Oracleちょっとやばいんじゃない、と言う話

今回の職場ではDB2の最新バージョンを使うことになって、いろいろ情報収集。DB2 9.7の目玉機能はOracle互換。今になってIBMが急にOracle互換を頑張るとはどういうことだろう、と思っていた。果てには、負荷分散の仕組みをシェアードナッシングだけじゃなく、Oracle RAC式のシェアードエブリシング型までパッチでw導入する始末。
と言う話をしていたら、一緒に働く別の会社(Oracleにコミットしていてみんな詳しい)の人が、「あー、そうなんですか。更にまずいなあ。最近Oracle売れなくてやばいんだよね」とおっしゃる。
Oracleはオープン系サーバー向けRDBMSで業界を席巻した会社だけど、次の成長戦略のためにグループウェアERP、ディスク装置とアレやコレやと買収し、果てはハードからOSまで買収しちゃったわけですね。ところで、これでOracleとしては、ITフルサービスを自社で提供できるようになった。当然、いろいろなものをセットで売ろうとするわけです。ところが。
「DBだけじゃないの?うーん、どうせセットで買うなら信頼のIBMで」みたいな感じで売れない、という事例が最近増えてきたという。ここで、IBMが最近Oracle互換に力を入れてきている理由が判明。つまり、セットでOracle製品を導入するのに腰が引けている顧客に「今までのOracleのノウハウがそっくりそのまま使えまっせ」とDB2を売り込んでいるわけです。
今までやってきた仕事でも、結構なところで「ハードはIBMだけど、RDBMSは使い慣れた(シェアが高い、技術者が多い)Oracleが良いなあ」というプロジェクトがたくさんありました。Oracleもそんなお客さんに応えて、DBのサポートに力を入れて頑張っていたわけで。ベンダーだって「本当はDBも売りたいけど、DBだけなら仕方ないか」と我慢していたところが「ハードもOSも売っちゃうOracleに全部お任せ!」とか言われたらこりゃ一大事ですよ。「Oracle、貴様だけは許さん!」になってしまうわけ。で、買収による寄せ集め、親和性もこれから、なOracleと、Oracle潰しに本気出したIBM、どちらが強いか、ということになってしまったわけですな。かといって、買収しちゃった手前、いまさらDBとしてのOracleだけを売っていくわけにもいきません。
大きくなったことで顧客に大きい扉を開けさせなくちゃいけなくなったOracleの未来やいかに。せめてソフトだけに留まっていればよかったのにね…