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2008-08-02

「常識では考えられない」ことを織り込むべきか

「厳密に言うとこうなりますと言って常識では考えらない事例にまで拡大して適用する」ってのは詭弁のガイドラインに載りそうな話かなって思うなあ。

確かにそのりくつはおかしいと断言するのは難しい。だからといってそれが有効な反論になるって思っている人は周りの人が「またか…」「空気嫁…」「同じ論法で返してやりたいけどバカの仲間入りはゴメンだ…」なーんて顔をしていないかどうかは観察したほうが良いと思うな。あ、ウェブじゃ相手の顔は見えないか。

とはいえ、「常識では考えられない」ってのが覆されがちなのが世の常。

ん、今なんかこんがらがったぞ。例を挙げて整理してみよう。例ね、例。事実や某所の議論とは関係ありません!

  1. ある治療結果が事件化された⇒「(医療界の)常識では(訴えるられることなど)考えられない」トンデモな訴え
  2. そもそも治療をすることが犯罪とされるのはおかしい!基本的に免責とすべき!
  3. そんなこと言ったら医者がわざと患者に危害を加えるのも犯罪にならなくなってしまう!
  4. (常識で考えたらありえないよなあ…その意見は)

1で起きている問題は、常識が限定的な世界でしか通用せず、それでもその他の世界から侵食されなかった問題にならなかった聖域的な部分に踏み込まれたという問題なのかな。2で、その聖域を世間の常識として規定しようとしたら、別の常識から否定された、と。4の常識は、どちらかというと、何を犯罪とするか、という世間の感覚を当てにしている、という話か。

基本的には免責、ということになったらそれを盾にするということがあるよね、というのは日々変わりゆく「常識」というのを当てにしてはならないということなんだろうな。そういう意味ではずーっと昔に制定された法律が現在の常識と異なっていても甘んじて受け入れろ、というのが法律家や行政の立場なんだろうかね。離婚した後何ヶ月〜みたいなのとか、国籍が〜とか。

でも、「血液型の検査をせずに輸血」というのが「基本免責だからこれも免責だ!」という盾に使われるか、というと、そのくらいは「常識では考えられないこと」にしてもいいと思うんだよね。だって「血液型の検査が必要だって知りませんでした!」というのは医者どころか日本で教育を受けてたら大抵は知っていることだし、ましてや資格商売であるところの医者が知らないというのはありえないからね。医者が資格商売ってのがポイントかな。

とはいえ、検査をしていたら失血死確実だから一か八か、という状況だったら検査しないで輸血するかも知れないし、その状況設定(というか事実だね)が常識の範囲内か、という話を突き詰めていったら常識では判断できないところにすぐ行き着いちゃいそうです。

ああ、盛大に話が逸れました。例ね、例。

常識では考えられないから大丈夫、というのは、だからちょっと危険かな。大体上記の例でいえばそもそも裁判になること自体が「常識では考えられない」ことだったわけで、自分達の常識のほうはそんなことを起こさない、という考えはちょっと強弁かも知れませんね。

なので、オチをつけるときには「常識では考えられないから大丈夫」という考えはあまり持たないほうがよさそうです。ボーダーラインを決めて、例えば「40キロ制限の道をパトカーに煽られ41キロで走ったら捕まった」的な運用にならないようにきとんと運用していけばよいのかなあと思いました。いや、特定の何かに対しての話ではないんだけど…

「ありえない仮定を持ち出された」って感じることは仕事中にも良くあるけど、説明の中で暗黙の常識を織り込みすぎると相手が不安になってそういう話を持ち出してしまうのではないか、とも思ったりします。必ずしも相手がバカなわけじゃなくて。まあそれが(立場的に)その分野に詳しいはずの人だったりするとウンザリもしますが。

キメイラキメイラ 2008/08/02 12:00 >常識で考えられない…ありえない主張
単に本人の常識(リーガルマインド)の問題(ボソッ
だけどクライアントから、これやられると_| ̄|○

numachinomajonumachinomajo 2008/08/02 15:09 「詭弁のガイドライン」笑いました。このガイドラインにそって議論を展開してるんじゃないかってくらいの勢いですよね。いや、誰がとは言いませんが。
「温厚な上司の怒らせ方」見た時はうちの職場のあいつはこれを参考にしてるんじゃないのかって思いましたが。(笑

