橋下市長の文化的貧しさ

大阪市音楽団。世界に冠たる交響吹奏楽団である。

うん、吹奏楽というのはマイナーな世界であり、多分に教育的な存在ではある。しかしながら、その実績は輝かしい。

報道ではこんなのだが…

同楽団は定期公演のほか、中学や高校の生徒を対象とした講習会を実施。甲子園球場兵庫県西宮市)で開催される選抜高校野球大会の入場行進曲を演奏し、録音していることでも知られる。

地域ニュース : 日経電子版

実際には、名だたる作曲家への委嘱、世界初演吹奏楽世界初演など、業界全体への貢献をしている。他に日本で著名なプロの吹奏楽団は佼成ウインドオーケストラ(これは立正佼成会が持っている)、シエナ・ウインド・オーケストラ(こちらは独立系か?)などがある。

文化だから闇雲にお金をかければいいというわけではないのはもちろんだ。しかし、今まで内外に評価され、文化的に高い貢献をしてきた団体について「存続ありきではない」レベルの見直しを行うというのはいかがなものかと思う。活動内容の見直し(予算削減)は、それが財政上の必然であれば仕方が無いと思うのだけど。

大阪センチュリー交響楽団のときもそうだけど、こういう文化活動を評価するのは難しい。文化ってのはそういうものである。例えば、文化財保護だって、観光資源にならないものはこういった基準では金の無駄遣いである。それを無駄ってあえて言わないでいられるかどうか。そこにお金をどのように分配すればよいか。地方(に限らないとは思うけど)行政は文化をどう扱うか。難しい問題ではある。