察の横暴に反対している人はみんな自由に犯罪を犯したいわけです。そうじゃないよね。
「会社に迷惑がかかる言論」ってのは結果論ですよ。粘着ストーカーにあったり、真っ当な議論をしてたら負けたほうが逆恨みで嫌がらせをしてきたり、という本人トリガーでない、もしあるとしたら、ウェブで言論活動をしたということそのものが原因の、「会社に迷惑がかかること」という事態があるじゃないですか。つまり、この理由での匿名での発言を許さない、ということは、言論の自由への大きな制限です。だって100%会社に迷惑をかけないことを保証する必要があるのであれば、何も言えないでしょ。
もちろん、ストーカーや逆恨み、ネットイナゴ等が全くいない綺麗なウェブであれば、そういった懸念はないでしょう。現状はそうでしたっけ?そうじゃないからみんなが色々考えて行動しているのではないですか?将来実現するかも知れない理想の世界にあわせて今を生きることが可能であれば、家に鍵をかける必要なんてないですよね。
もちろん、僕は「会社に迷惑がかかるような言論」を「するつもり」はありませんよ。「本人の意思によらず結果として迷惑をかけることになる」ことを制御できるようになるまでは、匿名でいたいだけです。