NOV1975NOV1975 2008/08/02 15:20 まあ、空気を読めない人の為に隙のない議論をしましょう、という提案は実際的だと思うのですが、それを提案している人が空気を読まない人というのが…いや、例ね、例。

サスケットサスケット 2008/08/02 18:27 やっぱり議論を円滑に進めるんだったら、妥協してでも公平性を示しておくべきだとは思います。

1は現実に起きたけど、3は可能性の提示なので、3が起きない枠組みを一個用意してみせる。
別に法律条文作ってるわけじゃないので、「絵図面の中ではわざと患者に危害を加えるのは除くとします、以上」でもいいと思うんですけどね。

まあ、常識で考えてそんな心配しなくても普通の医師は捕まりませんよと医師に言いながら、こんな可能性だって考えられるだろうと常識的ではありえない極論を持ち出すような二重基準に陥るバカちんもいないわけではないので、自分たちだけはまっとうに議論をしましょうという……。

キメイラキメイラ 2008/08/02 19:12 日本医師会の非公開統計の中に、就業者1万人当たりの起訴率(交通事故関係を除く)というがあり、非医業従事者が起訴されて有罪となる率は、医業従事者が起訴されて有罪となる10分1にも満たないらしいです。こういう数字は詭弁で使うとどの主張も正当化できそうですね。

NOV1975NOV1975 2008/08/03 01:03 >サスケットさん
そうなんですよね。留保無き医師免責の肯定をしても仕方がないわけで、現実的にどこか落としどころがあるんでしょうから、早期にその存在を示しつつ議論をしたほうが良いと思うのです。
問題があるとすると、本当に「無条件に免責にすべきだ!」と言っている人がいなくはなさそうだ、という点にあるので、そういう人をきちんと排除するという意味でも。
あ、例です例。どこかの話じゃなくてね。
>キメイラさん
医者は有罪になりそうなものしか起訴しないという風にも、医療事件は問題の所在がわかりづらく、ありえない判決ばかりとも取れて便利な資料ですね。
起訴されるとトンデモな裁判で有罪に追い込まれると怖れる方々の気持ちがわかるような気がしなくも無いです。

OguraHideoOguraHideo 2008/08/03 01:39 実際に医療行為について刑事免責とせよと主張している方からは、その真意が、少なくとも故意がない場合における全面刑事免責ということいはないとのクレームはなく、全くの第三者から、「医師がそのような主張をするはずがない」とのクレームを受けているだけです。このような状況で、この第三者からの指摘に従って、例えば、「医療行為について刑事免責をせよ」と主張している医師の真意は大野事件のような予期し得ない合併症について医師に刑事罰を科すなと言う点にのみあるのであって、大野事件以前に業務上過失致死罪で処罰されてきたような事案について従前通り刑事責任を追及することには異論がないのだと認識することを強要された場合、まともな議論にはなりません。

キメイラキメイラ 2008/08/03 01:47 >NOV1975さん
統計学に基づかない「統計数値の解釈」をすると、「風が吹けば桶屋が儲かる」とでもいう論文にぶち当たります。統計屋の業界では、「統計で嘘をつく方法トンデモ事例」としてアングラ出版されてます。「常識では考えられない」解釈を盛り込む方はどこの業界にもいます。むしろ素直に「不安です」と言っていただいた方が正確だったりして。

NOV1975NOV1975 2008/08/03 02:03 >実際に医療行為について刑事免責とせよと主張している方
誰ですか?一個人ですか?他に同様の主張をしている人はいませんか?
>その真意が、少なくとも故意がない場合における全面刑事免責ということいはないとのクレームはなく
本当ですか?上記で複数いた場合は全ての人においてですか?
>全くの第三者から
本当に第三者からだけですか?
>大野事件以前に業務上過失致死罪で処罰されてきたような事案について従前通り刑事責任を追及することには異論がないのだと認識することを強要された場合、まともな議論にはなりません。
強要ってなんですか?議論の前提の確認だけじゃ無いんですか?議論の前提が違うのであればそれを明示すればよいだけで、先方はそうしている、というように見えますよ。議論にならないのは、ご自身の前提が唯一絶対正しいとして相手の前提を受け入れないからじゃないですか?
もちろん、間違った前提とお感じであれば、受け入れる必要はないと思います。議論にならないのであれば、しなければよろしい。そこで述べられていることに対する反対論を述べるのではなく、こういう前提で、こうあるべき、というのを主張すれば事足りるのではないでしょうか。そうすれば、少なくとも前提の是非に対する議論で留まり、前提が違ったまま内容についてかみ合わない意見を言い合うという不毛な議論からは脱却できるでしょう。
小倉先生のおっしゃることの方が正しいと思われる点もあると思いますが、ある一部の意見を業界全体の方向性であるかのように提示したことに対して巻き起こっている議論だと思うので、こうなるのは仕方がないと思います。
医師の方の中にも色々な意見が合って、とても承服できないようなことをおっしゃる人もいらっしゃいますが、だからと言って医師全体がおかしな考えを持っていると短絡するのが当たり前の世の中では、血液型の取り違えが起きても仕方がないような気がします。

