売り手市場のはずなのに就職難民

バブルの頃は売り手市場といっても、学生も多くて、それ以上に求人も多くて、で、その求人が「好景気のための人手不足」だったわけだ。景気がいいから、早い話誰でも良かった。だから争奪戦なんだ。
就職氷河期時代あたりに、企業の人事部が直面した問題は、不景気で人材難なのに、バブルのころ採用した奴らが使えないけど勢いでそこそこ出世してて経費はかかるわ仕事は出来ないわで会社の経営資源を圧迫していること。日本じゃなかったらとっくに首なんだろうけど。そんなわけで、優秀な人材を得たいと思っても絞り込まざるを得なかったので、学生は辛かった。
さて、今売り手市場って言われているけど、実態としては、選びたい放題の一部企業 VS おこぼれを必死で選別する残りの企業、という構図と、早期に内定沢山貰って万々歳な学生 VS いつまで経っても最終選考で落ちる学生、みたいな構図があるのが実態。だって単に枠に対して学生が少ないだけであって、バブルの頃みたいに好景気じゃないから、「誰でもいい」というわけには行かないんだよね。

主要な企業における2009年新卒採用活動はほぼ終了し、2010年新卒採用の動きが活発化している今日、就職活動は一生懸命しているにもかかわらず、就職先が見つからない、あるいは、希望の就職先に内定をもらえず不本意な企業に内定し悶々とした日々を過ごしている高学歴大学生がここ京都大学に存在する。
超売り手市場と言わる新卒就職市場においても、就職するのに四苦八苦する高学歴就職難民たち。これは、個人の問題ではない社会の問題である。

http://d.hatena.ne.jp/iammg/20080730/1217359666

というわけで、事実としてこういう話はあると思うけど、希望の就職先に内定を貰うためには、学歴とかは同レベルの相手に勝ち抜かなければならないわけ。そりゃ大変だよね。僕も就職活動してたとき、某社の集団面接で、周りが全部同じ大学で、しかも僕より高スペックだったときはダメだと思った。文学部一浪一留なんてそういう場では噛ませ犬だ。
からして、これは「個人の問題ではなく社会の問題」というのは、不景気のせい、と言っているのとまあ大して変わらない。それよりも、京大生というスペックで就職できないのは、戦う相手が誰か分析できていないせいだし、そのせいで「希望のところにいけるはず」という誤った希望をもってしまったことによるペナルティーみたいなものだ。これは個人の問題。
今の就職市場って、行く先をそれほど高望みしなければそんなに苦労しない。
企業が一番優秀な奴らに内定出す⇒辞退者で空いた枠にその次のレベルの奴が入っておしまい、というのが超一流、一流、二流、という順番に繰り返されていくんだけど、その順番で就職活動していったら、いつも相手はあぶれた一番優秀な奴らからちょっと落ちる連中なんだよね。だから手ごわい。
でも超一流のターンでそっちに見切りをつけて一流〜二流あたりを回っていた2番手組みはあっさり決まったりする。ま、戦略ミスって奴だね。おかげでうちみたいな中小企業にも立派な学歴の人が落ちてくる。ありがたい。

君たち高学歴大学生たち=第二種バカだからだ。

404 Blog Not Found:学校ってバカを治療してくれんのか

dankogaiも毎度ながらアレだな。就職市場を読みきれなかったのを社会のせいにする、というのは見方によっては確かにバカではあるけど、それが世の中の仕事を遂行するのに関係あるかどうかというと、必ずしもそうではない。その辺はこれからの人たちなんだけどね。
確かに高学歴=エリートではないけどね。集合論的には。高学歴のエリート含有率は高いけど。