道徳と技術は別モノ

どうやらCSSを切って見るかどうかは道徳の問題なんだそうで。

私があのコメントを書いた基本的な考え方は単純で「相手の意向を尊重するべき」というものです。違法性とか技術的不可避性のような難しい話をしているわけではありません。ましてや同一性保持権なんて…。

「日経Tech-On!」をスタイルシート OFF で読むことについて - カナかな団首領の自転車置き場ダイアリー

相手の意向を尊重すべき、というのはまあ考えてみてもいいようなところではあります。

ここでまとめられているように,日経Tech-On!が閲覧にあたって「会員登録」を望んでいるのは明らかです。ただし強制している訳ではないから自分の価値観に従って無視するのは問題ないと思いますよ。ただ,その手法を公言する,あるいは他人に推奨する,その手法を公表してブックマークを稼ぐのはいかがなものかと思いますね。私はこの種の人と実生活でお付き合いしたくないです。

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明らかかどうかはちょっとわからないくらいな方法だとは思います。フリーペーパーにシール貼って、「シールのはがし方は会員登録をしてから!」って書いてあったけど、「これただのシールだから普通にはがせるよ」って公言するのがそんなに問題とは思えません。赤信号を渡る人とは付き合えないくらい潔癖な方なのでしょうから、こちらとしても気詰まりになる予感はあります。別にブックマークを稼ぐという目的でもなかろうにとも。
で、「技術的に可能」と公言するのと「相手の意思を尊重しよう」というのは両立します。それで見るか見ないかが道徳の問題なのであれば、それはその情報を知って、なおやるかやらないかの問題なんじゃないですか?少なくとも、法的には「既に見えている」時点でどうしようがこちら側の勝手で、あとは見るかどうか。無断リンク禁止なんかもそうだけど、禁止自体には全く効果はなくて、そのお願いの部分をこちらが引き受けるかどうかの問題。
少なくともここでは手段が問題ではないはず。だってもう「見えて」いるんだし。周知したことで知らなくていい人まで知ってしまったから機会損失が云々ってのは少なくとも技術的にはもうちょっとましな手段でないと成立しないでしょう。
まあ、(誰かにとって都合の)悪い技術は隠蔽すべし、という考えがあることは理解できます。