NOV1975NOV1975 2008/08/03 02:07 >キメイラさん
そういう意味では僕も法学知識があまりないことが一つネックになっていると思います。
報道用語なんてのもあるからなんともあれですが。言葉の問題は感情を交えず指摘しないと泥沼ですね。
あと言葉の間違いついでに言いたいことまで否定しまうとさらに泥沼。

サスケットサスケット 2008/08/03 03:07 >早期にその存在を示しつつ議論をしたほうが良いと思うのです。
とはいえ、議事進行のモトケンさんがその存在は示しているわけで。
である以上、個々の「無条件に免責にすべきだ!」疑惑のある人に直接言うべきことだと思うんですけどね。言及しない=容認しているとかいう変な思考に陥って、管理者にアタックするのもどうかと……ああ、例ですが。


まあ、なんつーか議論のときほど、自分に厳しく、相手にやさしい方が隙がない意見になるわけで、そういう意味でも妥協して「わざと患者に危害を加えるような状況」を除外してない意見が来たら、味方っぽくても注意するくらいの気でいたほうがいいような気がします。
管理者にそれをすべておっかぶせる気はないので気づいた人が的な。でも普通はそんな変な意見が来たら無視するのかなあ。

OguraHideoOguraHideo 2008/08/03 10:29 Novtanさんにしてもサスケットさんにしても、今回の私と矢部さんの論争以外の場面で、矢部先生のような、「甲のAという発言の真意は、私が考える『文脈』からすれば明らかにBだ。よって甲のAという発言の真意を文字通りAととらえて批判するのは、曲解だ、誤読だ、印象だ!」と言い続ける人を見て「うんうん、その通りだ」と思うのですか。そもそも、我が国において、「文言を文字通り解釈すれば問題がある内容が公表されているときに、その文言上の主張内容を批判するに当たっては、その主張者に直接連絡を取り、その真意を前もって確認しなければならない」なんてルールは法律上も事実上も存在していないでしょう?、実際、novtanさんだって、文言上問題がある主張がなされているときに、これを批判する前に、本人と直接連絡を取ってその真意を確認するなんて作業を行っていないでしょうに。
 なお、医療ミスについては故意がある場合を除き(重過失がある場合を含めて)刑事免責せよという主張は、日本産科婦人科学会の理事長名で厚労省に提出された意見書にも記載されているわけで、医師達の中に、このような医学会と同じ意見を持っている人たちがいたとしても不思議ではありません。
 また、そもそもは、私は個別の発言を批判していたのであり、そこへ「そのようなことを言う医師は存在しない、小倉は藁人形叩きだ」といって介入してきたのがNATROMさんと矢部先生な訳で、「医師の方の中にも色々な意見が合って、とても承服できないようなことをおっしゃる人もいらっしゃ」るのであれば、むしろ矢部先生の批判の方が的を外していると言うことになります。

サスケットサスケット 2008/08/03 12:15 解説しましょう。
■1
「曲解だ、誤読だ、印象だ!」という批判が、小倉さんの投げた例題に対してされているという証拠がありません。
小倉さんの発言は私が考える文脈から、甲に対してではなく、モトケン先生に行っているように見える。
したがって、誤解だというのはモトケンさんに「Aととらえたことを押し付けていること」だと想定できる。


■2
モトケンさんが『「甲のAの発言がBであると想定すると、自分の(モトケンさんの)理論構成と矛盾しない』という論理展開で言ってるならよくあるパターン。
小倉さんもモトケンさんも「自分の読み方」をしているという点では同じ。小倉さんだって、資料を自分に都合よく読むでしょう。

立場としては同レベルにすぎないのに「甲のAという発言の真意」とか「文字通りA」とか、自分ひとりだけで既にAと決まった風に話してるからおかしいんです。
文脈だ、誤読だなんて一人で叫んでもしょうがないでしょ。何で人に頼るの?
モトケンさんの資料の使い方を批判するのに、誤った読み方かどうかの調査をモトケンさんに頼っても無意味です。とっとと相手の真意を自分で確かめに行って完膚なきまでにぶっつぶしてやればいいじゃないですか。

議論の隙を無くすなら自分に厳しく相手にやさしく。相手が証拠取りに言って弁解しない(する必要がないと思ってる<補足参照>)なら、こっちがとりに言ってやればすぐかたづく。
下らない言い訳して「いちいち発言者に真意を確かめに行かないのが普通」とか何バカなこと言ってるの、ですよ。そんなの相手も同じじゃないですか。


■2の補足ポイント

*今回の議論は甲のAの発言の真意を手繰ることじゃありません。

モトケンさんとしては甲の発言はBということにして、「正当な治療を行っている場合の問題」について話している。
小倉さんが甲の発言をAということにして、Bではないということが主張したいなら、これは小倉さんの議題じゃないの?

サスケットサスケット 2008/08/03 12:21 あれ、■1の補足コピペし損ねてました。すみません。
■1のあとに以下を追加して読んでください。

もちろん、そんな例題挙げられても私は(それを文脈通りに読んだ上で)「うんうん、その通りだ」なんて思いません。もちろんです。
思いませんけど、私の考える「議論の文脈」からしたらその例題と論理構成を持ってくること自体がおかしいですね。いつもの「誰もがそれを”おかしいと思う”という状況をでっちあげて、今回がそうだったというように見せかける」印象操作レベルに陥ったきめつけになっています。
小倉さんは問題点がはっきり理解できてないと思います。

サスケットサスケット 2008/08/03 12:28 ……コピペ損ねたわけじゃないのか。
クリップボード転送でひとつ前の履歴を送ってましたorz
本当にすみません。
一番先頭にですね?

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答えは二つあります。
・小倉さんの「例題」自体がおかしい。
・私自身、微妙な発言を言う医師がいたので突っ込んでいますが、モトケンさんにつっこんでもしょうがないことを理解しているので小倉さんと同じ行動になってないだけです。
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があって、解説をしているわけですな。
なくても解説の意味は通じたかな……まあ、いいや。
「別に小倉さんが抱いている医療側への不信が私にないわけじゃありませんよ」という一部同意を表明する意味でアップしときます。

OguraHideoOguraHideo 2008/08/03 15:45 では、サスケットさんは、今後他人の発言を批判するときには、直接ご本人とコンタクトをとって、その真意を確認してくださいね。

キメイラキメイラ 2008/08/03 17:17 神学論争は不毛です(ボソッ >誰とはなく
「Aちゃん、それってどういう意味で使ってる?」でいいんじゃないかと。

サスケットサスケット 2008/08/03 18:17 また誤読です。
「必要なとき」はそうします。
今回のように解釈がぶつかった場合とか。「批判するとき必ず」ではありませんよ。
とはいえ、小倉さんの批判をする時もちゃんと小倉さんにたいして真意を聞いてるでしょ?答えてもらえることは少ないですけど。
目の前にいて、おかしな文脈だったらいつも質問していますよ?忘れました?



ところで、納得できないなら反論すればいいのにいきなり切って捨てられる文脈からして小倉さんの文章の真意は、「やっぱり印象操作であって私たちが小倉さんにはいはいそうですねと追従することを当然だと思っていた」ということですか?まあ、そんな印象操作には引っかかりませんよ私は。

NOV1975NOV1975 2008/08/04 07:11 >小倉先生
「のみ」とか「だけ」とか「なく」とか断言されるからいけないんですよ。
そう思っていない人がいっぱい居る中で断言されたらその部分への反論が有効に働くのは当然では?
それに対して論拠を求めることと、「毎回必ず真意を確認してから言え」というのは話が全然違います。
別に僕は「真意を確認しない人の話なんか聞けない」と言っているわけではないのはこのエントリ本文の論調からもある程度類推されるのではないかと思いますが。
論拠を示すことのない断言に対して論拠を要求するのって普通のことではないでしょうか。

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